2023年4月9日更新

【話題のスタジオ】ブラムハウスのおすすめ映画12本を紹介!観客を恐怖に陥れる問題作ぞろい

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ブラムハウス・プロダクションズのおすすめ映画12本を紹介

透明人間
©UNIVERSAL PICTURES/ MARK ROGERS/zetaimage

いまもっとも注目を浴びる映画制作会社「ブラムハウス・プロダクションズ」ホラー映画を中心に斬新な作品を次々に打ち出し、予想を超えるヒットを連発しているスタジオです。 2000年に映画プロデューサーのジェイソン・ブラムによって立ち上げられたブラムハウスは、小規模ながらアイデアとセンスの光る作品で知名度をあげ、今や「A24」とともにアメリカホラー映画界をリードしています。 ひとたびブラムハウス作品の魅力を知れば、「ブラムハウスの映画なら見逃せない」と感じるようになること間違いなし! この記事では、ブラムハウス・プロダクションズのおすすめ映画12本をピックアップして紹介していきます。 「どれを観るべきかわからない」「ブラムハウスのなにがそんなにすごいの?」と思っている人はぜひチェックしてください! ブラムハウス映画の特徴って?

【観ておきたい】ブラムハウスの名を世に知らしめた映画

立ち上げから数年間は、思うように作品を制作できていなかったブラムハウス・プロダクションズ。風向きが変わったきっかけは、2007年に公開されたある超常現象ホラー映画でした。 その後、有名監督が関わる作品によってヒット作を打ち出し、ブラムハウスの名を世に知らしめることに成功します。まずはそんなブラムハウスの「絶対に観ておきたい名作映画」を5本紹介しましょう。

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『パラノーマル・アクティビティ』(2007年)

『パラノーマル・アクティビティ』
©Photofest/Paramount Pictures/Zeta Image

ブラムハウス・プロダクションに転機をもたらしたのが、2007年に初公開された人気シリーズの1作目『パラノーマル・アクティビティ』です。当時無名だったオーレン・ペリ監督・脚本により、彼の自宅と無名俳優を使って7日間で撮影された自主製作映画でした。 その内容は、ある同棲中のカップルが怪奇音に悩まされ、自宅にカメラを設置するというもの。定点カメラやハンディカメラの映像だけが映し出される、モキュメンタリーの手法を使った作品です。本物としか思えないリアルな空気感と恐怖が、観客を震撼させました。 この作品にいち早く目をつけたジェイソン・ブラムは、作品の再編集を提案し、配給権などの売り込みを開始。やがて大物スティーヴン・スピルバーグの興味を引くことに成功します。 2009年に12の映画館での公開にこぎつけると、口コミで瞬く間に広まり、1ヶ月後には全米で約2000の映画館で上映され爆発的な大ヒットを記録。たった1万5千ドルで製作された本作は、最終的に全世界で約2億ドルもの収益を上げました。

『セッション』(2014年)

『セッション』マイルズ・テラー、J・K・シモンズ
© BLUMHOUSE PRODUCTIONS/zetaimage

映画『セッション』は、大ヒット映画『ラ・ラ・ランド』(2017年)でアカデミー賞監督賞を受賞したデイミアン・チャゼル監督・脚本によるドラマ映画です。 偉大なドラマーを夢見てアメリカ最高峰の音楽学校に通い始めたアンドリュー。彼を待っていたのは、人格否定や侮辱すら厭わない鬼コーチのフレッチャーでした。彼の目に留まったアンドリューは、狂気を帯びながら容赦無く加速するレッスンに必死に食らいつきますが……。 主演のマイルズ・テラーと、フレッチャーを演じたJ・K・シモンズの演技を中心に高い評価を受け、アカデミー賞で5部門にノミネートされ3部門で受賞しました。劇中の演奏シーンは、まるで命をかけた戦場のような気迫に溢れ、ホラー映画ではないものの恐怖すら覚えます。

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『インシディアス』(2010年)

『インシディアス』
©FilmDistrict/Photofest/zetaimage

『インシディアス』(2010年)は、低予算ホラー映画の金字塔「ソウ」シリーズの1作目『ソウ』(2004年)の監督ジェームズ・ワンと脚本のリー・ワネルが、再びタッグを組んだホラー映画。さらに『パラノーマル・アクティビティ』の監督オーレン・ペリが制作を務めています。 新居へ引っ越してきたジョシュ一家。すぐに不可解な現象が起きはじめ、間も無くして長男のダルトンが原因不明の昏睡状態に陥ってしまいます。家が呪われているのだと思った一家は、この家から引っ越すことにしますが……。 不気味な雰囲気やジャンプスケアなどの恐怖を煽る演出と、伏線の散りばめられた捻りの効いた展開が高く評価されました。怖いけど続きが気になってしまう、意味深な余韻を残すラストも見どころ。2021年4月現在までに3作の続編が公開されており、シリーズで人気を集めています。

