2020年4月21日更新

水の表現が美しすぎるアニメおすすめ10選!こだわりの色、波、揺れ方に注目

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「水」描写がスゴいアニメ10選!【その美しさに溺れそう】

多くのアニメ作品は、今なお多くのアニメーターの手によって描かれています。では、一般的に最も描くのが難しいものといえば、何でしょうか。やはりそれは、「水」の表現でしょう。 ただでさえ難しい液体の表現に加えて、水は色を持ちません。このような「水」を、どのように「水」として見せるかは、腕の見せ所なのです。 一般的に、アニメで描かれる「水」は色が塗られており、本来であれば写実的ではありません。ですが、色を塗られた「水」はときに、本物の水よりも「水」らしく見えるのです。青く塗られた「水」よりも、青緑色の「水」の方が、上手く表現できることだってあるでしょう。「水」の表現は、先人たちの試行錯誤によって生まれた、作画技術の結晶の1つといえます。 今回は、ある意味リアル以上に「水」を描いた作品の紹介です。アニメゆえに成立する、「水」の作画の魅力に迫ります。

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1.『Free!』

『Free!』は、おおじこうじのライトノベルを原案として作られたアニメ作品。アニメはこれまで第3期まで制作されており、劇場版映画作品も計4作公開されています。本作は全て、京都アニメーションの制作です。 遙・真琴・渚・凛の仲良し4人組は、中学進学と同時に散り散りに。その後、遙は水泳から離れていましたが、渚との再会を機に真琴と3人で水泳部を結成します。そんな彼らは留学から戻ってきた凛とも再会しますが、彼は今までとは別人のようでした。4人の友情と絆を中心に、水泳への情熱をさわやかに描いた作品です。 水泳を題材とした本作は、とにかく水の作画にとてつもなく力が入っています。泳ぎのシーンは、フォームの動きが研究しつくされており、生まれるしぶきや波の動きが自然です。「リアルな水」の作画においては、ここ最近で本作の右に出る作品はないでしょう。

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2.『鬼滅の刃』

『鬼滅の刃』は、吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)の漫画が原作のアニメ作品。言わずと知れた超人気作品で、これからの「ジャンプ」をけん引する次世代の作品です。アニメ第1期が2019年4月より放送された後、2020年に続編の劇場版作品が公開予定となっています。 竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、家を空けた隙に鬼に襲われ、家族は皆殺しに。唯一生き残っていた妹の禰豆子(ねずこ)も、鬼となっていました。彼は妹を人間に戻す方法と、鬼を倒すための力を得るため、鬼殺隊に入隊します。仲間たちと共に鬼を斬りながら、困難に立ち向かっていく兄と妹の物語です。 炭治郎は、「水の呼吸」という鬼を斬るための呼吸法の使い手。「水の呼吸」を使って繰り出す技からは、波や滝のような水の塊が可視化されます。その水は、時代背景にマッチした浮世絵のようなタッチで描かれており、豪快かつ繊細です。

3.『鉄腕バーディー DECODE』

『鉄腕バーディー DECODE』は、ゆうきまさみの漫画を原作としたアニメ作品。アニメ第1期が2008年に、第2期が翌年の2009年に放送されました。なお、原作は従来の同名作品のリメイクであり、リメイク前の原作もOVA化されています。 謎の古代兵器「リュンカ」の強奪犯を追って、地球へとやって来た連邦警察官、バーディー。しかし、犯人を追い詰める途中、高校生の千川つとむを誤って殺してしまいます。彼の体の修復には時間を要するため、その間、一時的に意識を彼女の身体へ移すことに。こうして、バーディーとつとむの「二心同体」の物語が始まります。 本作において水に注目すべきシーンは、第1期第9話のオンディーヌ戦でしょう。川に入ってからの戦闘で起こる波しぶきは、グレーにも似た一色だけで描かれたもの。水はねに躍動感とスピード感があるため、アニメらしい表現となっています。

