【ネタバレ解説】征服者カーンの最後は?「アントマン3:クアントマニア」で明かされた目的と強さ
【ネタバレ】「アントマン3:クアントマニア」における征服者カーン
征服者カーンの目的とは?
量子世界に引きずり込まれたスコットたちはバラバラになり、スコットとキャシーは量子世界の住人たちと出会います。彼らは「征服者」に抵抗する反乱軍でしたが、スコットを探していたカーンが送った手下のモードックに襲撃を受けてしまいます。 捕まったスコットたちの前に征服者カーンが現れ、キャシーを人質にある取引を持ちかけられます。それは、マルチバースを行き来できる彼の船を動かすのに必要な「コア」を“盗んでくる”こと。 彼の目的はそれだけでなく、再びマルチバースに戻り、壊れた時間軸を破壊して新しい世界を作ろうとしていたのでした。
征服者カーンはなぜ量子世界にとらわれている?
征服者カーンはこれまでいくつもの時間軸を破壊してきたことで、他の変異体から量子世界に追放されてきた科学者でした。ほかの変異体に嵌められて、量子世界に不時着し、脱出できずにいたのです。 そんなカーンは量子世界でジャネットと出会い、2人で協力してコアを修復することに成功します。しかし、ジャネットはコアの起動時に彼の神経と繋がったコアを通してカーンの過去を知り、カーンを解き放つ手助けをしてしまったことを後悔します。カーンはここを脱出し、他の変異体へ復讐しようと考えていました。
【ネタバレ】征服者カーンの最後とは?MCU再登場はあるのか
「アントマン3:クアントマニア」で征服者カーンは最後どうなった?
カーンは、スコットが取り戻したコアを、人質交換の約束を破って奪い取りました。そしてコアを船に戻して量子世界の軍隊と共に脱出の準備を始めます。 しかし、そんなカーンは駆け付けた反乱軍と超巨大化して「ジャイアントマン」となったスコットに脱出を阻止されます。キャシーも超巨大化して、ワスプとも連携してカーンと戦います。 圧倒的な強さを持つカーンは、それでも優勢に見えましたが、量子世界で独自の文明を築いていたハンクのアリたちが来襲。息も絶え絶え、元の世界に戻ろうとするスコットたちの前に姿を現します。 キャシーをもとの世界へ押し戻し、自分だけカーンに立ち向かったスコットと壮絶なバトルを繰り広げます。最後には、アントマンが放ったピムディスクでコアとともにカーンは消滅してしまいました。
征服者カーンは本当に死んだのか?
「アントマン3:クアントマニア」のクレジットシーンの後には、「カーンは帰ってくる」の文字が映ります。このことから、カーンはMCUに再び干渉してくると言えそうです。問題は、「アントマン3:クアントマニア」で消滅したように思える、征服者カーンが再登場するか。 本作には、征服者カーンの最後と同じように、量子世界のはざまに吸い込まれ死亡したと思われた『アントマン』のヴィラン、ダレン・クロスがモードックとして再登場していました。さらに、量子世界からの進軍を試みたカーンは「アベンジャーズ5/ザ・カーン・ダイナスティ(原題)」と同じ「カーン・ダイナスティ」について触れています。 このことから、征服者カーンは実は生き延びている可能性が非常に高いのではないでしょうか。
征服者カーンの強さ・能力は?
征服者カーンの代表的な能力にタイムトラベルがあります。「アベンジャーズ6」で登場予定のドクター・ドゥームの設計図を用いた兵器でタイムトラベルを行います。 またカーンの代名詞である紫色のバトルアーマーによって能力を飛躍的に上昇させています。その能力の1つがフォースフィールド。体から発生する磁場によってアイアンマンの攻撃や至近距離の核攻撃にも絶えうる耐久力を獲得しました。 「クアントマニア」でのカーンは、量子世界に追放された当初は特に力は持っていませんでした。しかし、ジャネットともにコアを修復した際に、バトルアーマーを再び手に入れ、その力で量子世界で自分の帝国を築き上げるまでに至ります。フォースフィールドで向かってくる者を圧倒できるようになったのです。
サノスと強さを比較!どっちが強い?
