ベラトリックス・レストレンジの悪行と最後を解説!誰を殺して誰に殺されたのか【ハリー・ポッター】
2001年に第1作が公開され、世界中に熱狂的ファンをもつファンタジー映画「ハリー・ポッター」シリーズ。 本作の4作目に当たる『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』に初めて登場した魔女・ベラトリックスはその衝撃的な登場から印象に残っている人も多いはず! 本記事ではそんな彼女が怖すぎる理由を解説します!
ベラトリックス・レストレンジとは?
名前 | ベラトリックス・レストレンジ 旧姓:ブラック |
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杖 | ドラゴンの心臓の琴線 , 鬼胡桃 |
ベラトリックスが 殺害した人 | シリウス・ブラック , ドビー , ニンファンドーラ・トンクス |
享年 | 47歳(モリーの呪いを受けて致命傷を負う) |
ベラトリックス・レストレンジは旧姓をブラックといい、純血家系のブラック家の出身です。2人の妹アンドロメダとナルシッサはそれぞれトンクス家とマルフォイ家に嫁いでいます。 ホグワーツではスリザリン寮に組分けされ、卒業後は死喰い人に。同じ寮出身のロドルファス・レストレンジと結婚しますが、この結婚は純血を守るため以外何もなく、彼女にとって結婚とはただの義務的なものでした。それほどまでに、ヴォルデモートを敬愛しており、その忠誠心は狂信的なものだったのです。 サディスティックで暴力的な性格で、敵対する人物への拷問や殺害も厭わず実行します。
ベラトリックスの血縁関係
ブラック家に生まれたベラトリックス・レストレンジ。ブラック家の人々は純血であることを誇りに持つように育てられます。マルフォイ家に嫁いだ妹のナルシッサとは仲がよく、息子であるマルフォイにも閉心術を教えるなど気にかけています。 ベラトリックスにはもう1人妹がいますが、アンドロメダはマグル生まれのテッド・トンクスと結婚したことで、一族の恥として絶縁。姪にあたるニンファドーラ・トンクスに対しても差別意識を持っているようです。 またシリウス・ブラックも父方の従弟に当たりますが、純血主義ではなかったため、やはりブラック家から絶縁されており、ベラトリックスはシリウスを目の敵にしていました。
スリザリンからデスイーターへ
ホグワーツ時代はスリザリン寮
ベラトリックスはホグワーツに入学し、スリザリン寮へと組み分けされました。スリザリンといえばマグル生まれを許さず、ほとんどが純血の生徒で構成されています。ベラトリックスは同じくスリザリン出身のロドルファス・レストレンジと出会い結婚します。 ベラトリックスと同年代のスリザリン生には、セブルス・スネイプ、ルシウス・マルフォイ、妹ナルシッサ、夫ロドルファス、その弟ラバスタンがいます。
卒業後はデスイーターに
デスイーター(死喰い人)とは純血主義の闇の魔法使いたちの集まりで、メンバーの多くはスリザリン出身です。彼らの左腕には「闇の印」が刻まれておりこの印をヴォルデモートが触るとデスイーターのメンバーが集合する仕組みとなっています。 ベラトリックス・レストレンジはホグワーツ卒業後、夫と共にデスイーターのメンバーとしてヴォルデモートの下で活動しました。
ヴォルデモートのためネビルの両親を拷問
ベラトリックス・レストレンジといえば、サディスティックで非常に気性の荒い人物として知られています。暴力的傾向もあり、姿を消したヴォルデモートの行方を聞き出すため、「不死鳥の騎士団」のメンバーであったネビル・ロングボトムの両親を誘拐して拷問。その結果2人は精神的異常をきたし、生まれたばかりの息子も思い出すことができなくなったほどでした。 この2人の拷問の罪でアズカバンでの終身刑を言い渡され、1996年のアズカバン脱獄までの15年間服役しました。このアズカバンでの服役は、それ以前も精神的に不安定だった彼女に大きな打撃を与えることに。彼女のクレイジーさは、この出来事が原因であることは間違いないでしょう。
ヴォルデモートへの忠誠心と愛
ベラトリックス・レストレンジはヴォルデモートの最も忠実なしもべの1人で、ヴォルデモートから闇の訓練を直々に受けるほどでした。アズカバンに服役していた頃の裁判では、他のデスイーターとは違い一度もヴォルデモートを裏切りませんでした。このことにはヴォルデモート自体も敬意を払っています。 1996年にヴォルデモートが復活すると、アズカバンで大規模な脱獄事件が勃発。10人のデスイーターたちが自由の身になり、そのうちの1人がベラトリックスでした。こうしてベラトリックスは再びヴォルデモートの配下に舞い戻ったのです。 彼女は単なる部下としてでなく、ヴォルデモートを愛していました。形式だけの結婚なので自身の夫に対して愛情を示すことはなく、話題にさえすることもなかったのです。ヴォルデモートは愛を理解することが出来なかったので、彼女の愛に応えることはありませんでした。
