2018年5月22日更新

名作揃い!映画「ワンピース」シリーズ興行収入ランキング13

1997年から週刊少年ジャンプに連載されている『ONE PIECE』は、アニメでも大ヒットした超人気作品。劇場版全13作品の興行収入データをもとに、愛され続ける秘密を探ります。

映画「ワンピース」シリーズを興行収入順にランキング形式で紹介!

『ONE PIECE』のテレビシリーズが始まったのは、1999年から。翌年の3月に劇場版第1作が公開されました。第3作まで「東映アニメフェア」の中編作品として、2003年から2016年にかけては独立した長編アニメーション作品として10本が製作されています。 海賊王を目指すモンキー・D・ルフィと仲間たちの活躍を描く本シリーズの劇場版に関わった監督は、全部で9人。オリジナルストーリーから原作の人気エピソードをベースとしたものまで、さまざまな視点を通して「ワンピース」の世界が描かれてきました。 だからこそ全13作品はそれぞれに魅力的で個性的。好きも嫌いもまた観る人のお好み次第。そこで今回は、一般社団法人日本映画製作者連盟から公表されている興行収入でランキング、注目のポイントを整理整頓してみました。

13位:フルCGならではのド迫力アクション(2011年/7.9億円)

『ONE PIECE』映画史上初めてのフルCG&デジタル3D作品が、劇場版第11作となる『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』です。キャラクターたちの魅力を際立たせる鮮やかな色彩、ダイナミックなアクションシーンなど、3DCGならではの魅力がファンからも高い評価を受けました。 30分ほどの短編ながら友情、絆を大切にする「ワンピース」らしいストーリーを見事に凝縮。大切な麦わら帽子を奪われたルフィが、グランドラインの危険地帯を舞台に大暴れします。 主題歌は東京スカパラダイスオーケストラが担当。スカパラにとってアニメとのタイアップは初めだったそうです。さらにゲスト声優、山口智充が文字どおり熱演。重要なオリジナルキャラクターを含めて一人三役をこなしています。

12位:固い絆で結ばれた砂漠の美姫と麦わら海賊団(2007年/9億円)

オリジナルストーリーの劇場版は、それぞれに斬新で見応えのある作品に仕上げられてきました。一方で原作の面白さを大きなスクリーンで味わいたい、というファンの願いを叶えたのが、2007年に公開された劇場版第8作『ONE PIECE エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち』でした。 ベースとなる原作の「アラバスタ編」は、とくにファンからの熱い支持を受けている感動的な物語です。心優しく祖国思いの王女ネフェルタリ・ビビとルフィたち麦わら海賊団の熱い友情と正義の戦い、そして切ない別れが壮大なスケールで描かれていきます。 「ワンピース」はシリーズを通して多くの名セリフや名シーンがあります。けれど本作ラスト、麦わら海賊団が横一線に並んで後ろ向きのまま無言のメッセージを贈るシーンはまさに別格。もしも「ワンピース」で感動したシーンランキングをつけたなら、トップ5に入ることは確実です。

11位:軽妙ギャグも満載の王道的ストーリー(2006年/9億円)    

伝説の宝物目当てに謎めいた島にやってきた麦わら海賊団。しかしその行く手には、数々の罠と驚異のカラクリ兵器が立ちはだかります。果たしてルフィたちはお宝を手にすることができるのでしょうか。 宇田鋼之介監督は、テレビアニメがスタートした1999〜2006年までテレビシリーズディレクターを担当したアニメ版「ワンピース」の生みの親。劇場版第7作となる本作ではその原点に戻るかのように、改めて海賊冒険物語らしいストーリーとギャグパート強めの王道的演出でまとめています。 ゲスト声優・稲垣吾郎のとぼけた演技も、本作のお楽しみのひとつ。人気アイドルグループNEWSの主題歌「サヤエンドウ」が本作の世界観を明るく楽しげに歌いあげ、物語を思い切り盛り上げてくれます。

10位:チョッパーの原点は「イチバン泣けるエピソード」(2008年/9.2億円)

劇場版「ワンピース」9作目にして、トニートニー・チョッパーとの初めての出会いが描かれた本作。医者になってたくさんの人々を救いたいと夢見るピュアで心優しいトナカイが、麦わら海賊団に加わるきっかけを描いた物語です。 原作の中でももっとも泣けるエピソードとしてファンに愛されている「ドラム王国編」をベースに、映画独自のアレンジをプラス。オリジナルではまだ登場していないフランキーがすでに仲間になっているなど、少し異なる設定がまた違った面白さを生み出しています。 公開当時、原作者・尾田栄一郎が企画に参加したことも話題になりました。また志水淳児監督はこの作品で通算4本目の劇場版を担当。歴代監督の中でももっとも多くの映画作品に関わっています。ちなみに前作は『珍獣島のチョッパー王国』。もしかして監督自身もチョッパーのファンなのかも?

