2020年11月12日更新

『キングダム』項燕(こうえん)はラスボス?史実から噂を検証&今後の活躍を予想

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キングダム 項燕

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『キングダム』項燕(こうえん)を徹底解説!ラスボス説は本当?

古代中国春秋時代を舞台に武将たちの熱い戦いが繰り広げられる『キングダム』は、史実をベースに描かれています。中華統一を目指す後の始皇帝・嬴政(えいせい)の覇道の前にはいくつもの強敵が立ちはだかりますが、そのラスボスとして噂されているのが楚(そ)の大将軍・項燕(こうえん)です。 秦(しん)国の中華統一を語るうえで史実では欠かすことのできない項燕は、2020年11月現在、作中ではまだ名前しか出てきていません。全容が分からずその強さも謎に包まれている項燕は、ここぞというクライマックスに登場し、主人公・李信(りしん)の行く手を塞ぐのではないでしょうか。 史実では信を大敗に追い込んだ伝説の大将軍・項燕について、この記事では詳しく紹介します。

項燕(こうえん)って誰?これまでの『キングダム』登場シーンを紹介

まだ本格的な登場を果たしていない項燕。項燕がラスボス候補と言われても、『キングダム』読者はあまりピンと来ないかもしれません。まずはこれまでの項燕の登場シーンを振り返ってみましょう。 項燕はこれまでに名前のみ登場しています。秦以外の5つの国が合従軍を作って秦を攻め落とそうとした戦いに、項燕は参加していませんでした。この戦いで楚軍総大将を務めていたのは汗明(かんめい)で、第2軍を率いていたのが媧燐(かりん)です。 合従軍編では彼らのセリフの中に項燕が登場しています。その内容や口ぶりから、彼が周りから一目置かれる武人であることは分かりますが、容姿や具体的な強さについては言及されていません。不明な部分が多いことで、読者の想像を掻き立てる登場の仕方となっています。

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楚における序列1位?

合従軍編で楚軍総大将だった汗明は、函谷関(かんこくかん)にて蒙武(もうぶ)と一騎討ちの末に敗れます。戦後亡き汗明の穴を埋める形で、媧燐が序列2位に上がりました。彼女が楚軍序列2位になったことには触れられているものの、1位に君臨する者が誰であるのかは明かされていません。 楚国は全土の半分近くの領土を持つ大国で、楚国と並び立つ2大強国のうちのひとつです。その強国の序列1位に立つとなると、総大将は誰もが納得するような強者である必要があります。 他に候補となるような人物も登場していないことから、この1位の座にいるのが項燕だと考えられそうです。すでに名前だけは登場しており、史実を見るに序列1位に申し分のない活躍をしている項燕。クライマックスでの満を持しての登場のため、まだ温存されているのかもしれません。

東方に拠点を持っている

楚の宰相・春申君(しゅんしんくん)の食客である李園(りえん)が、春申君暗殺後に媧燐と会談をしました。その中で項燕のことを「東の大将軍」と呼んでいます。楚国は広大な領土を持つため、東といっても指すエリアはかなり広く、この情報だけでは具体的にどこを拠点にしているのかは分かりません。 しかし東方に拠点を持っていることは間違いないのでしょう。史実を鑑みるに、本格的に項燕が登場するのはまだ先になりそうです。その中でこの東方に拠点があるという設定がどう活用されるのか、注目したいところですね。

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汗明と共闘していた!チラッと登場も?

全戦全勝だという汗明の回想シーンでは、かつて汗明が秦国の旧六大将軍・王齕(おうこつ)と一騎討ちをしたというエピソードが語られます。汗明が王齕を打ち破ったという回想シーンでは、彼の後ろに風格漂う人物が軍勢を率いている姿が描かれていました。 この人物が項燕ではないかという説もあります。汗明は自身を「超越者」と呼び、強さを自負している人物です。彼が特別知略に長けている描写もないので、王齕が率いる軍勢を撃退するのには、知略型の武将の働きが必要だったと考えられます。 その役目を項燕が担っていたとすると、一騎討ちに挑む汗明を見守っているのが項燕だという可能性もありそうです。

項燕の活躍を史実から予想!信は大敗してしまうのか?

『キングダム』にはまだ登場しない項燕ですが、史実では中華統一に関わる3つの出来事の中心人物となっています。これだけの活躍があるため、未登場にも関わらずラスボス候補として彼の名が挙がっているのです。 主人公・李信にも大きく関わることになる項燕の史実での活躍を、3つの出来事に沿って紹介します。『キングダム』ではどう描かれるのか、想像しながら予習をしておきましょう。

李信軍に勝利!項燕の巧みな罠

紀元前225年李信を総大将にした20万の軍が楚国に進軍します。このときの副将は蒙恬(もうてん)。2人は二手に分かれ次々と城を陥落させていき、城父(じょうほ)での合流を目指します。しかしこれはすべて項燕の罠でした。 項燕は3日3晩李信を追跡し好機を待ち、ついに油断している李信軍に奇襲を掛けます。李信の軍は7人の隊長を討ち取られ、大敗の後に敗走。項燕はこれを追いかけながら各地の城を奪還、さらに咸陽(かんよう)へと進軍したのです。 『キングダム』においても、総大将として意気揚々と進軍した信が大きな挫折と屈辱を味わう一戦として、大きく取り上げられそうです。

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秦の将軍、王翦に敗北……!

