2017年12月14日更新

鑑賞後の余韻・残響が凄い!傑作リバーブ映画ランキング21【トラウマ注意】

鑑賞後の余韻やあらすじの後味に多大なインパクトを与える作品、いわゆる“リバーブ(残響)”もの映画21本をチョイス。トラウマを残したり、内容が難解過ぎてア然となったり、テーマが重くて考えさせられたりなどなど、様々な作品の中から特にリバーブが凄い作品をランキング形式で紹介します!

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「観てよかった」「観るんじゃなかった」…さまざまな余韻を残すリバーブ映画

誰でも映画を見終えたら満足な気分に浸りたいもの。ですが中には、そうした気分を与えてくれないものがあります。非常に後味が悪くてスッキリしない状態に陥ったり、明確な答えがないまま終わってしまって考えさせられたり、思い切り好みにそぐわないラストで観たのを後悔したりなどなど。 そんな鑑賞後の余韻が凄いリバーブ映画を数ある作品の中から特におすすめのものをランキング形式で紹介!サスペンスやスリラーもの、愛憎が絡んだヒューマンドラマや近未来SF作品から、後味の悪いバッドエンドまで、観たらいろんな意味で忘れられなくなる作品をお楽しみください。

21位:セックス依存症の男が抱える恥ずべきこととは【2012年】

セックス依存症を持つ兄と恋愛依存症の妹を通して、人間の奥底にある闇を描くセンセーショナルなドラマ。オールヌード姿を頻繁に披露したマイケル・ファスベンダーの体当たり演技が、大きな反響を呼びました。 イケメンで仕事もできる男ブランドンは、夜の街に繰り出しては女性と寝たり、自慰行為にふけるセックス中毒状態にありました。そんなある日、クラブ歌手をしている妹のシシーが突然現れ、同居することを求めてきます。恋愛依存が重く自傷行為の癖があるシシーとそりが合わないブランドン。2人は次第に反発の度合いを高めていくのでした。

20位:人間と人工知能の主従関係を巡る心理スリラー【2016年】

『28日後...』、『わたしを離さないで』などの脚本を手掛けたアレックス・ガーランドが初監督を務めたSFスリラー。人間と人工知能が繰り広げる主従関係の心理戦を描き、アカデミー賞視覚効果賞受賞を成しえました。 世界最大手の検索エンジンを運営するIT企業ブルーブック社のプログラマーのケイレブはある日、稀にしか姿を見せない社長のネイサンが持つ山荘に滞在することになります。そこには、人工知能が備わる女性型ロボットのエヴァがいました。ケイレブは、エヴァに感情が芽生えているかを判断する実験に駆り出されたのですが、彼女はケイレブに「ネイサンの言うことは信じないで」と告げるのでした……。

19位:あるカップルの幸福と悲劇を時系列を逆に描く究極トラウマ映画【2003年】

恋人をレイプされた男が、犯人に復讐しようとする過程を時系列を逆にして描写していく手法を用いた作品。つまり凄惨なシーンが序盤に続き、映画が進むにつれて幸せな過去の時間帯になるという構成になっています。同時に、事件は起こるべくして起こったという運命の悲しさも伝わるため、観終わったあとは何とも言いようのない気分になる人も多いでしょう。 序盤で展開されるモニカ・ベルッチが体当たりで演じたワンカット長回しのレイプシーンが物議を醸しました。映画製作時、モニカと恋人役を演じたヴァンサン・カッセルは実生活では夫婦でしたが、後に別居することに……。

18位:報復に手を染める男たちの疲弊【2006年】

1972年のミュンヘンオリンピックで発生したパレスチナ・ゲリラによるイスラエル選手殺害事件(黒い9月事件)と、その報復に及んだ諜報機関モサドを描いたスティーヴン・スピルバーグ監督の実録ドラマ。報復活動に追われるモサド達がいつの間にか……というひねりの展開にスピルバーグらしさが感じられます。 イスラエル刑務所に囚われたパレスチナ人の釈放を求め、「黒い9月」を名乗るパレスチナ・ゲリラはイスラエル人選手11人を人質に取ります。しかし、釈放要求を拒否された犯人は人質全員を殺害。その報復として、イスラエル政府はアヴナーをリーダーとするモサドの精鋭を選出します。彼らは自力で標的を探し、一人ずつ殺していくのですが……。

