2023年10月16日更新

『進撃の巨人』エレン・クルーガーは一体何者?フクロウの目的や正体、活躍まで徹底解説

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『進撃の巨人』に登場する“もう1人のエレン”、エレン・クルーガーはこの物語の起点ともいえる重要人物です。巨人の秘密を語る上で欠かせない存在ですが、謎の多い人物でもあります。 本記事ではそんなエレン・クルーガーを、活躍を振り返りながら徹底解説!漫画を完走したのに思わず「エレン・クルーガーって誰だっけ?」となっている人も、ぜひこの記事で振り返ってみましょう。 ※本記事には『進撃の巨人』に関する重大なネタバレが含まれています。読み進める際はご注意ください。

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『進撃の巨人』エレン・クルーガーのプロフィール

身長198cm
体重100kg
誕生日4月5日
所属マーレ国治安当局
出身地マーレ国

エレン・クルーガーはコミックス21巻第86話「あの日」にて初登場。エレン・イェーガーの父グリシャのマーレ国での回想シーンに、マーレ治安当局の職員として登場しました。その正体はエルディア側からのスパイ「フクロウ」であることが、後に明かされます。 グリシャが幼い頃、彼らを罰するマーレ治安当局の職員として接触したクルーガー。数年後、グリシャが処刑される際にも姿を現し、彼に巨人にまつわる重要な任務を託します。

エレンとの関係は?

クルーガーがエレンの父であるグリシャに「進撃の巨人」の能力を引き継ぎ、グリシャがエレンに「進撃の巨人」を継承しました。同じユミルの民ではありますが、継承者以外の関係はありません。

マーレ治安当局に紛れ込んだエルディア復権派のスパイだった!

クルーガーは実際はマーレ人ではなくエルディア人です。マーレ内で動いていた反体制組織エルディア復権派の一員で、同じくエルディア復権派の医師に協力してもらい血液検査をパスし、マーレ政府に潜り込んでいました。 エルディア復権派には影でその活動を指揮し、資金や情報提供をする「フクロウ」という人物がいます。活動員にもその正体は知られていませんでしたが、クルーガーこそがこのフクロウ。誰よりもエルディア復権のために尽くしていた人物とも言えます。

フクロウとは?

フクロウはスパイとして暗躍していたクルーガーの別称です。マーレ政府内部の情報を流すほか、貴重な歴史文献や資料、武器の提供などをしていました。王家の血を引く人物を復権派に引き合わせたり、グリシャを復権派に推薦したのもフクロウです。

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なぜエルディア復権派に加入したのか?悲しい過去を解説

クルーガーの父は王家の血筋を引いていました。島へ渡らず大陸にとどまった王家の中には、革命家として活動する者もいて、クルーガーの父もその1人だったのです。革命家としてマーレに目をつけられた彼の父は、生きたまま焼き殺されることに。 幼かったクルーガーは戸棚の影に隠れて、父が焼け死んでいくのを見ていることしかできませんでした。エルディア人に助けられて難を逃れたクルーガーは、復権派へ参加しマーレへの復讐とエルディアの復権を誓ったのです。

ユミルの民であり巨人化能力の持ち主

進撃の巨人 4期 ファイナルシーズン
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

始祖ユミルの血を引くユミルの民であったクルーガーは、「九つの巨人」のうちの1つである進撃の巨人の継承者でした。進撃の巨人はクルーガーいわく、自由のために進み続け自由のために戦ってきた存在です。 進撃の巨人の固有の能力として、継承者が記憶を共有することが可能。過去・現在・未来の継承者たちが「道」を通じて同じ記憶を見ることができるのです。これにより継承者は未来を見ることができたり、未来の継承者が過去に干渉したりすることができます。

クルーガーは何を成し遂げたのか?エルディア復権派に残した功績

完璧なスパイとして情報を入手する

クルーガーはマーレ当局員として、同胞であるエルディア人たちを大量に拷問・虐殺してきました。グリシャが拷問にかけられた際も、指を次々と切り落とされていましたが、それを指示していたのはクルーガーです。 楽園送りとなったエルディア人たちに対しても、淡々と任務を遂行してきたクルーガー。この徹底した仕事ぶりがあったからこそ、最後までスパイだと見抜かれることなく貴重な内部情報を復権派に流すことができたのです。

