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佐藤浩市の出演映画おすすめ映画9選!日本を代表するベテラン俳優
代表作は数知れず、日本を代表する名優として君臨するベテラン俳優・佐藤浩市。安定した演技力と、年々渋みを増す2枚目ぶりでファンを魅了してきました。 当初は重厚な作品への出演が多かったものの、『THE 有頂天ホテル』など三谷幸喜監督作でコメディの才能を開花させ、映画やドラマに引っ張りだこ!約40年という芸歴と比例して出演作も多く、2019年公開の最新作『楽園』にも注目が集まっています。 今回は、そんな佐藤浩市の出演映画を厳選して紹介!彼の基本プロフィールとともに、2019年以降の最新作とおすすめの9本を紹介していきます。
佐藤浩市のプロフィール
演技派俳優として知られる佐藤浩市
佐藤浩市は1960年12月10日生まれ、東京都新宿区出身です。多摩芸術学園映画学科に在学中の1980年、主演ドラマ『続・続事件 月の景色』でデビューしました。 翌年の映画『青春の門』でブルーリボン賞新人賞を受賞し、その後も脇役も主演もこなせる演技派として、数々の栄誉ある賞を獲得。現場では時に厳しく、優しく若手に接する先輩のようで、映画『起終点駅 ターミナル』で共演した本田翼は、自分が萎縮しないよう佐藤がフォローしてくれたことを明かしました。 私生活では2度結婚し、元妻と現在の妻との間にそれぞれ1児ずつもうけています。長男の寛一郎は、2017年に俳優デビューを果たしました。
父は三國連太郎
佐藤浩市の父は名優・三國連太郎で、親子関係が険悪だったことは有名ですね。女性遍歴が派手な三國は人生で4度結婚し、3人目の妻との子どもが佐藤でした。 両親は佐藤が幼い頃、三國の家出という形で離婚し、彼は母に育てられました。両者の確執は深く、2度目の共演となった映画『美味しんぼ』の製作会見で、一触即発の空気になったことも!2000年代に入ると、お互い自然と歩み寄るようになったのか、2008年に制作された「ANA」のCMでは仲睦まじい様子を見せています。 佐藤はTV番組などで“俳優・三國連太郎”に対する尊敬を口にするようになり、2013年に三國が死去した際の葬儀では、佐藤が喪主を務めました。
佐藤浩市の最新出演作!2019年映画『楽園』で狂気の男を熱演
2019年10月18日公開の映画『楽園』は、著作の映像化が続く作家・吉田修一の『犯罪小説集』を、瀬々敬久(ぜぜ・たかひさ)監督が映画化した作品。 とある地方都市で起きた幼女誘拐事件を発端に、孤独な青年・豪士と心に深い負った少女・紡、妻に先立たれた養蜂家・善次郎の運命が交錯します。事件は未解決のまま12年もの年月が過ぎ、再び同じ現場で少女が姿を消したことから、事態は一変するのでした。 主人公の豪士を綾野剛が演じ、彼と心を通わせる紡役に杉咲花、現場近くの限界集落で愛犬と暮らす善次郎役に佐藤浩市。善次郎は自身が計画した町おこしの話がこじれ、村八分にされたことで狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する役どころです。
『Fukushima 50』が2020年公開予定!気になるあらすじは?
『空母いぶき』の若松節朗監督、佐藤浩市の再タッグによる映画『Fukushima 50』。門田隆将のノンフィクション小説を原作に、福島第一原発事故の真実を描きます。 東日本大震災が発生した、2011年3月11日午後2時46分。東日本壊滅という危機が迫る中、福島第一原発内で戦った、名もなき50人の作業員たち。世界から“Fukushima 50(フクシマフィフティ)”と呼ばれた彼らの想い、覚悟……あの日の全てが明かされます。 当時、福島第一原発1・2号機の当直長だった伊崎利夫を佐藤、所長・吉田昌郎を渡辺謙が演じ、吉岡秀隆や佐野史郎など豪華すぎるキャスト陣が集結しました。
佐藤浩市の出演映画おすすめ9選!