17位:殺人容疑者となった息子を救うべく真相を探る母の愛【2009年】

『殺人の追憶』、『グエムル』などの韓国映画界の鬼才ポン・ジュノが、本国で国民的人気女優のキム・ヘジャを主演にすえたサスペンス。息子の無実を証明しようとする母親が辿りつく戦慄のクライマックスに注目です。 漢方薬店で働く母は、貧しいながらも女手一つで息子のトジュンを育てていました。しかしある日、女子高生の遺体が発見され、現場にトジュンの名が記されたゴルフボールが落ちていたことから、彼が容疑者として逮捕されてしまいます。母は息子の無実を訴えるも相手にされないことから、単身で真相を突き止めようとします。息子ではなく母親自身の運命を変えることになるとも知らずに……。

16位:恋人に会うため海峡を自力で泳ごうと試みる難民青年の行方は【2010年】

移民・難民問題を抱えるフランスを舞台に、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとするクルド難民の少年と水泳コーチとの交流を綴った一本。本国フランスでは作品テーマや結末も含んでの、ちょっとした論争を呼びました。 イラク生まれのクルド人青年のビラルは、先だってロンドンに移住した恋人に会いに、陸路での密入国を試みるも失敗します。フランス最北端の都市カレーからロンドンまでドーバー海峡をまたいで直線距離34キロであると知ったビラルは、偶然出会った水泳コーチのシモンに水泳を教わろうとします。難民と接触するのは都合がよくないと、当初は断るシモンでしたが……。

15位:連続殺人鬼に救いを求める少女の祈り【2016年】

ホラー小説家の平山夢明による同名短編小説を映画化。幼女への暴力や性的虐待が根底のテーマとしてあるために製作が非常に難航し、いざ2015年に完成しても配給会社が見つからない状態が続いていました。しかし2016年10月にようやく一般公開が実現しています。 学校ではイジメにあい、家では義父に性的虐待を受け、実の母親は新興宗教にハマっているという悲惨な境遇にある少女のフミ。そんな折、周囲では遺体が変異な状態になっているという連続殺人事件が多発していました。それを知ったフミは辛い日々から逃れるかのように殺人現場を回り、メッセージを残すようになります。

14位:全篇手話のみで描かれる純粋にして過激な恋愛劇【2015年】

キャスト全員ろうあ者で、全篇セリフや音楽、字幕もナシという大胆な手法を取り入れた青春ドラマ。手話や身振り、表情で見せる「会話劇」がとにかく圧巻で、2014年カンヌ国際映画祭の批評家週間グランプリを始め世界各国で賞を獲得しました。 ろうあ者の寄宿学校に入学したセルゲイを待っていたのは、あらゆる犯罪を行う「トライブ」と呼ばれる組織でした。否応なく巻き込まれるも徐々に頭角を現していったセルゲイは、トライブリーダーの愛人アナに惹かれていきます。アナを何としても手に入れたくなったセルゲイは、感情の赴くままの行動に打って出ることとなります。

13位:立入禁止ゾーンに踏み込んだ男たちの心理サスペンス【1979年】

旧ソ連を代表する監督・アンドレイ・タルコフスキーが、『惑星ソラリス』に続いて発表したSF映画。といっても宇宙船などは出てこず、主要キャストも5人程度という異色の内容となっています。 某小国に得体の知れぬ災害が発生し、それによって住民の多くが犠牲になったことを憂慮した政府は、発生地帯を「ゾーン」と呼び立入禁止区域とします。しかしそこには、あらゆる望みが叶うという「部屋」があるという噂が流れ、危険を承知でゾーンに踏み込もうとする者が続出するようになります。そんなある日、「作家」、「科学者」と名乗る男2人が、「ストーカー」と呼ばれるゾーンの案内役を務める男に「部屋」への案内を依頼します。3人の男はそれぞれの思惑を胸に、「ゾーン」へと向かいます。

12位:信心深い女性が見せる、トラウマ必至の愛の証【1996年】

手掛ける作品の多くにトラウマ要素を残すラース・フォン・トリアーの代表作の一つ。無神論者であるトリアーらしく、宗教とは何か、信仰とは何かを追求した作品として1996年のカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを獲得しました。 1970年代のスコットランド。厳格なプロテスタント信者が多い村で育った女性ベスは、油田労働者のヤンと結婚します。しかしヤンは事故で全身麻痺の障害を負ってしまい、ベスは介護に追われることに。そんなヤンは、ベスに愛人を作ってセックスをし、その詳細を伝えてほしいと告げるのでした。それが間接的に夫婦間の愛につながると、教会での「神」との対話で諭されたベスは……。

