2019年3月26日更新

楊端和(ようたんわ)の実在のモデルは男? 長澤まさみが演じた美しき山の民の王に迫る【キングダム】

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キングダム 長澤まさみ
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

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美しく強き王、楊端和(ようたんわ)とは何者なのか?

『キングダム』は原泰久による中国春秋戦国時代をテーマにした壮大な歴史ドラマを描く漫画です。主人公の信やのちの始皇帝となる贏政(えいせい)をはじめ魅力的なキャラクターが多数登場し、作品の人気を支えています。 戦国時代を描く作品ということで武将の活躍が目立ちますが、そのなかでも異彩を放つのが山の民の王・楊端和(ようたんわ)です。美しく気高く、それでいて圧倒的な強さを誇る彼女の魅力は一体どこにあるのでしょうか。原作での活躍はもちろん、史実や実写版の情報も交えて紹介します。

*この記事には漫画『キングダム』に関するネタバレが含まれているのでご注意ください

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楊端和の基本プロフィールを紹介

楊端和は山の民を統べる最大勢力の女王。他の山の民族たちからは「山界の死王」として恐れられている人物です。コミックス3巻で初めて登場しますが、最初はおどろおどろしいお面に加え身体が大きく見えるような毛皮を身にまとっていました。大男のような風貌かと思いきや、お面の下の素顔は絶世の美女でした。 幼い頃から世界を広げていくことに熱意を燃やしており、自らの実力でいくつもの部族を統合してきました。その実力は山民族一といわれるほど。 秦とはかつての因縁があったものの、中華統一を目指す政の信念が彼女の大志とも重なり同盟を結びます。以降は、政や秦国に対して度々力を貸すようになります。

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実在のモデルは男だった?

実在した歴史上の人物を中心に物語が進んでいく『キングダム』。楊端和も史実にその名前を確認することができます。 しかし、史実に記されている情報は非常に少なく、活動した期間として確認できるのはわずか9年のみです。この9年で魏や趙を攻めて武功を残しているので、かなりの実力者だったことがうかがえます。 漫画と史実との大きな違いは性別。実在した楊端和は男性で、秦の将軍だったと記されています。山の民でもなかったのです。秦の将軍としてのちの始皇帝の秦王政に仕えていましたが、紀元前229年を最後に史実からは名前が消えています。

実写キャストは本格アクション初挑戦の長澤まさみ

キングダム 長澤まさみ
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

楊端和を実写映画版で演じるのは長澤まさみです。数々の作品で活躍している長澤ですが、意外にも本格的なアクションは本作が初めてでした。 映画の製作報告会見で彼女は、アクションに不安はあったものの全力を出し切ったと笑顔を見せていました。また共演者で成蟜(せいきょう)を演じる本郷奏多も長澤の存在感を絶賛。楊端和に扮した長澤のビジュアルから溢れるカリスマ性にハッとしたとコメントしていました。

キングダム
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

楊端和には彼女自身が強いことはもちろん、屈強な部下たちをまとめ率いる統率力とカリスマ性が不可欠です。そういった意味では、本郷のコメントに実写版・楊端和への期待が高まりますね。

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楊端和の活躍エピソードその1【序盤編】

キングダム 長澤まさみ
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

原作での楊端和の最初の見せ場は政との同盟です。王都を追われた政は、信や河了貂(かりょうてん)ら数少ない味方とともに王都奪還を目指していました。そこで政が協力を持ちかけたのが山の民を率いる楊端和の勢力でした。 山の民はかつて結んだ秦との同盟を反故にされ、迫害を受けたという歴史を持っていました。当然政を許せないという感情を抱いていた山の民ですが、楊端和は政の"国境をなくす"という宣言に自身の野望との共通点を見出したのです。 百年単位の恨みに終止符を打ち、未来を見据えた決断をくだした楊端和のカリスマ性がうかがえるエピソードです。

楊端和の活躍エピソードその2【合従軍侵攻編】

原作中盤での大きな戦いが合従軍侵攻です。秦を落とすために6国が連携し、秦は1国でこの軍を相手にすることになりました。戦いの終盤、李牧により、戦いは蕞(さい)での最終決戦に持ち越しとなります。政も最前線に立って軍を率いますが、大きな怪我を負いついに城壁も突破されてしまいます。 この絶体絶命のピンチに駆けつけたのが山の民を率いた楊端和でした。颯爽と現れる彼女のかっこよさは名だたる武将も顔負けではないでしょうか。楊端和による援軍で状況は一気に好転します。彼女の軍の強さが証明された戦いでもありました。

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楊端和の活躍エピソードその3【鄴(ぎょう)攻略編】

コミックス46巻からは鄴(ぎょう)攻略編が描かれています。趙の第二都市・鄴を攻略するため、王翦(おうせん)・桓騎(かんき)・楊端和の三軍連合軍が結成されました。楊端和は飛信隊とともに列尾城を陥落させる活躍を見せます。 楊端和はその後、橑陽(りょうよう)城の犬戎(けんじゅう)族の王ロゾ軍と対峙します。いっときは敵の戦略にはまりピンチに陥りますが、自らを囮にする作戦で橑陽を陥落させました。 恐怖で支配する圧政に苦しんでいた犬戎族を解放し、彼らを傘下に加え勢力を拡大した楊端和。今後の活躍がますます楽しみですね。

楊端和の名言を紹介

キングダム
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

楊端和率いる山の民のエピソードは50巻を超える『キングダム』においてはそう多くはありません。しかし、政にとってピンチのときに颯爽と駆けつけるヒーローのようなかっこよさがあります。 なかでも合従軍の援軍に駆けつけた際の「全軍血祭りだ」は男勝りでカリスマ性が感じられるひと言ではないでしょうか。 また、政との同盟を結ぶ際に放った"戦でも和でも何でもいい我はただ……世界を広げたいんだ"という言葉は楊端和の信念を表している名言です。彼女の行動理念でもあり、この志があったからこそ、その後の秦とのエピソードが生まれるきっかけにもなりました。

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楊端和の今後の活躍から目が離せない

原作では2019年3月現在、まだまだ熱い戦いが続いている『キングダム』。2019年4月19日にはファンからの注目が集まっている実写映画『キングダム』が公開となります。楊端和の今後の活躍にも期待しながら、信の大将軍への道のり、そして政の中華統一の結末を見守っていきましょう!