2017年11月30日更新

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』を復習!『シビル・ウォー』を見る前に知っておきたいこと【ネタバレ注意】

このページにはプロモーションが含まれています

AD

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』をおさらい

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』は、2011年公開の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の続編となるシリーズ2作目で2014年に公開されました。 マーベルコミックスの実写映画の世界を交差させて描く「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の作品としては、第9作目となります。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のあらすじをおさらい

『アベンジャーズ』でのニューヨークの戦いから2年後、キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースはS.H.I.E.L.D.のニック・フューリーのもとで働いていました。ある日ロジャースは、海賊に乗っ取られてしまったS.H.I.E.L.D.の船舶から人質を救助する任務に向かいます。

その際彼は、パートナーのナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)が同じ救出ミッションに向かいながらも、別の任務を負っていたことを知ります。

S.H.I.E.L.D.の本部トリスケリオンで、ロジャースはフューリーから「インサイト計画」の説明をうけます。これは、スパイ衛星によって敵を捉え、実際に攻撃される前に3基のヘリキャリアという空中空母から先制攻撃するというものです。この計画に不信感を持ったフューリーは、ロマノフに計画のデータを船から持ち帰らせたのでした。

データが封印されていることを不審に思ったフューリーは、世界安全保障委員会のアレクサンダー・ピアースに計画の延期を要求しましたが、謎の暗殺者「ウィンター・ソルジャー」率いる部隊の襲撃を受け、重傷を負ってしまいます。ロジャースのアパートに逃げ込んだフューリーは、S.H.I.E.L.D.が危険だと警告します。

フューリーから得た情報を手掛かりに、ロジャースとロマノフは悪の組織ヒドラがS.H.I.E.L.D.内で暗躍していることをつきとめます。2人はロジャースの友人で、元パラシュート部隊のサム・ウィルソン(ファルコン)に助けを求めました。

彼はウィングスーツ「ファルコン」を使い、彼らの手助けをすることにします。 「インサイト計画」の真の目的はヒドラの脅威となり得る人物を排除することだと判明し、それを阻止するため3人はトリスケリオンに向かいます。 途中、ウィンター・ソルジャーの部隊に襲われ、ロジャースはウィンターソルジャーの正体が死んだはずの親友バッキーであることに気づきます。 3人は逮捕されてしまいますが、S.H.I.E.L.D.のエージェント・ヒルに助けられ、トリスケリオンにたどり着くことができました。

館内放送でヒドラの手先がS.H.I.E.L.D.内にいることを暴露したキャプテン・アメリカたちは、「インサイト計画」を押し進めていたピアースと対決し、3基のヘリキャリアを止めることに成功します。 その後、キャプテン・アメリカはウィンター・ソルジャーと格闘しますが、バッキーは記憶をとりもどしかけ、とどめをささずに帰って行きました。

AD

MCUの流れをおさらい

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)ー キャプテン・アメリカの誕生

MCU第5作目で、キャプテン・アメリカシリーズ第1作目です。 1942年3月、強い愛国心を持つ青年スティーブ・ロジャースは、何度も兵士に志願していましたがひ弱な体質のせいで入隊を拒否され続けていました。しかし、親友のバッキーと未来技術の展覧会を訪れたところ、戦力科学予備軍のエイブラハム・アースキン博士にその強い意志を買われ「スーパーソルジャー計画」の被検候補者としてテストを受けることになります。 実験は成功し彼の体格や身体能力は劇的に向上しましたが、アースキン博士が暗殺されたため計画が中止となり、超人兵士はロジャースだけになってしまいました。 ロジャースは戦場へは出ず、炭素強化プラスチック製のコスチュームを着て「キャプテン・アメリカ」として国内の戦意高揚に貢献しますが、他の兵士たちからは冷笑されてしまいます。 その後、親友のバッキーが所属する部隊が襲撃されたと知り、単身で救出に向かいました。 救出に成功し、ロジャースはバッキーらとともに部隊を組み、悪の組織「ヒドラ」の基地を次々と制圧していきます。激闘のなかで親友バッキーを亡くし悲しみに暮れながらも、逃走したヒドラのトップ、シュミットを追い、北極で相手の飛行機を沈めることに成功しましたが、ロジャース自身も行方不明となってしまいました。 70年後、北極で氷漬けになった飛行機と盾、そしてロジャースが発見されます。彼は冷凍状態で生きており、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」で治療を受け現代で目を覚ましました。 こうして、第二次世界大戦のヒーロー「キャプテン・アメリカ」は現代によみがえったのです。

