2017年9月29日更新

『天空の城ラピュタ』の都市伝説の真相を解明!幻のエンディングが存在する?

© Studio Ghibli/Buena Vista Home Entertainment

『天空の城ラピュタ』はジブリを代表する名作です。クライマックスのバルスをはじめ、数々の名シーンに誰もが手に汗握ります。そんな『天空の城ラピュタ』に別エンディングが存在するという都市伝説があります。夢があるように思えますが、実際のところはどうなのでしょうか、調べてみました。

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『天空の城ラピュタ』の幻のエンディング?都市伝説やトリビアを紹介!

1986年8月2日に公開された宮崎駿監督作品『天空の城ラピュタ』。1984年の『風の谷のナウシカ』や1979年の『ルパン三世 カリオストロの城』がジブリ初めての作品と思われがちですが、スタジオジブリ設立は1985年ですので、『天空の城ラピュタ』が長編第一作になります。 約30年前に作られたアニメ映画ですが、いまだに何度観ても面白い、そんなジブリ初期の傑作『天空の城ラピュタ』には、知られざる都市伝説があったのです。

幻のエンディングが存在する?『天空の城ラピュタ』都市伝説の真相は?

『天空の城ラピュタ』のエンディングといえば、全てが終わった後、パズー達と海賊が別れて空にラピュタの木が浮かぶというものですが、実はもう一つのエンディングといも言うべきものがあったという噂があります。その内容はというとシータの故郷、ゴンドアに行った二人が別れの握手を交わすというもの。 エンディングの後に主人公達がどうなるのかというのは誰もが気になるところではありますが、その先はあっけなく二人が離れるというもの。実際のところはどうなのでしょうか。

元は設定資料集や雑誌に書かれた後日談

この噂の真相はというと、ジブリが直接否定しています。エンディングが二通りある映画は多くありますが、『天空の城ラピュタ』は違うとのこと。 ではどうしてこのような噂が出てきたかというと、ラピュタはアニメージュ文庫に出ている小説版でほんの少しだけ後日譚が書かれていることや、宮﨑駿が書いた原画にてエンディング後のように見えるイラストがあることからこのような都市伝説が産まれたようです。

「ラピュタ」の別エンディング自体は実際にあった!

都市伝説はあくまで都市伝説でありますが、後日譚ではなく別バージョンのエンディングは実際にあったようです。それは日本テレビが制作したエンドロールの省略バージョンであり、以下のようになっています。 ①パズーとシータが抱き合う ②シータと水牛 ③凧に乗るパズーとシータ ④飛行機に乗ってシータに会いに行くパズー といったもの。どれも二人の後日譚のように取れなくもなく、これらを観て映画本編のあとに二人が幸せに暮らしたと解釈した人がいても不思議ではありません。

『天空の城ラピュタ』別エンディングの真相

別エンディングにて見られるこれらのシーンは、実は映画本編の1シーンと関連資料集に掲載されたイラストをつなぎ合わせたものでした。先ほどの①〜④のシーンはそれぞれ、 ①「バルス」を唱える直前で二人が抱きあうシーン ②ポムじいさんのシーン ③ラピュタが崩壊した直後、凧に乗っているシータとパズー ④『スタジオジブリ作品関連資料集I』のイラスト であり、これらのシーンの画像を切り貼りして編集し、スタッフロールを乗せたものがテレビ版のエンドロールとして放送されました。 都市伝説も別エンディングも真相はパズーとシータのその後というものではありませんが、視聴者の妄想が集まって別エンディングとして広まるようになったというのは中々に興味深いものであり、『天空の城ラピュタ』が優れた作品ということの証明と言えるかもしれません。

「バルス」はトルコ語が元になっていた?

『天空の城ラピュタ』のラストで唱えられる呪文「バルス」。地上波で放送されるたびに、ツイッターなどでお祭り騒ぎになることでもおなじみです。 しかし、この呪文がなぜ「バルス」という名前になったのかは、制作側からは明らかにされていません。最も有力な説としては「平和」を意味するトルコ語の「bans(バルシュ)」が元になっているのではないかというものがあります。 滅びの呪文「バルス」に込められた平和への想い。確かな情報ではありませんが、宮崎駿らしいといえるかもしれませんね。

『天空の城ラピュタ』のモデルとなった場所がある?