従兄弟シリウスを殺害したベラトリックス
ベラトリックスの従弟で、ハリーの後見人であるシリウス・ブラックは、純血主義ではなくマグルに対して理解を持っていたので、ブラック家とは絶縁状態でした。ベラトリックスもシリウスのことを「血を裏切る者」として軽蔑していました。 彼女は従弟であるにも関わらず、神秘部の戦いでシリウスに死の呪いを命中させて殺害。彼女にとって血の繋がりは重要なものではなかったのです。むしろ一族の裏切者として、ベラトリックス自身の手でシリウスを殺すことに執着していました。 神秘部での戦いではシリウスのほか、ハリーとも対決。シリウスの仇を討とうと彼女の磔の呪文をぶつけますが、持続せずに嘲笑されてしまいます。また脱出する前にキングズリー・シャックルボルトも倒しています。
ハーマイオニーを拷問しドビーを殺害
「死の秘宝 PART1」では、マルフォイの館に連れてこられたハリー達のなかで、グリフィンドールの剣を持っていたハーマイオニーを拷問。ハーマイオニーの腕に「穢れた血」という文字を切りつけ、いたぶることを楽しんでいました。 そんな中で、屋敷しもべだったドビーがハリー達を助けに現れますが、ベラトリックスはかつてはマルフォイ家の「屋敷しもべ」であったドビーを厳しく非難。 ドビーの助けで、3人はなんとか逃げ出しますが、その最中、ベラトリックスの投げたナイフがドビーの胸に命中します。彼にとって、ハリーは自由を与えてくれた恩人。ドビーはハリーを救えたことに喜びを感じ、静かに息絶えたのでした。
ベラトリックスがついに死亡!誰に殺されたのか
トンクスを殺害
絶縁した妹アンドロメダの娘ニンファドーラ・トンクスと、ついに1998年のホグワーツの戦いで対峙したベラトリックス。血を穢す者と忌み嫌った親戚たちを、ここでようやく全員殺害することに成功します。 しかしニンファドーラ殺害の後、ヴォルデモートがハリーに死の呪いを使って倒れた際には手を貸そうとして冷たくあしらわれ、ハリーの死を確認する役割も妹ナルシッサに奪われてしまいました。
ベラトリックスの哀れな最後
The women of #HarryPotter are some of the fiercest we know. #InternationalWomensDay pic.twitter.com/bYaDuuoscc
— Harry Potter (@harrypotter) March 8, 2017
ウィーズリー家の肝っ玉母さん、モリー・ウィーズリー。彼女はホグワーツの戦いでベラトリックスを倒すことに成功します。しかしどうして、普通の主婦が倒すことができたのでしょう。 ベラトリックスはモリーの娘ジニーに死の呪いを放ちますが、寸前のところで外れました。母の子どもに対する愛情は強く、その一部始終を見たモリーは逆上して彼女と一騎打ちに出ます。 完全にモリーを見くびっていたベラトリックスは、死んでしまったモリーの息子フレッドを「フレディ」と呼び挑発しました。モリーは油断している彼女の胸へと呪文を放ち、それが致命傷となってベラトリックスの人生の幕が閉じたのです。 モリーの一撃が致命傷となっているため、彼女が放ったのは死の呪文だったのかもしれません。それほど母の愛は強かったということでしょうか。
ベラトリックスはヴォルデモートとの娘がいた!
モリー・ウィーズリーとの決闘で死してなお、ベラトリックス・レストレンジの恐怖は残りました。彼女は自身の夫とではなく、ヴォルデモートとの娘を出産しています。その娘はデルフィーニと名付けられ父親の死後、サラザール・スリザリンの継承者となりました。 出産の時期はちょうど1996年の神秘部の戦いの後で、1998年のホグワーツの戦いの前にデルフィーニを生んでいます。 2016年に刊行された続編『ハリー・ポッターと呪いの子』に、このベラトリックスの娘デルフィーニがメインヴィランとして登場しています。デルフィーニは逆転時計を使って、父ヴォルデモートがハリーの母リリーによって跳ね返された死の呪いで破滅することを防ごうとしていました。
ベラトリックスの名前の由来
ベラトリックス・レストレンジは1951年、歴史あるブラック家の3人姉妹の長女として生まれました。ブラック家には星から名前を取る慣習があり、ベラトリックス(Bellatrix)とはオリオン座の中で3番目に明るい星で、アマゾン(ギリシア神話に登場する女戦士達)・スターの異名も持っている星です。 「Bella」はラテン語の複数形で「戦争」、単数形で「美しい」という意味を持ち、「trix」は女性接尾辞です。つまり生まれながらにして、ベラトリックスは「戦う戦士」なのです。
ベラトリックス・レストレンジは血も涙もない魔女
「ハリー・ポッター」シリーズに登場する魔女ベラトリックス・レストレンジを紹介しました。ヴォルデモートの忠実な僕にして残虐非道なデスイーター、多くの魔法使いを死に追いやったベラトリックス。シリーズの中でも異彩を放つヴィランといっていいでしょう。