2021年7月12日更新

【ネタバレ】映画『ブラック・ウィドウ』 あらすじを徹底解説!ナターシャの過去の因縁が明らかに

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映画『ブラック・ウィドウ』をネタバレ解説!ナターシャの過去に迫る

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に『アイアンマン2』(2010年)で初登場した、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ。 スカーレット・ヨハンソンが演じたブラック・ウィドウは、「アベンジャーズ」シリーズをはじめとする数々のMCU作品に登場してきました。 そんなナターシャを主人公とした単独映画『ブラック・ウィドウ』がついに公開!本作では、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)直後のストーリーが描かれます。 この記事では本作のネタバレを含むあらすじから明らかになった過去、今後のMCUシリーズに託されたバトンなどを徹底解説していきましょう。 ※この記事には映画『ブラック・ウィドウ』および、これまでのMCU作品に関するネタバレが含まれます。未鑑賞の場合はご注意ください。

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ファンが待ち望んだ映画『ブラック・ウィドウ 』!公開延期を重ねて1年間も待ったというだけあって、本作にかける期待はもう最高潮に高まっていますね!

【ネタバレ】映画『ブラック・ウィドウ』のあらすじ

ソコヴィア協定をめぐる「シビル・ウォー」で反対派のキャプテン・アメリカ側につき、国際指名手配となってしまったナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ。彼女はロス長官の追跡を逃れ、ノルウェーに身を隠していました。 しかしそこで彼女は突然、謎の暗殺者タスクマスターに襲われてしまいます。観察するだけで相手の能力をコピーすることができる強敵にナターシャは苦戦。どうにか難を逃れた彼女は、なぜ襲われたのか、その答えを求めて隠れ家のあるブダペストへ向かいました。 ブダペストで彼女を待ち構えていたのは、かつて彼女の「妹」としてともに育ったエレーナ。ナターシャと同じくロシアのレッドルームでスパイ/暗殺者としての訓練を受けた彼女は、あることがきっかけで洗脳が解け、脱走してきたのです。 彼女によれば、ナターシャがS.H.I.E.L.D.に入るために暗殺したと思っていたレッドルームの首謀者ドレイコフ将軍はまだ存命で、未だに多くの少女を暗殺者として養成・洗脳しているとのこと。 そしてその洗脳を解く薬品があり、「ウィドウ」と呼ばれる女性暗殺者たちを助けるのを手伝ってほしいと言います。

そのためには、まず彼女たちが訓練を受けているレッドルームを探さなければいけません。ナターシャとエレーナはその答えを求めて、かつて「父」として彼女たちと暮らしていた、レッド・ガーディアンことアレクセイ・ショスタコフを強制収容所から脱出させることにします。 激しい攻防のすえ、収容所の警備とほかの囚人たちをなんとか振り切って、ナターシャとエレーナはアレクセイを脱出させることに成功しました。しかし彼もまた、現在のレッドルームの場所は知りません。 そこで今度は、幼いころナターシャたちの「母」だったレッドルームの科学者メリーナに会いにいきます。 束の間の「家族」の再会。しかしメリーナは、新たにウィドウたちの行動をコントロールするための研究をしていました。そのプログラムを使えば、命に関わるような命令でも従わざるをえなくなるというものです。 レッドルームの場所を知りたいというナターシャたちを裏切って、メリーナは彼女たちの訪問をレッドルームに報告していました。襲撃にあったナターシャ、エレーナ、アレクセイは、抵抗もむなしく捕まってしまいます。

