「ワンピース」ウタはシャンクスの娘？正体や能力をネタバレ解説＆考察【フィルムレッド】

3年ぶりに新作公開となる「ワンピースフィルムレッド」に登場するメインキャラクター・ウタ。彼女はなんと四皇の一角である、あの赤髪のシャンクスの娘であることが判明！ 全世界を熱狂させる世界の歌姫の能力や目的、シャンクスとの関係は？本編ではどうなったのか？気になる彼女について、この記事で詳しくネタバレ解説＆考察していきます。 ※本記事には、『ONE PIECE FILM RED』の重要なネタバレが含まれています。未鑑賞の方はご注意ください。

赤とピンクのツートンカラーな髪の毛が印象的な少女ウタ。彼女は四皇の1人、赤髪のシャンクスの娘と言われています。 彼女は全世界を熱狂させる世界の歌姫で、その歌声は別次元と評されているほど。歌姫を象徴するかのようにヘッドフォンらしきものを耳につけ、羽根の生えた衣装で音楽フェスのステージに立つ姿が映画のトレーラーにて公開されています。

ウタの声優は、キャラクターボイスを名塚佳織、歌唱ボイスをAdoが務めることが発表されました。 別次元と称され、海賊も海軍も虜にしてしまう世界の歌姫ウタ。これまで以上に声の持つ力が重要となる役どころとあって、Wキャストという驚きの力の入れようです。

本編では、シャンクスはウタの実の父親ではないことが明かされました。さらに来場者特典コミックスにて、ウタとシャンクスの出会いの詳細が明らかになっています。 ウタは2歳のころに故郷を海賊に襲われ両親を失い、そのままさらわれてしまいます。その海賊を偶然撃破した赤髪海賊団は、奪った財宝に紛れ込んでいた彼女を発見し、育てることとなるのでした。 船には乗せていたものの、戦闘時は必ず船番をさせるなど、血は繋がっていなくともシャンクスはウタのことを実の娘のように愛し、大切に扱っていたようです。

予告動画では幼いウタが泣いているのを後ろから抱きしめている人物が映っていたので、それがウタの母親では？という憶測が飛び交っていました。 ですが結果的には、ウタを後ろから抱いているのはエレジアの国王であるゴードンでした。 本編でもウタの故郷について詳しく描かれることはなく、海賊によって殺されてしまった実の両親についても詳細不明となっています。 歌に関してあれだけの才能を持つ彼女は、血筋もただ者ではない気がします。しかしウタの「親」はシャンクスひとり。この先実の両親について言及されることもないでしょう。

シャンクスの子供といえば、ファンにおなじみなのは第614話「やっちまったモンはしょうがねェ」の扉絵で登場した、フーシャ村のマキノが抱いている赤ちゃん。父親は明言されていませんが、シャンクスの子供説が浮上していました。真偽は未だ不明です。

本編のラスト、最後の力を振り絞って歌い上げたウタは、シャンクスたち赤髪海賊団の船に乗せられて出航します。 ここで気になるのが“ウタはその後どうなったのか？”という点ですが、おそらくウタは死んでしまったのではないかと考えられます。 食べると眠れなくなり、やがて死に至るというネズキノコを食べ続けたウタ。赤髪海賊団の船医・ホンゴウが用意した薬を飲みませんでした。 それからウタワールドが完全に閉じる直前、ウタはルフィに「その麦わら帽子が似合う男になるんだぞ」と声をかけます。このシーンは、ウタがルフィに“新時代”を託し、ウタ自身の命は尽きたのだと受け取れますね。 また来場者特典のコミックス「巻四十億“RED”」には「死にゆくウタ」という記載もありました。「RED」のインタビューでも、脚本家がはっきりと死んだことを肯定しています……。 切ない運命を辿ったウタでしたが、ウタが願った“新時代への想い”はしっかりとルフィに受け継がれていることでしょう。

ウタの能力名はウタウタの実で、歌声を聞いた者を「ウタワールド」と呼ばれる仮想空間に導く、というものでした。能力者本人が眠らない限り、現実世界へと戻ることはできません。 この能力の前では個人の強さや覇気は無意味であり、ある意味最強です。どんな強者も無意識に取り込まれてしまうし、現実世界ではウタは取り込んだ者たちの身体を使い放題に。実際海軍も一般市民を盾にされたこともあり、30隻の軍艦と大将2人を相手に逃げ切っていました。