インフィニティ・サーガで圧倒的な力を見せつけたサノス。インフィニティストーンの力により人類を半分にする力を持つなど、マーベル界でも最強ヴィランの1人であるため純粋な1対1の強さではサノスが上かもしれません。 しかしカーンは1人でアベンジャーズと互角に戦えるパワーに加えて、時間や並行世界の自由な移動が可能です。瞬時に未来から兵器を手元に持ってきて使うことも可能であり、未来の兵器や技術も駆使すればサノスを凌駕する強さを持っているヴィランかもしれません。 また、征服者カーンは時間軸をまるごと破壊しようと目論んでいる様子。一方のサノスは宇宙の半分の人口を消すことが目的だったので、ヴィランとしての総合的な評価は征服者カーンに軍配が上がるのではないのでしょうか。 さらに「クアントマニア」の中で、カーンはアベンジャーズを倒したことがあると発言。時間軸をいくつも破壊し、おびただしい数の変異体がマルチバースに存在することを考えると、サノス以上に厄介で“倒せない”ヴィランといえるでしょう。
征服者カーンの人間味と性格を考察
「アントマン3:クアントマニア」に登場した征服者カーンの行動の中心には、自分だけが「時間」を正しく理解しているという想いがある様子。劇中でも度々、他人が「時間」を正しくとらえていない事を嘆くようなシーンがあり、「誰かにわかってもらいたい」という彼の人間味を感じる事ができます。 また、征服者カーンは非常に尊大な性格だといえます。というのも、彼は「自分を神だと思って」おり、アントマン本人については端から眼中にありません。こうした尊大さのために、征服者カーンは目的のためには殺人や時間軸の破壊もいとわないといえそうです。 また、カーンの変異体達も同じような尊大さを持っていると考えられます。実際に、本作のミッドクレジットでは他の自分以外が征服者カーンを倒したことで、ようやくMCUの時間軸に興味を持っていました。このように他人を軽く見る尊大さが、カーンの強さであり、今後のMCUにおいてはつけ入る隙になっているのではないでしょうか。
カーン評議会などでMCUに登場した変異体一覧!【ネタバレ】
「アントマン3:クアントマニア」のカーンの評議会に登場した3人
ミッドクレジットのシーンでは、カーンの変異体たちが集まり「カーン評議会」を開いている様子が登場しました。特に3人のカーンの変異体にスポットが当たっており、それぞれの姿からラマ・タト、スカーレット・センチュリオン、イモータスだと考えられます。 この3人のカーンたちが「全員が集められたということは、征服者カーンは死んだ」と語っており、さらにカーン以外がマルチバースに介入してきている状況に危機感を持っている様子です。
①ラマ・タト
カーンはタイムトラベルをしてたどり着いた古代エジプトでファラオ・ラマ=タトという名前の支配者として君臨します。 この支配の際に映画「X-MEN」にも登場したアポカリプスを後継者として生み出したり、ドラマ『ムーンナイト』(2022年)に出てきた神コンスと出会っていたり、映像化されているマーベル作品と関わりのあるキャラクターです。 「クアントマニア」のミッドクレジットに登場したラマ・タトは、エジプトのファラオの格好をしていたため、ファラオ・ラマ=タトで間違いないでしょう。
②スカーレット・センチュリオン
スカーレット・センチュリオンは騎士のような赤いコスチュームが特徴的。ミッドクレジットに登場し、ラマ・タトとともに評議会に集まる変異体たちを見下ろしていました。 コミックではカーンと同じく侵略行為を行っていますが、ドクター・ドゥームの影響は受けていません。それどころか殺そうとまでしたことがあります。未来のカーンであるイモータスにとっての歴史にはいなかったはずの存在と考えられます。
③イモータス
コミックではカーンの活動を邪魔するイモータスと呼ばれる謎の人物が現れます。イモータスの正体は、未来の年老いたカーン自身でした。 イモータスの目的は、過去に行った自分自身の暴走を止めること。しかしその裏では「タイムキーパーズ」に利用されており、将来的に彼ら自身の障害となる者を倒す目的で利用されていました。 現代のカーンとアベンジャーズは共闘して、イモータスに立ち向かいます。 ミッドクレジットに登場したイモータスは、評議会のリーダーのようでした。コミックではリーダーのカーン「プライム・カーン」がアベンジャーズとの共闘でイモータスを倒そうとするため、MCUではコミックとは違う展開になると考えられます。