11位:悲劇を払拭しようする父娘に迫る支配と暴力【2013年】

心機一転を図って新居で生活を始めた父娘が、不条理な支配や暴力に巻き込まれて行く様をとらえたドラマ。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にてグランプリを受賞しました。ラストで父親が取る行動をどう解釈するかが、本作のポイントとなるでしょう。 妻を自動車事故で失い失意の底にいたロベルトと娘のアレハンドラは、新しい土地で再起を図ろうとメキシコシティへと引っ越します。なかなか喪失感から立ち直れないロベルトに対し、アレハンドラは転校先の学校にも馴染みはじめます。ところが、成り行きで男子クラスメートと持った性行為を動画で撮られたことから事態が急変し……。

10位:逃避行を続ける男女の刹那的な末路【1967年】

『勝手にしやがれ』で、フランス映画界に「ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれる映画運動を起こしたジャン=リュック・ゴダールが、全編ノーシナリオ、ノー演出で撮影した意欲作。犯罪に手を染めた若いカップルが辿る結末が、大きな話題を呼びました。 金持ちの夫人と結婚し自堕落な生活を送っていた、通称“気狂いピエロ”と呼ばれるフェルディナンは、ある夜のパーティで昔の愛人だったマリアンヌと再会、彼女の部屋で一夜を共にします。ところが翌朝フェルディナンは、部屋に見知らぬ男の死体を発見することに……。事情を明かさぬマリアンヌに驚くも、自堕落な生活からの脱却を望んだフェルディナンは、彼女と逃避行の道を選ぶのでした。

9位:ベトナムの奥地で王国を築いた男の「闇」【1979年】

『ゴッドファーザー』で名監督の仲間入りをしたフランシス・F・コッポラが、私財を投入して製作したベトナム戦争映画。1979年度のカンヌ国際映画祭グランプリなどの輝かしい結果を残しましたが、幾多のトラブルで何度も撮影中断に追い込まれるといった製作秘話も話題となりました。 ベトナム戦争終結間近となったサイゴンに滞在していたアメリカ陸軍のウィラード大尉は、軍上層部から元グリーンベレー隊長のカーツ大佐の暗殺指令を受けます。彼は独断でジャングル奥地の部隊とともにカンボジアに侵攻し、自らの王国を築いていました。ドアーズなどのロックナンバーをかけながら爆撃をする米軍を横目にしつつも、カーツの王国にたどり着いたウィラードが見た物は、戦争を通して抱えた王様の「闇」でした……。

8位:運命を入れ替えられた警官とマフィアの2人の男【2002年】

警察とマフィアにそれぞれ潜入することとなった2人の男が、緊迫した状態の中でついに対決していく様を描いたクライムドラマ。香港のみならず世界中で大ヒットとなり、後年にはハリウッドリメイク作の『ディパーテッド』が製作されています。 マフィア構成員のラウは、若さを買われてボスの指示で警察学校に入ります。そして、同じ警察学校に通っていたヤンは、警視に見込まれマフィアの内部調査員として送り込まれることに。時を経てそれぞれ重要なポジションの座に就いたラウとヤンでしたが、双方で持ち上がったスパイ狩りを任されます。偽っている自分と本当の自分との間で悩む2人でしたが、次第に対決の時が迫ろうとしていました。

7位:幻のエドワード・ヤン監督の青春ドラマが復活【1991年】

1961年の台湾を舞台に、14歳の少年が起こした殺人事件の全容を描いた社会派ドラマ。 台湾の名匠として名高いエドワード・ヤン監督が、当時の社会的背景を反映した演出を行い、1991年の初公開時に高い評価を受けました。2017年3月に、幻となっていた236分のバージョンが公開されています。 1960年代の台北で、不良仲間とつるんでいた夜学生のシャオスーはある日、怪我をした少女のシャオミンと出会います。実は彼女は敵対する不良グループのボスの彼女でしたが、シャオスーは瞬く間に心惹かれていきます。しかしそれは、グループ同士の抗争の激化につながることとなるのでした……。