『スプリット』(2016年)

『スプリット』ジェームズ・マカヴォイ(2016)
© Universal Pictures/zetaimage

『スプリット』(2016年)は、『シックス・センス』(1999年)や『サイン』(2002年)などで知られる鬼才M・ナイト・シャマラン監督・脚本によるホラー・スリラー。 ある日、クラスメイト2人とともに誘拐された女子高生のケーシー。窓のない部屋に閉じ込められた彼女たちのもとへ現れたのは、解離性同一性障害、いわゆる多重人格の男でした。ケーシーは彼の人格の入れ替わりを利用して脱出をはかりますが……。 23の人格がある男を「X-MEN」シリーズのジェームズ・マカヴォイが見事に演じ分け、女子高生ケーシーはドラマ『クイーンズ・ギャンビット』(2020年)主演のアニャ・テイラー=ジョイが演じました。 映画のラストにサプライズが用意されていたことでも話題になり、ヒットを記録しています。 ブラムハウスは、M・ナイト・シャマランの前作『ヴィジット』(2015年)でも手を組み、しばらくヒットを飛ばせていなかった彼のキャリアを復活させました。

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『ブラック・クランズマン』(2018年)

『ブラック・クランズマン』

『ブラック・クランズマン』(2018年)は、名作『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1990年)のスパイク・リー監督・脚本による社会派クライム・アクション映画。制作には『ゲット・アウト』(2017年)の監督ジョーダン・ピールも名を連ねています。 黒人として初めて警察官になったロン。ある日、白人至上主義団体「KKK」に電話をかけ、白人を装い入会を志願します。巧みな話術と白人訛りで信用を得るものの、黒人である彼は対面不可能。そこで同僚の白人刑事フリップが直接の潜入担当、ロンが電話担当として潜入捜査を始め……。 元警官のロン・ストールワースが自身の経験をもとに書いた回想録を原作とした本作。主人公ロンを俳優デンゼル・ワシントンの長男であるジョン・デビッド・ワシントン、バディを組むフリップを『マリッジ・ストーリー』(2019年)のアダム・ドライバーが演じています。 たっぷりのユーモアとスリル、そして社会風刺が高い評価を獲得し、カンヌ国際映画祭での上映後には10分間に及ぶスタンディングオベーションが起こりました。

【話題を集めた】世界中で議論を巻き起こした問題作!

有名監督が関わっている作品以外にも、ブラウハウス・プロダクションズを語る上で欠かすことのできない映画がいくつもあります。数々の問題作によって、ブラムハウスは世界中の映画ファンの心を鷲掴みにしました。 あらすじを読んだだけでも「こんなの絶対に面白い!」と思わせ、映画館へ足を向かわせる魅力。そしてその期待を裏切らない、ハイクオリティで常軌を逸した未体験映画!日本でも大きな話題となった、おすすめの問題作を5本紹介します。

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『ゲット・アウト』(2017年)

ゲット・アウト
© Universal Pictures

『ゲット・アウト』(2017年)は、コメディアンとして活躍していたジョーダン・ピールの初監督作品。監督賞を含むアカデミー賞4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞したホラー映画です。 白人の恋人ローズの実家を訪れた、黒人のクリス。両親はクリスを温かく歓迎してくれますが、なんとも言えぬ居心地の悪さを感じていました。そんな彼を、予想もしていなかった恐ろしい体験が待ち受けていて……。 それまでの人種差別を扱う映画とは一線を画す角度からの鋭い社会風刺を、ホラーと融合させた傑作。450万ドルという低予算で製作されましたが、最終的に世界で約2億5500万ドルを記録する大ヒットになりました。 特にアメリカで大絶賛され、そんな騒ぎを聞きつけた日本の映画ファンのあいだでは、日本公開前から大きな話題となっていました。

『ハッピー・デス・デイ』(2017年)