『GONIN』(1995年)
「花と蛇」シリーズなどの石井隆がメガホンを取り、主演の佐藤浩市、本木雅弘、椎名桔平ら後の主役級スターを迎えて制作された『GONIN』。 人生のどん底から脱出すべく、暴力団「大越組」から金を強奪した5人の男と、報復のため雇われた殺し屋コンビの死闘を描くバイオレンス・アクションです。佐藤演じる万代はディスコのオーナーで、バブル時代に一世を風靡するも、現在は借金で首が回らないという役どころ。 過激な描写が多いですが、キャストの怪演と言える凄まじい演技は必見です。殺し屋の一人をビートたけしが演じており、圧倒的なオーラに呑まれてしまうかもしれません!
『THE 有頂天ホテル』(2006年)
人気脚本家・三谷幸喜の監督第3作目『THE 有頂天ホテル』。大晦日の高級ホテルで繰り広げられる騒動を、役所広司、松たか子ら豪華キャストの共演で描いた作品です。 カウントダウンの準備で大忙しの副支配人を中心に、ホテル従業員とワケありの宿泊客の人生を同時進行で絡ませ、緻密な伏線でまとめ上げる群像コメディ!佐藤浩市は過去に愛人関係にあった客室係との間に子どもがいるという、人生崖っぷちの汚職国会議員・藤田勝利を演じました。 渋い顔立ちとコミカルな演技のギャップが笑いを誘い、佐藤の意外な一面が垣間見えます。同年度の第30回日本アカデミー賞にて、優秀助演男優賞を獲得しました。
『ザ・マジックアワー』(2008年)
三谷作品3回目の出演にして、佐藤浩市が初主演を務めた『ザ・マジックアワー』。ものまね芸人の影響で話題になった、ナイフを舐めるシーンが登場する作品です! 主演映画の撮影臨む役者・村田が、映画監督に成りすました男・備後によって殺し屋に仕立てあげられ、ギャングの抗争に巻き込まれます。実はこの備後、マフィア「天塩商会」のボスの愛人に手を出し、伝説の殺し屋を連れてこいと命じられていて……。 喜劇王・三谷幸喜監督の手にかかれば、日本を代表する2枚目俳優・佐藤浩市も、暑苦しい演技が得意な売れない俳優に大変身!過去のイメージをかなぐり捨てた演技で新境地を開拓し、第32回日本アカデミー賞優秀主演男優賞に輝きました。
『誰も守ってくれない』(2009年)
「踊る大捜査線」シリーズの君塚良一がメガホンを取り、マスコミ報道のあり方、容疑者家族の保護をテーマに脚本を書き上げた『誰も守ってくれない』。 15歳の船村沙織は、未成年の兄が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕され、警察の保護マニュアルに従って保護されることに。東豊島署の刑事・勝浦が、マスコミ、そして世間の目から彼女を守るために、逃避行を続ける過程を描き出しました。 佐藤浩市は見えない悪意に晒される少女をただ一人、守り続ける刑事を演じます。被害者ではなく“加害者”家族の視点から社会感情を浮き彫りにする、斬新な社会派ドラマでした。
『最後の忠臣蔵』(2010年)
『最後の忠臣蔵』は池宮彰一郎の同名小説を、ドラマ「北の国から」シリーズを手がけた杉田成道が映画化し、「忠臣蔵」の後日譚を描いた時代劇。 赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件において、前日に逃亡した瀬尾孫左衛門、大石内蔵助の密命で生かされた寺坂吉右衛門という武士たちがいました。事件から16年後、正反対の過去を持つ両者が再会を果たし、寺坂は瀬尾が抱える秘密を知ることになるのでした。 佐藤浩市は討ち入りの真実を後世に伝えるため、殉死を許されなかった寺坂を熱演。主演の役所広司もさすがの一言で、無骨な武士の生き様を見事に演じ切っています。
『清須会議』(2013年)