6位:やり直したい過去をやり直そうとする青年の未曾有体験【2004年】

過去をやり直せる能力を持った青年が、よりよい人生を送ろうと時間軸をさまようSFサスペンスの秀作で、主人公を演じたアシュトン・カッチャーの代表作となりました。エンディングが劇場版、DVD版など数種類存在します。 短い時間の記憶喪失に悩まされていた少年エヴァンは、治療の一環として日記を書き始めます。それから7年間、記憶喪失にならなかったエヴァンは日記を読み返すうちに、自分に日記を記した日付に戻れる能力が備わっていることに気づくのでした。その能力を使い、彼は過去の忌まわしい出来事をやり直そうと決意します。

5位:人食い医師と美しき女性捜査官とのつながりを描くサスペンス【1991年】

トマス・ハリスの“ハンニバル・レクター”シリーズの第2作を、惜しくも2017年4月に亡くなったジョナサン・デミ監督が映画化。第64回アカデミー賞で作品、監督、脚色、主演男優&女優賞を含む主要5部門を独占し、のちに他の原作シリーズも映画化されています。 連続猟奇殺人事件を担当することとなったFBI捜査官のクラリスは、事件解決の糸口を見つけるべく、同様の連続殺人犯で拘留中のハンニバル・レクター博士に接触します。レクターの助言によりクラリスは犯人に近づいていきますが、そのレクターは警備をかいくぐって脱走に成功してしまいます……。

4位:本当に怖いのは怪物or人間?観る者を驚愕させるラスト【2008年】

スティーヴン・キング原作&フランク・ダラボン監督による、『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』に次ぐ3度目のタッグとなったホラー。原作ではラストの描写を明確にしていませんでしたが、映画版ではダラボン監督考案のラストが追加。その内容は、原作者のキング自身も嫉妬するほどの出来となりました。 メイン州の小さな町を嵐が襲った翌日、町全体は濃霧に包まれます。町に住むデヴィッドは息子のビリーとスーパーへ買い物に出かけますが、霧の中から得体の知れない怪物が出現し、客や店員は店に閉じ込められた状態に。デヴィッドらは脱出方法を考えますが、敬虔なクリスチャン女性のカーモディが、神の裁きだと主張したことで、次第に常軌を逸しはじめる者たちが現れるのでした……。

3位:高所恐怖症の男が体験するトラウマ【1958年】

巨匠アルフレッド・ヒッチコックが、高所恐怖症に陥った男の「めまい」体験を観客にも体感させる演出を用いた、サスペンス映画のクラシック。ソウル・バスのタイトルデザインやバーナード・ハーマンの音楽などにも注目です。 高所恐怖症が原因で刑事を辞め私立探偵となったファーガスンは、友人から妻マデリンの監視を依頼されます。しかし自殺願望を持つ彼女は教会の上から投身、それを止められなかったファーガスンはトラウマを抱えることに。ところがその後、マデリンそっくりの女性を救出したファーガスンは、めまいに悩まされつつも、事件の関連性を探っていくのでした。

2位:50年間地下生活を続けていた者たちのカオスな群像劇【1995年】

『パパは、出張中!』や『ジプシーのとき』などで知られるエミール・クストリッツァが、祖国ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(旧ユーゴスラビア)の内戦の歴史をつづった170分の大作。戦争に振り回された悲劇をブラックユーモアで描き切っています。 1941年、ナチスドイツがユーゴスラビアに侵攻してきたことにより、ベオグラードに住む武器商人マルコは避難民たちを自身の屋敷の地下空間(アンダーグラウンド)に匿わせます。やがて第二次大戦は終結しますが、マルコはそれを知らせることなく避難民に武器を作らせ続けます。それから50年経った1991年にようやく地上へ出た彼らが見たものは、ユーゴスラビアではなくなった祖国でした……。

1位:不遇な運命に陥った母親の壮絶な生き様【2000年】

人間の醜さや残酷さを表現する作風を得意とするデンマーク映画界の鬼才ラース・フォン・トリアーが、”アイルランドの歌姫”と称される歌手ビョークを主演に据えたドラマ。ラストの結末に感動するか、後味の悪さを感じるかは観た人の感性に委ねられます。 遺伝性の病で視力を失いつつも、息子のジーンを育てるべく工場で働くセルマ。いずれ同じ病に陥るであろうジーンのために、周囲に内緒で手術費用を貯める日々を送っていたある日、住んでいたトレーラーハウスの大家にして警官のビルにうっかりその事情を話してしまったことが、悲劇の始まりとなるのでした。