2021年1月13日更新

実写映画『銀魂』は文句なしのキャスト陣で話題に!あらすじや評価を徹底解説【ネタバレ】

このページにはプロモーションが含まれています
『銀魂』小栗旬、菅田将暉、橋本環奈
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

AD

実写映画『銀魂』キャスト陣の再現度がすごい!あらすじや見どころを解説

「週刊少年ジャンプ」で連載された空知英秋による人気漫画『銀魂』。その実写化となる映画『銀魂』は2017年に公開されるや否や大きな話題を呼び、その後もシリーズ化するほどの成功を収めました。 主人公の坂田銀時を演じたのは、「実写請負人」との呼び声も高い俳優・小栗旬。再現度の高い豪華すぎるキャストたち、散りばめられたパロディや本気のアクションシーンも本作の大きな見どころです。 この記事では、実写映画『銀魂』のネタバレあらすじやキャストを紹介し、気になる評価や見どころについても解説していきます!

実写映画『銀魂』のストーリーは原作7割・オリジナル3割に!

映画のストーリーは漫画83・84話で描かれた「カブト狩り」と、89話から97話で描かれた「紅桜篇」をベースにしています。 序盤では志村新八のナレーションと共に、原作を知らない人でもわかるような世界観の説明とメインキャラの紹介があり、カブト狩り編より真選組をはじめとするその他のキャラクターが登場。 いきなり全身ハチミツまみれの近藤勲が現れるため、序盤から映画館は笑いの渦につつまれました。 原作をベースとしたストーリーは忠実に再現されており、CGやVFXを使って演出される派手なアクションシーンは圧巻。村田兄弟がキーパーソンとなる紅桜篇では、コメディ要素も含みながらシリアスな展開になります。 さっきまで笑っていたのに気づいたら涙が出ている......なんて人もいたのではないでしょうか? 原作にはない大胆なパロディやノリツッコミが加えられており、原作を知っている人も飽きさせない作品に仕上がっています。

AD

【ネタバレ注意】実写映画『銀魂』のあらすじ

宇宙からの異人「天人 (あまんと)」たちの襲来後、帯刀も許されずすっかり落ちぶれてしまった江戸の街の侍たち。そんな侍の1人だった坂田銀時は「万事屋銀ちゃん」を開業して、剣道場の跡取・新八と宇宙最強である夜兎族(やとぞく)の少女・神楽と馬鹿騒ぎする日々を過ごしていました。 そんな中、江戸を騒然とさせていた辻斬りに、銀時の友人である桂小太郎が切られたと聞き、新八と神楽は捜査に乗り出します。一方で銀時は、鍛治職人・村田鉄矢から妖刀「紅桜」を探す依頼を受けていました。 紅桜を持っていたのは、辻斬りの犯人・岡田似蔵。新八の危機に駆けつけた銀時は似蔵と対決し、深手を負ってしまいます。その間、怪しい巨大船に潜入していた神楽も、クーデターを企む高杉晋助率いる鬼兵隊に捕らえられていました。

昏睡状態から目を覚ました銀時のもとに、鉄矢の妹・鉄子が事件の真相を語りにやって来ます。鉄矢の本当の狙いは、紅桜を強化するために銀時の血を吸わせることでした。 高杉の目的は最強の妖刀となった紅桜を量産して、クーデターに利用すること。鉄子が打った刀を手に、銀時は高杉の船に乗り込みます。そこではすでに真選組と鬼兵隊の戦いが勃発しており、新八と神楽も戦っていました。 紅桜に心身を乗っ取られた似蔵と、再び対決する銀時。渾身の一撃で似蔵を破った銀時は、今度はかつての盟友・高杉と対峙します。そこへ死んだと思われていた桂が現れて参戦し、決着がつかぬまま船を脱出。 吉田松陽の弟子だった銀時・桂・高杉の3人は、完全に袂を分かってしまうのでした。

福田節が炸裂!観ている方がハラハラするパロディの数々

『銀魂』で監督を務めた福田雄一はドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズで知られています。ヨシヒコでは堂々としたパロディが話題になりましたが、本作にもその遺伝子は受け継がれているようでした。 特報映像でも確認できるカウントダウンTV風の映像は本編でも使われています。さらに同年に公開された実写映画『ジョジョの奇妙な冒険』についても言及。勘定奉行のCM風のセリフや、「ガンダム」シャア・アズナブル風の六角精児が登場して笑いを誘います。 映画後半では大事な場面でジブリの『風の谷のナウシカ』風のキャラクターとメーヴェらしき乗り物が登場。早見あかり演じる村田鉄子も、「さすがにこれは......」と戸惑っていました。 遊び心を通り越して「これ大丈夫?使っていいの?」と心配になる演出も映画『銀魂』ならではかもしれません。