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クルーガー死亡!?進撃の巨人の能力をグリシャへ継承

息子の裏切りで仲間とともに楽園送りとなったグリシャを救ったのはクルーガーでした。クルーガーは同僚のグロスを殺し、自らがフクロウであること、進撃の巨人であることをグリシャに明かします。 「九つの巨人」を宿すと13年しか生きられないのです。この期限が迫っていたクルーガーは、進撃の巨人の力と意志をグリシャへ託しました。 巨人の力を継承した時点で、元の継承者は死亡します。このためクルーガーもグリシャに継承した時点で命を終えることになりました。

グリシャとクルーガーの関係性を徹底解説!思いを託した同志

出会いはエルディア収容区外での出来事……

幼いグリシャは妹のフェイを連れて、エルディア収容区外へと飛行船を見にでかけます。そこで運悪く仕事をサボっていたマーレ当局員のクルーガーとグロスに遭遇。妹をかばったグリシャは2人分の制裁をクルーガーから受けるのでした。 その間、グロスは「先に帰ろう」とフェイを助ける振りをして彼女を殺害。一方でクルーガーはグリシャに飛行船を見せてあげていました。フェイが殺されたことを察したクルーガーが、グリシャだけでも助けようと時間稼ぎをしていたのでしょう。

グリシャの楽園送りも阻止

最初の出会いから時が経ち、グリシャが楽園送りになった際、その命を救ったのもクルーガーです。同志が殺され最後の1人となったグリシャに、グロスは当時フェイを犬に食わせたことを明かしながら、グリシャも突き落とそうとしました。 その瞬間、クルーガーがグロスを突き落とします。さらに彼は自ら巨人化してマーレ関係者や船を破壊。グリシャに進撃の巨人である自分を食べさせました。こうしてグリシャは楽園送りになったにも関わらず生き長らえることができたのです。

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クルーガーはなぜグリシャだけを助けたのか【考察】

クルーガーがいつ誰から進撃の巨人の力を継承したかは明かされていません。13年というタイムリミットを考えると、初めてクルーガーとグリシャが会った際にすでに巨人化能力を有していたかは微妙なラインです。 当時すでに力を継承していたとすると、グリシャを引き止めたのは、クルーガーが未来を見ていたからかもしれません。彼がエレンの父となること、エレンが地鳴らしを発動する未来を知っていたから、フェイは救わずにクルーガーを生かしたのではないでしょうか。

エレン・イェーガーと同一人物!?関係性は?

進撃の巨人 エレン
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

「クルーガーです」と病院で名乗るエレン・イェーガー

マーレに潜入したエレン・イェーガーは、クルーガーだと名乗ります。もちろん2人は別人ですが、進撃の巨人を継承したエレンは、過去の継承者であるクルーガーの記憶も共有していました。父との関係性や彼の過去を知った上で、何か縁を感じて潜入時の偽名として使ったと考えられます。 2人が同じエレンという名を持つのは、グリシャが命の恩人であるクルーガーの名前から取って息子に名付けたと考えるのが自然です。

過去に干渉しクルーガーを後押し

グリシャはレイス家を皆殺しにするのをためらっていました。エレンは記憶の旅の中、このときのグリシャに「報いるために進み続けるんだ。死んでも、死んだ後も。これは父さんが始めた物語だろ。」と語りかけ、その背中を押しています。 グリシャの楽園送りの際、クルーガーもまったく同じ言葉を彼にかけています。このときのクルーガーの言葉も、未来のエレンが言わせたものだとすると、エレンが過去に干渉し彼らの背中を押していることになります。

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アニメ版『進撃の巨人』クルーガー役の声優は松本保典

アニメでエレン・クルーガー役を演じているのは松本保典(まつもとやすのり)です。松本は劇団員として活動する傍ら、1987年に『マンガ日本経済入門』でアニメデビューを果たします。 『サザエさん』の3代目波野ノリスケ役や『ドラえもん』ののび太の父・野比のび助役、「スレイヤーズ」シリーズのガウリイ=ガブリエフ役などが有名。熱血漢から3枚目まで幅広い役柄をこなす実力派で、クルーガー役も哀愁漂う渋い声がぴったりです。

エレン・クルーガーは見事なスパイであり進撃の巨人の継承者

『進撃の巨人』の重要人物の1人、エレン・クルーガーについて紹介しました。彼が継承した進撃の巨人の能力が複雑な設定なので、初見ではややわかりにくい立場にいる人物です。 タイトルにある進撃の巨人を理解する上で欠かせない人物なので、この記事も参考にしながら、ぜひクルーガーに注目して作品を楽しんでみてください!