2018年6月12日更新

新トゥームレイダーヒロイン!オスカー女優、アリシア・ヴィキャンデル出演作品10選

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北欧の宝、アリシア・ヴィキャンデルを大特集

トゥームレイダー ファーストミッション(プレス)
©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN- MAYER PICTURES INC.

2001年と2003年にアンジェリーナ・ジョリー主演で公開された映画「トゥームレイダー」シリーズの二代目ヒロインとして、スウェーデン王国出身のオスカー女優アリシア・ヴィキャンデルが抜擢されました。 今回お届けする記事では、社会派作品や時代劇、エンターテイメント大作にアクション映画と多彩な活躍を見せるヴィキャンデルに着目。進境著しい若手実力派女優の魅力を彼女のバイオグラフィーと過去の出演作品から紐解きます。

27歳でオスカーを獲得。アリシア・ヴィキャンデルのキャリアとは

アリシア・ヴィキャンデル
© 2015 - Sony Pictures Classics

アリシア・ヴィキャンデルは1988年にスウェーデン南部の都市、ヨーテボリで誕生しました。 少女時代はバレエのプリマを志し、9歳でスウェーデンの王立バレエ学校へ入学。7歳からヨーテボリのオペラハウスでミュージカルに出演し、16歳でスウェーデンのテレビシリーズに出演するなど、バレエのトレーニングと並行して演技の経験も積みました。 そんなヴィキャンデルに転機が訪れたのは10代後半のこと。怪我でバレリーナの道を断念したことが契機となり、女優としての本格的なキャリアをスタートさせます。 そして『アンナ・カレーニナ』や『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』への出演で飛躍を遂げたのちに『エクス・マキナ』でゴールデングローブ賞ノミネートを、『リリーのすべて』ではゴールデングローブ賞ノミネートおよびアカデミー賞助演女優賞の受賞を果たしました。

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アンジェリーナ・ジョリーに続く、二代目ララ・クロフトに就任

トゥームレイダー ファーストミッション(プレス)
©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN- MAYER PICTURES INC.

時代劇や社会派作品のみならず『コードネーム U.N.C.L.E.』や『ジェイソン・ボーン』といった昨今のハリウッドを代表する娯楽大作への出演経験も重ねたアリシア・ヴィキャンデルは、2018年公開の『トゥームレイダー ファースト・ミッション』で、タフなトレジャーハンターのララ・クロフト役を射止め、更なる新境地を開拓しています。 ここからはヴィキャンデルの代表作を10作品選出し、彼女のキャリアの詳細を振り返ります。

『ピュア 純潔』(2009)

『ピュア 純潔』はスウェーデンのヨーテボリを舞台に、アルコール依存症の母親のもとで不安定な少女時代を送った20歳の女性が、モーツァルトの音楽との出会いを通じて、新たな職や恋への一歩を踏み出す様子を綴った物語です。惜しくも日本では劇場未公開とされています。 主人公のカタリナを演じたアリシア・ヴィキャンデルは、長編映画初主演ながら成熟した演技で国内外の観客を魅了し、ベルリン国際映画祭では欧州出身の35歳未満の俳優に授与されるシューティング・スター賞を獲得。母国スウェーデンでは、スウェーデン映画協会によるゴールデン・ビートル賞主演女優賞を受賞しました。

『アンナ・カレーニナ』(2012)

『プライドと偏見』(2005)のジョー・ライト監督が、ロシア文学史上屈指の傑作と称されるレフ・トルストイの長編小説を実写化した『アンナ・カレーニナ』は、複数のカップルの異なる価値観の恋愛模様を通して、真実の愛や人生の意義を問う作品です。 舞台となったのは1870年代のロシア帝国の貴族社会。帝国の崩壊へ向けて時代がゆっくりと歩を進める最中、政府高官カレーニン(ジュード・ロウ)の妻のアンナ(キーラ・ナイトレイ)は貴族の青年将校ヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と道ならぬ恋に落ちてしまいます。 ヴロンスキーとの婚約を夢見る女性キティをアリシア・ヴィキャンデル、キティに求愛する在郷の領主リョーヴィンをドーナル・グリーソンが演じました。 帝政ロシアの豪勢な芸術美を存分に演出した絢爛たるコスチュームの評価は非常に高く、第85回アカデミー賞では衣装デザイン賞を獲得しています。