AD

実写ビジュアルに文句なし!登場するキャスト陣が全員かっこいい

漫画作品の実写化で、要ともいえるのがキャストの配役です。漫画やアニメだから表現できるキャラクターの魅力が、実写だとうまく再現できないこともしばしば。映画『銀魂』も例外ではなく、実写キャストのビジュアルには映画公開前から注目が集まりました。 しかし銀髪、赤毛、長髪など見た目にインパクトのあるキャラクターたちを見事に再現。そのビジュアルは完璧で、しかも全員が文句なしでかっこいい!劇中ではさらに俳優たちの演技も加わって、魅力あるキャラクターへと変貌していました。 ムロツヨシや佐藤二朗など、監督を務めた福田雄一の作品に頻繁に出演している「福田組」のキャストも登場!ここからはそんな豪華キャストたちを紹介し、それぞれのビジュアルの再現度に迫ります。

万事屋銀ちゃんのキャラクター/キャスト

『銀魂』小栗旬、菅田将暉、橋本環奈
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

坂田銀時/小栗旬

「万事屋銀ちゃん」の主であり、元攘夷志士だった伝説の侍・坂田銀時。普段は無気力にダラダラ過ごしているようですが、いざとなると凄腕の剣士に!そんな本作の主人公を演じたのは、人気俳優の小栗旬です。 小栗旬は、「花より男子」シリーズでクールなイケメン・花沢類を演じて一躍スターに。映画『宇宙兄弟』(2012年)やドラマ『信長協奏曲』(2014年)など、漫画原作の実写化映画で主演を多く務めて高い評価を得ています。 実写版では原作の銀髪や衣装を忠実に再現しており、ビジュアルは完璧。眉毛の色も髪の色と合うように調整されていて、こだわりが感じられますね。原作での銀時は独特の気だるそうな雰囲気と戦うときの気迫とのギャップが特徴ですが、小栗旬もその緩急を見事に演じ分けていました。

AD

志村新八/菅田将暉

志村新八は「侍魂」を学ぶため、銀時とともに働いている真面目な青年。ギャグ要素が強い本作のツッコミ役としても親しまれているキャラクターです。実写版『銀魂』の世界でも、新八の鮮やかなツッコミが炸裂しています! 演じたのは、数々の映画・ドラマで活躍し、ミュージシャンとしてもヒット曲を連発している若手俳優・菅田将暉。2009年に『仮面ライダーW』のフィリップ役でデビューし、その9年後の2018年には映画『あゝ、荒野』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するまでに成長しました。 イケメンの菅田将暉が見事に新八役になりきっているのがわかりますね。髪型やメガネをかけてガラッと雰囲気が変わっているので、言われなければ菅田将暉だと気づかない人もいそうです。

神楽/橋本環奈

絶滅寸前の種族である夜兎族であり、銀時や新八と同じく万事屋で働く少女・神楽。本作のヒロインで、チャイナ服を着こなす美少女でありながら、口が悪く、ちょっぴりわがままな性格です。夜兎族は日光に弱いため、日傘を持ち歩いています。 演じたのは、「1000年に1度の逸材」とよばれ、一気に注目を集めた美少女アイドル・橋本環奈。2016年公開の映画『セーラー服と機関銃』で主演を務めるなど、女優としても活躍の場を広げています。 原作に忠実なオレンジの髪色と特徴的な髪型、そして青い瞳で見事に神楽になりきった橋本。語尾に「~アル」がつくユニークな口調で、鼻ほじりは当たり前、キュートながら圧倒的な戦闘力を誇るという濃いキャラクターを完璧に演じきりました。

AD

真選組のキャラクター/キャスト

【第六弾】『銀魂』:真選組<近藤・土方・沖田>
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

近藤勲/中村勘九郎

江戸の治安を守る特殊警察「真選組」の局長・近藤勲を演じたのは、2020年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で主演を務めた歌舞伎界のプリンス・中村勘九郎。実は原作のファンでもあり、その中でも「実写化するなら近藤勲役に」と熱望していたそうです。 「ゴリラ」と呼ばれ、原作・アニメではゴリラネタでひたすらいじられまくるキャラクターの近藤勲。中村勘九郎もそのマッチョぶりに近づけるように努力したそうで、体を鍛えるためにジムに通ったといいます。 その甲斐あってか、ビジュアルはそっくりとまではいえないもののいかつい雰囲気がよく出ていました。