「ウタワールド」では何もかもがウタの思うがままで、食べ物も好きなように生み出し、音符の戦士という強力な兵隊も呼び出すことが可能。麦わらの一味やビッグマム海賊団のオーブンらを、五線譜を操りいとも簡単に捕えてしまっていました。 戦闘は基本的に音符の戦士に対処させていますが、ウタ自身もワールド内では戦士のような姿に変わります。手足に金色のアーマー、背中にブースターと羽を背負い、手には槍と盾を装備。空も自由に飛べます。 なんでも思うがままなので、他の者たちの衣装も自在に変えることが可能。ルフィやその協力者たちは、悪人の目印となるようにウタが決めた服を着せられていました。

ウタの歌を聴いて現実世界では眠っている人々を、『ウタカタララバイ』を歌って操ることも可能です。黄猿や藤虎などの海軍に囲まれた彼女は、一般人に襲わせることで彼らの動きを封じ、自由に立ち回っていました。 操る対象が能力者であれば、起きているときと同様に悪魔の実の能力も使うことが可能。ブルーノの能力も藤虎奇襲に利用されていました。 ほかにも電伝虫を操り世界中の電伝虫をジャック状態にして、自分のライブ映像を配信。彼女の能力は映像越しでも効力があるので、現地にいない人も遠隔で「ウタワールド」に招いています。

さらにウタウタの実の能力者は、エレジアに封印されているある楽譜を歌うことで魔王「トットムジカ」を呼び出すことが出来ます。 ウタは最後の手段として「トットムジカ」を発動します。能力者とのシンクロによって徐々に進化していき、その強さはまさしく魔王。ルフィのギア4も簡単にはねのけるほどでした。 「ウタワールド」から抜け出す方法が1つだけあり、それは「トットムジカ」の発動で「ウタワールド」と現実世界が重なり始めたとき、2つの世界で同時に「トットムジカ」を攻撃し倒すこと。そのために「ウタワールド」でのルフィたち、現実世界での赤髪海賊団が共闘を果たすのでした。

見てきたように使い勝手の良さを誇るウタウタの実ですが、弱点としては体力勝負が激しいという点が挙げられます。いくら「ウタワールド」に人々を閉じ込めても、能力者であるウタが眠ってしまうと囚われた人々は解放されることに。 逆に言うとウタが眠る以外に囚われた人々が脱出するすべはありません。だからこそウタも眠らなくなるネズキノコを食べるという手段に出たのです。 音が鍵となるので、あらゆる音を遮断するドンキホーテ・ロシナンテのナギナギの実や、覚醒したトラファルガー・ローの凪(サイレント)などは天敵となりそう。また歌を聴かせられなければ元も子もないため、酸素を抜き取れるシーザーのガスガスの実はかなり相性が悪いでしょう。

ウタがいつウタウタの実の能力者になったのかについては、映画本編でも特典冊子の中でも明らかになっていません。 ルフィとフーシャ村で過ごしている12年前の時点ですでに能力者だったため、少なくとも赤髪海賊団の音楽家として船に乗っていたときの可能性が大きいです。 また、故郷を海賊に襲われ、殺されずに宝箱の中に入れられていた彼女。これだけ強力な能力なので、赤ん坊のころからすでに能力者であり、そのためにさらわれてしまっていたのかもしれません。

ウタの目的は、辛い現実世界に苦しむ人々、そして自分を救い出すために、歌による幸せな世界を作り出してそこにいざなうことでした。 その方法は、ウタウタの実の能力発動中にネズキノコを食べることで、「ウタワールド」を永遠に持続させるというもの。ネズキノコを食べた者は眠れなくなり数時間で死に至るため、能力者がそのまま眠らずに死ぬことで「ウタワールド」が閉じることはありません。 ウタはこの永遠の世界を自分の描く“新時代”として、世界中の人々を巻き込むべく、今回の巨大なライブを開いたのでした。

