2017年3月4日更新 69,986view

『ハウルの動く城』の原作小説設定【映画では描かれなかった秘密】【ネタバレ注意】

多くのジブリ作品の中でも、トップクラスを誇るほどの人気がある『ハウルの動く城』では、原作にはないオリジナルのストーリーがあることは知られています。しかし、映画にはない原作のみの物語があることをご存知ですか?今回はそのヴェールに包まれたもう一つの物語をご紹介します。

『ハウルの動く城』原作小説のあらすじ

イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの人気児童小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(原題;Howl’s Moving Castle 1986)を元にジブリで製作されたのが映画『ハウルの動く城』です。

荒地の魔女によっておばあさんに変えられてしまった帽子屋のソフィーは、同じく荒地の魔女に心臓を狙われている女ったらしの魔法使いハウルや見習いのマイケル(映画ではマルクル)、さらに火の悪魔カルシファーらと共に、空を飛ぶ城に住み込むことになる、というお話。

ハウルはとても女好きで、テレビゲームも持っている


小説版『ハウルの動く城』では、ハウルが外出するときは戦争のために出かけるのではなく、女の子をナンパするために街に出て行くことがほとんどです。

ソフィーに言い寄って気を引くのも実はハウルで、城で共に暮らすことになってもソフィー以外の女の子に恋をします。ソフィーの妹のレティーにまで心を惹かれてしまうのですから、呆れたものです。

また、イギリスでは伝統としてファンタジーの世界を描いても主人公はあくまでも、現代人という設定が頑なに守られています。ハウルも例に漏れずそれですので、テレビゲームなどの現代での遊びをするということも描かれています。

ソフィーは魔法の力を持っている


原作版でのソフィーは、自分では気づかない物に命を吹き込める魔法の力を身につけています。
これによって、ラストシーンでのハウルが命を落とさずに済むのですが、映画の中でははっきりとこの力については描かれてはいません。

また、小説において一度老婆の姿になってしまうとそこから若返ることはなく、物語のほとんどを老婆として様々な体験します。

最後に老婆であることは自分の思い込みだということに気づき、その姿から若者本来の姿に戻るということになっています。

ソフィーが長女である


童話や児童小説などでは三姉妹のうち、末の三女が成功するものが多いことは有名ですよね。本作の主人公であるソフィーもそのことを知っており、自分の失敗を「自分が長女なせいだ!」と嘆くシーンがあります。

原作本は児童小説であり、主人公の「私は長女だから失敗するのよ!」という発言は言うなればメタ発言と言えます。

映画では三女のマーサは登場しないばかりか、存在すら不明となっています。そのためこの長女であることをしきりに嘆くソフィーの姿は描かれていません。

不思議な7リーグ靴

映画には登場しなかった重要なアイテムとして7リーグ靴があります。

これは1歩で7リーグ(38.892km)進むことができる優れものです。ハウルは魔法が使えるので使うことはありませんが、魔法が得意でないマイケル(マルクル)やソフィーなどは重宝しています。

荒地の魔女はハウルの憎むべき敵である


映画では、ハウルたちとともに城で暮らすことになる、荒地の魔女ですが原作では一寸たりとも仲良くなることはなく、終始ハウルと戦い続けます。

小説では、荒地の魔女を操る「火の悪魔アンゴリアン」という恐ろしい存在もありながら、魔女は自分の美しさの追及のためにハウルたちの体や、魔法使いサマリンたちの良い部分を集めてパーフェクトな人間までをも作ろうとする恐ろしい企みを持っています。また流れ星とは、若く長生きできるようと契約もしているのでした。

サリマンは男性でハウルと同期である

映画の中では、王室付きの魔法使いで強大な力の持ち主の女性として描かれているサリマンですが、原作は男性でありハウルとは同期という設定になっています。

ですが、映画のサリマンを思わせるような存在はあちこちに登場しているので、それを映画に引用したとも考えられます。

もうひとつの世界がある


原作には、ハウルとソフィーが暮らす世界のほかにもうひとつの世界が存在しています。黒い扉の向こうにあるウェールズという世界には、ハウルの家族が暮らす現実世界になっているのです。

映画では、扉の向こうは戦場になっていますが、原作は異なっています。ウェールズの現実世界やハウルの家族については映画では一切描かれていないのです。

最大の相違は城そのものにある

原作の動く城は、あのようなスチームパンク風のデザインではなくキャッスルという感じの城で浮遊しながら移動しているものです。

狭くて汚いというのが活かされて、映画ではソフィーが掃除婦となって奮闘するシーンに繋がっています。この城のデザインがまったく変えられたことについて、作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズは絶賛していたとのことです。

結末の違いは?ソフィーとハウルは死ぬのか

『ハウルの動く城』

「原作小説ではソフィー、ハウルは死ぬ」という噂がインターネットで流れていますが、まったくのデマです。ハウルたちは荒地の魔女、そして黒幕であった悪魔アンゴリアンを打ち砕き、大団円を迎えます。

ソフィーはハウルの城へ住むこととなり、ハッター姉妹の次女レティーはサリマンの弟子に、三女のマーサはマルクルと結ばれるのです。どういった経緯でこのようになるのか、ここには掲載しきれませんのでぜひ原作小説をご確認ください。

『ハウルの動く城』小説版は続編がある3部作

「ハウルの動く城1 魔法使いハウルと火の悪魔」には「ハウルの動く城2 アブダラと魔法の絨毯」「ハウルの動く城3 チャーメインと魔法の家」という2冊の姉妹本があります。

それぞれアブダラとチャーメインが主人公ですが、ハウル、ソフィーらも登場するお話です。ハウル、ソフィーのその後を知ることができるファン必見の作品です。

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