ノスタルジー溢れる街並みや、天空の城のミステリアスな外観など、『天空の城ラピュタ』には様々な印象的な建造物や風景が描かれています。 そんな本作のモデルとなったのではないかと言われている実際の場所が多数存在しています。宮崎駿が作品制作前に訪れていたとされるイギリスのウェールズ、巨大な熱帯樹林にいたるところを覆われた崩落の激しいカンボジアの遺跡・ベンメリア遺跡。 さらにはペルーにある世界遺産・マチュピチュ、フランスにあるモンサンミッシェルなどがモデルではないかと言われています。どの場所も本作そのままの雰囲気、とまではいきませんが、かなり美しい神秘的な場所ばかり。一度訪れて雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか?

ロボット兵(巨神兵)は何者?名前はあるの?

ラピュタを守っているとされるロボット兵。同じジブリ作品の『風の谷のナウシカ』に出てくる巨神兵と混同されがちですが、基本的には別物です。巨神兵はロボット兵よりももっと巨大で、体も肉で出来ています。一方ロボット兵の方は人の2~3倍程度の大きさで、体はセラミックで出来ているのです。同じ人物がデザインしているので見た目が似ているから、というのも間違えてしまう理由になっていそうです。 そんなロボット兵ですが、実は2種類存在しています。1つは戦闘用、もう1つはラピュタの庭園を守る番人のような存在となっています。戦闘用のロボットには飛行用に腕に突起があり、膜のようは羽を使って飛ぶことも可能となっています。 また、このロボット兵なのですが実は『ルパン三世』の2ndシーズンにも出ているのです。第155話「さらば愛しきルパンよ」は実は宮崎駿が制作した最終回となっており、ここにラムダという名前のロボット兵が登場するのです。まさにロボット兵そのものですので、気になる方は是非チェックを!

『天空の城ラピュタ』の飛行石にはモデルが存在するって本当?

青く美しく神秘的な飛行石、宝石のような美しさで、2017年現在もジブリショップなどでグッズとしても販売されています。そこには品名として「ラピスラズリ」の名前が書かれているので、これがモデルの1つだとも言われています。ラピスラズリとは青い宝石であり、日本では瑠璃とも呼ばれています。 その他には、ホタル石もモデルになったのでは?という説も。こちらは石によっては紫外線で発光するものがあるのだとか。まさに飛行石のような石。また、もう1つ鮮やかなブルーをした「バライバトルマリン」という宝石もモデルではないかと言われています。

飛行石は絵物語『沙漠の魔王』から着想を得ていた

本作に登場する飛行石ですが、宮崎駿がその着想を得たのは、彼の少年時代に人気を博した福島鉄次による絵物語『沙漠の魔王』なのだそうです。 その内容は、イスラム世界の説話集である『千夜一夜物語』の中の有名な物語、『アラジンと魔法のランプ』を元にした作品で、飛行石を使用して空を飛び、呼び出した者の名にしたがう大きな魔人が登場する物語。また、『砂漠の魔王』は本作だけでなく『風の谷のナウシカ』にも影響を与えているのだとか。

『天空の城ラピュタ』の時代背景は?

作中で、何年と語られることはありません。 しかしながら、パズーの父親が撮ったラピュタの写真には1868.7と明記されているので、19世紀後半おそらく1880年代が舞台であると考えられます。 また宮崎駿のインタビューをまとめた単行本『風の帰る場所』によると、本作の舞台はイギリスで、登場する銃火器などもイギリスのものをモチーフにしているのだそうです。

シータはドーラの娘という設定だった?

不思議な飛行石「青い石」の持ち主である本作のヒロイン・シータ。当初は、シータから飛行石を奪おうとしていた空中海賊“ドーラ一家”の女ボス・ドーラでしたが、パズーを思いやる彼女の健気な姿勢に心を打たれ「アタシの若い頃にそっくりだよ」などと話していました。 実は当初の設定では、シータはドーラの娘となっており、本作でもシータにシンパシーを感じるドーラの姿が見受けられます。

シータの本名にはラピュタの王位継承者であることが隠されていた

シータにはラピュタ王国を受け継ぐ者としてもう一つの名前がありました。その名も「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ」。“ウル”はラピュタ語で「王」、“トエル”は「真」を意味するそうです。ラピュタの正統な王位継承者であることを意味しているようです。 ちなみにラピュタ語は特に深い意味などはないそうですが、『ロマンアルバム 映画天空のラピュタGUIDEBOOK 復刻版』にてケルト語などから着想を得ていると宮崎駿がコメントしています。

