その後そうすけはポニョとどうなったの?両親呼び捨ての理由とは
2008年に公開され、大ヒットを記録したスタジオジブリのアニメ映画『崖の上のポニョ』。この物語の主人公は、5歳の保育園児・宗介(そうすけ)です。海辺で助けた魚の子に「ポニョ」と名付け、「ポニョ、そうすけ好き」と慕われます。 2人の幼い恋の行方も気になる本作。この記事では宗介のプロフィールやポニョとのその後、名言などを振り返っていきます。
『崖の上のポニョ』のあらすじ
海辺の町で、崖の上の一軒家に暮らしている宗介は、ある日海岸で、頭が瓶に挟まって出られなくなっている魚の女の子を助けます。宗介はその子に「ポニョ」と名前を付けますが、実はポニョは家出してきたところでした。 ポニョを守ろうとする宗介ですが、ポニョの父フジモトが追いかけてきて、ポニョは海底に連れ戻されてしまいます。閉じ込められていたポニョは、宗介に会いたい一心で脱走。フジモトが井戸に蓄えていた「命の水」を浴びてポニョは人間の姿に変わり、津波に乗りながら宗介の前に現れます。
主人公そうすけのプロフィール
そうすけってどんな男の子?
名前 | 宗介(そうすけ) 名字は不明 |
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年齢 | 5歳 「ひまわり保育園」に通う保育園児 |
性別 | 男の子 |
家族 | 母:リサ 福祉施設「ひまわりの家」勤務 父:耕一(こういち) 貨物船「小金井丸」船長 |
宗介は、刈り上げた髪に、黄色のTシャツと短パンを着た5歳の男の子。「ひまわり保育園」に通う保育園児です。父の耕一は貨物船の船長で、母のリサはデイケアセンターに勤めています。 父親の影響か、船のおもちゃと船乗りのような帽子を大事にしていて、耕一とはモールス信号でやり取りもしています。また、見ただけで古代魚の名前を言えるような知識もあり、魚が元々好きな様子。 両親を呼び捨てにしている点が特異で、大人びた性格をしており、時には母親を慰めたりもするしっかり者です。ポニョを守ろうとする勇敢さと行動力も持ち合わせています。
そうすけの名字って何?
宗介のフルネームは劇中で呼ばれることがなく、公式にも明らかにされていません。ただし、宗介という名前は夏目漱石の小説「門」の主人公・野中宗助から取られたといわれています。 野中宗助は、崖の下の家にひっそりと暮らしているという人物。宮崎駿監督が本作の舞台となった広島・鞆の浦で過ごしていた時、夏目漱石の全集を読んでいたといいますが、それが関係しているようです。
両親を呼び捨てで呼ぶのはなぜ?
宗介が両親を名前で呼んでいる理由は、鈴木敏夫プロデューサーがインタビューで語っているように、リサが宗介を「一個の人格として認めている」から。リサが名前で呼ぶように育てているという設定であり、早くから自立を促していると考えられます。 そのためリサをきっぱりとした性格の女性として描いており、宗介を個人として認め、自立を促している様子もうかがえます。宗介もその願い通り、自分のことは自分で対処しようとする行動力を持っていますね。 子どもらしくないという意見や、親を呼び捨てにする違和感もあるようですが、これからの家族のあり方としてはアリかもしれません。子どもは親の所有物ではなく、“個人を尊重する”姿勢は好感も持てます。
映画のその後ポニョとは結婚した?
映画の結末は、宗介のポニョへの気持ちが本物であり、ポニョも魔法を捨てたことで人間となって終わります。これで十分ハッピーエンドなのですが、気になるのは彼らのその後です。 5歳児の初恋、それが実るのかどうかといえば、まだまだ人生は長く、出会いもたくさんあるでしょう。しかし宗介はいわば人間となったポニョの身元を引き受けるような、重大な決断をしたわけです。なぜなら、宗介の愛を担保にポニョは人間になったのですから。 その責任を取るためには、やはり「結婚」の2文字は外せないところ。モチーフとなった『人魚姫』の結末に納得いかなかった宮崎駿監督が本作はハッピーエンドにしたかったという話もあり、2人は末永く幸せに暮らしたと思いたいものですね。
声優は当時子役の土井洋輝(どいひろき)が担当
宗介の声を担当した声優は、2000年代に子役として活動していた土井洋輝です。1999年8月10日生まれ、広島県出身で、広島ローカルのCMに出演したり、主に俳優として活動していました。 NHK朝の連続テレビ小説『芋たこなんきん』(2006年)の徳永隆役や、映画『ホームレス中学生』(2008年)の幼少期の田村裕役で知られ、『崖の上のポニョ』は声優初挑戦の作品。しかし2008年以降は活動の記録がなく、芸能界は引退しているようです。
そうすけの名言
僕が守ってあげるからね
ポニョを瓶から助け出し、水を張ったバケツに入れて保育園へ連れて行く車中で、宗介がポニョに言ったセリフ。宗介の決意が感じられます。 保育園でも先生に見つからないように茂みに隠したり、ポニョのことを常に考えて行動していた宗介。彼のポニョへの気持ちが最初に現れたセリフでもありました。
リサ、泣かないの。僕も泣かないから
夫の耕一が帰って来れないと知り、ふてくされてしまったリサを慰めて言ったセリフ。しかし宗介にとっても父親が帰れないことは寂しいはずです。 さらにポニョがフジモトに連れ戻されてしまった後だったことを考えると、宗介の凛々しさがうかがい知れます。寂しさをグッとこらえ、母親を慰める5歳の息子。頼もしい限り!
お魚のポニョも、半魚人のポニョも、人間のポニョもみんな好きだよ
ポニョの母・グランマンマーレから最後に聞かれた質問に対する答えが、この言葉。最後の試練として、どんな姿のポニョでも愛することができるかが試されました。 これまで一緒に行動し、どの姿も見てきた宗介にとっては、どんな姿でもポニョはポニョ。姿かたちではなく、中身を愛することができる宗介は、グランマンマーレに認められ、ポニョも人間になることができました。
『崖の上のポニョ』そうすけはしっかり者の5歳児!
『崖の上のポニョ』の主人公・宗介は、好きになったポニョを守り通し、自分の意志を貫きました。両親を名前で呼ぶ、やや大人びた5歳の保育園児ですが、実際いざという時に行動できるしっかり者です。 ジブリ史上最年少クラスの主人公なのに、実は一番しっかりしている男子キャラかもしれません。鑑賞する際は、宗介の活躍に注目してみてください!