現在のレッドルームは、なんと空中に浮かぶ施設となっていました。メリーナはドレイコフのもとへ、研究の成果を報告しに行きます。 しかし実は、ナターシャとメリーナは入れ替わっていました。彼女たちはレッドルームを墜落させ、S.H.I.E.L.D.に差し出す作戦を立てていたのです。 メリーナは、ドレイコフがナターシャを含むウィドウたちに施したコントロールの方法をすべて教えており、ナターシャはそれを突破してドレイコフをすんでのところまで追い詰めました。 しかしそこにタスクマスターが出現。その正体は、以前ナターシャがドレイコフを暗殺するときに巻き添えにしてしまったはずの彼の娘でした。 命を救うために首にチップを埋め込まれた彼女は、相手の動きを完璧にコビーできるようになり、洗脳されて最強の暗殺者となっていたのです。 ショックを隠しきれないナターシャのもとにウィドウたちが到着し、ドレイコフの命令通りに彼女を痛めつけます。そこに現れたのはエレーナ。彼女は洗脳を解くガスをまき、ウィドウたちは自分を取り戻しました。 拘束されていた場所から逃げ出したメリーナとアレクセイは、ウィドウたちをヘリに乗せて脱出します。 タスクマスターとの激闘でヘリを逃してしまったナターシャとエレーナ。ナターシャは、死を覚悟しながらヘリのエンジンを壊してダイブしたエレーナを、パラシュートを持って追いかけ、2人ともなんとか生き延びます。 彼女たちを追ってきたタスクマスターに、ナターシャは洗脳を解くガスを浴びせ、正気を取り戻させました。 “家族”は再び集結しますが、レッドルームの墜落現場にロス長官が向かっていたため、ナターシャ達はそれぞれ分かれ、再び逃げることに。こうしてナターシャは過去に決着をつけ、バラバラになったもう1つの家族(アベンジャーズ )を救うべく飛び立つのでした。

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映画『ブラック・ウィドウ の』見どころは?ナターシャの新たな一面

大規模スケールで展開されるアクション

『ブラック・ウィドウ』の大きな見どころの1つは、矢継ぎ早にくり出される派手なアクションシーンです。 ナターシャやエレーナの戦闘シーンはもちろん、街中でバイクに乗った2人を装甲車が追いかけるシーン、ヘリからぶら下がっての空中でのアクションとそのバリエーションも豊富。 女性主人公の作品ではありますが、これまでのMCU作品のように、もしかしたらそれ以上に迫力のアクションが楽しめます。

垣間見える新たなナターシャの顔

これまでのMCUでは、アベンジャーズの中心的なメンバーとして強い姿を見せてきたナターシャですが、本作ではまた違った彼女の素顔を見ることができます。 たとえ短い間でも「家族」だった4人が食卓を囲むシーンは、まさに本物の家族そのもの。軽口をたたきあったりケンカをしたりと、決して和やかなだけのシーンではありませんが、彼らが気の置けない関係であることがはっきりと伝わってきます。 またナターシャの、自身が訓練を受けたレッドルームに対して抱く感情からも、彼女の人間性が伝わってくるはず。芯の通った彼女の姿に、心打たれること間違いありません。

【ネタバレ】明らかになったナターシャの「過去の因縁」とは?

気がかりだったレッドルームの存在

これまでのMCU作品でも語られてきたとおり、ナターシャはロシアのスパイ/暗殺者養成機関レッドルームで、幼いころから厳しい訓練を受けて育ちました。彼女は妹のエレーナやほかの少女たちを置きざりにして、自分だけがレッドルームから逃げたことに罪悪感を抱いていたのです。 また彼女は、レッドルームに集められたのは孤児だと思っていましたが、実際は誘拐された少女たちであることが判明。ドレイコフに対して、さらに怒りを燃やすようになりました。

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ドレイコフの娘を犠牲に

本作のヴィランであるタスクマスターとナターシャには、過去に深い因縁がありました。タスクマスターがマスクで顔を隠しているため、当初その正体はわかりませんでしたが、真実を知ったナターシャは愕然とします。

タスクマスターの正体は、彼女が以前S.H.I.E.L.D.加入の最終試験として、ドレイコフを暗殺したときに巻き込んでしまったと思いこんでいた彼の娘でした。ナターシャは彼女を犠牲にしてしまったことに強い罪悪感を持っていたのです。 しかし実際には彼女は生き延びており、首にチップを埋め込む手術を施され、観察相手の動きを完璧にコピーする能力を獲得。同時に父親によって洗脳状態に置かれ、最強の暗殺者となっていました。 最終的にナターシャは彼女の洗脳を解き、自由にします。これによって、彼女はようやく過去の因縁と方を付けることができました。