さらに、ウタがライブを開いたもう1つの目的が、来場者特典のコミックス「巻四十億“RED”」にて明らかに。 ウタは世界中まで自分の歌声が届けば、シャンクスが最後に会いに来てくれるかもしれないと考えていました。そして、「ありがとう。ごめんなさい。」と伝えたかったのです。 そして、彼女の願い通り「ひさしぶりに聴きにきた。お前の歌を」と現れたシャンクス。2人は離れていても、お互いに親子として想いあっていたのですね……。

ウタの趣味や好きなもの、好きな人のタイプなどの詳細なデータが劇場版「RED」の第三弾特典「巻4/4 ”UTA”」で明らかになりました。その情報をまとめて解説します。

注目すべき点としては嫌いなものに「海賊」があることでしょうか。ならず者である海賊を一般人が嫌うのはおかしくありませんが、ウタは海賊であるシャンクスに育てられ、彼女自身も小さい頃は海賊でした。そんな彼女が海賊を嫌いなものに挙げる……。何か事情がありそうな点ですね。 ちなみに海賊が嫌いという話は映画「RED」が公開される前にYouTubeで公式から発表されている「ウタ日記」でも聞くことができました。ウタの日常を発信するという形で、ウタがバーチャルYouTuberになるという内容です。本記事内でも解説しますが、気になる方はぜひ見てみましょう。

世界の歌姫だけあって、歌に関する質問も存在しますね。物心ついたころには歌っていたというウタ。キャラクターのコンセプトや名前が指す通りに、本当に徹底して歌のために作られたキャラであることがわかります。 好きな人のタイプも注目したい点です。「ふだんは子どもっぽいけど、いざというとき頼りになる人」というのは、ウタと関わりの深い「シャンクス」にも「ルフィ」にも当てはまりますね。 余談ですが、映画「RED」の脚本家が「ウタは昔からルフィの方が海賊として何かを成し遂げるような気がして、どこか心の中でルフィに負けていると感じていた」という設定を出したり、映画だけではわからないウタの心情を語っていました。 小さいころに離ればなれになったシャンクスやルフィに対して、ウタは複雑な思いを抱えていることがわかります。

ウタは無邪気で負けず嫌いな性格です。幼い頃からルフィとは負けず嫌い同士、競い合うよきライバル関係でした。ルフィがズルだと食って掛かると「出た！負け惜しみィ～」とウタが茶化すのがお決まりに。 そして特筆すべきなのが、大の海賊嫌いという点。この海賊嫌いな部分が聴衆の共感を集め、彼女は歌姫として大きく羽ばたきます。一方で12年間エレジアで引きこもり的に生きてきたこともあって、世情には疎い一面も。 彼女は死生観が独特で、肉体の消滅＝死だと思っていません。むしろ幸せに肉体は不必要とすら思っていて、世界中の人々を幸せにしてあげようとネズキノコを食べて巨大ライブの実行に踏み切ることに。 自らの幸せを他人に押し付ける形で強制的に巻き込み、さらに毒にまで手を出して暴走する姿に、ファンからはメンヘラだとも言われています。

21年前、ウタはとある島で生まれますが、海賊に襲撃されます。ウタは海賊にさらわれ、両親は失うことに。 この海賊が赤髪海賊団に襲撃されたことで、ウタはシャンクスと出会います。宝箱に隠れていた彼女を見つけたクルーは戸惑いの表情を浮かべますが、同じくロジャー海賊団に拾われて育てられた過去を持つシャンクスは、彼女に縁を感じたのでした。 それからウタは赤髪海賊団の音楽家、そしてシャンクスの娘として育つことになります。

ウタはルフィの幼馴染です。 ルフィが6歳の頃、シャンクス率いる赤髪海賊団はルフィの暮らすフーシャ村を拠点としていました。この頃、ウタとルフィは出会っていたのです。 映画では幼いルフィとウタが一緒に過ごしている様子が描かれています。ウタがルフィよりも2歳年上で、いつもチキンレースなどで勝負をして争っていたようです。 ルフィの目の下にはシャンクスに覚悟を見せたときの切り傷がまだないので、時間軸としては原作1話より少し前のことでしょう。 主人公と久しぶりに再会する幼馴染。ラブコメならメインヒロイン枠となりそうなウタは、加えてシャンクスの娘であり世界の歌姫という、ヒロイン属性が山盛り。ファンの妄想を具現化したようなキャラですね。