『清須会議』は三谷幸喜の同名小説を、三谷本人が脚本、監督を務め映画化した作品。血を流さずして日本の歴史を動かした、「清州会議」を扱った歴史エンタメ大作です。 1582年(天正10年)の「本能寺の変」で英雄・織田信長が討たれた後、その跡継ぎ問題と領地配分をめぐって、清洲城で会議が開かれました。筆頭家老・柴田勝家、後の豊臣秀吉がそれぞれ後継者を擁立し、騙し騙される一進一退の頭脳戦が繰り広げられるのです! 主演は柴田勝家役の役所広司、その他のキャストには大泉洋、浅野忠信、小日向文世など三谷作品常連の「三谷ファミリー」らも集結!その一人である佐藤浩市は、自らの立場を曖昧にして、長いものに巻かれようとする池田恒興を演じました。
『愛を積むひと』(2015年)
アメリカの作家エドワード・ムーニー・Jr.の小説を、主演に佐藤浩市と樋口可南子を迎え、北川景子、野村周平らの共演で映画化した『愛を積むひと』。 物語の舞台は、北海道美瑛町。佐藤浩市演じる主人公・篤史は、自然豊かなこの地に移住するも、仕事一筋だったため暇を持て余してしまいます。妻・良子の提案で石塀作りを始めた矢先、愛する彼女が持病の悪化でこの世を去り、篤史は悲しみに暮れますが……。 篤史は亡き妻の手紙に導かれ、石塀作りを通して再び人生と、周囲の人びとと向き合うのです。佐藤は実直で不器用な夫を好演し、第40回報知映画賞の最優秀主演男優賞を獲得しました。
『64 ロクヨン』(2016年)
『64 ロクヨン』は横山秀夫の同名小説を、瀬々敬久監督が主演に佐藤浩市を迎え、前編・後編の2部作で映画化した骨太の社会派ミステリーです。 昭和64年に発生した、未解決のままの少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン事件」。その時効が迫る平成14年、事件の担当刑事だった警務部の広報官・三上は、独自に捜査を開始することに。そんな中、模倣犯による新たな事件が発生し、広報室は対応に追われます。 佐藤演じる三上は、広報室と記者クラブ、警察内部との対立や自身の家庭内問題に悩みながらも、真犯人の逮捕に奮闘する役どころ。第40回日本アカデミー賞授賞式では、『忠臣蔵外伝 四谷怪談』以来となる最優秀主演男優賞受賞に声を震わせ、スピーチする姿が印象的でした。
『空母いぶき』(2019年)
『空母いぶき』は累計500万を突破した、“かわぐちかいじ”のベストセラーコミックを、若松節朗監督がオリジナルの設定を基に映画化した作品。 舞台は近未来、国籍不明の集団の脅威に晒される日本。航空機搭載型護衛艦「いぶき」と乗員たちを軸に、政府とメディア、国民が平和を守るため戦うポリティカル・サスペンスです。佐藤浩市は総理大臣・垂水慶一郎を演じたのですが、漫画誌「ビッグコミック」に掲載されたインタビュー内の政治的発言が、大炎上を巻き起こすことに……。 佐藤はいわゆる「体制側」の役を演じることへの抵抗感に触れ、垂水総理をストレスに弱くて、すぐにお腹を下す設定にしてもらったと発言。そこから、難病「潰瘍性大腸炎」を患う安倍総理を揶揄したのではないか、と各方面から批判の声が上がりました。
ベテラン俳優の風格!円熟味を増す演技派・佐藤浩市から目が離せない
今回は、佐藤浩市の出演映画からおすすめ作品を紹介してきました。演技力はデビュー当時から評価されていますが、年齢と経験を重ねて、ますます円熟味を増していますね。 刑事や武士、売れない三流役者と幅広い役柄を演じ分ける器用さを持ち、圧倒的な存在感で若手を引っ張ってくれる貴重なベテランと言えるでしょう。東日本大震災から10年目、2020年には超大作『Fukushima 50』の公開も控え、現状に満足することはありません。 三國連太郎のDNAを継ぎ、いつかは俳優として父を超えていくのか、今後も期待したいですね!