土方十四郎/柳楽優弥

同じく真選組で、ナンバー2として活躍する土方十四郎。頭が切れる生真面目な性格で、規律を重んじるあまり周りから恐れられている副長です。 常に煙草をくわえるクールなイケメンであるため、女性からの支持が高いキャラクター。その反面、異常なほどのマヨネーズ中毒でもあります。 演じたのは、『誰も知らない』(2004年)で子役として俳優デビューした柳楽優弥。その後も『包帯クラブ』(2007年)や『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)など数々の映画に主演してきた実力派俳優です。 岡田将生と共演した『ゆとりですがなにか』(2016年)や『太陽の子』(2020年)など、近年ではドラマへの出演も続いています。

AD

沖田総悟/吉沢亮

毒舌ドSなキャラクターが印象的な真選組の一番隊隊長・沖田総悟。演じたのは、2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で主演を務める若手俳優・吉沢亮です。 2011年の『仮面ライダーフォーゼ』メテオ役で注目されて以来、着実にキャリアを重ね、2019年にはNHK連続テレビ小説『なつぞら』や映画『キングダム』出演で全国的な知名度を獲得しました。 中性的で優しそうな見た目に反して、常に土方を蹴落とそうと画策している腹黒い内面をもつ沖田総悟。銀時とは「ドSコンビ」と称される、一癖あるキャラクターです。本作の中でも特にビジュアル再現度が高いと高評価を得ています。

鬼兵隊のキャラクター/キャスト

『銀魂』:キャラクタービジュアル(鬼平隊)
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

岡田似蔵/新井浩文

居合い切りの達人であある「鬼兵隊」の1人で、盲目の「人斬り似蔵」こと岡田似蔵。演じたのは、『青い春』(2002年)や『百円の恋』(2014年)などで知られる新井浩文です。 ギャグ要素が多い本作の中でもシリアスな要素を担うキーパーソン。「死んだような目」から言いようのない恐ろしさが醸し出されており、新井浩文の演技の真骨頂が発揮されていました。

来島また子/菜々緒

「鬼兵隊」の紅一点である来島また子には、ドラマにCMに引っ張りだこの女優・菜々緒が扮しています。 菜々緒はドラマ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(2015年)での悪女役や、auのCMでの乙姫役でよく知られるスレンダーな美女。2021年にはドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』に鬼上司役で出演しています。 「紅い弾丸」の異名を持つ2丁拳銃使いである来島また子は、原作では露出度の高い服装が特徴的です。スタイル抜群でモデル業もこなす菜々緒が演じたため、これまた完璧なビジュアルで多くのファンを魅了しました。

AD

武市変平太/佐藤二朗

「鬼兵隊」の参謀・武市変平太を演じたのは、福田雄一監督作品の常連俳優である佐藤二朗。本作の他にも、映画『HK 変態仮面』(2013年)や『俺はまだ本気出してないだけ』(2013年)、ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズやドラマ「今日から俺は!!」シリーズなどにも出演しています。 福田組の作品では、毎回アドリブ満載で全力でふざけるという佐藤二朗。 武市変平太は能面のような無表情の下に、実はロリコン(自称フェミニスト)という一面を持った人物ですが、本作では佐藤二朗独特の雰囲気によって、外見は寄せつつもほぼ佐藤二朗でしかない武市変平太が出来上がっています。

高杉晋助/堂本剛

過激派の攘夷志士集団「鬼兵隊」のリーダーであり、銀時の宿命のライバルにあたる高杉晋助。師匠の吉田松陽を亡くしてからというもの、破壊衝動に駆られ続けている生粋のテロリストです。 演じたのは、ジャニーズの人気デュオ「KinKi Kids」のメンバーで、俳優やシンガーソングライターとしても活躍する堂本剛です。 映画出演は2005年の『ファンタスティポ』以来、実に12年ぶり。ドラマ『33分探偵』(2008年)でタッグを組んだ福田雄一監督から、「堂本剛に悪役を演じさせたい」とオファーされ出演が決まったのだとか。 その再現度はかなりのもので、元々の堂本剛ファンにも好評。高杉バージョンの前売り券が発売された際には、完売も相次ぎました。

