『チェンソーマン』ポチタの正体は?デンジの心臓になった理由や謎を徹底考察
かわいいポチタのプロフィール
ポチタはころんとした丸いフォルムが可愛い、子犬のような見た目のチェンソーの悪魔です。くりっとした目も可愛らしいのですが、よく見ると顔の前面はチェーンソーの刃が飛び出ていて、しっぽはスターターグリップ、背中には取手もついています。作中では、チェーンソーの刃を用いて木を切る様子が描かれていました。 チェーンソーを擬人化ならぬ擬犬化したような見た目で、鳴き声も「ワン」と犬のよう。物語の根幹に関わるキャラクターですが、未だ謎の多いポチタのプロフィールを見ていきましょう。
性別 | 不明 |
---|---|
正体 | 悪魔 |
契約者 | デンジ |
夢 | 誰かに抱きしめてもらうこと |
【正体】ポチタの正体はチェンソーマン
チェンソーマンの特徴まとめ
- 地獄で助けを求める声に応じて駆けつける
- 叫ばれた悪魔も助けを呼んだ悪魔も殺す
- 何度殺されてもエンジンをふかして復活することが可能
- 食べられた悪魔はその概念ごと消滅
ポチタと一体化してからデンジは多方面からその心臓を狙われることになります。 その理由はポチタの正体が、悪魔から最も恐れられている悪魔のヒーロー「チェンソーマン」だったからです。 チェンソーマンは地獄で助けを求める声に応じて駆けつけ、叫ばれた悪魔も助けを呼んだ悪魔も殺す存在。加えて自身は何度殺されてもエンジンをふかして復活することができます。 しかも彼が食べた悪魔はその概念ごと消滅してしまいます。概念が残っていれば再び人々の恐怖を糧に蘇ることができますが、過去も記憶も抹消されてしまうともうその悪魔は蘇ることができません。 この特殊能力によってチェンソーマンは悪魔からも恐れられ、その恐怖がさらに彼の力を増幅させています。
【出会い】ポチタとデンジのこれまで
ポチタとデンジの出会いは?
どん底状態のデンジがポチタに出会ったときポチタは瀕死でした。デンジは血を与えることでポチタを助け、その代わりポチタもデンジを助けるという契約を交わします。それからポチタは天涯孤独だったデンジの唯一無二の相棒となって行動を共にするように。 非正規デビルハンターとして日銭を稼いでいましたが、ある日「ゾンビの悪魔」の仕業で2人は死亡。デンジの血を飲んで復活したポチタは、生前デンジが“自分が死んだら身体をあげるから普通に生きて普通に死ぬという夢を叶えてほしい”と言っていたのを思い出します。 ポチタは“心臓をデンジにあげる代わりにデンジの夢を自分に見せてほしい”と新たな契約と共にデンジを復活させ、文字通り2人は一心同体となるのでした。
デンジにしか見せないポチタの一面
デンジに懐くペット兼相棒のような存在のポチタでしたが、デンジとの一体化を機にこれまでと違った一面を見せるようになります。 心臓となる代わりに大好きだったデンジの夢を見ることを要求したり、デンジの心を守るために父親の記憶の扉を開けないように警告したり。2人の関係は悪魔と人間の契約を超えた絆で結ばれていました。 実はポチタには誰かに抱きしめてもらいたいという夢があったことが「公安編」最終話で判明します。それを叶えてくれたのがデンジだったのです。ずっと欲しかったものをくれたデンジには、彼の夢=幸せに普通に生きることを叶えてほしいとポチタは思ったのでしょう。 こうして2人の異色な絆が築かれたのです。
【マキマ】デンジに執着する理由とは?
「より良い世界」を作るため
マキマは、作品を通してデンジに異常な執着を見せていました。 しかし、その狙いはデンジではなくポチタ=チェンソーマンにありました。チェンソーマンを支配して、この世からなくなったほうがいいものを消し去り「より良い世界」を作ることを目的としていたのです。 ポチタを手に入れるには、彼と契約しているデンジが邪魔。そこでマキマはデンジに幸福な生活をあえて与え、それを全て奪うことでデンジを絶望させポチタとの契約を破綻させます。 マキマは異様な執念と策略でデンジを追い詰めていきますが、最後の戦いでチェンソーマンを倒したと高揚して油断。倒したのがデンジから切り離されたポチタだと見抜けず、最後は本物のデンジによって倒されてしまいます。
チェンソーマンの熱狂的ファンだから
その一方で作中ではマキマがチェンソーマンの熱狂的なファンであったことも明かされています。実際マキマはチェンソーマンに対して、絶対的な理想像を持っていました。そのためデンジがチェンソーマンらしくない振る舞いをすると、あからさまに不機嫌な態度をとっています。 デンジに絶望を与えて強引にチェンソーマンを出現させたのも、マキマ自身が単純に彼に会いたかったからなのかもしれませんね。歪み切った愛情表現もマキマなら納得です。
【考察①】ポチタはなぜ現世に来れたのか?
チェンソーマンはデンジと出会う前、地獄で4人の騎士+武器の悪魔と戦っていたと明かされました。マキマによれば、その際彼は突然姿を消し、“瀕死の変わり果てた姿で生きていた”とのこと。 本来、悪魔は地獄で死んでから現世に転生するはずですが、ポチタはデンジと出会ったとき瀕死の状態でした。 このことから考えられるおもな可能性は以下の2つです。 ①チェンソーマンは地獄と現世を自由に行き来する何らかの手段を持っている ②弱体化した状態(=ポチタ形態)で転生した後、何者かによって襲われた(つまりあのときの傷は地獄で受けたものではない) ①の場合、ポチタの身体にあった傷は4人の騎士+武器の悪魔がつけたと考えるのが自然ですが、②の場合は一体何に襲われていたのかという問題が増えます。
【考察②】ポチタの姿が犬なのはなぜ?