9位:「時かけ」細田守の初監督作品はホラー風味の異色作(2005年/12億円)

『時をかける少女』や『サマーウォーズ』などで知られる巨匠、細田守の初監督作品が劇場版第6作『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』。作画監督・キャラクターデザインに個性派アニメーターであるすしおを起用するなど、劇場版シリーズの中でも独特の雰囲気を持っています。 舞台は多彩なエンターテインメントで楽園のような時間を楽しませてくれる、というオマツリ島。レジャー気分でやって来た麦わら海賊団を待っていたのは、思いもよらない試練の数々でした。やがてかつてない危機が、仲間たちを襲います。 映像のタッチやキャラの動き、場面ごとの演出などに細田監督らしいこだわりを強く感じます。大切な仲間たちとの絆が崩壊していく恐怖や次第に濃密感を増していくホラーテイストなど、ストーリーにも演出にも不思議な緊張感が漂う異色作です。

8位:ゾロの侠気が大切な友の狂気を一刀両断!(2004年/18億円)

2004年に公開された劇場版第5作『ONE PIECE 呪われた聖剣』は、侠気溢れる剣豪ロロノア・ゾロにまつわるオリジナルエピソード。ゾロが少年時代をともに過ごした友との、絆の物語が描かれています。 魔剣の力に魅いられてしまったかつての親友を救うために、心ならずも麦わら海賊団から距離を置くゾロ。彼らしくない行動にとまどいながら、それでも信じ続けたいと願う仲間たちの姿が深い感動を生みます。 本作もまたゲスト声優がとても豪華です。ゾロの幼馴染を演じた中村獅童をはじめ、久本雅美らが重要なキャラクターを熱演。外伝的なイメージが強いといわれる物語のイメージにピッタリの、フレッシュな台詞回しや感情表現が楽しめる作品です。

7位:チョッパーと仲間たちの絆深まる物語(2002年/20億円)

2002年に公開された『ONE PIECE 珍獣島のチョッパー王国』では、チョッパーが映画版に初登場。“そこにいるだけで十分可愛い”愛され系キャラ・チョッパーが、不思議な生き物たちが暮らす島で危機を乗り越え、麦わら海賊団の仲間たちとの絆を深めていく姿が描かれます。 「ワンピース」世界の時系列で言えばこの第3作は、超新星編・アラバスタ編のスピンオフ的なエピソード。本来はサニー号に乗っているはずのビビがいないなど、キャラクター設定が原作と微妙に異なっています。 珍獣たちのツノに隠された秘宝を巡る海賊たちとの攻防も含めて、テンポのいい冒険物語となっている本作。約60分の上映時間があっという間に過ぎていきます。

6位:お宝目指して危険なレースに挑戦(2003年/20億円)

劇場版第4作。シリーズ初の長編オリジナルストーリーとして、2003年に公開されました。監督は後に第7作「カラクリ城のメカ巨兵」を手がけた宇田鋼之介。アニメ版「ワンピース」の初代ディレクターだけに、「ワンピースの世界をちゃんと見せてあげたい」という意気込みが強く感じられます。 冒険の舞台は、小さな港町で開かれる危険なレース「デッドエンド」。危険なレースは命がけでしかもライバル多数、冒険と賞金の匂いがプンプン。いかにも「ワンピース」らしいワクワク感が満ちています。 主題歌はBUMP OF CHICKENの「sailing day」ですが、そのPVにはたくさんのルフィが登場して話題に。カップリング曲「ロストマン」のPVにも、さりげなくルフィが出てくるのだとか。コラボ作品の面白さもまた、「ワンピース」の魅力のひとつかもしれません。

5位:ビッグスクリーンでの初冒険(2000年/21.6億円)

初めての劇場版「ワンピース」が放映されたのは2000年3月4日でした。テレビ版ではちょうどウソップ海賊団のエピソードが盛り上がりを見せている頃。映画版ではテレビシリーズに先駆けて、ウソップが麦わらの一味に加わりルフィやゾロ、ナミらとともにゴーイングメリー号で旅をしています。 海賊王になることを夢見る少年ルフィが仲間たちとともに、圧倒的な富と名声と力を象徴する秘宝「ワンピース」を探し求める壮大な冒険は、巨大なスクリーンの中でさらにスケールアップ。男のロマンや固い友情などのエッセンスも、しっかり散りばめられています。 「東映アニメフェア」としてカップリングされていたのが『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』。後に劇場版第6作『オマツリ男爵と秘密の島』を担当する細田守監督が手がけた作品でした。この2作の強力タッグは、2000年(平成12年)度の邦画興行収入第5位を獲得しました。

4位:ゴーイングメリー号決死の奪還バトル(2001年/30億円)