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4.『NARUTO-ナルト-』

『NARUTO-ナルト-』は、岸本斉史(きしもとまさし)の大人気漫画が原作のアニメ作品です。アニメは第1期が2002年から約5年、第2期は2007年から約10年間放送されてきました。スピンオフとして、主人公たちの子供の世代を描いた『BORUTO』も制作されています。 うずまきナルトは、「木の葉隠れの里」の忍者見習い。彼は里で最強の忍、「火影(ほかげ)」を目指していましたが、成績は落ちこぼれでした。それでも忍にはなれた彼は、同期のサスケやサクラたちと共に、任務をこなしていきます。落ちこぼれ忍者が努力によって才能を開かせ、「火影」へと成り上がるストーリーです。 本作には、水を操る忍術、「水遁(すいとん)」があります。水遁は、使う者や使い方によって様々に形を変えるため、その分描かれ方も多様です。干柿鬼鮫(ひがききさめ)のサメを具現化させる水遁は、もはや水っぽいサメのように見えます。 またチャクラを足の裏にためることで、水の上を歩くこともできます。忍者ならではの「水」の使い方に注目です。

5.『交響詩篇エウレカセブン』

『交響詩篇エウレカセブン』は、アニメ制作会社のボンズによるオリジナルアニメ作品。2005年にアニメが放送されて以降は、2009年に劇場版映画が公開。さらに、2017年より劇場版アニメ3部作「ハイエボリューション」シリーズが第2部まで上映されています。 クラスで浮いているレントンは、サーフィンのようなスポーツ「リフ」だけが楽しみの少年。あるとき、彼の住む家に大型ロボット「ニルヴァーシュ」が落ちてきて、家は半壊。そこには、エウレカと呼ばれる神秘的で可憐な少女が乗っていました。レントンとエウレカのボーイ・ミーツ・ガールによって、話は大きく動き始めます。 名シーンの多い本作ですが、水の作画といえば、第33話の冒頭シーンです。サーフィンをする場面ですが、引きと寄りを織り交ぜた撮影で、躍動感が尋常ではありません。そして、真っ青な青色を使わず、青緑がかった色を使って描かれています。

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6.『スペース☆ダンディ』

『スペース☆ダンディ』は、ボンズが制作を手掛けたオリジナルSFアニメ作品。2014年1月から、分割2クールで全26話放送されました。各話ごとに脚本を変える複数人脚本体制をとり、音楽担当もそうそうたるビッグネームが携わっています。 ダンディは、新種の宇宙人を探す、冴えない宇宙人ハンター。彼はお掃除ロボットのQT、途中から加わったネコ似のミャウと共に、宇宙を飛び回ります。基本いい加減なこの1人と1匹と1体の通称は、「BBP」(バカ・ボンクラ・ポンコツの意)。広い宇宙で様々なイベントに巻き込まれる彼らの、壮大な珍道中です。 本作は、クリエイターの本気のおふざけであるため、全編を通して作画の質が突き抜けています。ただでさえぬるぬる動くダンディにぴったり合わせたかのように、水中シーンの違和感は一切ありません。それを第1話からやってのけるスタッフのすごさが感じられます。

7.『亡念のザムド』

『亡念のザムド』は、アニメ制作会社ボンズのオリジナルアニメ作品。2008年にweb配信されたのち、2009年4月にはテレビでも放送されています。配信サイトは、プレイステーション3の発売と同時に開設された、PlayStation Storeでした。 大陸の北半分「北政府」と南半分「南大陸自由圏」が、長らく戦争を続けている世界。中立地帯の「尖端島」に住む竹原アキユキは、異形の巨人「ザムド」に姿を変えてしまいました。自我を失いかけていた彼は少女ナキアミに導かれ、島を後にします。「ザムド」の正体と世界の真相に迫る、少年たちの物語。 アクションの多い本作において、クオリティの高い水の作画シーンは、第2話です。アキユキザムドが、北政府の放つ「ヒトガタ」と戦うシーンは、水の張った水路のようなところ。水面を飛び跳ねる水切りの石のようにあがるしぶきは、突っ走る姿の疾走感を加速させています。