【ネタバレ】「父」や「母」そして「妹」であるエレーナとの関係

ナターシャは幼いころ、「父」であるアレクセイの潜入任務の一環として「家族」とともにオハイオ州に住んでいました。しかしアレクセイに新たな任務が下り、偽りの家族は解散となってしまいます。 その後「妹」であるエレーナはレッドルームで訓練を受け、ナターシャに匹敵するほどの実力を持った暗殺者に。しかしある任務の最中に薬によって洗脳が解けた彼女は、「姉」とともにほかのウィドウたちの洗脳を解くことにします。 再会してすぐは、エレーナはナターシャが1人だけレッドルームから逃げたことに怒っていたようですが、ともに計画を実行するためにすぐに和解。 また彼らがバラバラになった後、アレクセイはドレイコフに罪を着せられ強制収容所送りになり、メリーナは引き続きレッドルームの科学者として働いていました。 そんな「父」や「母」とも、本作を通して和解を果たします。

【ネタバレ】「エンドゲーム」で下した決断の意味とは?

2019年に公開された『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、ナターシャは厳しい決断を下しました。その背景にあるのは、「家族」の存在のようです。 本作でナターシャは罪悪感を抱いていた過去を精算し、かつての「家族」との関係を修復しています。そんな彼女にとって、アベンジャーズはもうひとつの「家族」です。 ナターシャはアベンジャーズが世界を救う手助けをすることで、どこかで暮らしているエレーナたちを守ろうとしたのではないでしょうか。 またナターシャとともに惑星ヴォミアに行ったホークアイには、世界を救った後にともに暮らす家族がいます。ナターシャの「家族」はそれぞれの道へ進んでいましたが、彼にはまだ守るべき人たちがいたのです。 それが「エンドゲーム」での決断につながったのではないでしょうか。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』

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【ネタバレ】エンドクレジットシーンでの衝撃!フェーズ4の行方は?

ドラマ『ホークアイ』にエレーナが?

ナターシャがレッドルームから脱走するときに、手を貸したのはホークアイことクリント・バートンです。2人は追っ手から逃れるために、ブダペストの駅にしばらく隠れていたのだとか。このときから2人の縁は続いていたのです。 そんな彼が主役となるドラマ『ホークアイ』には、ナターシャの妹であるエレーナが登場すると報じられていました。そのヒントが、本作のエンドクレジット後のシーンで描かれています。

エンドゲーム後の世界で、ナターシャの墓を訪れたエレーナ。そこにやってきたのはヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ伯爵夫人でした。 そして彼女はエレーナに「次のターゲット」としてホークアイの写真を見せ、「姉が死んだ原因になった彼を、あなたも殺したいはず」と言います。 ヴァレンティーナはディズニープラスで配信中のドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で初登場したキャラクターで、今後のMCUに大きな波乱を巻き起こす人物だといわれています。

フェーズ4からはマルチバースが展開!

ドラマ「ロキ」
© 2021 Marvel

MCUフェーズ4ではマルチバースを取り入れられると、以前からいわれてきました。しかし「同時に多くの異なる時間軸が存在する」というこの設定は、今のところドラマ『ロキ』でしか描かれていません。しかもその内容はマルチバースが発生するのを防ぐ、というものです。 2022年に公開予定の『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス』では、題名のとおりマルチバースが描かれると予想されますが、詳しいあらすじは2021年7月現在不明なので、続報を待ちたいですね!