楚国侵攻に際し、秦王政は事前に王翦(おうせん)と李信にどれだけ兵が必要かを尋ねていました。王翦は60万、李信は20万と答え、秦王政は李信の案を採択したのです。ところが信は大敗。秦王政は慌てて王翦を呼び戻し、60万の軍を与えて函谷関の守りにつかせます。 60万の王翦軍と30万の項燕軍は、函谷関で膠着状態に。王翦はあえて戦わず兵に休養を取らせ、一方で項燕軍は疲弊していきました。項燕軍が退却の姿勢を見せると、王翦はすぐさま攻撃を仕掛け、項燕軍は大敗を喫することに。 王翦はそのまま楚国に攻め入り王を捕え、楚国は一時的に滅亡することになりました。

昌平君を味方につけ、楚を再興!

国が滅びたものの、項燕は楚国再興のため動きます。彼は秦国軍総司令官である昌平君(しょうへいくん)に働きかけました。 昌平君は先の戦いで秦国の捕虜となった楚王・負芻(ふすう)の異母兄弟。項燕は王家の血を引く昌平君を仲間にすることに成功し、彼を新たな楚王として楚国を再建したのです。 『キングダム』でも中心人物として描かれている昌平君。河了貂(かりょうてん)の師であり、蒙武の親友である昌平君の裏切りは一大事件です。 かなりインパクトのある出来事なので、『キングダム』作中でも濃厚に描かれることになるのではないでしょうか。

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項燕の最期

秦国は昌平君の裏切りを放っておくことはしませんでした。王翦と蒙武が60万の兵で楚国へ進軍。この戦いで昌平君は戦死、そして項燕は自殺したとされています。これにより楚国は滅亡することに。 史実通りに描かれるとなると、項燕は自殺します。『キングダム』では最強クラスの武将の死は、特にドラマチックに描かれてきました。それだけに伝説の楚軍総大将・項燕の死に際がどう描かれるのかも注目したいポイントです。 『キングダム』には史実に登場しない、項翼(こうよく)という項の名を持つ信のライバル的存在のキャラも登場しています。項燕との関係性はまだ不明ですが、項燕の死が信や項翼といった次世代の将軍にもたらす影響は大きいのではないでしょうか。

『キングダム』における項燕の強さは?

項燕は秦国を代表する将軍のひとりとなった李信を大敗に追い込んでいます。大国・楚国の筆頭大将軍としてその実力は間違いなくトップクラスとして描かれることでしょう。史実では李信の油断につけこみ罠にかけていることから、項燕は知略型のキャラとして描かれる可能性も高そうです。 しかし後に項燕が楚王として擁立する昌平君も、知略に長けた人物。楚国再建後に2人が秦軍と交戦することを考えると、知略型の昌平君と武闘派の項燕という組み合わせも有り得そうです。 知略にも武にも長けた武将も数多く登場しているので、項燕もオールマイティーな優れた将軍として描かれるかもしれません。いずれにしても李信の前に立ちはだかるキャラとして、かなり強い人物として描かれるでしょう。

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項燕のキャラ設定は?

個性的な武将が数多く登場する『キングダム』。とくに強い人物は、よりアクの強い描かれ方をしています。項燕も龐煖(ほうけん)や王騎(おうき)をはじめ、王翦(おうせん)や廉頗(れんぱ)らに匹敵する個性を放つキャラクターになるのではないでしょうか。 史実通り昌平君を擁立して楚国再建をするなら、昌平君と並ぶシーンも多くなりそうです。2人が並んだときのバランスを考えると、項燕はラスボスのオーラ漂うどっしりとしたキャラクターだとしっくり来そうです。 歴代のアクの強い個性派武将に負けないような、魅力的な人物として描かれることに期待しましょう。

『キングダム』のラスボスは項燕?噂を検証してみた

嬴政と信が秦国の中華統一を目指す『キングダム』において、そのクライマックスはやはり中華統一を為す局面でしょう。史実では統一前に最後に残っていた国は斉国でしたが、秦に紛れ込んでいたスパイを買収されたことで、秦国の敵にはなり得ませんでした。 『キングダム』では斉国王・王建王(おうけんおう)は秦王政と秘密裏に対談し、斉国は事実上の降伏を宣言。そのため実質的に中華統一の最後の壁となるのは、楚国だと考えられます。 未だ姿を現していない楚軍筆頭大将軍・項燕と、秦国を裏切り楚王となる昌平君。史実も踏まえると、この2人が秦軍にとって最後の強敵になるのではないでしょうか。

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『キングダム』項燕(こうえん)の登場が待ちきれない!史実通りの人物なのか?

李信にとっても秦国にとっても大きな存在になるであろう楚国筆頭大将軍・項燕について紹介しました。『キングダム』の中ではまだベールに包まれた謎の存在ですが、史実で語られる活躍はまさに伝説の将軍にふさわしいものばかりです。 キャラクターの濃さと格好良さは『キングダム』の魅力のひとつ。戦国春秋時代を語るうえで欠かせない武将・項燕も、作者の原泰久(はらやすひさ)によって魅力的なキャラクターとして描かれることでしょう。 果たして項燕はどのタイミングにどんな姿で、李信の前に現れるのでしょうか。その活躍に思いを馳せつつ、まずは登場を楽しみに待ちましょう。