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『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(2012)

『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』は18世紀のデンマーク王妃カロリーネ・マティルデ(アリシア・ヴィキャンデル)と、侍医のヨハン・フリードリヒ・ストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)の不貞の情愛の行方を当時の政治情勢も絡めて描写した歴史・政治映画です。 18世紀のデンマーク王国で実際に勃発した政治スキャンダルをテーマに据えた本作品では、王妃の愛と宮廷の実権を掌握した侍医が、精神を病んだ国王クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスガード)を差し置き、啓蒙思想を土台とした政治改革を進める模様が重厚に綴られています。 監督を担当したのは『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)の脚本を手がけたニコライ・アーセル。ベルリン国際映画祭ではアーセルが最優秀脚本賞を、クリスチャン7世を演じたフォルスガードが最優秀男優賞を獲得しました。

『エクス・マキナ』(2015)

アレックス・ガーランドの初監督作品『エクス・マキナ』は、人工知能の成熟度を確認するための実験に駆り出されたプログラマーのケイレブ(ドーナル・グリーソン)が、女性型アンドロイドのエヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)と心理戦を繰り広げる様子を描いたSFサスペンスです。 タイトルのラテン語「エクス・マキナ」は、英訳すると「from machine」すなわち「機械から」や「機械仕掛け」という意味を持ちます。 機械から生まれたエヴァの知性を細やかに表現したアリシア・ヴィキャンデルは、本作品でゴールデングローブ賞の最優秀助演女優賞にノミネートされました。

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『コードネーム U.N.C.L.E.』(2015)

スパイ映画『コードネーム U.N.C.L.E.』は、1960年代に人気を博したアメリカのテレビドラマ『0011ナポレオン・ソロ』のリメイク作品です。『スナッチ』(2000)や「シャーロック・ホームズ」シリーズ(2009, 2011)でおなじみのガイ・リッチー監督がメガホンを取りました。 舞台は1963年、冷戦中のヨーロッパ。核兵器の開発に携わる科学者を父に持つギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)の奪還を巡り、CIAのナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)とKGBのイリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)がバトルを繰り広げます。 やがてギャビーと二人のスパイは、イタリアの大富豪ヴィクトリア(エリザベス・デビッキ)が企てる核兵器開発を阻止するため、共闘することにーー。 とことんお洒落な映像と音楽に、アクションとコメディの絶妙なさじ加減が魅力の娯楽大作です。

『リリーのすべて』(2015)

『英国王のスピーチ』でアカデミー賞監督賞を受賞したトム・フーパー監督による『リリーのすべて』は、20世紀初頭に世界初の性別適合手術を受けた実在の人物、リリー・エルベの生涯をモチーフとした物語です。 主人公のリリー役は『博士と彼女のセオリー』(2014)でアカデミー賞主演男優賞に輝いたエディ・レッドメインが務めました。 本作品でアリシア・ヴィキャンデルが演じたのは、リリーの配偶者ゲルダ・ヴィーグナー。社会全体が性の多様性への理解を欠いていた時代に、女性として生きる決意を示す夫を受け入れる妻という難しい役どころを見事にこなし、ゴールデングローブ賞へのノミネートとアカデミー賞助演女優賞の受賞を果たしました。

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『ジェイソン・ボーン』(2016)

2016年公開の『ジェイソン・ボーン』は、マット・デイモン主演の人気スパイ・アクション映画「ボーン」シリーズの5作目を飾った作品です。 シリーズ当初より物語のキーパーソンとして暗躍するCIA局員ニッキー役のジュリア・スタイルズに加え、新CIA長官役にトミー・リー・ジョーンズ、暗殺者役にヴァンサン・カッセル、CIAサイバー作戦ユニットの指揮官役にアリシア・ヴィキャンデルといった新たなキャストを迎えて制作されました。 CIAの凄腕エージェントとして、暗殺任務に携わっていた過去を持つジェイソン・ボーン(マット・デイモン)。シリーズ3作目の『ボーン・アルティメイタム』(2007)以降、世間から姿を消していたボーンのもとに、彼の過去に関する新たな情報が持ち込まれたことから物語が始動します。

『光をくれた人』(2016)

