2025年10月10日更新

映画『秒速5センチメートル』ヒロイン・明里の結婚相手を考察!気持ち悪いと言われる理由は?

このページにはプロモーションが含まれています
秒速5センチメートル、新海誠、アニメ
©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

新海誠監督が2007年に発表した劇場アニメ『秒速5センチメートル』。「桜の花びらが舞い落ちる速さ」を示すタイトルが付けられた本作は、想い合う男女の間に流れる時間と距離の変化を追った短編連作です。 主人公・遠野貴樹の小学生時代を描く第1章「桜花抄」、中高生時代の第2章「コスモナウト」、社会人時代の第3章「秒速5センチメートル」の3章構成。2025年10月10日には松村北斗が遠野貴樹を演じる実写映画も公開されます。 この記事では、本作のヒロイン・明里について詳しく解説します。 ※本記事には、映画『秒速5センチメートル』のネタバレが含まれています。未鑑賞の方はご注意ください。

AD

『秒速5センチメートル』ヒロイン・明里のプロフィールと生い立ち

「秒速5センチメートル」
©2025「秒速5センチメートル」製作委員会
名前 篠原明里
声優 近藤好美(第1章) 尾上綾華(第3章)
俳優 白山乃愛(幼少期) 高畑充希

貴樹が想いを寄せ続ける本作のヒロイン、篠原明里(しのはらあかり)。貴樹が転校した東京の小学校に後から転校してきた少女で、2人とも体が弱かったため図書室で過ごしていました。そこで仲良くなった貴樹に淡い恋心を抱いていましたが、中学入学を目前に栃木に引っ越すことに。 ここからは明里の小学生時代から社会人時代までを、物語の時系列にそってネタバレありで紹介します。

小学生

小学4年生の春に東京の小学校に転校し、貴樹と同じクラスになった明里。お互いに当時身体が弱く、一緒に図書室で過ごしているうちに距離を縮めていきます。貴樹が社会人になっても想い続けている人物であり、初恋の女性。 小学校の頃は両想いで、親の都合で栃木に転校することになった際は、明里は涙ながらに貴樹にそのことを伝えていました。本当は一緒の中学校に通う予定だったのです。中学入学後、貴樹のもとに明里から手紙が届き、2人の文通がスタートします。

中学生

貴樹は中学の半ばで再び転校することになり、今度は鹿児島という遠いところに。もう二度と会えないかもしれないと思った貴樹が、明里が住む栃木の岩舟まで電車を乗り継いで会いに行きます。 雪原の上を歩き、桜の大樹の前で初めてキスを交わした2人。その後、近くの納屋で寄り添って一晩過ごし、始発で帰る貴樹を駅まで見送ります。明里は別れ際に「貴樹くんはきっとこの先も大丈夫だと思う」と言葉をかけました。

AD

高校生

高校生になった明里はアニメ映画の劇中には登場せず、貴樹が宛てのないメールを打ち続けている様子から、2人の文通は途絶えており、関係が自然消滅していることがわかります。

社会人

「秒速5センチメートル」, 高畑充希
©2025「秒速5センチメートル」製作委員会

東京の大学に進学し、そのまま社会人となって暮らしている貴樹は、いつまでも明里に想いを寄せながら生きていました。しかしある日踏切ですれ違った女性が明里で、お互いに気付き、しかし振り向いた時には彼女の姿は消えている……という場面で終わります。 第3章では、婚約指輪をした明里が両親に「式ですぐに会うから」と話している場面が。同じ東京に住んでいる貴樹と明里でしたが、2人の物理的な距離が近くなったにも関わらず、心の距離が遠くなってしまったことを表しています。 実写映画版の明里は、新宿の紀伊國屋書店で書店員として働いており、第3章の部分が大幅にアレンジされているようです。

明里の結婚相手は一体誰?特定のキャラクターではない!

アニメ映画では一瞬口から下しか見えず、小説版では「別の男性」とだけ記されている明里の結婚相手。いずれにしてもその相手は貴樹ではなく、顔も登場しない名前のないキャラクターであることがわかります。 明里がつけている指輪が高価そうに見えることや、彼女の隣にいる男性がパリッとしたスーツを着こなしていることから、相手は社会的地位のある同世代の男性であると推測できます。明里は“会えない初恋相手”ではなく、“現実的な選択”をしたことがうかがえます。

AD

実写映画『秒速5センチメートル』で明かされるかも?

前述のように、実写映画版の社会人時代は設定が加えられており、オリジナルの展開が予想されます。もしかすると明里の結婚相手も描かれるかもしれません。

なぜ「気持ち悪い」?結末を紐解く

検索では「気持ち悪い」や「意味がわからない」といったキーワードが出てくる本作。確かに初恋に囚われすぎて明里への想いをいつまでも断ち切れない貴樹が、大人になっても他の女性たちと向き合い切れていない様子はもどかしいものは感じます。 普通の純愛ラブストーリーとは違い、単純に両想いが結ばれる王道恋愛ものではないことも「わからない」と思われる一因なのでしょうか。第3章のシーンに合わせられる主題歌の歌詞がストーカーを連想させるという話が上がるのも、貴樹の断ち切れない想いが情念のように見えるからかもしれません。 しかし第3章の最後の踏切のシーン、貴樹の顔をよく見ると、彼は微笑んでいました。その後の足取りも軽く、明里への想いを断ち切って歩き出しているように見えます。

実写映画『秒速5センチメートル』で明里を演じるのは高畑充希!

高畑充希

実写映画版でヒロインの明里を演じるのは、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(2016年)で主演を務めた高畑充希です。2025年は映画『国宝』に出演し、主人公とライバルの間で揺れる春江役で話題となりました。 実写映画『秒速5センチメートル』は、2025年10月10日から劇場公開。『アット・ザ・ベンチ』(2024年)で注目された奥山由之が監督し、SixTONESの松村北斗が映画単独初主演を務めています。

AD

『秒速5センチメートル』明里のその後に想像が広がる

「秒速5センチメートル」
©2025「秒速5センチメートル」製作委員会

新海誠監督の初期代表作ともいえるアニメ映画『秒速5センチメートル』に登場するヒロイン・明里について紹介しました。新海誠監督による小説版、実写映画版との違いも気になる本作。実写映画版のノベライズも刊行されていますので、ぜひそれぞれの作品に触れてみてください!