AD

そのほかのキャラクター/キャスト

桂小太郎/岡田将生

『銀魂』:キャラクタービジュアル(桂小太郎)
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

銀時の盟友・桂小太郎役を演じたのは岡田将生。柳楽優弥と共演したドラマ『ゆとりですがなにか』や小栗旬と共演した映画『宇宙兄弟』など、数多くの映画・ドラマに出演しています。2021年1月には志尊淳とW主演を務める映画『さんかく窓の外側は夜』が公開予定。 桂小太郎は、天人との戦いで銀時とともに「攘夷四天王」と称された元攘夷志士で革命家。逃げ足が速いことから、「逃げの小太郎」の異名をもつキャラクターです。長い黒髪がトレードマークの小太郎ですが、あまり長髪のイメージがない岡田将生でもビジュアルはピッタリ! 見た目はイケメンですが、実はシュールなボケキャラで、そこが癖になるファンは多いよう。また「エリザベス」というペット兼相棒と常に一緒にいることも有名です。エリザベスの攻撃力は高く、桂の良きバディとして本作でも活躍しています。

村田鉄矢/安田顕

『銀魂』:キャラクタービジュアル(村田兄妹)
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

江戸の鍛冶職人・村田鉄矢を演じたのは、「TEAM NACS」所属の実力派俳優の安田顕。 物語の鍵を握る妖刀「紅桜」の名刀匠の息子である鉄矢は、原作では人の話をまったく聞かずに大声でしゃべる厄介者というキャラクターです。その設定を忠実に踏襲し、外見も動作も完璧に寄せてきた安田顕の演技は見どころのひとつ。 映画『HK 変態仮面』(2013年)やドラマ『みんな!エスパーだよ!』(2013年)などギャグ要素の強い作品での演技で高い評価を得ている安田顕の表現力によって、原作から抜け出たような実写版の鉄矢が生まれました。

AD

村田鉄子/早見あかり

兄の村田鉄矢と鍛冶屋を営む少女・村田鉄子を演じたのは、元「ももいろクローバー」のメンバーで、現在は女優として活動している早見あかりです。 「ももクロ」脱退後は、NHK連続テレビ小説『マッサン』(2014年)やドラマ『ラーメン大好き小泉さん』(2015年)などに出演しています。 早見あかりは鉄子を演じるにあたって実際に刀鍛冶の現場に行き、刀に触れるなど勉強をして臨んだそう。ビジュアルを似せることにも力を入れたようで、服装から髪型、佇まいや話し方なども含めてアニメ版に近い鉄子を演じています。

吉田松陽/山寺宏一

アニメ版『銀魂』で吉田松陽の声を当てている人気声優の山寺宏一が、実写映画でも吉田松陽を演じています。 アニメ版に親しんできたファンにとっては、吉田松陽の声がそのまま実写版でも聞けるというのは何よりも贅沢なこと。実写化にあたってはビジュアルだけでなく、声もかなり重要です。 吉田松陽は松下村塾を開き、子どもたちに武士道を教えていました。桂小太郎と高杉伸介は銀時の幼馴染みであり、松陽の弟子としてともに切磋琢磨してきた仲間。 しかし松陽は思いもよらぬ事件によって死を迎え、それは銀時たちにとって大きな試練となりました。その死をきっかけに物語が大きく動くという大事な役どころです。

AD

志村妙/長澤まさみ

『銀魂』:キャラクタービジュアル(妙・源外)
©空知英秋/集英社 ©2017「銀魂」製作委員会

男勝りで怪力を持つ、新八の姉・志村妙を演じたのは、長澤まさみです。『海街diary』(2015年)や『50回目のファーストキス』(2018年)など話題作に相次いで出演し、ドラマを経て劇場版も公開した「コンフィデンスマンJP」シリーズでは通して主演を務めて大ヒットに導きました。 美しさと強さを併せ持つ妙。ビジュアル的には優しい笑顔で妙になりきっている長澤まさみですが、劇中ではこれまでの彼女の印象からは想像できないような変顔も披露しており、ギャップの激しさを見事に表現していました。

平賀源外/ムロツヨシ

銀時が頼りにする天才発明家・平賀源外役には、ムロツヨシがキャスティングされました。ハゲ頭とヒゲが特徴で、ビジュアルを見てわかる通り、再現度の高いキャラクターとなっています。からくり堂を営み、銀時たちの道具の修理や改造を行っています。 ムロツヨシはドラマ・映画のみならず、バラエティやコント番組でも活躍する個性派俳優。 福田雄一監督とは「勇者ヨシヒコ」シリーズやドラマ『スーパーサラリーマン左江内氏』(2017年)、『親バカ青春白書』(2020年)などで組んでおり、2人のタッグは面白い作品を生み出すという定評があります。 役を演じるにあたっては、普段のムロツヨシのままでいてほしいと監督から要望があったそうです。

AD

公開記念イベントで山田孝之がエリザベスの中の人に!