歌による平和な空想世界を夢見るウタと、とにかく血の気が多く動くのが好きなルフィは、正反対なようでそれぞれが描く“新時代”を持つという面では同じでした。 ある日ルフィはウタに「おれたちの“しんじだい”のマークにしよう！」と言ってシャンクスの麦わら帽子の絵を描いてみせます。それに対し「へた！！」と言い放つウタ。 しかしそのマークは現在のウタの衣装に使われており、“新時代の誓い”として大切な存在になっていたのでした。

ウタがシャンクスを恨んでいる様子は予告でも明らかになっていましたが、その理由は、12年前彼に音楽の島・エレジアに置いて行かれたからでした。 赤髪海賊団の音楽家としてエレジアに訪れた彼女は、ウタウタの能力に導かれた封印されし「トットムジカ」の楽譜を歌い、歌の魔王を呼び起こしてしまいます。

赤髪海賊団が魔王の暴走を止めましたが、エレジアは国王であるゴードンを残し壊滅。シャンクスはウタのためにその罪を被り、彼女と別れることを覚悟したのでした。暴走から目覚めた彼女は真実を知らず、シャンクスを恨んだままゴードンに育てられることとなります。 ウタからしてみれば7年間一緒だった父親同然の人物に捨てられたわけです。大きなショックを受けたことで、彼女は数年間笑わなくなってしまいました。 彼女との別れが堪えたのはシャンクスも同じで、フーシャ村でウタの行方を問うルフィに対して、一同は無言を貫きます。それでも食って掛かるルフィに対し、シャンクスは酔って「辛ェのはおれだクソガキ」と弱音を吐くほどでした。

エレジアでゴードンと2人きりで過ごしてきたウタは、3年前に新種の電伝虫を拾います。不特定多数に発信できるこの電伝虫を通じて、ウタの歌声は外の世界に届くようになります。 同時にリスナーからメッセージを受け取ることで、自分の歌で人々を笑顔にできること、そして多くの民衆が海賊を嫌っていることを知るのでした。同じ思いを持つウタが歌う「新時代」や「逆光」は世界で受け入れられていき、いつしか彼女は世界の歌姫となっていきます。

1年前、偶然ウタはエレジアの事件を記録した映像電伝虫を見つけ、事の真相を知ってしまいます。自分のせいでエレジアが滅び、その罪をシャンクスが被ってくれたことを知り、ウタはかつてシャンクスや海賊が大好きだった頃の自分を思い出すのでした。 しかし民衆は歌姫ウタに海賊嫌いであることを求めます。海賊が大好きな歌姫は求められていないことを悟ったウタは、その狭間で苦悩し、逃げたい救われたいと思想を暴走させていくことになったのです。

映画本編にて、五老星がウタの存在を危惧する場面にて、気になる言葉が飛び出しました。 それは、「あの娘がフィガーランド家の血筋でもか？」というセリフです。存在を消そうとする際に血筋を考慮するということは、「フィガーランド家」は天竜人の家系なのでしょうか。 しかし、これは五老星がウタをシャンクスの娘だと初めて知った直後の発言でした。実際は、シャンクスとウタの血は繋がっていません。 つまり、「フィガーランド家」とはシャンクスの本名であり、ウタは関係していないと考えられます。 今回の映画で、ゴッドバレーでロジャーに拾われたことが明らかになったシャンクス。「フィガーランド家」は彼の天竜人説を後押しする重要キーワードとなりそうです。