映画『ブラック・ウィドウ』の登場人物/キャスト

ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)役/スカーレット・ヨハンソン

ブラック・ウィドウの単独映画で主演を務めるのは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で同役を長年演じてきたスカーレット・ヨハンソンです。 彼女は1984年11月22日生まれのアメリカ人女優。幼少期から演劇教室に通い、8歳の時にオフ・ブロードウェイで舞台デビューしています。最初に大きく注目されたのは2003年の映画『ロスト・イン・トランスレーション』と『真珠の耳飾りの少女』で、国内外の映画賞を受賞しました。 「アベンジャーズ」シリーズには2010年の『アイアンマン2』から、ブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)役で出演しています。 日本語版吹替声優は、女優の米倉涼子が続投。2012年の『アベンジャーズ』からMCUでのブラック・ウィドウの声を担当しています。 米倉涼子はテレビを中心に活躍する人気女優であり、代表作の「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シリーズは2019年にシーズン6を迎えました。2021年にはNetflixドラマ『新聞記者』に主演することも決まっています。

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エレーナ・ベロワ役/フローレンス・ピュー

2018年の映画『トレイン・ミッション』で注目された、イギリス人女優のフローレンス・ピューも出演決定。ナターシャの妹分のスパイであり、後に「ブラック・ウィドウ」を名乗ることになるエレーナ・ベロワ役です。 2019年にはアリ・アスター監督による『ミッドサマー』で主演を務め、全世界に衝撃を与えた彼女。新進気鋭女優の活躍に期待が高まります。 吹替版でエレーナの声を担当するのは、声優の田村睦心。ナターシャとは複雑な関係ですが、演じる田村睦心はエレーナを家族想いの情にもろい人物と分析しています。 田村睦心はハスキーボイスを活かした少年役が多いことで知られる人気声優です。2019年のテレビアニメ『妖怪学園Y 〜Nとの遭遇〜』と同年公開の劇場版で、主人公の寺刃ジンペイを演じています。

レッド・ガーディアン(アレクセイ・ショスターコフ)役/デヴィッド・ハーバー

さらにナターシャの「父」で、コミック版ではソ連版キャプテン・アメリカといわれているレッド・ガーディアンこと、アレクセイ・ショスタコフも登場します。 アレクセイを演じるのは、Netflixオリジナルドラマ「ストレンジャー・シングス」シリーズで知られるデヴィッド・ハーバー。2019年にはアメコミ映画『ヘルボーイ』で主演を務め、話題になりました。 キャプテン・アメリカにライバル心を燃やすレッド・ガーディアンの日本語版声優には、ベテラン声優の大塚明夫。 彼は独特の低い声質でさまざまな洋画の日本語吹き替えを担当しており、特にスティーブン・セガールの専属として有名。またアニメの『ブラック・ジャック』では、長年ブラック・ジャック役を務めています。

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メリーナ・ヴォスタコフ役/レイチェル・ワイズ

『女王陛下のお気に入り』(2018年)のレイチェル・ワイズが、ナターシャの「母」である天才科学者メリーナ・ヴォスタコフ役で出演。レッドルームの鍵を握る人物です。 メリーナの日本語版声優を務めるのは、声優でナレーターの田中敦子。 彼女は1990年代から活躍するベテラン声優で、これまでアニメや洋画吹き替えを数多く担当しています。アニメ「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」シリーズの草薙素子は代表作のひとつです。

リック・メイソン役/O・T・ファグベンル

ナターシャと旧知の仲で、政府に追われる逃亡中の彼女を支える調達屋のメイソンを演じるのは、イギリス出身でテレビシリーズを中心に活躍しているO・T・ファグベンル。 2017年から続くテレビドラマシリーズ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』では、主人公の夫ルークを演じています。 メイソンの声を担当するのは、声優の関智一。彼は、アニメ『ドラえもん』の骨川スネ夫役でよく知られる人気声優です。2020年は『ドラえもん のび太の新恐竜』と『STAND BY ME ドラえもん 2』の映画2本に、スネ夫役として出演しています。

サディアス・“サンダーボルト”・ロス役/ウィリアム・ハート

『ブラック・ウィドウ』には、これまでのMCU作品でも重要な役割を担ってきたサディアス・“サンダーボルト”・ロスも登場します。 『インクレディブル・ハルク』(2008年)では陸軍将軍として、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)以降はアメリカ国務長官として活動。ヴィラン以外で唯一アベンジャーズに批判的な人物で、「シビル・ウォー」ではソコヴィア協定に合意するよう彼らに迫りました。 そんなロス役は、名優ウィリアム・ハートが続投。『蜘蛛女のキス』(1985年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞した彼は、その後も数々の作品で活躍しています。