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8.『機動戦士ガンダム Gのレコンギスタ』

『機動戦士ガンダム Gのレコンギスタ』、通称「Gレコ」は、「ガンダム」シリーズの作品。2014年10月から2015年3月までの間、アニメ放送されました。その後劇場版が制作されており、これまで全5部作中第2部まで公開され、2020年に第3部が公開される予定です。 宇宙世紀が終わって1000年以上が過ぎ、新たな世紀が始まった世界。2つの大国は大陸間戦争を始めようとしており、各勢力は体制を立て直していました。そんな中、宇宙から正体不明のモビルスーツが落下。この機体の出現によって少年ベルリと少女アイーダは出会い、物語が始まります。 第5話での戦闘シーン、コア・ファイターに乗ったベルリは謎の水の玉を使って攻撃。クリムとマスクの間に割って入り、玉を落とすと、容積以上の水量があふれ出します。モビルスーツ1体を覆うほどの水の玉は、空中ではじけながらも、はっきりと水に見えていました。

9.『ソウルイーター』

『ソウルイーター』は、大久保篤の同名漫画を原作とした、アニメ作品です。アニメは、2008年4月から2009年3月までの1年間放送されました。なお、外伝の『ソウルイーターノット!』も2014年にアニメ化されています。 この世界の人物は「武器」と「職人」に分けられます。「武器」と「職人」はペアを組み、両者は、武器に姿を変える「武器」とそれを使いこなす「職人」という関係です。デス・シティーにある死神武器職人専門学校、通称「死武専(しぶせん)」。ここに通う者たちは、悪人や魔女の魂を狩りながら、「デスサイズ」を作るために活動しています。 本作の水が登場するシーンで印象的なのは、第11話でしょう。「武器」の中務椿(なかつかさつばき)は、実の兄で「妖刀」のマサムネの精神世界で戦います。足首が浸かるほどの薄桃色のような水が、彼女の意思が示されると同時に鮮やかな青色となっていくシーンは圧巻です。

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10.『ストライクウィッチーズ』

『ストライクウィッチーズ』は、島田フミカネを中心としたプロジェクトによるアニメ作品。本作自体は、2008年の第1期と2010年の第2期、2012年の劇場版が作られました。その他、スピンオフ作品のアニメ化やOVA制作など、精力的に展開されています。 魔力が存在する世界、時代は20世紀初頭。突如現れた正体不明の存在、「ネウロイ」の侵略によって、人類は追い詰められていました。人類の希望は、魔力を動力とする「ストライカーユニット」を装着できる少女「ウィッチ」たちに託されます。少女たちとネウロイとの戦いが、始まろうとしていました。 これまでのアクションシーン中心から一転、本作は第1期第10話のお風呂シーンを紹介します。「501」の少女たちが大浴場で入浴していますが、水面下のぼやけ方が秀逸です。水ではなく、お風呂のお湯らしい色合いもまた、きれいに表現されています。

アニメーションの凄さがわかる「水」表現、作品の観かたが変わるかも

水の作画表現という観点で、いくつか作品を紹介していきました。作品やシーンによって、水の描かれ方は様々です。その表現技法には、シーンにおける意味や意図が込められています。 水泳でリアリティーがほしい『Free!』ならば、リアルに近づける必要があります。そのために、泳ぐフォームでの筋肉の動きまで分析しているのです。『鬼滅の刃』ならば、水の呼吸を使った技には当然力強さが求められます。浮世絵のような波の表現は、こうした意図を込められていることでしょう。 そもそも、「水」の表現という考え自体、フィクション制作の現場でのみ通じる考え方。逆に言えば、アニメならばどんな「水」を表現したって構わないのです。『ソウルイーター』においては、キャラの心情すら「水」に乗せています。表現は限りなく自由であるべきです。 「水」の作画表現は、人々のイマジネーションの数だけ、存在しています。

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