2016年8月16日更新 26,805view

ジブリ新作『レッドタートル』全編台詞無しの感動作に拍手が鳴り止まない!

スタジオジブリの新たな挑戦!初の海外共同製作作品『レッドタートル ある島の物語』が第69回カンヌ国際映画祭で特別賞を受賞しました。アカデミー賞を獲得した『岸辺のふたり』の監督が8年の歳月をかけて生み出した本作は、について紹介します。

ジブリ最新作『レッドタートル ある島の物語』

第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、5分間を超えるスタンディングオベーションを巻き起こし、さらに特別賞を受賞したスタジオジブリの最新作『レッドタートル ある島の物語』。ジブリ発の海外共同製作・カンヌ出品作品という、新たな挑戦に注目が集まっています。

全編セリフなしの80分で描く普遍的な物語

レッドタートル

「どこから来たのか どこへ行くのか いのちは…?」というキャッチコピーの本作。

舞台となるのは、荒れ狂う嵐のなか遭難した男が辿り着いた無人島。彼は島からの出ようとを何度も試みますが、なぜか見えない力で島に引き戻されてしまいます。しかし、絶望的な状況に陥った彼の前に、一人の女が現れて…といったあらすじのようです。

日本語版では今のところ少ししか公開されていませんが、上記からはもっと長い予告編を見る事が出来ます。言葉は関係ありません。何故ならこの作品、セリフが一切無いんです。

レッドタートル

セリフを無くすという事は、余計な情報を削ぎ落とし、音と画に観客を集中させるという事でもあります。それは元々、今回監督を勤めたマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットの得意とするところ。

レッドタートル

今作で描かれる主人公の人生、直面する危機や感情、そして愛は、誰しもの経験に置き換える事が出来ます。言葉が無くても、国境を超えてメッセージを汲み取ることが出来るのは、とても普遍的なテーマを描いているからでしょう。

構想に費やした10年の歳月

マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督の代表作『海辺のふたり』に深く感動した鈴木敏夫プロデューサーは、マイケル監督に長編製作の話を持ちかけました。

監督は、尊敬する高畑勲監督をアーティスティック・プロデューサーに迎えることで製作をスタート。スタジオジブリと海を跨いでの打ち合わせを重ね、構想10年、製作8年にしてついに公開となりました。

鈴木敏夫

ジブリヒット作の裏に鈴木敏夫あり。彼のアンテナが反応したとあれば、今作も間違いないでしょう。

スタジオジブリ初の海外共同製作作品

レッドタートル

スタジオジブリが海外との共同製作をするのはこれが初めてです。マイケル監督はオランダ出身。監督との共同脚本は、フランス出身の映画監督・脚本家であるパスカル・フェラン。音楽もフランス出身のローラン・ペレズ・デル・マール、その他にもずらりと海外アーティストの名前が並びます。

アニメーション制作の実作業は主にフランスで行われたそうで、今までと一味違う画を楽しめそうですね。

監督は『海辺のふたり』のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット

マイケル監督は1953年オランダ生まれ。スイスでエッチング、イギリスでアニメーションを学び、大学卒業後初めての映画となる『インタビュー』を1978年に発表。しばらくはテレビ番組やコマーシャルのためにアニメーションを作っていました。

『お坊さんと魚』でセザール賞を受賞

お坊さんと魚

その後、1994年『お坊さんと魚』でセザール賞を始めとする多数の賞を獲得し、注目を集めます。こちらは僧院の近くの貯水池で泳いでいる魚を見つけたお坊さんが、なんとかしてそれを捕まえようと奮闘する約6分の物語。

お坊さんと魚

単純な線と美しい色合いが織りなす世界で、音楽に合わせて動くお坊さんの姿がなんとも愛らしく、夢の様なラストが魅力的な作品です。

『岸辺のふたり』でアカデミー賞に

岸辺のふたり

続く2000年の作品『海辺のふたり』で第73回アカデミー賞の短編アニメ賞を受賞。デジタルセルアニメーション製作システム「ANIMO」を用いて製作された、光と影で綴る絵本の様なアニメーションです。

岸辺のふたり

幼い娘を置いてボートに乗り込み、戻ってくることの無かった父。その面影を求めて岸辺に通い続ける娘。移り変わる季節と自然、そして彼女の想いがラストに起こす奇跡を短い時間で描ききり、世界中を感動に包みました。

この監督とジブリのタッグ…もう、期待しかありません!

『レッドタートル』海外での感想・評価

レッドタートル

日本公開を前にカンヌで公開された今作ですが、非常に高い評価を得ています。実名レビュー評価サイトRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)に寄せられたレビューからいくつかご紹介しましょう。

極めてシンプル且つ純粋な寓話。まるで10年も前からそこに存在する、キラキラと輝く滑らかなシーグラスの破片のように、時代と世代を超えて語られる作品だ。
どれもが深い意味を持つイメージの積み重なりが語る、普遍的な人生。短く静謐な最高傑作。
私たちがするべきことは、この物語の主人公のように時の流れと戦うのをやめて、ただ身を任せる事なのだ。
無声の80分という時間の中でセリフは一言も無いというのに、大きく問いかけてくるものがある。果てしない夢、受け入れるということ、人との交わり合いの美しさ…。誰もの胸をうつ1コマ1コマに、その問いが響き渡る。

レビューに深い感動が表れているのが見て取れますね。

『レッドタートル ある島の物語』の公開日は9月17日

redturtle

出典: montages.no

さて、ご紹介してきました『レッドタートル ある島の物語』の気になる公開日は2016年9月17日となっています。ほとんど海外で制作されているものの、やはりどこかジブリらしい作品になっているそうで、公開は少し先になりますが今から楽しみですね!

この記事はこちらの特集に含まれています。

スタジオジブリまとめ
参考URL
red-turtle.jp

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