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ドレイコフ役/レイ・ウィンストン

ドレイコフはレッドルームの首謀者で、暗殺部隊「ウィドウズ」を組織した張本人。ソ連崩壊後、彼は新たなロシアのためにレッドルームを作り、少女たちを洗脳状態に置いて暗殺者として育てあげてきたようです。 ドレイコフを演じるレイ・ウィンストンは、イギリス出身の俳優。2006年の映画『ディパーテッド』をはじめ、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008年)、2019年のミュージカル映画『キャッツ』などへの出演で知られています。

監督も脚本も女性が担当!新たなファンを引き込めるか?

『ブラック・ウィドウ』の監督に抜擢されたのは、オーストラリア出身の女性映画監督ケイト・ショートランド。映画『さよなら、アドルフ』(2012年)で注目され、同じくドイツが舞台のスリラー映画『ベルリン・シンドローム』(2017年)で高い評価を得ています。 脚本は『キャプテン・マーベル』(2018年)やドラマ『ワンダヴィジョン』(2021年)を手がけたジャック・スカエファーが務め、『ラブストーリーズ コナーの涙』(2013年)の脚本家ネッド・ベンソンがその最終稿をリライトしているようです。 スカエファーは『アナと雪の女王/家族の思い出』(2017年)を手がけた経験もある女性脚本家。 ファミリー向けでありWヒロインが活躍する作品を書いた彼女が起用されたためか、本作にはただシリアスなだけではなく、クスリと笑えるような場面や女性の琴線に触れるシーンが用意されていました。 『キャプテン・マーベル』に続いてマーベルの女性ヒーローが主人公となる本作は、どれだけ女性ファンを引き込めるかも問われてます。

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【7月9日配信】映画『ブラック・ウィドウ』はディズニープラスで!

7月8日に劇場公開された『ブラック・ウィドウ』は、翌9日からディズニープラス プレミア アクセスで観ることができます。 ディズニーが展開する定額制公式動画配信サービス「ディズニープラス」では、ディズニーやマーベルなどの名作や話題作が見放題。 映画『ブラック・ウィドウ』はディズニープラス会員で、2980円(税抜)のプレミア アクセス追加料金を支払えば何度でも鑑賞できます。

MCUにおけるブラック・ウィドウの活躍を振り返る

ここからはMCUにおけるブラック・ウィドウの登場作品を、公開順に紹介。彼女のMCUシリーズでの活躍を、ネタバレありで振り返っていきます。

『アイアンマン2』(2010年)

ブラック・ウィドウが映画に初登場したのは、2010年の『アイアンマン2』です。 本作での彼女はすでにS.H.I.E.L.D.のエージェントであり、アイアンマンことトニー・スタークのアベンジャーズへの適性調査を行うため、スターク社の法務部に社員として潜入していました。 スターク社ではナターシャ・ラッシュマンと名乗り、トニーに気に入られて彼の秘書となった彼女。ペッパー・ポッツが嫉妬するくらいの仲の良さを見せます。 その素性が知られた後は不仲となるも、危機に陥ったトニーを救いました。

『アベンジャーズ』(2012年)

次に登場したのは2012年の『アベンジャーズ』です。スーパーヒーローが集結する歴史的な作品のなかで、紅一点の女性ヒーローとしてアベンジャーズに加入。男性メンバーに引けを取らない活躍を見せました。 日本での宣伝では、アイアンマンのキャッチコピーが「ありえないほど《天才》」、キャプテン・アメリカのキャッチコピーが「ありえないほど《正義》」など、キャラクターごとに「ありえないほど《○○》」というコピーが用いられており、ブラック・ウィドウのキャッチコピーは「ありえないほど《妖艶》」でした。 抜群の戦闘能力でアベンジャーズの一員となったナターシャは、個性の強いメンバーたちをチームとして結び付けるまとめ役としても活躍。 ロキの捕縛に成功し、彼に操られたホークアイを正気に戻して、チタウリの軍勢に立ち向かいました。