実写映画『銀魂』は公開初日に、丸の内ピカデリーにて舞台挨拶を行いました。監督の福田雄一をはじめとして、主演の小栗旬、菅田将暉、橋本環奈ら総勢10人+1匹が登壇。 桂小太郎のペットであり右腕でもある謎の生物・エリザベスもメインキャラクターとして登場しました。するとエリザベスから「暑い」「断ればよかった」などのボヤキが。なんと舞台上にあがったエリザベスの“中の人”は、声を当てた山田孝之だったのです。 着ぐるみでイベントに参加し辛そうな山田孝之でしたが、実写映画で辛い撮影をしなかったぶん頑張ろうという気持ちがあったといいます。エリザベスに徹して着ぐるみは脱がなかった山田ですが、退場時に素足をちらつかせ会場を沸かせました。

『銀魂』原作ファンの評価は?「銀魂らしさ」を残したまま福田ワールドを展開

気になる実写映画『銀魂』の評価ですが、原作を知らない人からも、原作ファンからも支持されているようです。 映画序盤で「原作ファンは厳しいけど、原作を読んでない人は面白いと言ってくれる」という媚び発言もあったように、原作を知らない人にもわかりやすく描かれています。 また福田雄一監督自身も『銀魂』のファンであることから、「銀魂らしさ」を残したまま福田ワールドを展開。原作ファンを飽きさせない見事なアレンジが評判になりました。 SNSでは、「相変わらず笑ったし、アニメでは泣かなかったシーンでまさかの号泣もした」と実写版ならではの良さを評価するコメントも。 銀魂らしさがあふれていて「原作と違ってもまたいいなって思える作品でした」といった感想や、「原作じゃない部分もちゃんと銀魂」という実写版オリジナルの部分への評価も高かったようです。

これまでに何度も実写化を断った原作者・空知英秋

2003年に連載が開始し、2020年に77巻で完結した漫画『銀魂』。近年、漫画や小説を原作とする作品が多数実写化される中、人気作『銀魂』にも実写化のオファーは当然ありました。しかしそれらの計画は、原作者・空知の強い思いにより全て頓挫。 原作の実写化は、どうしても賛否両論があるものです。メディアミックスすることによってファン層を増やせるメリットもあれば、原作ファンのイメージを壊してしまうというデメリットも。 漫画製作チームは「簡単には実写化してならない」という思いが強く、これまでの実写化計画は実現には至りませんでした。 そんな空知英秋が、なぜ今回実写化に踏み切ったのでしょう。答えは監督を務めることになった福田雄一にありました。福田が手掛けたドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズを観た空知は「彼なら実写化ができるかもしれない」と思ったそうです。 そんな時に、プロデューサーの松橋を通して福田の方から実写化の話が上がり、今回の製作に至りました。 ファンも根強い人気漫画の実写化となると、ハードルもが高いもの。しかしそんな状況を踏まえて、原作者である空知英秋は実写映画化について、今回の実写化にあたって参加するキャスト陣を「泥舟でもいいから乗りたいと思ってくれた」と、ユーモアを交えて表現。 そして感謝の意を込めながら、「コケても良いから見てみたいな、見てもらいたいな」という気持ちで今回の実写化を受けた事を明かしました。

『銀魂』原作者・空知英秋からのおすすめポイント!

原作者の空知英秋が映画『銀魂』に宛てた、愛のあるメッセージ。こちらは映画公開を記念して発売されたビジュアルブックに掲載されています。 「この本を手にすることには映画が袋叩きにされ、「やっぱり空知先生がすごい」となっている頃でしょう」と添え、映画を楽しめなかった人やこれから観る人に向けて、これを押さえておけば楽しめるというポイントを紹介しています。 1000年に1度の美少女・橋本環奈による鼻ほじシーンから、菜々緒演じるまた子のまた、長澤まさみ演じる妙のまた、佐藤二朗のすべて、小栗旬が歌う劇中歌など実写映画ならではの魅力を11個も紹介。 メッセージの最後には「パイレーツオブカリビアンに勝たせてください」や「いいでしょ ダメ?」などと銀魂らしい一言で締めました。

手掛ける作品は軒並みヒット!『銀魂』監督を務めるのは福田雄一

実写映画『銀魂』で監督を務めたのは、ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや「今日から俺は!!」シリーズを手がけ、2020年にはドラマ『親バカ青春白書』と映画『新解釈・三國志』などヒット作を連発している福田雄一。 ムロツヨシや佐藤二朗など「福田組」といわれる常連キャスト陣をキャスティングし、独特な「福田ワールド」を作り上げる監督ですが、本作でも各方面からのお叱りも恐れぬ過激なパロディ精神を炸裂させています。

福田雄一による『銀魂』実写化は必然だった?