『ハッピー・デス・デイ』
©︎Universal Pictures/Photofest/Zeta Image

2017年にアメリカで公開された映画『ハッピー・デス・デイ』は、クリストファー・B・ランドン監督によるスリラー映画です。 誕生日の朝、同じ寮に住むカーターの部屋で目覚めた女子大生のツリー。自己中な性格で、周囲に高飛車な態度をとります。その夜、お面をつけた何者かに殺害された彼女は、気がつくとカーターの部屋にいて、時刻は誕生日の朝に戻っていました。 “誕生日に殺されては、その日の朝に戻る”という最悪のループに陥る恐怖を描きつつ、主人公の成長や犯人探しといった青春コメディ的要素も楽しめる作品です。 2007年に制作が決定するも座礁していた企画を、2016年にブラムハウスが再始動させ公開に至りました。無名監督&キャストであったにも関わらず、全米初登場1位を獲得するまさかの大ヒット。 日本では2年遅れて2019年に公開され、待ちに待った上陸に日本の映画ファンは歓喜しました。

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『ハロウィン』(2018年)

『ハロウィン』(2018)
©︎Universal Pictures/Photofest/zetaimage

スプラッター・ホラー映画の金字塔として、多くのファンを持つ「ハロウィン」シリーズ。その11作目となる『ハロウィン』(2018年)も、ブラムハウスがほかの制作会社と共同で手がけた作品です。 第1作から40年後のハロウィンの夜。殺人鬼ブギーマンことマイケル・マイヤーズは、精神病棟から刑務所への移送中に脱走します。それからすぐに殺人事件が起こりはじめ……。 本作が大きな話題になった要因は大きく2つ。1つ目は、シリーズの生みの親ジョン・カーペンターが久々のシリーズ復帰を果たしたこと。 2つ目は、1・2作目でヒロインを演じたジェイミー・リー・カーティスと、1作目でブギーマンを演じたニック・キャッスルが再び出演していることでした。 シリーズ初期のファンを大興奮させた結果、予想以上の興行収入を叩き出し、全米初登場1位を記録。これで新たなファンも獲得したであろう「ハロウィン」シリーズは、今後も新作が公開されていく予定です!

『アス』(2019年)

『アス』
©Universal Pictures

映画『アス』(2019年)は、『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督の2作目。自分とそっくりなドッペルゲンガーに襲われるという斬新なストーリーが興味をそそるサスペンスホラーです。 幼い頃のトラウマを抱えたまま、家族とサンタクルーズのビーチハウスを訪れたアデレード。その夜、玄関の外に4人の不審者が立っていることに気がつきます。中まで押し入ってきた彼らは、なんとウィルソン一家に瓜二つの見た目をしていて……。 散りばめられた伏線とユーモア、細部にまで込められたメッセージ、名作映画へのオマージュなど、映画ファンにはたまらない要素満載!怖さのレベルも高く、驚きの連続で目を離せないストーリー展開も見事です。 『ゲット・アウト』で高まった観客の期待を裏切らない完成度の高さで、予想を大きく上回る大ヒットとなりました。

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『透明人間』(2020年)

透明人間
© Universal Pictures/zetaimage

『透明人間』(2020年)は、1897年発表のH・G・ウェルズの小説『透明人間』を原作とし、1933年公開の映画『透明人間』を現代風にリブートした、サイコサスペンス・ホラーです。 科学者である恋人エイドリアンに束縛されているセシリアは、ある日彼の豪邸から逃走。後日、彼が自殺したとの訃報が入ります。すぐに彼女の周辺で怪奇現象が起こりはじめ、セシリアは「エイドリアンが透明人間になって自分を狙っている」と確信。どうにか証明しようとするのですが……。 クラシックなホラーストーリー「透明人間」を、現代的でリアルな作品へとアップデート。廃れた廃墟や暗闇、わっと驚かすジャンプスケアといった古典的ホラーテクニックを一切使用せず、清潔で明るい場所を舞台に繰り広げられるのが新鮮です。 公開後すぐに新型コロナウイルス感染拡大防止の影響を受け、劇場公開期間が限られてしまったにもかかわらず、大ヒットを記録しました。

【期待が高まる】まだまだ躍進が止まらない

無名監督&キャストによる作品でも傑作を連発したブラムハウス。しかしそのブレイクは、決して一時的なものにはならないでしょう。 なぜなら、ブラムハウスはコロナ禍で映画業界が苦しむ中でもヒット作を世に送り出し、さらには新たな試みにもいち早く取り掛かっていたからです。まだまだ期待が高まる近年公開された作品を紹介します。

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『ザ・スイッチ』(2020年)

2020年末にアメリカで公開され、日本でも2021月4月に公開された映画『ザ・スイッチ』は、『ハッピー・デス・デイ』のクリストファー・B・ランドン監督・脚本によるスラッシャー・ホラー映画です。 ある日、連続殺人鬼のブッチャーが女子高生のミリーを襲います。その時に、2人の中身が入れ替わるというまさかの事態が発生。ブッチャーが女子高生姿で大量殺人を企てる一方、中年男になってしまったミリーは、24時間以内に戻る方法を見つけなければ一生戻れなくなると知り……。 しっかり絶叫できるホラーでありつつ、中年男性と女子高生の入れ替わりを活かしたドタバタコメディでもあるのが魅力。特に、中身が女子高生になったヴィンス・ヴォーンの演技は必見です。