全く別のアニメにムスカの先祖が登場している

「青い石」を狙ってシータを拉致した特務機関のリーダー・ムスカ。独特なキャラクターが印象的な彼について、いくつかの都市伝説や詳細設定が囁かれています。 実は、ムスカの先祖が宮崎駿監督の別アニメに登場しています。宮崎監督が初めて監督を務めたアニメ作品「未来少年コナン」に登場するレプカというキャラクターが彼の先祖だと言われています。 こちらは実際に『天空の城ラピュタ (ロマンアルバム)』という書籍の中で公式に紹介されており、『未来少年コナン』は時系列上『天空の城ラピュタ』の過去の話であることも明かされています。

ムスカもラピュタ王家の人間だった

ムスカの本名は「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」。 先ほど紹介しましたが、シータと同じように名前の中の“ウル”は「王」を表しており、ムスカもかつてはラピュタ王国の王族で、シータ一族と同じ一つの王家だったことがわかります。そう考えてみると、悪役・ムスカの姿もなんだか切なく思えてきます。

『天空の城ラピュタ』の城崩壊シーンでムスカが写っている

物語終盤、「バルス!」の呪文で崩壊する城と共に空中へ投げ出されるムスカ。ほんの一瞬ですが、彼を画面上で確認することができます。本当に小さいですが、画像の中心部の建物の右上あたりにその姿が。 ぜひ本編でチェックしてみてください。

ルフィがまさかの「海賊にならない」宣言!

主人公・パズーの声を担当したのはアニメ「ワンピース」のルフィの声優としても知られる田中真弓。作品中、シータに「私のためにパズーを海賊にしたくない…」と言われたパズーは笑いながら「僕は海賊にはならないよ」と爽やかに宣言しています。 その十数年後、アニメ『ONE PIECE』にて田中真弓が声優を務める主人公・ルフィが「海賊王に、俺はなる!」と高らかに宣言。なんとも、ツッコミどころ満載なエピソードですね。

たくさんの綾波レイがここにも、あの名声優が「ラピュタ」に出演!

『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイや『名探偵コナン』の灰原哀の声優で知られる林原めぐみが、本作では多数の役の声を担当しています。青い服の婦人やロボット兵が落ちてくる回想シーンの老婦など、名もない役ばかり。ベテラン声優の今となっては信じがたいですが、新人のころの作品のようですね。

『天空の城ラピュタ』と『ふしぎの海のナディア』の関係性

実は本作と庵野秀明監督によるテレビアニメ『ふしぎの海のナディア』には関係性があったことをご存知ですか? 『ふしぎの海のナディア絵コンテ全集』に寄せられた庵野秀明のコメントによると、1978年に放送された宮崎駿監督作品『未来少年コナン』の続編にあたる『未来少年コナン2』としてNHKに提出された企画案から本作と『ふしぎの海のナディア』が生まれたのだとか。 その企画案の内容は、少年と少女が不思議なペンダントを探して、潜水艦で旅をする道中、ペンダントを付けねらう悪党一派に遭遇するという物語。確かに本作にも「ナディア」にも通づるものがありますね。

幻の作品のイメージが投影された『天空の城ラピュタ』

インドの古典を原作に、日本とインドとの共同製作で検討されていた『ラーマヤナ』。そして、別で企画されていた『リトル・ニモ』。この二つの企画に参加していた宮崎駿が二つの作品でイメージしていたことが『天空の城ラピュタ』に投影されているといいます。 『ラーマヤナ』とは童話「桃太郎」のモデルとなったインド最古の叙事詩。その物語に登場する王女の名前がシーターという名前なのです。 その他にも「空に浮かぶ島」、「空飛ぶ船に乗る海賊たち」と言ったモチーフは『ラーマヤナ』からのものなのだとか。

「ラピュタ」という名前の由来は「ガリバー旅行記」?

「ラピュタ」という名前はアイルランドの作家・ジョナサン・スイフトの著作『ガリバー旅行記』第三編に登場する天空の島「ラピュータ」に由来しているのではないかと言われています。 本作に登場するラピュータは数学者や天文学者など、学者たちが統治している島で、地上の島をその知性によって支配しています。さらにはその進歩を重視する考え方から、現実は常に実験的な場と見なされ、荒廃した社会を構築していました。結果、この国の人々は言葉を省略し単語で会話するようになるのです。 そのような人類のあり方を「ラピュタ」の末路を描くことで、宮崎駿はアンチテーゼとして示したのかもしれませんね。

『天空の城ラピュタ』にまつわる都市伝説・トリビアでもっと本作が楽しめる!

いかがでしたか?初めて知った事実も多いのではないでしょうか? 是非もう一度『天空の城ラピュタ』を観直して、いろいろ確認してみてくださいね。