2024年2月14日更新

ヒンメルはフリーレンのことが恋愛的に好きだったのか 指輪の意味や2人のエピソードから考察【葬送のフリーレン】

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葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

フリーレンの旅のはじまりには、勇者ヒンメルの存在が大きく関わっています。ヒンメルはフリーレンのことが好きな様子を見せますが、2人は実際にはどんな関係性を育んだのでしょうか。 本記事ではヒンメルとフリーレンの間にあった恋愛感情の有無や結婚説、指輪の意味などを、印象的なエピソードとともに紐解いていきます。 ※この記事は『葬送のフリーレン』の重要なネタバレを含みます。

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『葬送のフリーレン』ヒンメルとフリーレンの関係は?

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

勇者ヒンメルと魔法使いフリーレンは、物語開始時の50年前に魔王討伐を果たした勇者パーティーの仲間です。見事魔王討伐に成功した一行は、50年後の再会を約束して解散します。 2人のほかに僧侶ハイター、戦士アイゼンがパーティーの仲間でした。一行はこの4人で10年間、旅をしながら魔王討伐を成し遂げます。

ヒンメルとフリーレンは結婚していない

ヒンメルとフリーレンはあくまで一緒に旅をした仲間であり、結婚はしていません。2人は恋人でもなく、外からみて恋愛関係だと受け取れる部分はないまま、ヒンメルの死という形で2人の付き合いは終わります。 2人の内面にあったかもしれない恋愛感情はさておき、表面的には最初から最後までパーティーの仲間でした。

ヒンメルとフリーレンの間には恋愛感情はあった?

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

数々の言動から、ヒンメルがフリーレンに特別な想いを抱いていたことが読み取れます。それは彼自身が持つ誰にでも向けられる優しさとは違う、フリーレンだけに向けられるものでした。 一方フリーレンは、エルフ自体が恋愛感情に希薄ということもあり、彼には一時一緒に旅をする仲間以上の感情は持っていなかったようです。

ヒンメルがフリーレンに抱いていたのは恋愛感情なのか

ヒンメルにとってフリーレンは単なる恋愛的な「好き」を超えた、もっと深い愛情を抱く相手であったことが汲み取れます。 彼はいわゆる恋愛的進展は望んでおらず、いつだって長命なフリーレンが少しでも寂しくない未来を送れるように、ということを考えていました。 ヒンメルが抱く感情には、もちろん恋愛としての好意も含まれていたでしょう。ですが、旅のなかで彼がフリーレンを見つめる眼差しからは、「恋愛感情」のひと言では片付けられない親愛の念や、彼女が恋愛をしないであろうことへの諦観といった複雑な感情が感じられます。

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ヒンメルは生涯独身を貫いた?

ヒンメルが結婚していたかどうかは作中では明言されていません。自宅の様子や葬式の描写を見るに、生涯独身を貫いたと考えて間違いないでしょう。 ヒンメルはパーティー解散から50年後の再会の約束を誰よりも待ち望んでいました。フリーレンから50年間音沙汰がないことも、彼は予想していたのかもしれません。 それでもヒンメルは50年間、片時も忘れず待ち続けました。これもフリーレンへの深い愛ゆえでしょう。

【ネタバレ】ヒンメルの気持ちが分かる決定的なシーン

漫画 12巻117話
アニメ 未放送

117話で七崩賢のひとり・グラオザームの魔法にかかり、ヒンメルは「決して叶わないと諦めた幸せな夢」の幻影を見ます。その光景はヒンメルとフリーレンの結婚式でした。このシーンが登場したことで、ヒンメルのなかにはフリーレンと結婚したいという夢があったことが確定しました。 誓いのキスの場面で、幻影と気づいていてキスをしなかったヒンメル。結婚が現実でないと察してしまった際の表情は、なんとも切ないものがありました。

ヒンメルがフリーレンに想いを伝えなかったのはなぜ?

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

ヒンメルがアプローチして恋人になり結婚できたとしても、2人の間には超えられない寿命の壁があります。ヒンメルが寿命を迎えれば、また彼女は孤独になってしまうのです。それならば、自分の幸せのためだけに想いを伝えることはやめようと彼は考えたのでしょう。 そもそも恋愛に無関心な彼女に告白しても、ちゃんと想いが伝わるのかは怪しいところ。振られるかっこわるい自分を見せたくなかったという、単純な理由もあったのかもしれませんね。

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フリーレンはヒンメルの想いに気づいていたのか

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

フリーレンは短命である人間のことを深く知ろうとしなかったので、当然ヒンメルの想いにも気づいていなかったでしょう。ヒンメルは誰にでも優しいといった認識で、恋愛的な好意を抱かれているとは考えてもいなかったはず。 彼の死後、フリーレンは人の心に触れて、少しずつヒンメルが当時くれた想いを受け取り直している最中といえます。