『Welcome to the Blumhouse』(2020〜2021年)

ブラムハウスはいち早く配信にも参入していました。アマゾン・スタジオと手を組み2020年に始動したのが、全8本の新作映画をAmazonプライムビデオで配信するというプログラム。その名も『Welcome to the Blumhouse』です。 そのうち、事故で記憶を失った男が実験的な治療を受けるSFホラー『ブラック・ボックス』、親友を殺した娘の罪を嘘で隠そうとする両親を描く『冷たい嘘』、ピアニストを目指す双子姉妹の激しい嫉妬が巻き起こすサスペンス・ホラー『ノクターン』。 そして娘の新しい恋人が昔自分を殺そうとした男の生まれ変わりだと確信する母親を描く『イーブルアイ』の4本は、すでに2020年10月に配信がスタートしています。残りの4本も2021年内に配信される予定です。 またブラムハウスは、2020年にスティーブン・キングの中編小説『Mr.Harrigan’s Phone (原題)』の映像化権を獲得しており、Netflixオリジナル映画として製作されるとのこと。どうやら今後もストリーミングを盛り上げてくれそうですね!

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注目を集める映画制作会社「ブラムハウス」の3つの特徴とは?

新たな才能を発掘!

『アス』
©Universal Pictures

ブラムハウスはこれまでに、『ブラック・アウト』のジョーダン・ピール、『ハッピー・デス・デイ』のクリストファー・B・ランドンなどの無名監督を一躍有名にしてきました。 それを可能にしているのは、ジェイソン・ブラムの新たな才能を見抜く確かな目そして基本的に製作費500万ドル以下という、徹底した低予算製作も影響しているでしょう。たとえ失敗したとしてもリスクが小さいため、型破りな企画にも思いきって挑戦できるのです。 また一方で、M・ナイト・シャマランなどの有名監督による質の高い映画で知名度を上げているのも、ブラムハウス・プロダクションズのうまいところです。M・ナイト・シャマランも当時は映画監督として低迷期にいたため、ある意味ブラムハウスが発掘したといえます。

社会的なテーマをえぐり出す

ゲット・アウト
© Universal Pictures

ブラムハウスのホラー映画の多くは、社会的なテーマを描き出しています。もちろん斬新なアイデアとセンスもブラムハウス作品の魅力ですが、社会的テーマを扱っていることで、より心に深く突き刺さり、話題性を持つようになっているのです。 例えば『ゲット・アウト』は、アメリカ社会に潜む無自覚の人種差別意識を浮き彫りにしました。多くの人が映画を見ながら恐怖に震えると同時に、人種差別の現実を突きつけられて愕然としたことでしょう。 また『アス』は格差社会問題、『透明人間』は女性の権利を、それぞれテーマとして扱っていると読み取ることができます。

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リアルな場にも展開

さらにブラムハウスが制作しているのは、映画だけではありません。リアルの世界にもトラウマ級の恐怖を展開しているのです。 2012年には、アメリカロサンゼルスに「The Blumhouse of Horrors」を打ち出しました。「ある事故によって閉鎖され老朽化した劇場」を舞台とした、お化け屋敷です。 またユニバーサル・スタジオ・ハリウッドのハロウィーンホラーナイトでも、『ハッピー・デス・デイ』や『インシディアス』などの映画の世界をモチーフとした迷路、テラー・トラムなどを制作し、人々に新たな恐怖体験を届けてきました。ぜひいつか、日本にも上陸してほしいものです! ほかにもテレビスタジオ「Blumhouse Television」や出版部門「Blumhouse Books」を立ち上げ、2016年にはポッドキャスト「Shock Waves」をスタートさせるなど、さまざまな活動を展開しています。

ブラムハウス・プロダクションズがおくり出すトラウマ級のホラー映画

映画ファンやホラーファンを魅了する、話題のブラムハウス・プロダクションズ。ヒットする脚本や新たな才能を見抜いたり、早々にストリーミング配信にも参入していたりと、千里眼か予知能力でもあるのではと思えてなりません。 ブラムハウスを知っていたという人も、はじめて知ったという人も、ぜひこの記事で紹介した12作品のなかから気になった作品をチェックしてみてくださいね。今後の作品にも期待が高まるブラムハウスから目が離せません!