レイブンクローに入る生徒の特徴は?なぜいじめの標的になるのか 個性派が集まる寮を解説
レイブンクローの基本情報
レイブンクローの特徴 どんな人が入る寮?
レイブンクロー生は優等生ばかり?
レイブンクローとは「機知と叡智に優れた者が集う寮」。成績優秀、勉強熱心な生徒が集まっています。 また、聡明で熱心なことに加えて、個性的であることもレイブンクローでは重んじられており、他の寮の生徒が避けるような、変わった魔術を練習する生徒も少なくないようです。奇妙で風変わりなことが好きな「変わり者」も歓迎する寮なのです。 その一方で、レイブンクロー生が全員完璧な優等生であるわけではありません。中には、優秀であることを重視するあまり頭が固かったり、自己顕示欲が強かったり、自分と考え方の合わない生徒を見下したりする、一癖ある生徒もいるのです。
レイブンクローのシンボル
レイブンクローのシンボルは鷲(映画では大カラス)。英語でレイブンは「渡りカラス」、クローは「かぎ爪」という意味です。そのネーミングと、鷲の持つ聡明なイメージがくっつけられたのでしょうか。 シンボルカラーは青とブロンズです。レイブンクローは四大元素の中で空気と結びついていますから、それぞれが空に関連して青空と鷲を表します。
談話室の場所と入り方
レイブンクローの寮の場所は西塔で、そこの急な螺旋階段を一番上まで上った先の円形の部屋が談話室です。談話室からはホグワーツの敷地を一望できるようになっていますが、これは創設者ロウェナ・レイブンクローの“高みよりすべてを学ぶ”というメッセージが込められているためです。 談話室の中にはアーチ形の窓や濃紺の絨毯、星が描かれたドーム形の天井があり、落ち着いた雰囲気の部屋になっています。 他の寮の場合、寮に入るには合言葉が必要なのですが、レイブンクローは合言葉の代わりに謎を解かなければ寮に入れません。解けない場合は解ける生徒が現れるまで寮の中に入れませんが、これは言い換えるなら、謎が解ければ寮生でなくても入れるということです。実際に、小説版ではマクゴナガルが謎を解いて寮に入りました。
個性派の集まりだからこそいじめられがち?
レイブンクロー生の多くは聡明ですが、独創的で変わり者と思われる生徒が多いのが特徴です。しかしそのなかでも、ルーナ・ラブグッドや嘆きのマートル、「賢者の石」で「闇の魔術に対する防衛術」を教えていたクィリナス・クィレルは、寮内でもいじめにあっていたことが知られています。 またチョウ・チャンの友人だったマリエッタ・エイジコムは、「ダンブルドア軍団」の存在を密告しています。頭脳明晰なレイブンクロー生はプライドが高く、自分が認める者には寛容である一方で、その基準に合わないものは排斥しようとする負の面があるようです。 また寮としての結束力がもっとも弱く、個人主義で保身を優先する場合も。「ホグワーツの戦い」ではレイブンクロー生の半分が逃げたとされています。
創始者はロウェナ・レイブンクロー
創設者はロウェナ・レイブンクローという人物です。聡明な頭脳と冷静沈着な性格により、中世の最も偉大な魔法使いのうちの一人に数えられます。彼女はいつも着ければ賢くなるといわれる髪飾りを身に着けており、その髪飾りにも「計り知れぬ英知こそ、われらが最大の宝なり!」と刻まれているのです。 そんな彼女には娘がいました。ヘレナという名だった彼女は、ある日母の持つ優れた頭脳を手に入れるために彼女の髪飾りを盗み逃げ出したのでした。逃げた先で彼女は死亡してしまい、そのままレイブンクローの寮憑きゴーストとなりました。 ゴーストとなってからは「灰色のレディ」と呼ばれ、大人しい性格や美しい容姿、またホークラックスの捜索においてハリーを手助けしたエピソードで知られています。
寮監はフィリウス・フリットウィック
ハリー在学中のレイブンクローの寮監はフィリウス・フリットウィック。魔法使いとゴブリンのハーフである彼は、生徒としてレイブンクローに在籍していた頃から大変優秀で模範的な魔法使いだったようです。 呪文学を教えており、「すべての生徒が試験に合格できるように教えてくれる」とわかりやすい授業を行うことで評判で、とても優しい性格であることから他寮の生徒からも人気者です。 ゴブリンの血を引いているためにとても小柄なので、授業の際に机の上に積んだ本の上に乗ったり、回答用紙を呼び寄せる魔法を使った結果吹き飛ばされたりということもありました。 映画版「賢者の石」ではゴブリンに寄せた、白いひげを持っていましたが、ローリングのイメージと違ったために、「アズカバンの囚人」以降は普通の人間のような外見に変更されています。 小柄でどこか可愛らしい外見とは裏腹に勇敢な性格で戦いも強く、ハリーとともにホグワーツの戦いに参加した時には、ヴォルデモート率いる死喰い人たちの中でも強い魔法使いであるアントニン・ドロホフを倒しました。 また、彼の着任時期や前任者などはわかっていません。ただ、不死鳥の騎士団の創立メンバーの一人でハリーの父でもあるジェームズ・ポッターが在学中に試験監督を務めていたことからすると、古くからホグワーツで働いているようです。