元々原作のことを良く思ってなかったという福田。彼の代表作である「勇者ヨシヒコ」シリーズと『銀魂』が、似ていると巷で囁かれていたためです。 そんな福田ですが、ある時アニメを視聴する機会があり、それからは「銀魂」ワールドにどっぷり浸かっていきました。笑いの方向性や世界観が自らの作品と似ていると理解した上で、本作を実写化したいという気持ちが生まれてきたようです。 実写化をオファーする際は「実写化は僕が担当したほうがいいらしいですよ」と、意地らしいアプローチをしたといいます。 撮影が始まってからは、人気作なだけあってプレッシャーも大きかったようですが、「今日も銀ちゃんに会える」と現場を楽しんでいたようです。いちファンである福田雄一監督が手がける実写映画なら間違いなさそう!

映画主題歌はUVERworldが書き下ろした「DECIDE」

2000年から活動を始めた6人組ロックバンドのUVERworld。彼らが書き下ろした新曲「DECIDED」が実写映画『銀魂』の主題歌として作品を盛り上げました。 ボーカルに加えて作詞・作曲も手掛けるTAKUYA∞は、自分たちがこんな注目作に関われるとは思ってなかったといいます。映画に合わせて製作したという新曲は「映画の世界を盛り上げる起爆剤になれば」という思いが込められているそうです。

その後も続々実写化!「銀魂」シリーズをまとめて紹介

映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』

『銀魂2』
©空知英秋/集英社 ©2018映画『銀魂2(仮)』製作委員会

原作の人気エピソード「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」をかけ合わせたストーリーが話題となった実写映画『銀魂』の続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』。 スタッフ・キャストも続投され、“2倍になった”ギャグとアクションが展開する中、原作の人気キャラである将軍・徳川茂茂も登場しました。 前作は万事屋と銀時たち吉田松陽の弟子たちが主体となった内容でしたが、続編では前回あまり出番のなかった真選組がメインに。副長・土方と犬猿の仲である参謀・伊東鴨太郎が真選組乗っ取りを企て、熾烈な内紛が勃発します。

ドラマ『銀魂 -ミツバ篇-』

1作目の映画公開と同じタイミングで、dTVにて配信された実写ドラマ。原作で「泣けるエピソード」として有名な「ミツバ篇」が映像化されました。 本作のメインとなるのは、沖田総悟の姉・ミツバと土方との恋模様。北乃きいがミツバを演じました。身体が軟弱なミツバですが、強烈なほどの辛いもの好きで、原作ではパフェにタバスコをかける場面もあります。 また普段は毒舌ドSキャラの沖田は実はかなりのシスコンで、ミツバの前では良い弟を演じているギャップが見どころです。

ドラマ『銀魂2 -世にも奇妙な銀魂ちゃん-』

こちらは2作目の映画公開時に、dTVにて独占配信された全3話のミニドラマシリーズ。原作ファンに愛され続けている伝説のエピソード「眠れないアル篇」、「土方禁煙篇」、「いくつになっても歯医者はイヤ篇」が映像化されました。 メーテル役で山本美月、鉄郎役で矢本悠馬と「福田組」のキャストが出演。「マダオ」こと長谷川泰三役に、アニメ版でマダオの声を担当する立木文彦本人がキャスティングされたことも大きな話題を呼びました。

実写映画『銀魂』は原作ファンもそうでない人も夢中になること間違いなし!

原作とアニメにすでに長年のアツいファンが付いている『銀魂』に、正面切って実写化を挑んだ実写映画『銀魂』。 福田雄一監督の起用や原作者・空知英秋の寛容な姿勢、原作やアニメの世界観を壊さずに上乗せしてきたパロディの数々が功を奏し、新たに実写版のファンも獲得しました。 原作とアニメが完結を迎え、3作目の制作にも注目が集まりそう。豪華キャストの再集結や取り上げるエピソードなど難題はあるものの、今後も続編に期待したいですね!