④ヴィクター・タイムリー
エンドクレジットでロキとメビウスとともに登場したのが、ヴィクター・タイムリー。ロキとメビウスはヴィクターのショーを見に来ており、ロキはヴィクターを見て「怪物だ」と語っていました。 ヴィクター・タイムリーとはカーンが1901年のアメリカにタイムトラベルした時の名前で、ウィスコンシン州に町を作って工場を経営し、市長となっています。
⑤存り続ける者
ドラマ『ロキ』(2021)最終話に登場するヴィラン「存り続ける者」は、カーンの変異体として知られています。 ロキが捕らえられた時空パトロール部隊「TVA」は、別アースのカーンとの戦いの末に誕生した組織だと語られました。ラストの終わり方からも『ロキ2』で再び登場すると予想されます。
宇宙戦争を終結させTVAを創設
カーンの変異体のうち特に邪悪な存在が原因となり勃発した宇宙多元戦争。この戦争に終止符を打ったのは他でもない、『ロキ』に登場した「在り続ける者」こと平和主義な精神を持つカーンの変異体の1人でした。 彼は戦争を終わらせ、そこからある時間軸を切り離し「神聖時間軸」として管理していたのです。そしてそのために作られた組織こそが、時空パトロール部隊「TVA」でした。
ロキたちの前に登場し衝撃の結末が
『ロキ』最終話でロキとシルヴィアを出迎えたカーン。彼は時間軸の管理に疲れ果てており、管理者の座をロキたちに譲ると提案。しかしそれと同時に「自分を殺せばすべてを終わらせることもできる」「だがそうすれば自分以外の邪悪な変異体のカーンが解放される」とも発言します。 カーンが提示した選択肢による分岐イベント。ここでシルヴィはカーンを刺殺するという選択肢をとります。死ぬ間際にカーンは「近いうちに会おう」と言い残し、別の時空から迫りくるカーンたちの脅威を匂わせています。 実際に、その後別の時間軸のTVAに戻ったロキは、征服者カーンの像を目にしています。
⑥「シャン・チー」のマスターカーンは変異体?
シャン・チーの父でありヴィランである「ウェンウー」の別名で「マスターカーン」と言う名前が出たため「征服者カーンの伏線なのでは?」といった声もありました。 しかし、英語字幕では「Master Khan」と表記されており、「Khan=アジアの族長」という意味があるため征服者カーンとは別者の可能性が高そうです。(征服者カーンは「Kang」と表記されます。)
【番外編】登場を期待したい変異体
アイアンラッドはヤングアベンジャーズの一員であり、その正体は少年期のカーンです。 カーンは幼い頃いじめを受けており、そのいじめから自分自身を救おうと計画しました。過去にタイムトラベルし、いじめから救ったもののカーン少年はヴィランになる未来を拒否します。 カーン少年は20世紀へタイムトラベルして、スカーレット・ウィッチの息子ウィッカンらとともにヤングアベンジャーズを結成。自身もアイアンラッドに名前を変え、ヒーロー活動を開始しました。
カーンは今後のMCUにどう影響するのか考察
「クアントマニア」ではカーンの過去やオリジンには触れられていませんでした。しかしフェーズ4~6の「マルチバース・サーガ」における最大のヴィランとなるため、今後はさらに深掘りされていくに違いありません。 ミッドクレジットの評議会では、アベンジャーズが「マルチバースに触れようとしている」ことに言及しており、副題にカーンの名が入っている「アベンジャーズ5」では本格的に相対することになるとも考えられます。 さらに「アベンジャーズ6」で、アベンジャーズが無数に存在する“倒せない”ヴィランであるカーンにどう立ち向かっていくのか。またエンドクレジットにロキが登場したことで、ドラマ『ロキ』シーズン2にどのようにつながるのかにも注目です。
原作コミックでの征服者カーン
Wish Kang a happy 50th birthday...or is that 51st birthday? We're not sure...check it out: http://t.co/vYj5W7xRr9 pic.twitter.com/BCFb1eYetS
— Marvel Entertainment (@Marvel) July 18, 2014
カーンは西暦3000年に生まれた未来人で、MCUとは別のバース(生きる世界)出身の人間。 過去の世界への憧れからタイムマシンを作り上げ、タイムトラベルで行き着いた西暦4000年の荒廃した世界を征服することに成功してしまうカーン。その後、自らの力を示すためアベンジャーズのいる現代へ攻撃を仕掛けました。 カーンは複数の時空に同時に生きており、彼には多くの変異体が存在します。アベンジャーズに攻撃するカーンもいる一方、争いを嫌うカーンもいるという不思議な存在なのです。
