映画『千と千尋の神隠し』には幻のラストシーンが存在する?多数の人が語る噂について解説
映画『千と千尋の神隠し』は人気作なだけに、さまざまな噂が数多く存在しています。そして噂の1つに、幻のラストシーンが存在する、というものがあるのです。 この記事では、ラストシーンの噂について解説していきます。
通常のラストシーン
まずは『千と千尋の神隠し』を観た人のほとんどが知っている、通常のラストシーンについて紹介します。 ハクと別れて、トンネルを抜けようとする千尋。彼女はハクに「振り向いてはいけない」と言われていました。しかし千尋は、つい振り向きかけてしまうのです。 そのとき髪留めがキラリと光ります。千尋は踏みとどまり、振り向くことなくトンネルを無事に渡りきることができました。 トンネルから出た千尋は、抜けてきたトンネルを無言で見つめます。そして人間に戻っている両親に呼ばれ、家族と一緒に車に乗ったところで、物語は幕を閉じるのです。 幻のラストシーンでは、この車を走らせた後の続きが描かれているといいます。 「公開時には一部の映画館で流されていた」と語る人がいる、ラストシーンの内容はどんなものなのでしょうか。
幻のラストシーン
千尋は車のなかで、着けていた髪留めが銭婆からもらったものに変わったと気付きます。その理由がわからず、不思議に思う千尋。 そのあと新居に向かっている途中、丘から引っ越し業者を見つけた母親が父親に「もうきちゃってるじゃないの」と愚痴をこぼし、到着後には引っ越し業者に「遅れられると困りますよ」と、注意されます。 千尋が1人でなにげなく新居の周りを歩いてると、そこには短い橋のかかった小川が。橋から川を眺めていると千尋は一瞬悟ったような状態になり、この川がハクの生まれ変わりであることに気付いたような状態で物語が終わります。
幻のラストシーンは存在しなかった?
幻のラストシーンを観たという人は大勢いるようですが、これは事実ではないようです。というのも、実はこのシーンは絵コンテまで描かれたのですが、映像化はされなかったといいます。 映画の冒頭で引っ越しの話題が出てきたり、千尋がハクの正体に気づいてハッとするシーンがあるため、そういった場面での記憶が混ざり合って、このようなラストシーンが想像されたのではないでしょうか。
『天空の城ラピュタ』にも幻のラストシーンが!
幻のラストシーンがあったという噂は、同じくジブリ映画の『天空の城ラピュタ』でも語られています。ジブリ映画はなにげなく描かれるシーンにも意味があるのでは?と思えるほど作り込まれているので、ファンの間で考察が白熱し、あらゆる説が生まれやすいのでしょう。 『千と千尋の神隠し』にせよ『天空の城ラピュタ』にせよ、劇場で公開されたのはかなり前になるので、観客の当時の記憶は曖昧になっているようです。 通常のラストシーンではハクとの今後がまったく描かれてないため、どうか千尋のそばにいてほしいと多くの人が願った結果なのかもしれませんね。