レイブンクローの主要生徒一覧
創世代・中世 | ロウェナ・レイブンクロー |
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創世代・中世 | ヘレナ・レイブンクロー |
創世代・中世 | 奇人ウリック |
創世代・中世 | イグナチア・ワイルドスミス |
高祖世代 | ギャリック・オリバンダー |
曾爺世代 | ミリセント・バグノールド |
爺世代 | マートル・エリザベス・ワレン |
爺世代 | フィリウス・フリットウィック |
親世代 | クィリナス・クィレル |
親世代 | ギルデロイ・ロックハート |
親世代 | シビル・トレローニー |
兄世代 | チェスター・デイビース |
兄世代 | チューリップ・カラス |
兄世代 | ロバート・ヒリアード |
兄世代 | ペネロピー・クリアウォーター |
兄世代 | ロジャー・デイビース |
兄世代 | マーカス・ベルビィ |
兄世代 | マリエッタ・エッジコム |
兄世代 | チョウ・チャン |
子世代 | ルーナ・ラブグッド |
子世代 | パドマ・パチル |
子世代 | アンソニー・ゴールドスタイン |
子世代 | マイケル・コーナー |
子世代 | テリー・ブート |
子世代 | リサ・ターピン |
子世代 | マンディ・ブロックルハースト |
ルーナ・ラブグッド
ハリーが結成した「ダンブルドア軍団」の1人、ルーナ・ラブグッドはレイブンクロー生です。彼女はいわゆる「変わり者(ルーニー)」で、その個性的なファッションや、マイペースで空想的な性格をからかわれていじめに遭うこともありました。 現実主義者のハーマイオニーとは最初のうちは考えが合いませんでしたが、神秘部の戦いでハリー、ロン、ハーマイオニー、ネビルの4人とともに戦ううちに仲良くなり、お互いの考えを尊重し合うまでになりました。ホグワーツの戦いにも参加しており、生還しています。 卒業後は魔法生物学者となり、多くの生物を発見しました。同じく魔法生物学者のロルフ・スキャマンダーと結婚しましたが、実は彼は「ファンタスティック・ビースト」シリーズの主人公であるニュート・スキャマンダーの孫であるという裏設定があります。
チョウ・チャン
ハリーの1学年上の女子生徒であるチョウ・チャン。ハリーが一目惚れし、その後付き合うことになる相手であり、真面目で思慮深い性格と、ホグワーツ内でも有数の美貌を持つ人気者です。 彼女はハリーと付き合うことになり、2人は大変仲良しでした。しかし、二人の蜜月は長くは続きませんでした。ハリーたちが教授陣に内緒で結成していた「ダンブルドア軍団」の存在を、真実薬を飲まされた彼女が告白してしまいます。 さらにそのことや、ハリーがハーマイオニーと親しくしすぎていること、チョウが亡くなった前の恋人・セドリックのことを忘れられずにいることなども関係の崩壊に拍車をかけ、ほどなく2人は別れてしまいました。
マートル・エリザベス・ウォーレン
マートル・エリザベス・ウォーレンは、ハリーたちが入学する約50年前にレイブンクローに所属していた女子生徒で、泣き虫で気の弱い性格だったために、いじめられるたびに3階の女子トイレにこもって泣いていました。 しかし、当時のスリザリン生だったトム・リドルが秘密の部屋を開放した際に、バジリスクの犠牲となって死んでしまいました。それからゴーストとしてそのトイレに住みつき、「嘆きのマートル」として知られるようになります。ハリーとは友好的な関係を築いているようです。
ギルデロイ・ロックハート
「秘密の部屋」で「闇の魔術に対する防衛術」教授としてホグワーツにやってきたギルデロイ・ロックハートも、レイブンクロー出身です。 数多くの冒険譚・武勇伝を誇る彼ですが、実はそれは他人の功績を自分のものにした結果でした。ロックハートは、ほかの魔法使いなどから聞かされた冒険譚を自著に記し、本人には忘却魔法(オブリビエイト)をかけ、まるで実際に自分が体験したかのように語っていたのです。 ロックハートは聡明なレイブンクローのイメージとは合いませんが、個性的で自己顕示欲が強いという点は合っているかもしれません。
影が薄いなんて言わせない!レイブンクローの魅力
ホグワーツに入学すると、それぞれの適正によって分けられる4つの寮。ついグリフィンドールとスリザリンばかりに注目してしまいがちですが、頭脳明晰な個性派集団とでもいうべきレイブンクローもとてもおもしろい寮です。 また、チョウやルーナ、マートルのような比較的メジャーなキャラクターもレイブンクロー生だったんですね。誰が何寮に属しているのかを意識しながら作品を振り返ると、新たな発見もありそうです。