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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年)

『アベンジャーズ』での活躍の後にブラック・ウィドウがスクリーンに登場したのは、MCUでも最高傑作といわれている2014年の『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』です。相変わらず彼女のスタイリッシュなアクションが堪能できます。 ナターシャは巨大な陰謀に巻き込まれたキャプテン・アメリカの味方となり、行動をともにすることに。陰謀を探るために奔走する一方で、S.H.I.E.L.D.の仕事は自分には向いていないと弱音を吐くシーンも見られます。 そんな中でもフューリーと協力して、S.H.I.E.L.D.とヒドラの機密を全世界に公開しました。 本作ではキャプテン・アメリカとのキスシーンや、いつも気丈な彼女が涙を見せる場面なども見どころのひとつ。彼女の内面を掘り下げるような描写も印象的な作品になっています。

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年)

「アベンジャーズ」シリーズ第2弾である『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にも、もちろん登場しています。 ヒーローたちが再集結した本作では、人類に反旗を翻した人工知能「ウルトロン」の暴走を食い止める戦いが展開。 ソウルでの戦闘でナターシャは敵に捕らえられますが、居場所を発信してメンバーに伝え、救出に来たアベンジャーズと決戦に参加しました。 本作ではハルクことブルース・バナーと恋に落ちるような描写や、ハルクに変身し暴走しそうになる彼を抑える描写などに加えて、ホークアイの家族との交流なども描かれました。

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『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)

アイアンマンとキャプテン・アメリカを中心に、スーパーヒーローたちが2つのチームに別れて戦った2016年の映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』。 同作でブラック・ウィドウは、基本的にはアイアンマン寄りの立場を取りつつ、最終的にはキャプテン・アメリカの支援もするという微妙な立ち位置になります。 休職中のトニーに代わってアベンジャーズの共同リーダーを務めたナターシャは、チーム存続のためソコヴィア協定に同意。空港での戦闘ではスティーブの意を汲んで逃し、後に自らも失踪しました。 ヒーロー同士の戦いが大きな見どころの本作ではありますが、仲間同士の争いの中で揺れ動くブラック・ウィドウの心情にも注目です。 ちなみに映画『ブラック・ウィドウ』で描かれたのは、この『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)の後のことでした。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)

サノスの本格的な登場で大きな話題を呼んだ「アベンジャーズ」シリーズ第3弾『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)では、赤毛から金髪になったブラック・ウィドウが登場。 キャプテン・アメリカと行動をともにしていたナターシャは、彼と抜群のコンビネーションを発揮します。登場するヒーローがさらに増えているため、出番自体は以前の作品よりも少ないかもしれませんが、しっかりと見せ場がある作品です。

トニーと和解し、新メンバーと合流してアベンジャーズの再結集を目指した本作。しかしすべてのインフィニティ・ストーンを手に入れたサノスの前では、無力でした。 サノスが発動した「デシメーション」により、全宇宙の生命の半分が塵となって消えてしまいます。

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『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)

「アベンジャーズ」シリーズ第4弾にして、シリーズの集大成となる『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、ブラック・ウィドウの行動が重要な鍵を握ることに。 衝撃の連続だった本作のなかでも、ブラック・ウィドウは特に大きな役割を担いました。

サノスのデシメーションでアベンジャーズも半分のメンバーを失ったなか、ナターシャは生存者の1人として、時間を遡るストーン奪還計画に参加。 クリントと行動をともにしたナターシャは、“愛する者の犠牲によって得られる”ソウル・ストーンを手にするため、クリントを制して自ら崖下に落ちていきました。

