「ワンピース」ウタは死亡した?最後の棺桶シーンから生存説の理由まで考察【フィルムレッド】
歌姫ウタは「フィルムレッド」で死んでしまったのでしょうか?大きな謎を残す形となったウタの最期について、死亡説・生存説を徹底解説!それぞれの根拠を紹介しながら、ウタの死について考えていきます。 ※この記事は映画『ONE PIECE FILM RED』、漫画『ONE PIECE』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
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ウタは最後どうなった?【ネタバレ注意】
「フィルムレッド」のクライマックス、海軍に追われたウタはシャンクスによって窮地を脱するものの、すでにぐったりした様子で「ごめんね」と力なく言葉を発します。その後、ウタを乗せた棺桶らしきものを赤髪海賊団が囲むシーンが登場。 「ウタは死んだ」と明言されないまま、ぐったりしたウタ・棺桶・悲痛な面持ちの一同、といったキーワードだけを残して本編はエンディングへ。どちらとも取れる余韻の残るラストシーンだっただけに、ファンの間ではウタ死亡説・ウタ生存説についての考察が盛り上がっています。 ciatr編集部としてはウタ死亡エンドが濃厚という解釈をしていますが、そう考える理由をこの記事では詳しく解説。また生存説についても考察していきます!
ウタが死んだと思われる理由は?
ウタの死因はネズキノコという毒キノコを食べたことによる毒死です。名前の通り食べると眠らなくなるキノコですが、副作用として食べて数時間後に死亡してしまいます。 ウタウタの実の能力で聴衆を仮想世界に閉じ込め続けることができれば、みんなが幸せになれる考えた彼女は、このキノコを自ら食したのです。
【死亡説①】本編の描写から考察
ウタは薬を拒んだ
ウタ死亡説の理由として1番に挙げられるのが、ネズキノコの解毒剤を飲んでいないことです。 ウタはシャンクスから差し出されたネズキノコの解毒剤を拒みます。その上で彼女は、ルフィたちを助けるために命がけのラストソングを歌い上げました。 手を振り払ったはずみで解毒剤の入った薬瓶は割れてしまったので、ウタは解毒剤を最後まで飲めなかったと考えるのが一般的でしょう。死に至る毒に対して他に手を打った様子が描かれなかったので、意味深な棺桶シーンはウタの死を暗喩していると考えるのが自然な気がします。
赤髪海賊団の最後の反応
棺桶らしきものを囲む赤髪海賊団はうつむき、沈痛な面持ちです。誰かが取り乱すというわけでもなく、ただ静かに見守っているといった雰囲気で、涙を流している者もいません。 この赤髪海賊団の反応はやや解釈が難しいところ。娘同様に大切に思っていたウタの死を前に、これほど冷静でいられるのか?と疑問が残るからです。 ですがウタは自らの信念を貫き通し、その末に倒れました。ようやく苦しい現実世界から離れ終わることのない自分の世界へと旅立てた彼女を、シャンクスたちは静かに見守っているのではないでしょうか。
ルフィの最後の反応
弱っていくウタを目にしたルフィは、檄を飛ばすでもなく神妙な表情を浮かべます。この際の、どこか覚悟を感じさせる表情は、一瞬泣いているようにも見えました。ルフィはこのとき、すでにウタの死を悟っていたと考えられます。 また去っていく赤髪海賊団の船を見送るルフィの表情も、ウタが助かったと考えているようには見えません。 ルフィはウタから「その麦わら帽子が似合う男になるんだぞ」と言われていました。そこにはシャンクスのような大海賊になって、自分が成し得なかった新時代を創ってほしいというウタの願いも込められていたのでしょう。ラストの「海賊王に俺はなる」という言葉は、亡きウタへの誓いのように聞こえました。
【死亡説②】EDの描写から考察
ウタのアルバム名