ウタは幼い頃からヘッドホンを付けていて、歌や音楽が大好きでした。つまりルフィは、子どもの頃に幼馴染のウタを通じて音楽に触れていたのです。 ルフィはゾロが仲間になった際、他にコックや音楽家が欲しいと言っており、以降もことあるごとに音楽家がいると発言していました。もしかしたらルフィは「ウタのような音楽家が欲しい」という意味で言っていたのかもしれません。 実際に映画本編では、幼少期のウタは赤髪海賊団の音楽家としてルフィやシャンクスに歌を聴かせていました。 やはりルフィはこのときの経験から、海賊には音楽家が不可欠と考えるようになったのではないでしょうか？ 原作の何気ないセリフまでつなげてウタというキャラクターが出来上がっているとするならば、やはり彼女は作者や物語にとって大事な存在だと言っていいでしょう。ウタすごい……！！

映画公開の直前となる8月1日発売の週刊少年ジャンプ、『ONE PIECE』1055話にて、ウタと思わしきシルエットが漫画にも描かれ話題になりました。 ルフィの首を取るためにワノ国にきた緑牛は、赤鞘九人男やモモの助を相手に暴れ回ります。するとワノ国近海に来ていたシャンクスが覇王色の覇気を発動。緑牛に対し「そんなに恐いか？「新時代」が！！！」と怒りをあらわにし、見事退散させました。 このときシャンクスの語る「“新緑”たち」として回想されていたのが、幼き日のルフィ・モモの助・日和、そしてウタと思われるシルエットだったのです。加えてサブタイトルもウタの代表曲である『新時代』。作者のファンサービスだとしても、彼女の存在が原作でも描かれるのはとても嬉しいことですね。

ウタの声優は、キャラクターボイスを名塚佳織、歌唱ボイスをAdoが務めます。 名塚は子役時代から活躍してきたベテラン。『交響詩篇エウレカセブン』のエウレカ役や『コードギアス 反逆のルルーシュ』のナナリー役などが有名。柔らかさの中にも芯のある声が魅力の声優です。 一方のAdoは『うっせぇわ』でおなじみの時代を牽引する歌姫。声優は今作が初挑戦となります。 一体どんな演技、そして歌唱を聴かせてくれるのか、2人の熱演に注目ですね。

キャラクターとして歌うのは初となるAdo。情報解禁時のコメントでは「大変だったことは色々とありました」と、勝手の違う現場で苦労したことを明かしています。同時に「すごくいい経験」になったともコメント。 劇中では7曲をウタとして歌唱し、幅広いジャンルの楽曲を歌ったとのこと。ウタとしての歌声や表現が、Adoのときとはどう違うのか。ファンはその違いにも注目してみると面白いかもしれません。 また劇中ではウタのライブシーンが描かれます。ライブの臨場感を歌でどう表現しているのかも楽しみですね。

ウタは主題歌の「新時代」含め全7曲を劇中で披露します。中でも映画主題歌にもなっている「新時代」はウタの大ヒット曲で代表曲です。 7曲すべてにMVが制作されていて、MVは人気イラストレーターのhmngが担当。楽曲も中田ヤスタカをはじめ、澤野弘之や秦基博らそうそうたる顔ぶれが手掛けています。7曲すべて違うアーティストが楽曲制作を担当しているので、曲ごとの色合いの違いも楽しめそう。 8月10日にはアルバム『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』も発売。まさに歌姫の肩書にふさわしい豪華タイアップとなっています。

ウタがブレイクするきっかけとなった楽曲で、海賊に苦しむリスナーからのメッセージにインスピレーションを刺激されて生まれた1曲。彼女の信念が詰まっています。 ライブの1曲目を飾る楽曲として、ウタウタの実の能力を使って披露。華やかな演出で観衆を引き込むとともに、能力でルフィたちを「ウタワールド」へといざないました。

ウタいわく自分を奮い立たせてくれる力強い楽曲です。劇中ではウタをめぐるクラゲ海賊団・ブリュレ率いるビッグマム海賊団・ルフィの三つ巴の争いに割って入る際に歌いました。 ウタはこの曲を歌いながら黄金の戦闘服へ変身、海賊たちを五線譜で拘束。タイトル通り「ウタワールド」で最強な姿を印象付けました。

海賊への怒りが込められた楽曲で、「新時代」と並ぶ彼女の代表曲の1つ。 ルフィと再会を果たすも、彼が海賊になっていることを知ったウタ。ウタは海賊を辞めるよう説得しますが、当然ルフィは聞く耳を持ちません。そんなとき癇癪を起こしながら怒りを爆発させるようにこの曲を歌い、ルフィをのぞく麦わらの一味を五線譜で拘束します。

