2018年11月28日更新

異例のオブスキュラス、クリーデンスの正体をネタバレ解説【ファンタビ】

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「ハリー・ポッター」シリーズの前日譚を描く「ファンタビ」シリーズに登場する、化け物オブスキュラスに囚われてしまった少年クリーデンス・ベアボーン。謎に満ちていた彼の正体が少しずつ明らかになってきました。

「ファンタスティック・ビースト」のクリーデンス・ベアボーンが気になる!

「ハリー・ポッター」シリーズの作者として知られるJ・K・ローリングが手がける最新シリーズ「ファンタスティック・ビースト」。通称「ファンタビ」として知られる本シリーズですが、2016年に公開された一作目『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』に登場したキャラクター、クリーデンス・ベアボーンが話題となっています。 一作目で怪物オブスキュリアルと化し、倒されてしまったクリーデンスですが、実は続編『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で重要な役割を担っています。 そんなクリーデンスとは一体どんな人物なのでしょうか。彼について徹底解説していきます!

※本記事は『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の結末に触れています。

クリーデンスの生い立ちは?母親を亡くして、新セーレム救世軍指導者の養子に

クリーデンス・ベアボーンは、「ファンタステック・ビースト」シリーズが舞台とする20世紀のアメリカに存在した魔法使いの少年です。 身元のわからない魔女の元に生まれたクリーデンスですが、幼い頃に母は亡くなり、孤児となってしまいます。そんな彼を引き取ったのは、メアリー・ルー・ベアボーン。メアリーはノーマジと呼ばれる魔法を使えない人間で構成された組織、新セーレム救世軍のリーダーでした。 魔法使いの糾弾を目的とした組織のトップに引き取られたクリーデンスは、虐待を受けながら育ちます。そして彼はオブスキュリアルとなり、自身の中に生まれた怪物を抑えきれなくなってしまうのです。

クリーデンスの本当の親は誰?船で溺死している?

クリーデンス・ベアボーン ファンタスティック・ビースト
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さて、先述の通りクリーデンスは孤児でありながらも、どこかの魔法族の子供であることが一作目からわかっていました。二作目の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、彼の素性をクリーデンスのみならず、誰もが突き止めようとします。そんな中、リタ・レストレンジの異父兄姉にあたるユスフ・カーマは、クリーデンスがレストレンジ家の末裔かつリタの弟だと考えていました。 しかし、リタの口から明かされた真実は違いました。クリーデンスは、リタが弟と召使いのアーマと共にアメリカに航海中に近くの客室で泣いていた赤ん坊でした。リタは弟を、父の愛を独り占めする存在として妬ましく思っていたので、その客室から母親と思わしき女性が出て行くと、赤ん坊のクリーデンスを自分の弟と入れ替えたのです。 その船は事故が起きて沈没してしまい、本当のクリーデンスの母親は海に沈む赤ん坊を追って溺死したのではないかと考えられます。そしてクリーデンスはリタの弟の代わりに渡米し、アーマの手によって孤児院に預けらたのでした。

強力なオブスキュラスを宿した“異例”の存在となる

オブスキュラスとは、魔法使いの子供たちの心に宿る怪物の様な存在です。オブスキュラスを宿した子供は、オブスキュリアルと呼ばれます。 魔法族の子供が精神的または身体的に虐げられ、自身の魔力を抑制しなければならない状況に陥ると、オブスキュラスが宿ります。そうしてオブスキュリアルとなった子供が制御を失った時、オブスキュラスが解放され、周囲を攻撃し出すのです。 クリーデンスもまた、反魔法組織に属する養母に虐待され、自身の魔力の制限を強いられたことにより、オブスキュリアルとなってしまったのです。 通常、オブスキュラスに取り憑かれた子供は10歳を超えるまでに命を落としてしまいます。しかし、クリーデンスは自身も魔力が強かったため、10歳を超えても生き長らえた特殊な例となっています。

ゲラート・グリンデルバルドがオブスキュラス探しを目的に接触

ゲラート・グリンデルバルドは史上最強かつ最悪の闇の魔法使いとして知られている存在。彼は魔法保安局長官パーシバル・グレイブスに化けてクリーデンスに接触します。 グリンデルバルドの目的は昨今街に現れている謎の生物の特定で、彼はそれをオブスキュラスの仕業であるところまでは勘付いていました。 実際そのオブスキュラスの宿主はクリーデンス自身なのですが、それに気付かず、グリンデルバルドは彼にそれを探させます。虐待を行う母親から彼を解放してやる、自分の元で働けと、彼が何よりも欲している“居場所”という餌をちらつかせてクリーデンスに言いよるグリンデルバルド。 彼のオブスキュラス探しの真の目的は、宿敵ダンブルドアを倒すことでした。グリンデルバルドはダンブルドアと青年期に「お互いを攻撃しない」という“破れぬ誓い”を立てています。 この誓いは、片方が破れば両方死に至るという呪い。グリンデルバルドは自分の手を汚さずに、強力な魔法の力(オブスキュラス)を使ってダンブルドアを破滅させようとしていたのです。

クリーデンスが妹モデスティを庇って、殺人を犯す

グリンデルバルド扮するパーシバルの言いなりになるクリーデンス。精神状態がより不安定になっていく彼は、自分を嘲ったショー議員を殺害します。 その後、養妹モデスティの部屋に魔法使いが使用する杖(実はおもちゃ)があるのに気付きます。それはメアリーにも見つかってしまい、モデスティは罰を受けそうになります。 その瞬間、クリーデンスは自分のものだと彼女を庇い、オブスキュラスが放出。メアリーを殺害してしまうのでした。