エンドロールでは世界各地でウタのアルバムが聴かれている様子が描かれます。このアルバム名が『first&last album』なのですが、直訳すると最初で最後のアルバムです。ラストということから、歌姫ウタはもう歌えない状態、つまり死に近い状態にあると考えられます。 この描写もどちらにも解釈が可能で、遺作という意味にも、歌姫ウタの引退という意味にも捉えられるのですが、ciatrでは死亡説を裏付けるものだと考察しました。
「風のゆくえ」の歌詞
ED曲「風のゆくえ」の歌詞に、“私が消え去っても歌は響き続ける”というフレーズが登場します。消えてしまったというストレートなメッセージから、ウタの死が連想されます。 エンドロールでこの曲が流れているという構成にも意味があるはずです。この曲をバックに人々は『first&last album』を聴いているので、やはり作中では明言されなかったウタの死を、彼女らしく歌で表現しているのではないでしょうか。
【死亡説③】特典・巻40億の内容から考察
巻40億「死にゆくウタ」
300万部限定で配布された入場特典「巻四十億“RED”」には、作者の尾田栄一郎がしたためたウタの劇中歌に関する設定メモが掲載されています。 そこの「風のゆくえ」の説明文には、“子供の頃歌った懐かしい歌。死にゆくウタ”と書かれているのです。つまり作者自身が「風のゆくえ」には死んでゆくウタのイメージを持たせたということ。 劇中では明言されなかったものの、作者の中でウタは死亡エンドになっていた説が濃厚です。
巻40億「夢の世界へ行かせてほしい」
同特典にはウタの生涯を書き記した箇所があります。そこにはウタが解毒剤を拒否した理由として“辛いからもう夢の世界へ行かせてほしい”と記されていました。彼女は辛い現実世界を離れて、自分の精神世界に行きたがっていたことが読み取れます。 ウタワールドで生き続けることは、裏返せば現実世界では目覚めないということです。ウタの死生観からするとウタワールドで生き続ければ生きているということになりますが、現実世界を生きる者やファンからしてみれば、その状態は死亡と同義といえるでしょう。
【死亡説④】小説や原作の内容から考察
小説版「ウタの眠った棺」
本作は8月9日にノベライズ版が出版されています。その中に“シャンクスはウタの眠った棺に背を向け”という一節が出てくるのです。 映画では棺らしきものとウタを直接結びつける描写はありませんでしたが、小説版でははっきりとその棺にウタが眠っていると書かれています。 眠り続けているものの生きているのだとしたら、棺に入れるのはちょっと縁起が悪すぎます。棺に眠っている=死亡と捉えるほうが自然でしょう。
原作のウタのシルエット
原作1055話に実はウタのシルエットが登場しています。ワノ国近海に現れたシャンクスは、幼い頃のルフィ、モモの助、日和、そしてウタの姿を思い浮かべながら“そんなに恐いか?「新時代」が!!!”と、海軍のやり方に怒りを顕にするのです。 ルフィたちは表情も描かれていますが、ウタだけが黒塗りのシルエットとなっているのが気になるところ。単に本編未登場だから、という理由かもしれませんが、すでに死んだから黒塗りにしたとも考えられます。
【死亡説⑤】黒岩勉(脚本家)の発言
本作の脚本を担当した黒岩勉は、同作に関するインタビューにおいて、ウタの死を前提とした受け答えをしています。 インタビュー内で彼はウタの死という結末に対して、彼自身の葛藤や見解を回答。彼は安易に解毒剤で助かってしまうことで、ウタの覚悟が薄れてしまうと感じた、といった旨の発言をしています。 また、ウタの死という結末については議論が重ねられたそうで、その上で彼女らしさを貫くためにも死という「ケジメ」が描かれることになったそうです。 これらの発言から制作サイドとしては、ウタの生死を完全に視聴者の想像に委ねる形にしていたわけではなく、死という結末を念頭に置いて制作していたことが窺えます。
【生存説①】EDの新聞にヒントが?
