「まどマギ 叛逆の物語」あらすじネタバレ考察!ラストシーンの意味を解説【魔法少女まどか☆マギカ】
2013年に公開され、初の完全オリジナル劇場版として人気を博した『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』。2024年に続編となる「ワルプルギスの廻天」が公開されるとあり、続編発表後は常にファンの間で話題となっている作品です。 そこで本記事では「まどマギ 叛逆の物語」のあらすじや考察を、ネタバレありで紹介していきます!
「叛逆の物語」あらすじ解説
鹿目まどかが「円環の理」となり、存在が消滅して終幕したアニメ「まどマギ」。 劇場版「まどマギ 叛逆の物語」では、そんなまどかが普通に存在し、生活をしているシーンから始まります。いつものように家族で朝ごはんを食べ、登校する彼女。学校の友達には、美樹さやかはもちろん佐倉杏子の姿もあります。 彼女たちは魔法少女であり、人の悪夢が具現化した存在「ナイトメア」と戦っているとのこと。そんなまどかたちの学校に、眼鏡をかけたおとなしい暁美ほむらが転校してきます。 巴マミも含めた5人で活動していた彼女たちですが、ほむらが徐々に違和感を感じ始めーー。
【本編ネタバレ①】日常に違和感を覚えるほむら
いつものような幸せな日常を送る、中学生・鹿目まどか。さやかや杏子と楽しそうに過ごす彼女の学校に、三つ編みにして眼鏡をかけたほむらが転校してきます。 ナイトメアを相手に活動している魔法少女である彼女たち。しかしほむらは、転校して1ヶ月が経った頃に違和感を感じ始めました。調査をするなかで見滝原から出られないと発覚し、記憶を改竄されている可能性も浮上。 住んでいるこの街が「魔女」の結界の中であると確信したほむらは、魔女の記憶と共に失っていた記憶を取り戻しました。以前マミを殺した魔女「べべ」が怪しいと感じた彼女は、べべを拘束。それでも謎は明らかにならず、さらにべべが原因でマミとの戦いに発展してしまいます。
【本編ネタバレ②】魔女となっていたのは……
マミに敗北し、拘束されたほむら。そんな彼女を救ったのは、さやかでした。何かを知っているような口調で「この結界を作った魔女をどうするの?ただ魔女だからという理由で、始末するの?」と問われ、ほむらは魔女を擁護する発言に納得いきません。しかしほむらを置いて、さやかは去ってしまいます。 歩いていたほむらは、まどかと出会いました。会話をするなかで、ほむらは目の前にいるまどかが本物であると確信しました。 存在が消滅し、覚えられていないまどか。そんな彼女を覚えているのは、ほむらただ1人です。ここで彼女は、結界を作り、都合が良い世界にみんなを閉じ込めているのは自分だと自覚しました。 キュゥべえがほむらのソウルジェムを外界から遮断しており、ここは自分の望みが具現化された世界であると知ったほむら。実際は魔女化寸前である自分を救済してもらうため、まどかに「円環の理」を思いださせるようキュゥべえは言います。 キュゥべえが「円環の理」を制御するためまどかを利用しているのに激怒したほむらは、救済ではなく魔女化を選ぶのでした。
【本編ネタバレ③】皆で協力しほむらを救う!
魔女になったほむらを救うため、他の魔法少女が立ち上がります。ここでべべやさやかなど、真相を知りながら結界内にいた人物の正体も判明しました。彼女たちはキュゥべえの目を盗み侵入した、「円環の理」によって因果から外れた存在だったのです。 2人はもちろん、マミや杏子の助けもあり、キュゥべえの目論見は失敗に終わります。まどかは、再び「円環の理」の力を手に入れました。助けられ元の姿に戻ったほむらを、まどかは救済しようとするとーー。
【本編ネタバレ④】悪魔ほむらとして世界を再構築する
まどかの腕を掴み、「人間としての記録」を引き抜いたほむら。「円環の理」は崩壊し、ほむらが世界を再構築します。ソウルジェムを濁らせたのは、「呪い」ではなく「愛」だと語るほむら。神といえる存在を貶し、ほむらは「悪魔」になってしまったと自ら話します。 再構築された世界にて、転校生としてやってきたのはまどかでした。欲望よりも秩序を大切にしているかと、ほむらはまどかに尋ねます。それに「自分勝手にルールを破るのは悪いこと」と返すまどか。ほむらはいずれ敵になってもまどかが幸せな世界を望むと決意し、リボンを返します。 そしてほむらは嬉しそうに舞った後身を投げ、その足下にはボロボロのキュゥべえがいるのでした。
【考察①】なぜほむらは悪魔となったのか?