『光をくれた人』は、第一次世界大戦後のオーストラリア西海岸沖の離島ヤヌス・ロックに暮らす夫婦が、島に流れ着いたボートに乗っていた乳幼児に「光」を意味する「ルーシー」という名前を授け、我が子として養育してゆく模様を描いた作品です。 元軍人で灯台員のトム・シェアボーンにマイケル・ファスベンダー、二度の流産経験を持つ妻のイザベルにアリシア・ヴィキャンデル、乳幼児の生みの母のハナにレイチェル・ワイズがキャスティングされました。 行方不明の愛娘は既にこの世を去ったと信じ、悲しみに暮れる実母ハナの存在を知りつつも、ルーシーを引き渡すことを拒むイザベル。良心の呵責に苛まれながらも、妻を咎めることができない夫のトム。育ての母と生みの母、双方の愛情の板挟みになるルーシー。 それぞれの葛藤を丁寧に描き出した本作品は、ヴェネツィア国際映画祭で初上映され、金獅子賞の候補となりました。

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『トゥームレイダー ファースト・ミッション』(2018)

1996年より発売のコンピューターゲームを原作とする「トゥームレイダー」シリーズは、2001年と2003年にアンジェリーナ・ジョリー主演で実写化され、大ヒットしたことでもおなじみのアクション・アドベンチャー映画です。 その「トゥームレイダー」シリーズを約15年ぶりにリブートした『トゥームレイダー ファースト・ミッション』では、物語の主人公で資産家の令嬢兼トレジャーハンターのララ・クロフト役にアリシア・ヴィキャンデルが就任。卑弥呼の墓を探すため日本に向かい、行方不明となった父を追うララ・クロフトの冒険の顛末が描かれます。 本作品でのヴィキャンデルは高い運動能力と、4ヶ月に及ぶ激しいトレーニングにより鍛え上げた肉体美を余すことなく披露し、社会派作品や時代劇で見せる繊細な演技とは打って変わったタフな魅力で彼女の秘めたるポテンシャルの高さを証明しました。

『チューリップ・フィーバー』(2018年秋日本公開予定)

『チューリップ・フィーバー』は、好景気に沸く17世紀のオランダの首都アムステルダムを舞台に、画家のヤン(デイン・デハーン)と既婚女性ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)の不義の恋を描いた物語です。 当初は2015年に米国での劇場初公開が予定されていたものの、公開時期の度重なる延期を経て、米国では2017年に、そして日本では2018年秋の劇場公開が実現する運びとなりました。 肖像画の制作を依頼され、年配の大富豪の邸宅を訪れた画家のヤンは、若妻のソフィアに一目惚れ。恵まれた生活を送りつつ、どこか満たされない心を抱えていたソフィアもまた、才能豊かなヤンに惹かれてゆきます。やがてヤンとソフィアは、高騰を続けるチューリップの球根に投資し、儲けた資金で駆け落ちするという計画を企てて......。 なお、大富豪の夫コーネリス役は『イングロリアス・バスターズ』(2009)と『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)で二度のオスカー受賞経験を持つクリストフ・ヴァルツが務めており、妻ソフィアを演ずるヴィキャンデルとの演技合戦に期待が高まります。

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快進撃はまだまだ続く?これからのアリシア・ヴィキャンデル

本記事ではアリシア・ヴィキャンデルのキャリアを出演映画10作品とともに振り返って参りました。約10年間に渡る俳優生活で多種多様なジャンルの作品に挑戦し、大きな成功を収めてきたという事実からは、彼女の伸びしろの大きさを伺い知ることができるように思います。 さて、2016年には自身が代表を務める映画プロダクション会社「Vikarious」を設立したヴィキャンデル。同社初のプロデュース作品となる『Euphoria(原題)』が、2018年より世界各国の劇場で公開を控えています。この作品は、ヴィキャンデルがエヴァ・グリーンと姉妹役で共演を果たしたことでも注目を集めており、日本での劇場公開が非常に待ち遠しいところです。

『Euphoria(原題)』予告編

余命少ない女性が、残りの日々を疎遠となっていた妹と共に過ごす様子を綴る『Euphoria』。先日、海外版の予告編が公開となりましたので、気になる方は是非この機会にご覧ください。