『かぐや姫の物語』捨丸の妻子と離れる決意とは?浮気の真相や名前の由来も考察
捨丸(すてまる)は高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』に登場する少年。かぐや姫の幼馴染として登場し、月に帰る前のかぐや姫が再会を望んだ相手です。妻子持ちの捨丸の行動の真意や名前の由来などを本記事で考察していきます! ※この記事は『かぐや姫の物語』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『かぐや姫の物語』捨丸の決意とは?再会後の結末は

大人になってかぐや姫と再会した捨丸は、彼女から月に戻らねばならぬことと、叶うなら捨丸と生きたいことを聞かされます。それを聞きた捨丸は「お前と逃げたいんだ」と決意し、2人はひしと抱き合って空を飛び回る夢のような時間を過ごすことに。 しかしこの時間は捨丸にとっては夢と認識されることになります。彼はかぐや姫への忘れられぬ思いを抱きながらも、妻子が待つ現実へ引き戻されることに。結局2人の再会自体が、彼にとっては夢で終わります。
捨丸の浮気は許されない?何が描きたかったのか

捨丸は妻子がいるため、かぐや姫との駆け落ちともとれる言動が度々批判されがちです。とはいえ、2人の逃避行は夢オチとして描かれていたので、浮気未遂の段階。ではなぜこのシーンが必要だったのか。 本作はかぐや姫の罪と罰を描いており、地上での出来事は彼女にとって罰でなくてはなりません。かぐや姫にとって心動かされる唯一の存在=捨丸との恋も、悲恋でなくてはならないのです。そのために捨丸が既婚者だという設定が必要だったのだと考えます。
捨丸の名前の由来とは?

捨丸の由来は明言されていません。妻子を捨ててかぐや姫と一緒に逃げようと言ったからとする説や、恋が叶わないという意味から命名されたとする説などが囁かれています。時代的に魔除け的な意味合いでこの名前がつけられた可能性もあります。
『かぐや姫の物語』捨丸はかぐや姫にとって特別な人!

『かぐや姫の物語』に登場する捨丸について紹介しました。オリジナルキャラクターゆえ、その解釈も多岐にわたっています。彼が登場する意味をどう読み解くか、それも本作の楽しみ方のひとつと言えるでしょう。


