2022年4月22日更新

『崖の上のポニョ』に出てくるポニョのお母さん、グランマンマーレってどんな人?基本情報から正体まで徹底解説!

『崖の上のポニョ』

スタジオジブリの人気作品『崖の上のポニョ』。多くの噂がささやかれる本作のなかで、もっとも謎に包まれた存在が、ポニョの母、グランマンマーレです。彼女の正体とはいったい何なのでしょうか?

この記事では、彼女の基本情報をおさらいするとともに、その登場シーンから彼女の正体、そして謎に迫っていきます。

グランマンマーレの基本情報

名前グランマンマーレ
声優天海祐希
性格おおらか
家族構成夫(フジモト含む多数) , 娘(ポニョ含む多数)

グランマンマーレの声優は?

天海祐希

グランマンマーレの声優は、元宝塚歌劇団の月組トップスターの天海祐希です。数多くのテレビドラマや映画に出演している彼女は、本作で初めてアニメ映画の声優を務めました。 大河ドラマ『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』や『離婚弁護士』、『女王の教室』などのドラマをはじめ、『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』や『老後の資金がありません!』などの映画で存在感のある役柄を演じています。 本作のほかには、海外アニメ映画『ミニオンズ』のスカーレット・オーバーキル役や『マイティ・ソー:バトルロイヤル』のヘラ役の吹替、『メアリと魔女の花』のマダム・マンブルチューク役などで声の演技を披露しています。

グランマンマーレは人間?

『オフィーリア』ミレー
© Design Pics / Ken Welsh/Ken Welsh/Newscom/Zeta Image

グランマンマーレは人間ではなく、「母なる海」と呼ばれる海の女神です。また海全体に関わるものすべてを司る、強力な魔力を持つ魔法使いでもあります。 海のなかに住み、自由自在に体の大きさを変えることができるのも、彼女が人間ではない証拠です。 また、彼女の見た目のモデルはシェイクスピアによる戯曲『ハムレット』に登場するヒロイン、オフィーリアだと言われています。劇中で悲劇の最期を遂げる彼女。生きているとも死んでいるともつかない表情を浮かべ、川に漂う姿を描いたジョン・エヴァレット・ミレーによる絵画「オフィーリア」が有名です。

劇中での主な登場シーンまとめ

初登場は海の中から

『崖の上のポニョ』

グランマンマーレの初登場は、海の中の彼女が宗介の父・耕一が乗る船「小金井丸」の下を通るシーンです。耕一は海の彼方から光る波が迫ってくるを見つけ、ほかの船員に注目するように促しました。 その波を起こしたのがグランマンマーレの巨大な体です。波のなかに赤い宝石のようなものが見え、彼女が仰向けで移動していることがわかります。 その後、彼女は海から顔を出し、別の船に乗っていた夫のフジモトと会話をします。

リサと母同士の対話

崖の上のポニョ

嵐の影響で、宗介の母・リサが勤めているデイケアセンター「ひまわりの家」は海に沈んでしまいます。嵐が収まってからポニョと宗介が園の様子を見に行くと、グランマンマーレとリサが2人を待っていました。 グランマンマーレはポニョを連れてきた宗介にあいさつをした後、リサと2人きりでなにかを話し合っています。母親同士、子どもたちの将来について話し合っていたのでしょうか。 この会話の内容は明らかになっていませんが、後で考察していきましょう。

グランマンマーレの正体は?

デボン紀から生きている海の母ってどういうこと?

劇中、グランマンマーレが「デボン紀のような美しい海」と言うシーンがあります。デボン紀とは古生代の中ごろ、今から約4世紀から3世紀前のことです。 デボン紀は別名「魚類の時代」と呼ばれるほど、世界中のあらゆる水域に魚類が進出し、水の中の生物が発達した時期でした。後期には肺呼吸をする魚類も現れ、両生類が出現します。 先述のセリフから、グランマンマーレはこの時代にはすでに海の女神であり、当時の海の様子を知っているということになりますね。

真の姿はアンコウだった

宮崎駿の著書『続・風の帰る場所―映画監督・宮崎駿はいかに始まり、いかに幕を引いたのか』によると、グランマンマーレの正体は巨大なチョウチンアンコウだとか。チョウチンアンコウは、頭部にある「誘引突起」と呼ばれる光る疑似餌でほかの魚をおびき寄せ、鋭い牙で捕食する深海魚です。 劇中で見えているグランマンマーレの姿は、この光る疑似餌の部分だと言われています。だから誰をも惹きつける美しい姿をしているのですね。 しかしその足は、1kmを超える巨大なチョウチンアンコウの本体につながっているのです。劇中で彼女の足が写るシーンは1度もありません。

グランマンマーレにまつわる劇中の謎

フジモトとの複雑な夫婦関係

グランマンマーレの夫でポニョの父、フジモトは元人間です。 フジモトは人間だったころ、潜水艦ノーチラス号で働く唯一の東洋人乗組員でした。なんらかの理由で人間に嫌気が差していた彼は、あるときグランマンマーレに出会います。彼女の寛大な心に触れ、恋に落ちたフジモト。そして彼は人間を辞め、海の中で彼女と暮らすことを決めました。そのときの苦労は、劇中でも語られています。 しかし夫婦になったからといって、彼は愛するグランマンマーレと常に一緒にいることはできません。これは彼女が「母なる海」であり、海全体を司る存在であるため、フジモトのもとだけに留まることはできないからです。 また先述の「続・風の帰る場所」で宮崎駿は、グランマンマーレにはフジモト以外にも夫がいると言っています。 フジモトについてもっと知りたいという人はこちらの記事もおすすめです。

リサとの意味深なシーン

崖の上のポニョ

映画終盤、グランマンマーレとリサが2人きりでなにかを話し合っているシーンがあります。観客には、その内容がなんなのか、一切わかりません。彼女たちはいったいなにを話していたのでしょう。 劇中ではこの後、グランマンマーレは宗助とポニョの気持ちを確認し、ポニョを人間の女の子にする魔法をかけました。ポニョが人間として生きていくためには、宗介が一生彼女を愛しつづけなければいけません。彼は究極的には、「元魚」と結婚することになるのです。リサとグランマンマーレは、そのことについて話し合っていたのではないでしょうか。 母親としてリサはそれを認められるのか、応援できるのかということを確認していたのかもしれません。 またこのシーンでも、やはりグランマンマーレの足は花壇に隠れて見えなくなっています。リサの隣に立つことで、彼女の人間ではない存在感が際立って感じられます。

グランマンマーレはミステリアスな魅力を持つキャラクターだった!

ポニョの母で、海全体を司る女神であるグランマンマーレ。魅力的なキャラクターが多い『崖の上のポニョ』のなかでもっとも謎に満ちていながら、作品のテーマに深く関わる存在です。 ジブリ作品には都市伝説がつきものですが、彼女は宮崎駿本人が劇中では語られない設定の多くを明らかにしているキャラクターだといえるでしょう。 そんな彼女に注目して『崖の上のポニョ』を観てみると、また違った印象を受けるかもしれませんね!