ヒンメルがフリーレンに贈った指輪

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館
漫画 4巻30話
アニメ 14話

魔物討伐のご褒美として、ヒンメルはフリーレンをアクセサリーの露天商に連れていきます。そこで彼女が「じゃあこれで」と適当に指さしたのは、鏡蓮華のデザインの指輪でした。 鏡蓮華の花言葉は「久遠の愛」です。フリーレンが選んだものが偶然、恋人定番のデザインなことに皮肉めいたものを感じたのか、ヒンメルは指輪をひと目見て切ない表情を浮かべます。 ヒンメルは道端で跪くと、フリーレンの左手の薬指に指輪をはめました。その姿はまさにプロポーズで、ヒンメルがあえて言葉にしなかった想いを想像すると切なくなるシーンです。

ヒンメルの死がきっかけで2度目の旅が始まる

葬送のフリーレン
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館

他者に無頓着だったフリーレンは、ヒンメルの死をきっかけに自分のこれまでの生き方を後悔します。彼の軌跡を追うように旅を始めた彼女は、やがて「オレオール(魂の眠る場所)」のことを知り、そこでのヒンメルとの再会を目的とするように。 彼女はヒンメルが旅立つ勇気と仲間と過ごす楽しさを教えてくれたとも語っていました。この旅はフリーレンにとって、ヒンメルを改めて知るための時間となっているのです。

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2人にまつわる印象深いエピソード

出会いと花畑

漫画 6巻57話
アニメ 未放送

ヒンメルは子供の頃、森で迷っているところをフリーレンに助けられました。彼女は村の方向を指し示した後、まだ不安げなヒンメルに「花畑を出す魔法」を見せます。それは彼にとって、初めてきれいだと思える魔法だったそう。 その出会いがあったからこそ、ヒンメルは仲間にする魔法使いは彼女がいいと思ったのです。のちのヒンメルが花に詳しいことが示唆されているのも、この出会いが影響しているのかもしれません。

ヒンメルがフリーレンを旅に誘う

漫画 3巻27話
アニメ 13話

師匠の教えどおり目立たず生きてきたフリーレンの前にヒンメルとハイターが現れ、彼女をパーティーへと誘います。最初フリーレンは500年以上も魔族との実戦をしていないし今更だと、誘いを断ろうとしました。 それに対しヒンメルは「それがどうした。僕は今の話をしている」と伝えます。フリーレンは同族嫌悪を感じるザインの背中を押す際に、このヒンメルの言葉を使いました。それだけ彼女にとって勇気をもらえた言葉だったのです。

各地に銅像を建てる理由

漫画 2巻13話
アニメ 7話

銅像をいくつも作る理由をフリーレンに問われたヒンメルは、イケメンっぷりを後世に残さないととおちゃらけつつ、1番の理由として「君が未来で1人ぼっちにならないようにするためかな」と真面目な顔つきで答えます。 いまいちピンときていない彼女の様子を見て、ヒンメルは「おとぎ話じゃない。僕たちは確かに実在したんだ」と続けました。ヒンメルがいかにエルフとして長く生きるフリーレンのことを想っていたかが窺えるエピソードです。

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スカートめくり少年にブチギレ

漫画 1巻5話
アニメ 3話

ある村の少年が、フリーレンのスカートをめくったことがありました。その現場を目撃したヒンメルは、自慢の美しい顔を歪めてガチギレ。 「何やっとんじゃクソガキィッ!ぶっ殺してやる」と怒号を飛ばしついでに、「僕だって見たかったのに!」と願望を叫ぶ始末。ちなみにフリーレンは「うわぁ…」と引いていました。

大切な人の幻影

葬送のフリーレン ヒンメル
©︎山田鐘人・アベツカサ/小学館
漫画 2巻9話
アニメ 5話

大切だった人の幻影を見せて人間をおびき寄せる幻影鬼(アインザーム)と対峙した際、フリーレンの前にはヒンメルが現れました。フリーレンにとってヒンメルが出てきたのは意外だったようで、旅を始めたことで生じた自身の変化を実感することに。 幻影のヒンメルは迷わず自分を「撃て」といい、フリーレンも「ヒンメルならそう言う」と躊躇なく魔法を撃ち込みます。10年という短くない時間を共に過ごしたことを感じさせるエピソードです。

生きているということ

漫画 5巻47話
アニメ 未放送

なぜ人助けをするのか問われたヒンメルは、誰かの記憶のなかに残りたいと語り「生きているということは誰かに知ってもらって覚えていてもらうことだ」と言います。 覚えていてもらうための方法をフリーレンが尋ねると、ヒンメルは「ほんの少しでいい。誰かの人生を変えてあげればいい」と答えました。それはまさにヒンメルがフリーレンにしてくれたことで、フリーレンのなかにちゃんとヒンメルが生きていることを感じさせてくれます。

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『葬送のフリーレン』ヒンメルの魂とフリーレンの再会を見届けたい!

フリーレンの旅はまだしばらく続きそうです。これからどんなヒンメルとの思い出が出てくるのか、また旅の目的地・オレオールではどんな結末が待っているのか。フリーレン一行の旅のように焦らず気ままに、物語を見届けたいですね。