AD

『アベンジャーズ』(2012)ー リーダーとして活躍

『アイアンマン』、『インクレディブル・ハルク』、『マイティ・ソー』、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のクロスオーバー作品で、MCUシリーズ第6作目です。 宇宙人の種族チタウリのリーダー、ジ・アザーとともに地球の侵略を企てるソーの弟、ロキを止めるためS.H.I.E.L.D.はスーパーヒーローたちを集めて「アベンジャーズ」を結成することを決めます。 スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)をはじめ、トニー・スターク(アイアンマン)、ブルース・バナー博士(ハルク)、ソー、クリント・バートン(ホークアイ)、ナターシャ・ロマノフ(ブラック・ウィドウ)が集められました。 生真面目なロジャースは当初スタークとはあまり反りが合いませんでしたが、戦闘では抜群のリーダーシップを発揮し、アベンジャーズを見事にまとめていきました。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)ー 相棒ファルコン登場

ロジャースは現代に適応しようと、元パラシュート隊員のサム・ウィルソンに助言をもらっていました。ヒドラの残党による「インサイト計画」阻止のために、ナターシャ・ロマノフとともにウィルソンを訪れた際、彼はウィングスーツ「ファルコン」を用いてロジャースらと戦うことにします。 原作コミックにも登場するキャプテン・アメリカの相棒、ファルコンの登場です。また、ウィンター・ソルジャーことバッキーも登場し、この作品で今後のキャプテン・アメリカシリーズで重要な役割を果たす人物が出揃いました。

AD

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)ー 新メンバーの訓練役

MCUシリーズ第11作目となる『アベンジャーズ』第2弾です。前作の6人のヒーローに、ジェームズ・”ローディ”・ローズ大佐(ウォーマシン)、ピエトロ・マキシモフ(クィックシルバー)、ワンダ・マキシモフ(スカーレット・ウィッチ)、J.A.R.V.I.S(ヴィション)が加わりました。 トニー・スタークが人類を脅威から守るために開発した人工知能「ウルトロン」でしたが、平和を脅かすいちばんの原因は人類だという結論に達し、人類を攻撃し始めます。アベンジャーズはそれを阻止しようと奮闘します。 戦いが終わったあと、ロジャースは新しくアベンジャーズに加入したメンバーの訓練を開始しました。

『アントマン』(2015)ー その後のバッキー

『アントマン』は、刑務所から出所したスコット・ラングが、元S.H.I.E.L.D.の科学者、ピム博士が開発した身体収縮スーツをまとい、アントマンとして軍事用の身体収縮スーツ「イエロージャケット」を奪還する物語です。 映画のエンドロール後には、キャプテン・アメリカとファルコンがなにかの機械に左手がはまって動けなくなってしまったバッキーを発見するシーンがあります。バッキーを助けるため、ファルコンはアントマンに手助けを頼もうと提案します。 このシーンについてバッキーを演じるセバスチャン・スタンは、彼が囚われているのはバッキー自身の問題ではないと語っています。不幸中の幸は、はまってしまっているのは機械でできた左手の方なので、最悪でもそれを外してしまえはいいだけだということです。 そうであれば最新のテクノロジーを使った左手を手に入れることができるかもしれません。 また、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の最後には、バッキーはヒドラの洗脳から解放されたように見えたので、今後の彼の動向が気になりますね。

AD

『シビルウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)ー アイアンマンとの対立

多くの人類の危機を救ってきたヒーローたちですが、戦いの度に街には甚大な被害をもたらしてしまっていました。そこでスーパーヒーローたちが自らの正体を明かし、政府の後ろ盾を得る代わりにその意向に従うという「スーパーヒューマン登録法」が施行されることになります。それまでの戦いで一般市民に被害を与えたことに罪悪感を持っていたトニー・スタークは、この法律に賛成します。 一方でスティーブ・ロジャースは、政府のいいなりになることに懐疑的でありふたりの間に対立が生まれてします。 政府・アイアンマンらから追われることになってしまったキャプテン・アメリカらは、どうにかして「スーパーヒューマン登録法」を阻止しようとします。

ウィンター・ソルジャーって一体何者?

ウィンター・ソルジャーの正体は、スティーブ・ロジャースのかつての親友ジェームズ・”バッキー”・バーンズです。 バッキーはロジャースとともに出兵し、第二次世界大戦で命を落としたものと思われていました。 しかし崖から転落し左手を失った後も実は生きており、洗脳されたバッキーはソ連の暗殺者として様々な任務を遂行していきました。任務がないときは常に冷凍保存されていたため、若い姿のままです。その後高性能兵器の右腕を装着され、ヒドラに人間兵器として実験台にされてしまいます。 任務が終わるたびに記憶を消されていたため、過去の任務のことはもちろん、ロジャースと友人であったことも覚えていませんでした。 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で、ウィンター・ソルジャーがバッキーであると気づいたロジャースの説得により、自分が誰であるかを思い出しかけていたようです。

AD

ファルコンとバッキー『シビル・ウォー』での立ち位置は?