ここからは生存説に光を当てて考察していきます。 まずはEDでペローナが持っていた新聞についてです。噂によると、この新聞には「princess survived」という見出しが確認できるとのこと。姫は生きていた、つまり歌姫ウタが生きていたことを報じているのではないかという説です。 前述の「死にゆくウタ」という表現からも、毒によってウタが瀕死になったのは事実でしょう。もしくは船を出した際には仮死状態にあったのかも。そこから四皇に名を連ねるシャンクスがあらゆる人脈や能力者を駆使して治療したという可能性は十分にあります。 歌姫の生存の一報に喜びながら、世界中の人々が彼女のアルバムを聴いていたのかもしれません。
【生存説②】原作の世界線では生きてる?
映画がパラレルワールドであれば、原作でのウタは生きていると考えることもできます。 現に1055話でシルエットではありますがウタが登場しました。ワノ国篇が終わり、本編ではシャンクスがいよいよ動き出そうとしています。さらにテレビアニメの映画連動エピソードとして放送された回では、ルフィ、ウタ、シャンクスの過去が濃密すぎるほどに描かれました。 ウタはファンが夢小説のヒロインすぎると驚愕したほど美味しい設定の詰まったキャラなだけに、なんとかして本編にも登場してほしいところ。ご都合主義ではありますが、映画がパラレルワールドということになってくれればウタの再登場もあるはずです!
【生存説③】映画内の棺桶はフェイク?
ウタの棺桶シーンは、どこか儀式的です。これまで船上で死ぬメインキャラが登場していないので、この世界観ではこの見送り方が一般的なのかもしれませんが、あえて海軍にウタの死を印象付けているようにも見えます。 ウタには余生を穏やかに過ごしてもらいたい。そう願ったシャンクスが、ウタの死を棺桶で偽装したとも考えられます。船員が取り乱していないのも、死がフェイクだからかもしれません。 本編での死亡キャラはエースや白ひげなど、明確な死が描かれています。対してウタ自身の死んだ瞬間は曖昧なので、生きている可能性があるかもしれません!
【生存説④】ウタは人々の心の中で生き続ける
ウタにとっては現実世界よりも仮想のウタワールドの方が幸せになれる場所です。だからこそ、みんなをそこに閉じ込めて、みんなを幸せにしてあげようと考えたわけですね。 そんな彼女の死生観を踏まえると、肉体の死は重要ではないのかもしれません。彼女にとって自分の歌が世界に残って、新時代を創りたいという思いを託したルフィが倒れないうちは、本物の死とはならないのではないでしょうか。 肉体は死んでいて人々の心の中で生き続けるというのは、一般的には悲しい意味合いが強いでしょう。ですがウタはみんなが自分の歌を聴いてくれることで、幸せなウタワールドで生き続けているのかもしれません。
【考察】ウタの最後のセリフは何?
本作のエンドロール終了後、ルフィがサニー号の船首で「海賊王に俺はなる!!」と高らかに宣言する場面が描かれています。実はこの寸前にウタが麦わら帽子を手に、ルフィに何かを語りかける回想シーンが差し込まれているのです。 音声はなかったものの、ルフィの海賊王宣言を引き出すきっかけになっていたことから、彼女は本編に登場した「なんでそんなに海賊王になりたいの?」というセリフを言っていたと推測できます。ルフィはウタのこの言葉を思い出し、改めて自身の夢と向き合ったのではないでしょうか。 そして彼はここで「海賊王」という目標と、それを目指すと決めた決意を再確認。ウタの想いや問いかけに答えるために、空にも届きそうな大声で「海賊王になる」と宣言したものと思われます。
「ワンピース フィルムレッド」ウタの物語を見届けよう
『ONE PIECE FILM RED』に登場するウタの死亡説・生存説について紹介しました。尾田先生のことなので、ここでのウタの最期が意外な形で伏線回収される可能性もまだまだあります。ルフィそしてシャンクスと深いつながりがある人物・ウタの活躍は、「ワンピース」ファンなら見逃せませんね!