征服者カーンのオリジンからわかる野望とは?【原作ネタバレ】
ナサニエル・リチャーズが生まれた西暦3000年は平和な世界でしたが、リチャーズにとって生まれた世界は刺激が足らず疎外感を感じていました。 過去の世界に憧れを抱くようになり、ドクター・ドゥームが住んでいた城でタイムマシンの設計図を発見。その技術を生かして過去の世界へタイムトラベルします。 着いた先は古代エジプト。未来人の科学技術を生かして神として降臨します。しかしファンタスティック・フォーが異変に気づきタイムトラベルして駆けつけ、アベンジャーズの協力もあってリチャーズを神の座から下ろしました。 元の西暦3000年に帰ろうとしますが、リチャーズやファンタスティックフォーのタイムトラベルによって時の嵐が起こり西暦4000年の世界へ流れ着いてしまいます。 西暦4000年は荒廃した世界が広がっていましたがリチャーズは未来の技術の復元によって、世界を征服し「征服者カーン」が誕生しました。
「アベンジャーズ5・6」の原作での活躍は?【ネタバレ】
Just announced in Hall H:
— Marvel Entertainment (@Marvel) July 24, 2022
Marvel Studios' Avengers: The Kang Dynasty, in theaters May 2, 2025. #SDCC2022 pic.twitter.com/VRtMFJHUPS
アベンジャーズ
コミックス『アベンジャーズ(vol.3)』41号から55号において「アベンジャーズ5」の副題となる「カーン・ダイナスティ」が収録されており、カーンはアベンジャーズと対戦しています。 カーンは息子のマーカスとともに強さの証明として、アベンジャーズのいる時代へ戦争を仕掛けました。
ワシントンDCを破壊するなど地球を攻撃していき、カーンは地球を支配下に収めます。しかし支配後も諦めず立ち向かってきたアベンジャーズの活躍によって敗北してしまいました。 カーンは死を受け入れていましたが、息子のマーカスによって救われ元の世界へ帰還し再戦を誓います。
シークレット・ウォーズ
「アベンジャーズ6」の副題と同じコミックス「シークレット・ウォーズ」は1984年から1985年発売と2015年発売の2回シリーズ化されており、古いシリーズでカーンは登場しています。 神のような存在であるビヨンダーによって遠い銀河に「バトルワールド」が生成されます。彼が選んだヒーローとヴィランが集められヒーローVSヴィランに分かれて戦うという大規模なクロスオーバー作品。
「X-MEN」でお馴染みのマグニートーやドクター・ドゥームらとともにカーンもヴィラン側でヒーローと戦います。ビヨンダーのパワーをドクター・ドゥームが奪ったことで物語は「ヒーロー・ヴィランVSドクター・ドゥーム」の構図へと変化していきます。 最終的には「ファンタスティック・フォー」のリード・リチャーズによってポータルが作成され、それぞれの世界へと帰ることに成功しました。
征服者カーンの俳優はジョナサン・メジャース
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』で征服者カーンを演じるのは、俳優のジョナサン・メジャースです。マーベルのドラマシリーズ『ロキ』では、カーンの変異体である「在り続ける者」を演じました。 見た目は同じでも、性格は全く異なる在り続ける者と征服者カーン。2人の変異体をどのように演じ分けるかにも注目です。 こうした異なるカーンを演じるに当たり、ジョナサン・メジャースは「変化するカーンのキャラクターは、状況によって練られていく」と、その時々に柔軟に演じていることを語っています。
征服者カーンの登場で『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は大波乱の予感!
征服者カーンはマルチバースを体現するような能力をいくつも持った超強力なヴィランです。過去と未来、さらに平行世界をつなぐヴィランであるため、過去のキャラクターの再登場もあるかもしれません。 まずは2月17日公開の「クアントマニア」でどのような脅威を見せてくれるのか、劇場で目撃してみましょう!