ポチタといえば可愛らしい犬のような見た目が印象的ですが、マキマの回想で登場した本来のチェンソーマンは全く違う姿でした。どうしてポチタは犬の姿をしていたのでしょう。 考えられる説としては、ポチタがギリシャ神話に登場する冥府の入り口の番犬・ケルベロスをモチーフにしているからというものが挙げられます。その理由は大きく分けて2つ。 ひとつはデンジの回想シーンにたびたび登場する開かずの扉です。回想の中でポチタは「開けちゃダメだ」といってデンジを制しています。これはポチタが「番犬」であることを表しているのかもしれません。 もうひとつはマキマが犬好きだということ。マキマはチェンソーマンの熱狂的なファンと公言しているので、何か意味があると考えられます。
【考察③】ポチタは「チェンソーの悪魔」ではない?
まだまだ謎が多いポチタに、読者の中では作品の根幹を揺るがす「ある説」が浮上しています。それがポチタがそもそも「チェンソーの悪魔」ではなく、「神の悪魔」である説です。 悪魔は基本的に、名前の恐怖度が高ければ高いほど強いとされています。そう考えると元々が血の悪魔であるパワーや、暴力の魔人が強いのも当たり前です。 チェンソーマンには「食べた悪魔を概念ごと消滅する」能力があります。たしかにチェンソーは危険な物ですし、ある程度の強さはあるでしょう。しかしチェンソーの悪魔と言われれば、誰もが能力が強すぎると思いますよね。 「存在を消す」となると、それはまさに神の所業です。神であれば崇拝されながらも恐怖される、チェンソーマンのイメージとも合致します。果たしてポチタの正体は本当にチェンソーの悪魔なのでしょうか。
【考察④】ポチタが忠告していた扉の向こうには何がある?
ポチタが「開けちゃダメだ」と言っていた扉の向こうには、デンジの思い出したくない記憶がありました。実は彼は幼い頃父親を殺し、大きなショックを受けたことでその記憶を封じ込めていたのです。 結果としてデンジはマキマに扉を開けさせられ、罪の意識に耐え切れず廃人状態になってしまいます。ポチタはこうなることを知っていたからこそ、それこそ「番犬」のように扉を守っていたのでしょう。
【考察⑤】ポチタの生死は?第2部では出てくるの?
第1部の最終話でポチタは再びデンジの夢の中に出てきました。 ポチタは孤独だった支配の悪魔(マキマ)と自分を重ね、彼女の生まれ変わりであるナユタを「たくさん抱きしめてあげて」とデンジにアドバイス。 その描写からポチタは死んでおらず、今後もデンジの心臓となって彼と共に生きていくことが予想されます。 第2部「学園編」ではデンジは高校生に。彼が思い悩んだときに、再びポチタは夢の中に現れてデンジに大切な言葉を伝えるのではないでしょうか。
【名言】セリフ・シーンからポチタを振り返る
「私は……デンジの夢の話を聞くのが好きだった」
1巻1話で登場するポチタとデンジが契約を交わすシーン。それまで「ワン!」としか言っていなかったポチタが流暢に語りだし、ポチタが只者ではないことを感じさせる印象的なセリフです。 ポチタはこのセリフに続けて、心臓をあげる代わりに「デンジの夢を私に見せてくれ」とデンジに伝えます。 ポチタの正体や過去が分かってから改めてこのセリフを読むと、いかにポチタがデンジの幸せを願っていたのかを感じられてグッときますね。
このシーンを
デンジの願いを叶えようとするポチタ
デンジが精神崩壊し、真のチェンソーマンの姿となったポチタ。10巻85話では恐ろしいチェンソーマンの姿になりながらも、彼はかつてデンジが口にした些細な願いを思い出します。 それは腐っていないハンバーガーを食べたい、女の子とデートしてみたいというもの。デンジの幸せな日常を願うように、チェンソーマンはそれを実行していきます。 見た目は変化しても、中身はデンジの幸せを願うポチタであることを感じさせてくれる感動的なシーンです。
このシーンを
「たくさん抱きしめてあげて」
11巻最終話でポチタは、対等な関係を欲しがっていた支配の悪魔の夢を叶えるため転生した支配の悪魔を「たくさん抱きしめてあげて」とデンジに伝えます。 ポチタは自分の夢も誰かに抱きしめてもらうことだったと語っており、恐怖から生まれる悪魔が寂しい存在であることを印象付けるシーンとなりました。 第1部ラストでデンジはマキマが転生したナユタと同棲することになります。ポチタのこのセリフが第2部での2人の関係に絡んでくる重要なキーワードとなるかもしれませんね。
このシーンを
ポチタは最強の悪魔にして作品のカギだった!
『チェンソーマン』のマスコットキャラクター的存在かと思われたかわいいポチタは、作品タイトルであるチェンソーマンそのものでした。作品のカギとなる重要な存在ながらも、ポチタ自身が言葉を語るシーンは極端に少なく、第1部が終わった今でもまだ多くの謎が残されています。 第2部「学園編」は2022年初夏から連載開始予定。再びデンジの夢の中に登場するようになったポチタが、高校生となったデンジとどんな日々を送っていくことになるのでしょうか。第1部でのポチタの活躍をおさらいしながら、第2部の開始を待ちましょう!