『千と千尋の神隠し』舞台のモデルとなったロケ地まとめ

2017年5月12日更新 8226view

2001年に公開された、ジブリ制作の長編アニメーション『千と千尋の神隠し』。美しい映像にも目を奪われる本作品では、特に温泉旅館のシーンが素敵です。今回は思わず行きたくなる、モデルとなった場所をいくつかご紹介します。

誰もが認めるジブリアニメの傑作『千と千尋の神隠し』

2001年7月に公開されたジブリスタジオ制作の長編アニメーションで、宮崎駿監督作品です。千という10歳の少女が神々の世界へと迷い込み、魔女によって姿を変えられた両親を助け、元の世界へと戻るために奮闘します。

千の迷い込んだ世界には、油屋という温泉旅館があり、神様たちが温泉に浸っている、という一風変わった世界。和風ファンタジーの世界における、ユニークな神様と共に送る千の冒険の物語は、年齢を問わず楽しめる作品となっています。

台湾にある九份の街並み

九份

九份は「きゅうふん」、現地語では「ジォウフェン」と呼ばれます。台湾北部にある港町近くの、新北市瑞芳区という場所にある町です。映画の舞台として紹介されたことから有名になり、現在も多くの日本人観光客が訪れる人気スポットとなっています。

たくさんの看板、迷路のように入り組んだ路地、立ち並ぶ屋台からはノスタルジックな雰囲気が漂っています。

湯婆婆の屋敷のモデルとなった九份のお茶屋

九份にある阿妹茶酒館は「アーメイチャージウグァン」と読み、湯婆婆の屋敷のモデルになった場所だと言われています。赤い提灯が並ぶ店舗の外には、湯婆婆の屋敷という赤い看板が掲げられています。

お茶の作法などを店員がレクチャーしてくれるなど、本場のお茶がおいしく味わえるお店。テラス席もあり、暖かい時期は外でお茶を飲むのも気持ちよさそうです。いつも混雑していますので、時間が取れる時に是非訪れてみたいです。

日本にもあった油屋のモデル金具屋(長野県)

あの夏へ1

かずき にしやまさん(@kanaguya)が投稿した写真 -

噂ではありますが、雰囲気が千と千尋の映画にそっくり、ということで舞台の1つだと言われているのは、長野県にある老舗旅館の金具屋です。渋温泉にある温泉宿の1つで、国の登録有形文化財にも指定されています。

中でも、斉月楼という建物は映画を彷彿とさせてくれます。こちらは250年という長い歴史を持つ古い建物で、夜になってライトアップした姿はとても幻想的です。

また、長野県には、神社に設置された釜で湯を沸かして神々に捧げるという「遠山の霜月祭り」というものがあります。映画の中で神様をお風呂に入れるというのは、この祭りをモチーフにしたという話もあるので、長野県自体も映画にゆかりのある土地となっています。

油屋のモデルの1つ、道後温泉本館(愛媛県)

愛媛県の松山市にある道後温泉本館も油屋のモデルとなった場所だと言われています。木造で作られた重層構造の建物は、戦前に建築した歴史ある建物として、1994年に国の重要文化財に指定されています。

道後温泉自体の歴史も古く、日本書紀に登場する日本最古の温泉とも言われ、聖徳太子が訪れたという文献も残っています。夏目漱石の『坊ちゃん』にも所縁があるので、地元では坊ちゃん温泉としても親しまれているそうです。

日本人の肌に合う、なめらかなアルカリ性の性質を持つ温泉が湧き出ているそうなので、観光などで1度は訪れてみたいですね。

洪崖洞(中国・重慶)

中国・重慶にある洪崖洞(ホンヤートンと読みます)の街並みも、非常に『千と千尋の神隠し』の作品に出てくる街と似た雰囲気を持っているので、モデルになったのでは?と噂されています。

まだ日本では先述した台湾の九份ほど知名度はないようですが、そのノスタルジックな雰囲気はかなり『千と千尋の神隠し』の世界観に似通っています。昔風の建物ですが、飲食店やショッピングが楽しめるお店が立ち並ぶ複合施設になっているようで、日本人観光客もしばしば訪れているようです。

またすぐ近くには長江が流れておりクルーズも楽しめるので、『千と千尋の神隠し』において神様たちが船で油やまでやってくる様子が思い浮かべてみても素敵ですね。

複雑な構成の建物が入り組み、それぞれがカラフルにライトアップされている様は油やや、千尋の両親が豚にされてしまった飲食街を彷彿とさせます。中国に行く際にはぜひ訪れてみては?

四万温泉 積善館(群馬県)

群馬県の吾妻郡にある旅館、積善館も油屋を描く際参考にされたのではないか、と言われている温泉宿のうちの一つです。写真にもあるように旅館の目の前に赤い小さな橋がかかっていて、日常と非日常を分けるような感覚が楽しめます。これは、千が映画序盤でハクに手を引かれ、息を止めながら渡った橋によく似ていますね

積善館は江戸時代から続く老舗の温泉旅館で、その中でも本館は重要文化財に指定されるなどその建築には注目すべきでしょう。西洋風のアーチ窓を用いるなど、純和風というわけではなく、ロマンを感じさせるノスタルジックなデザインの温泉になっています。

湯原温泉 油屋(岡山県)

岡山県の誇る温泉地、湯原温泉にあるこの旅館はその名も油屋です。『千と千尋の神隠し』に出てきた 湯婆婆が経営し千が働くことになる旅館と全く同じ名前です。この旅館は江戸時代である元禄元年には営業を開始していました。油屋という名前の由来は

夜ごと行灯の油を絶やさず旅人を迎え、  道中の燈火の油を提供し続けてきたことから、  「油屋」と呼び習わされるようになった

ということで古くからこの名前で人々に親しまれてきたことが伺えます。

源泉掛け流しの素晴らしい泉質を味わいに行ってみてはいかがでしょうか。

江戸東京たてもの園の子宝湯(東京都)

公式にモデルとなったロケ地として認定された場所の1つに、東京の小金井市にある野外博物館、江戸東京たてもの園があります。中でも、子宝湯という場所がモデルになったと言われています。

この博物館は、いくつかのゾーンに分かれており、子宝湯のある東ゾーンには江戸時代や大正時代の商家などが立ち並び、当時の雰囲気を味わうことが出来ます。子宝湯はその一画にある建物で、昭和4年に東京の千住区に建てられた銭湯です。

破風造りと呼ばれる神社や仏閣を真似た作りは当時はとても贅沢な建物だったそうです。1988年に取り壊しになる予定でしたが、たてもの園にて復元保存される事になり現在も当時の姿を保っています。

油屋内部の『千と千尋の神隠し』公式認定ロケ地、目黒雅叙園(東京都)

こちらは総合結婚式場なのですが、公式にモデルとして認定された場所の1つとなっています。日本で最初に作られた結婚式場で、荘厳な雰囲気が漂う豪華絢爛な建物です。壁から天井に至るまで絵画や芸術品に囲まれた部屋などは圧巻の一言です。

特に、東京指定の有形文化財とされている百段階団は映画のモデルとして使われた場所、と言われています。建物の中での唯一の木造建築であり、99段続く木造の階段で、天井には扇の絵があしらわれています。