今話題の『昼顔』の由来はこの作品!フランス映画『昼顔』が知りたい。

2017年7月13日更新

テレビドラマ『昼顔』は放映終了後も話題となり、続編の映画版も作られています。平日の昼間に不倫を繰り返し、それ以外は貞節な妻というあり方が「昼顔」という語に集約されているのです。由来は1967年の映画『昼顔』。本稿ではこの作品を紹介します。

ドラマ『昼顔』の元ネタ、映画『昼顔』とは?

2014年にフジテレビで放映されていたテレビドラマ、『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』は、放映終了後も話題を呼び、1種のブームになっています。さらに2017年には、続編となる映画が公開され、口コミとともに大ヒットを記録しています。 実は、このドラマ「昼顔」は、ルイス・ブニュエル監督の映画『昼顔』(1967)のオマージュだったっと知っていますか? 監督のルイス・ブニュエルはスペイン出身で、若い時にシュルレアリスム運動に参加していました。 デビュー作『アンダルシアの犬』(1929)では、なんとその冒頭シーンで女性の眼球を剃刀で切る(実際は牛の眼球)というショッキングなシーンが含まれていました。 それ以後も数々のスキャンダラスな事件を起こしてきた監督の『昼顔』とはどんな映画なのでしょう?

映画『昼顔』(1967)のあらすじ

舞台はパリ。主人公は若く美しい妻セヴリーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)で、夫は医師のピエール(ジャン・ソレル)です。映画はセヴリーヌの妄想シーンで始まります。それは縛られ、鞭打たれ、老人に犯されるという、彼女のマゾヒスティックな願望を表した夢なのです。 夫と幸せに暮らしているはずのセヴリーヌは、自分でもこの願望に戸惑っています。また、彼女は夫の友人で遊び人のユッソン(ミシェル・ピッコリ)に言い寄られますが、拒絶します。 ところが、このユッソンからオペラ座の裏にある娼館を教えられて、セヴリーヌはなぜかそこを訪れるのです。その高級娼館「アナイス」の女主人に言い含められて、「昼顔」という源氏名で働くことになります。 こうして、セヴリーヌの昼は娼婦、夜は貞節な妻という奇妙な二重生活が始まるのですが……。本作はヴェネツィア映画祭で金獅子賞を受賞しています。

ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』と映画『昼顔』の共通点とは?

映画『昼顔』の原題は"Belle de Jour"、直訳すると「昼間の美女」を意味します。これはヒルガオ科の花の俗称なのですが、映画の中では昼と夜とで別の顔を見せるヒロインのメタファーとなっています。 ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』では、妻たちが昼間に不倫を繰り返し、夫や子どもたちとは別の顔を見せている点に、映画に対するオマージュあるのです。 また、人妻(映画のセヴリーヌ、ドラマの吉瀬美智子が演じる利佳子)の虜になってしまう、若い男(映画のマルセル、ドラマの智也)の存在という点も共通しています。 最終的には夫婦の関係が壊れてしまうのも両者の共通点ですが、映画『昼顔』の場合はハッピーエンドと捉えることができるかもしれません。

美しきカトリーヌ・ドヌーヴに注目!

カトリーヌ・ドヌーヴは1943年パリ出身で、今やフランスを代表する女優と言えます。両親、姉も俳優であったこともあって、自身も10代から映画に出演していました。 20歳の時に主演したミュージカル映画、『シェルブールの雨傘』(1964)で、すでに大人気を博したのです。『昼顔』出演時は、弱冠23歳。匂い立つような美しさをたたえています。 ルイス・ブニュエル、フランソワ・トリュフォーなどの巨匠たちに愛され、近年も『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(2000)、『8人の女たち』(2002)などにも出演している現役の女優なのです。

フランスで4Kリストア版が公開!

映画『昼顔』は、公開50周年を記念して、4Kリストア版が製作され、フランスで8月2日から再上映されることが決定しているのです。 この修正版は、すでにカンヌ国際映画祭クラシック部門で上映され、その美しい映像が評判になっています。最高画質で耽美的な映像を楽しむために、日本での公開が待たれるところです。 『昼顔』は、ルイス・ブニュエル監督作品に特徴的な皮肉な語り口やシュールさを極力抑えて、美とエロスを追求した耽美作品です。ドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』にハマった方も、是非、カトリーヌ・ドヌーヴのエロチシズムの触れてみてはいかがでしょうか?