グリンデルバルドの裏切りにより、再びオブスキュラスが暴走

養母を巻き込む事故に遭遇してしまい、メアリーに引き取られる前に住んでいた家に逃げ込むモデスティ。 グリンデルバルドはクリーデンスに命じて、彼が養子になる前に住んでいた家まで案内させます。しかし到着した途端、もう用済みであると彼を突き放します。これは、唯一信頼していた人物から裏切られることで彼の精神を意図的に崩壊し、オブスキュラスを暴走させるための罠でした。 この裏切り行為により、クリーデンスのオブスキュラスは、グリンデルバルドの望み通りに再び暴走。街を破壊し、非常に危険な状態になります。

ニュートの歩み寄り、「ファンタビ1」で描かれたクリーデンスの結末

さて、暴走したクリーデンスは魔法大臣を含め、魔法省の闇祓いに追い詰められます。ニュートはクリーデンスを傷つけない方法で声をかけながら歩み寄っていました。しかし、パーシバルが追い討ちをかけたせいで、力でねじ伏せるしか方法がなくなるのです。 最終的に闇祓いによる一斉攻撃によって、オブスキュラスは消滅。それと同時にクリーデンスも死んでしまったように誰もが思いましたが、ニュートだけは彼が生き延びてその場を逃げたことに気付いていました。

「ファンタビ2」ではナギニと行動を共にする

クリーデンス ファンタビ ファンタスティックビースト
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アメリカでの事件から一年後、クリーデンスはフランスのパリにいました。自分の本当の家族を、そして自分の素性を知るために、ナギニと共にサーカス・アルカナスに所属しながら旅を続けていたのです。パリに彼の家族がいることがわかった彼は、ナギニと共にサーカスから逃げ出し、会いにいきます。 しかし、その家族とはレストレンジ家に使えていた半エルフのアーマ・ドゥガードだったのです。アーマはクリーデンスをリタの弟と勘違いして迎えますが、クリーデンスの後を追っていた魔法省の人間によって殺されてしまいます。

クリーデンスの正体は、ダンブルドア家の末裔だった!?

先述の通り、クリーデンスの正体は失踪したリタ・レストレンジの弟だと誰もが勘違いしていました。しかし、リタの弟は死んでおり、クリーデンスは依然として“名無しの権兵衛”だったのです。 ですが、「ファンタビ2」のラストではグリンデルバルドが自分のサイドについたクリーデンスに、彼の正体を明かします。それが、「アウレリウス・ダンブルドア」。クリーデンスが、あのダンブルドア家の人間だというのです。

本当にダンブルドアなの?【考察】

多くのファンが、「ファンタビ2」で描かれた彼の正体に驚愕しました。しかし、彼は本当にダンブルドア家の人間なのでしょうか? 彼がダンブルドア家の血を受け継いでいると考えられる要因は2つあります。フェニックスの存在と、彼がオブスキュリアルとして生き延びていることです。 まず、フェニックス(不死鳥)はダンブルドア家の人間が窮地に立たされた時、その前に現れて彼らを救う存在です。クリーデンスが餌をあげて世話をしていた雛鳥が、グリンデルバルドによってフェニックスであることが明かされました。 後にも先にもフェニックスをダンブルドア家の者以外で呼び出せたのは、ダンブルドアに絶大なる忠誠を誓っているハリーだけでした。ここから、無関係の人間が呼び出すのは非常に難しいことがわかります。 そしてもう一つが、クリーデンスがオブスキュリアルなのに10歳を優に超えても生存できている理由です。グリンデルバルドが彼を利用としていることも含め、仮にダンブルドアの血筋を引いているのであれば、彼の魔力の強さも納得がいくのではないでしょうか。

いや、グリンデルバルドが嘘をつきました【考察】

グリンデルバルド ファンタビ ファンタスティックビースト
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ただ、これはグリンデルバルドが彼についた「嘘」に過ぎない、という見解もあるのです。というのも、クリーデンスがダンブルドア(時代的にはアルバスやアバフォース、アリアナの弟にあたる)というのがありえないのです。 なぜならアルバス達の父パーシバルは、彼らが子供の時にアズカバンに収監され、獄中で死んでいます。そして母ケンドラは、アリアナの魔力の“暴走”によって1899年に命を落としているのです。そのため、仮にクリーデンスがアリアナの息子なのだとしたら1899年以前に生まれている必要があり、そうすると彼は1927年には28歳になっていないといけないのです。 そしてクリーデンスの母親は魔女ですが、船の事故で溺死しています。死因も一致していないですよね。仮にケンドラと誰かの間に生まれた子供がクリーデンスの母親(または父親)だとしても、かなり若くして産まないと辻褄が合いません。 さらに、フェニックスに関してはグリンデルバルドが魔法を使って見せた“幻覚”である可能性があります。彼は兼ねてからクリーデンスをダンブルドアと戦うための道具としか考えていませんでした。そして、クリーデンスがオブスキュラスであると最後の最後まで気付けなかった彼が、どうしてダンブルドアの末裔であることには気付けたのか。納得しにくいですよね。 さらに、米カルチャーメディアNerdlistもこのような見解を述べた上で、二作目の原題タイトル「The Crimes of Grindelwald(グリンデルバルドの罪)」が、「クリーデンスに嘘をついたこと」だと指摘しています。

クリーデンスの真相は「ファンタビ3」で明かされる?

結局クリーデンスが「ダンブルドア」なのか、真相は闇のままです。おそらく次作となる「ファンタビ3」で明かされるのではないでしょうか。 彼が本シリーズにおいてとても重要な人物であることは、間違いありません。