中毒性の高い楽曲「ウタカタララバイ」は、現実世界で大将藤虎、中将モモンガ率いる海軍と対峙することになった際に披露されました。 この曲を歌いながらウタは観客を操り、イヤーマフをするを海軍を「ウタワールド」へ次々と引き入れます。世界がウタの手に落ちていく様と、毒キノコでトリップしているような姿があわさり、異様な雰囲気を放つ曲です。

魔王「トットムジカ」を呼び出す禁忌の曲「Tot Musica」。もともとエレジアに封印されていた楽曲で、ウタウタの実の能力者のみが歌うことができる曲です。 ネズキノコで凶暴性が増し、さらに窮地に追い込まれたことで暴走したウタはこの曲を歌います。そうして仮想世界と現実の両方に魔王を降臨させたのでした。

トットムジカ消滅とともに正気に戻ったウタが、最後の力を振り絞って歌った「世界のつづき」。このときウタは世界の歌姫としてではなく、赤髪海賊団の音楽家としてこの曲を歌います。 彼女の歌声によって、依然「ウタワールド」に囚われていた人々の世界は現実世界に戻ってくることができました。

ウタが幼い頃から歌っていた「風のゆくえ」。シャンクスと離別してからは封印していた思い出の曲です。 物語のラスト、命が消えゆくウタはシャンクスたちの前で静かにこの歌を口ずさみます。最後まで歌う体力は彼女に残されていませんでしたが、トーンダイヤルでその歌声は世界に運ばれました。またEDでもこの歌が優しく流れています。

ONE PIECE公式YouTubeでは「ウタプロジェクト」としてショートフィルム「ウタ日記」の配信がスタート。アニメ風の動画かと思いきや、再生してみるとこれは完全にVtuberウタ。 配信は慣れてないんだね、頑張れ！と思わず応援したくなるピントの合ってなさから動画はスタート。くるくるとよく変わる表情と、想像よりもふわふわとした喋り方なウタちゃんがとにかくかわいい動画です。 手振り身振りが大きいところも可愛いし、不意にカメラを覗き込むんだけどそれが全部ピンボケなのも可愛い。思わずスパチャ投げさせて！と思う可愛いウタはぜひ映画鑑賞前にチェックを！

ここからは映画公開前にウタの正体について考察した内容です。

ウタは白と赤のツートンカラーな髪色が印象的です。映画公開前は、赤がシャンクスの血で白が母親からの遺伝によるものではないか？と考察していましたが、髪色については特に伏線などは無かったですね。 ちなみに白髪・黒い羽で思い出すのが、漫画本編で登場した絶滅したはずのルナーリア族。ルナーリア族は情報提供するだけで多額の懸賞金がもらえるほど、政府が血眼になって探している存在です。 ウタの母親が実はルナーリア族なのでは？という考察も興味深いですね。その場合、とくに目立つ黒い羽は、世間の目をごまかすために色を変えてコスチュームのように見せていたのかもしれません。 あるいはハーフだから羽が常時出ていない、ルナーリア族の力を使う時だけ出てくる、といった可能性もありますね。

ルナーリア族よりもポピュラーな羽に関連する人々といえば空島の住人です。ウタの羽も彼らのものに似ているので、空島にルーツを持っているのでは？と考察していました。 ですがこれだと羽が黒く変色する理由がよくわかりません。戦闘中にわざわざ羽を付け替えるとも考えづらく……。そう考えると黒い羽はウタ自身の何らかの変化や能力の発現によって生じたものと考えても良いかもしれません。 いずれにせよ2つの説は残念ながら正解ではありませんでした。

本編の世界軸と連動して描かれる「FILM」シリーズ最新作「ワンピースフィルムレッド」。重要人物ながらもこれまで多くは語られてこなかったシャンクスとその娘ウタが登場するとあって、多くの「ワンピース」ファンが待ちわびた作品です。 歌姫・ウタの行く末を、ぜひ本編で鑑賞しましょう。