ほむらの目的は、テレビアニメの頃から一貫して「まどかの救済」です。もちろん悪魔となったのも、まどかを救いたい気持ちからでしょう。 作中でまどかと対話したほむらは、「永遠にみんなと別れるのは悲しい」という本心を聞きました。まどかが自分を犠牲に「円環の理」となった際は、納得し彼女が作った世界で戦い続けると決めていたほむら。しかし真意を聞きショックを受けた彼女は、自らの意思でまどかを解き放つと決めたのだと思われます。 まどかが望んでいる事実、そして秩序よりも愛を取りたい自分の本心。この2つの要素から、まどかを救うべく「円環の理」から人格を引き剥がし、悪魔となったのではないでしょうか。
【考察②】ラストシーンの意味は?
本編エンドロールが流れた後に映された、数分間のラストシーン。ソウルジェムを見つめたほむらが楽しそうに舞い踊り、最後は身を投げます。そしてほむらの足下にはボロボロのキュゥべえが転がっており、瞳は絶望感に包まれていました。 ほむらは身を投げたくらいでは死なないので、身投げは自殺ではないでしょう。彼女が落下する描写は、神となったまどかとは反対に、欲のため悪魔に「堕落」した象徴だと思われます。 またボロボロのキュゥべえもただ殴られた訳ではなく、支配したほむらによって無意味の労働を課され続けているからだと推測します。撤退を余儀なくするほど危険な存在に、人質を握られながら酷使されるのは地獄の苦しみでしょう。
【考察③】「叛逆の物語」はハッピーエンドなのか
結論から言うと、本作はバッドエンドのようにみえて基本的にはハッピーエンドです。 まどかが「円環の理」によってほむらを救い終幕していたら、これ以上ないほど綺麗な終わり方だったでしょう。しかし実際はほむらが大暴れし、世界を再構築します。 一見バッドエンドのようですが、実は再構築後の方が全員の願いが叶っているのです。本来は離れ離れになってしまうはずのさやかと杏子が一緒にいられるようになり、まどかも同様。ほむらもまどかを救えて、自分の理想通りにできました。 ただほむらは最後に、まどかとの考え方の違いを突きつけられています。そこで「堕落」を自覚しながらもまどかを救い続けると決心するのは、本人としてのハッピーエンドになっているかはわかりません。
【解説①】さやかやべべはどういう存在?
ほとんどの人間が記憶を失っている状態で、世界が結界内だと知っており、記憶も失っていなかったさやかとべべ。2人は「円環の理」側の人間として、独自に潜り込んだ存在でした。 マミや杏子に記憶がないのは、彼女たちがほむらの理想により閉じ込められた人間だから。さやかとべべはキュゥべえの目を盗み侵入しほむらを迎えに来た、「円環の理」のカバン持ち的な存在だったのです。
【解説②】キュウべえの目的はなに?
キュゥべえの目的は、「円環の理」の観測と制御です。 キュゥべえはほむらのソウルジェムを、外部から影響を受けられない場所に隔離します。そしてまどかたちを、ほむらの世界に入れました。その中でまどかが「円環の理」の力を取り戻せば、力を手に入れられると考えたのです。 しかしほむらが救済を選ばず魔女化し、まどか達の協力によってソウルジェムを隔離しているフィールドを破壊したため、計画は失敗に終わりました。
「まどマギ 叛逆の物語」は次に繋がる再構築の物語
「まどマギ 叛逆の物語」はほむらが主人公といえる活躍をし、最後には悪魔になり世界を再構築する暴れっぷりをみせました。 2024年冬に公開予定の最新映画は、本作の続編です。ストーリーはどのような方向に進むのか、「まどマギ 叛逆の物語」をおさらいしながら公開を心待ちにしましょう!