原作コミックで語られたブラック・ウィドウの過去とは

ブラックウィドウ

原作コミックでのブラック・ウィドウの本名は、ナターシャ・ロマノフまたはナタリア・ロマノヴァといいます。 1970年代にコミック『Amazing Avengers』で語られた彼女のオリジンは、友人のイワン・ペトロヴィッチに育てられ、スパイとしての訓練を受け始めたというもの。 しかし後に改訂された設定では、彼女はソ連が行っていたブラック・ウィドウ・オプス計画に参加し、ほかの孤児たちとともに洗脳され「レッドルーム」と呼ばれる機関で戦闘や諜報活動の訓練を受けた、というストーリーになっています。 またここでバイオテクノロジーによって長寿となり、若い姿を保てるように改造されたナターシャは、この時期にウィンター・ソルジャーと恋愛関係になりました。 そしてMCUでも語られたとおり、彼女は「レッドルーム」卒業時にバレリーナとしての偽の記憶を植え付けられ、不妊手術を受けています。 その後ナターシャは、ソ連の有名なテストパイロットだったアレクセイ・ショスタコフと結婚。しかしソビエト政府は、ショスタコフにキャプテン・アメリカと同じ超人血清を投与し、レッド・ガーディアンにすることを決定します。 そのため政府は彼の死を偽装し、ナターシャと引き離しました。これが彼女が「ウィドウ(未亡人)」と名乗っている理由のひとつです。 その後ナターシャはホークアイのすすめでアメリカに亡命し、国際諜報組織S.H.I.E.L.D.S.(シールズ)のエージェントとして働くようになります。

原作コミックのブラック・ウィドウに関するトリビアを紹介

バレエレッスンがトレーニングメニューのひとつ

マーベルコミックのシリーズごとに、ナターシャが取り組むトレーニング方法はさまざまです。 初めてナターシャのオリジンストーリーが語られた時、幼少期に誘拐されたナターシャは暗殺者としてのトレーニングと並行して、バレエのレッスンを受けていました。 後に語られたオリジンストーリーでは、彼女はソヴィエトのスパイ養成施設「レッド・ルーム」で育てられた人間兵器という設定に変わり、バレエのレッスンはしていません。 しかしその時は、ボリショイバレエ団に所属してバレエを学んだという偽物の記憶が埋め込まれていました。ブラック・ウィドウとバレエは切っても切り離せないもののようです。 MCU作品でも、ナターシャの過去の記憶としてバレエのレッスンを受けるシーンがあります。

もともとはヴィランだった

今ではブラック・ウィドウといえば、マーベルコミックの中で有名なヒーローの1人ですが、初めはヴィランとして登場したキャラクターです。ソビエトのスパイというバックグラウンドがあったため、シールズやアメリカのヒーローたちの脅威となっていました。 初期のミッションはアイアンマンやスパイダーマンを暗殺することです。 また後にナターシャは、ホークアイと出逢い恋に落ちることになりますが、ホークアイもヒーローではなくヴィランとして登場したキャラクターでした。

お馴染みのコスチュームになるまで時間がかかった

ブラック・ウィドウはコミックのシリーズごとに経歴が違うため、コスチュームの方向性が定まるまでにも紆余曲折がありました。 スパイのキャラクターとして変装スキルは不可欠のはずですが、最初のコスチュームはカクテルドレスにヴェールがついたもの。スパイとして実用的ではありませんでした。 ナターシャは、ソビエトのスパイ時代からアメリカに亡命するまでの数年間このコスチュームを愛用していました。しかしその後、黒髪にブルーのマントとマスクのコスチュームを経て、お馴染みの赤髪に黒いボディスーツ姿になります。

映画『ブラック・ウィドウ』はナターシャと「家族」の物語

ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの単独映画『ブラック・ウィドウ』では、「シビル・ウォー」直後を舞台に、彼女の過去と「インフィニティ・ウォー」までの空白の時期になにをしていたかが明かされています。 さらに「エンドゲーム」での彼女の決断を紐解く重要な内容も描かれました。迫力のアクションとともに、彼女の謎が紐解かれる本作を、ぜひ鑑賞してみてください!