劇場版史上第4位の興行収入を記録した『ONE PIECE ねじまき島の冒険』は、2001年3月に公開された映画化第二弾。東映アニメフェアとしては歴代1位の興行収入を達成しています。ちなみにこの30億円という数字は、ほぼ同時期に公開された劇場版の「ドラえもん」と肩を並べるものでした。 物語の発端は、ゴーイングメリー号盗難というショッキングな事件。積んであったゾロ自慢の名刀やウソップの怪しい小道具などもしっかり盗まれてしまいます。メリー号を取り返すべく麦わらの一味は、海賊トランプ兄弟のアジトがあるねじまき島へと乗り込みます。 主題歌は、沖縄出身の女性5人組ユニット「Folder5」の楽曲。メンバーのHIKARIは、今や売れっ子女優となった満島ひかりで、彼女は『ONE PIECE FILM GOLD』で重要なゲストキャラとして登場。当時のインタビューで「“麦わらの一味”の隣に呼ばれるようになったんだと思いました」と、素直な喜びを語っています。

3位:10周年と10作目のWアニバーサリー大作(2009年/48億円)

1999年スタートのテレビシリーズから数えてアニメ化10年目。同時に劇場版第10作というダブルでのアニバーサリーを迎えてシリーズ名を一新。「ONE PIECE FILM」の第一弾『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』は、さらに壮大なスケールの物語が繰り広げられます。 製作総指揮とともにストーリーを書き下ろしたのは、原作者の尾田栄一郎。謎の海賊・シキにナミを奪われたルフィたちが、ナミを取り戻し故郷イーストブルーを狙う恐ろしい企みを阻止するために、決死の覚悟で戦いを挑みます。 脚本は上坂浩彦。2007年公開の「カラクリ城」以来3年連続での脚本担当は、劇場版史上ただ一人です。上坂は2017年10月末現在で計811話が放送されたテレビ版のうち、196話から798話まで長期にわたってシリーズ構成を担当。まさに「ミスター・アニメワンピース」と呼ぶべき人物なのです。

2位:「ギア4」が大画面で炸裂!カジノ王を倒せ(2016年/51.8億円)

2016年に公開された「最新」劇場版第13作。前作から3年半を経て原作者・尾田栄一郎自らが総合プロデューサーを担当し、新次元の「ワンピース」に挑戦しています。上映時間は史上最長の120分。地上波で初めて特番に出演してロングインタビューに答えるなど、その気合は半端ではありません。 物語はドレスローザ編に続くエピソードとなります。舞台は、世界最大のエンターテインメントシティを謳う巨大な船グラン・テゾーロ。強大な権力を握るオーナーであり悪魔の実の力によって無敵を誇るカジノ王テゾーロと、麦わら海賊団の仲間たちが激闘を繰り広げます。 当時としては邦画史上最大の743スクリーンで公開されたそうですが、それ以上に興味深かったのがMX4Dと4DXでの公開です。臨場感たっぷりの新世代エンターテインメント・スタイルだけに、ルフィの「ギア4」もテレビとはひと味違うド迫力が楽しめたかもしれません。

1位:圧倒的強さで迫るレジェンドな強敵に大興奮(2012年/68.7億円)

映画版史上最高の68億7000万円もの興行収入を達成した「究極=Z」な作品、『ONE PIECE FILM Z』。劇場版第12作として2012年に公開されました。前作では製作総指揮だった尾田栄一郎は、総合プロデューサーとしてさらに濃密に協力。脚本には「大ファン」を自認する人気放送作家・鈴木おさむが抜擢されています。 この作品がヒットした理由のひとつは敵役ゼットの圧倒的強さ。かつて伝説の海軍大将と呼ばれ海賊を滅ぼすために生きている男に、ルフィたちは大敗を喫します。けれどゼットはただの悪人ではありません。揺るぎない信念を持つ男の中の男として描かれたそのカッコよさは、まさに主役級です。 本作は豪華なスタッフでも話題に。音楽はPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅを人気者にした名プロデューサー・中田ヤスタカ。シリーズ初の洋楽主題歌を、アヴリル・ラヴィーンが熱唱しています。

映画「ワンピース」は、ドラえもんもポケモンもコナンをも超える快挙を達成

さて、あなたの大好きな「ワンピース」は、果たして何位にランクインしていましたか?もしかすると見逃してしまっていた作品が意外に大ヒットしていることを知って、改めて興味を持っていただけたかもしれません。 原作者・尾田栄一郎はインタビューの中で、自らが劇場版の制作に深く関わることになった理由を「万が一にもファンの期待を裏切るような映画にしたくなかった」と語っています。10年を超える「ワンピース」アニメの歴史はまさに、ファンの期待がその成長を支えてきたのかもしれません。 『ONE PIECE FILM Z』は、2013年度の邦画興行収入ランキングでドラえもんや名探偵コナン、ポケットモンスターを退けて堂々の第2位に輝いています。それはほかでもない、ファンの熱い思いがあったからこその快挙!と言えるのではないでしょうか。