ファルコンとバッキーはともにキャプテン・アメリカと関係の深いキャラクターです。最新作での彼らの役割も気になるところですが、上の写真を見るとどうやらふたりともキャップと行動をともにするのではないかと思われます。 40年代にヒドラに捕われ、暗殺者として活動していたバッキーですが、前作のラストでは記憶を取り戻しかけていたため、今回の作品では全てを思い出し、親友であるキャプテン・アメリカ側について戦うこともありえない展開とは言えないでしょう。

『ウィンター・ソルジャー』が示すドローン問題

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に登場した「インサイト計画」は、スパイ衛星と空中空母を使って脅威となるテロリストを先制攻撃するというものでした。この計画は、実際にアメリカで行なわれているものであると、映画評論家の町山智浩は指摘しています。

この方法は、戦争と違ってアメリカ兵の犠牲が出ないことが利点ですが、テロリストを狙った爆撃に一般市民が巻き込まれてしまうため、強い批判もあがっています。 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』は、現代のアメリカの様子を投影して描いているのです。 キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースは、非常に愛国心の強い人物なので、かつて自分が身を捧げたアメリカの現代の姿に失望し、苦しんでしまいます。このほかにも作品には、政治的なメッセージがふんだんに盛り込まれており、ただのヒーロー映画ではない深い側面があります。 『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』にも、このような強いメッセージが入ってくるのではないでしょうか。

AD

続編『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』ではウィンター・ソルジャーがストーリーの鍵を握る?

「スーパーヒューマン登録法」をめぐってヒーローたちが対立するなか、あるテロ事件が発生します。ウィンター・ソルジャーことバッキーが、その事件の容疑者となってしまったことがキャプテン・アメリカとアイアンマンらの対立を激しくしてしまいました。またバッキーは、ヒドラに洗脳されていた間ロシアで暗殺者として活動していたので、指名手配犯として追われています。 キャップは親友バッキーを助けようと、他の者全てを敵に回すことも辞さない態度で臨みますが、アイアンマンことトニー・スタークは、彼を捕まえたいと思っています。 対立したヒーローたちはどうなってしまうのでしょうか。また、ウィンター・ソルジャーが犯人とされている事件はいったいどのようなもので、真犯人は誰なのでしょうか。

ブラック・パンサーがウィンター・ソルジャーを追いかける理由とは?

ブラック・パンサーことワガンダ国王ティチャラも、今回の『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』に出演しアイアンマン陣営に加わることがすでにわかっています。 『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』では、記憶を取り戻したバッキーが今までの汚名を晴らそうとしますが、あまりに多くの殺人に関わっているため、うまくいきません。 そのためバッキーはテロ事件の罪を着せるのに非常に都合のいい存在です。 ティチャラの父ティチャカも、予告編の最初で見られる爆破によってウィンター・ソルジャーに殺されたものと思われ、ブラック・パンサーは正義を求めて彼を追っているのではと考えられます。 すべての点で同意するわけではないかもしれませんが、トニー・スタークもまた、個人的な復讐のためにウィンター・ソルジャーを追っているのだとしたら、ブラック・パンサーと手を組むことも不思議ではないでしょう。

AD

マーベル界の関係が壊れる?アイアンマンVSウィンター・ソルジャー勃発?

これまでの「キャプテン・アメリカ」シリーズで示されたように、ウィンター・ソルジャーはトニー・スタークの両親の死に責任があります。そのため、スタークは彼に正義の裁きを受けさせようとしますが、古くからの親友であるスティーブ・ロジャースは本来の姿であるバッキー・バーンズを取り戻したいと考えています。 ここにキャプテン・アメリカとアイアンマンの決定的な意見の違いがあり、対立の原因となっています。 MCUの「キャプテン・アメリカ」シリーズ3作目がシビル・ウォーになると発表されたときは、バッキーの物語が置き去りになってしまうのではないかと心配の声が上がりました。しかし、映画プロデューサーでマーベル・スタジオの製作社長であるケヴィン・ファイギは、そうはならないことを約束し、今後ウィンター・ソルジャーの役割は大きくなっていくことが予想されています。

『シビル・ウォー』を観る前の『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』おさらいでした!

バッキーを演じるセバスチャン・スタンは、マーベル・スタジオと9本の映画に出演する契約をしていますが、まだ3本しか出演していません。今後のウィンター・ソルジャーがどのようなかたちで活躍するのか、注目していきたいですね。