ハウルはイケメンだけど浮気症?女の子を沼らせるメンヘラ男子【ハウルの動く城】
ジブリ作品の中でも断然イケメン!というほど、多くのファンの心をつかんでいる『ハウルの動く城』の主人公ハウル。なぜそんなにも彼が支持されているのでしょうか? よくよく観察してみると、超絶女たらしのヘタレで、相手を沼らせるメンヘラ男なのに……。 これは真逆のギャップ萌え?それともそれ以上の魅力があるのでしょうか?この記事では、ハウルの魅力について詳しく解説していきます。
ジブリきっての美青年・ハウルとは?
金髪と青い目が印象的な、魔法使いの美青年ハウルは、優秀な魔法使いであり、美女の心臓を食べてしまうと噂され人々に恐れられる存在でした。 将来を有望視されるほどの優秀な魔法使いでしたが、悪魔との契約を交わしてしまいます。少年時代に火の悪魔カルシファーと契約を行い、自身の元に置き、今ではそのエネルギーを好きに利用していました。 かつての師匠である偉大な魔女、サリマンからは、ハウルが悪魔と取引をしたことを深く嘆かれています。
ハウルの性格は?
偉大な魔女、サリマンに将来を有望視されるほどの優秀な魔法使いであるハウルですが、その実態は全くちがったものでした。
浮気性
若い女性の心臓を食べると言われているハウルは、片っ端からいろんな女性に声をかけていきます。しかし相手の女性の心が自分の方に傾くと、途端に興味を失ってしまうのです。 ハウルの元にいつもいる火の悪魔カルシファーにも、興味があるのは相手が恋に落ちるまで、とあきれられています。
弱虫
魔女の呪いから逃れるために魔よけのアイテムを敷き詰めた部屋で生活しているハウル。自分でも、「僕は本当に臆病なんだ。」と言っていましたが、ベッド以外のほとんどが魔よけのアイテムとは、本当に怖がりなんですね。
見栄っ張り
誰よりも臆病で弱虫であるくせに、そういうそぶりを決して見せたくない見栄っ張りな性格のハウル。いつもおしゃれや外見のことばかり気にして恰好をつけています。
イケメンなのにヘタレなハウルの注目シーン
とってもイケメンなハウルですが、その言動や性格はどうしょうもないほど残念でヘタレです。
①髪色が変わっただけで大騒ぎ
ソフィーが風呂場の棚を掃除したら、髪を洗っていたハウルが血相変えて飛び出してきました。ソフィーが棚をいじったせいで呪いがめちゃくちゃになったらしく、きれいな金髪はオレンジ色に変わってしまったのです。それぐらいのことで、と思ってしまいますがハウルにとっては一大事です。 「美しくなければ、生きている意味がない!!」と、まるでこの世の終わりのように絶望に打ちひしがれていました。 ハウルは深く落ち込んだ時、なぜか全身から緑色のドロドロした液体を放出します。この時も例外なく、緑のネバネバに覆われてしまいました。 この液体はジブリの設定では「セロリのソース」、原作では「ヘドロ」となっています。この液体を洗い落とすために、メンヘラになったハウルを風呂場へ連れて行くのは大変! ハウルは元々ネガティブ思考で、落ち込んだら自分の体から臭いドロドロを吐き出して、負の感情を処理しているのかも?
②自分への呼び出しをソフィーに代わりに行かせる
魔女の呪いを何よりも恐れている臆病者のハウル。毎日魔よけのグッズの中でわが身を守りながら生活をしています。 サリマンに呼び出された時、どうしても行くのが怖いハウルは、ソフィーに代わりに行ってきて!と駄々をこねます。「お母さんのフリして行ってきてよ!」だなんて、どうしょうもないヘタレですねぇ。
ヘタレなのになぜモテる?ハウルに学ぶモテテクニック
①スマートすぎるナンパテクニック
まずハウルとソフィーの最初の出会いを思い出しましょう。兵隊に絡まれていたソフィーに慣れた感じで声をかけ、ナンパから助けるという高度なテクニックを披露しています。 ナチュラルに肩に手を回して自分の身長の高さをアピールし、たぶん香水をつけてる風のいい匂いを漂わせ(願望)、「送りましょうか?」とサラっと言います。一度断られても、「追われてるんだ」(これは本当)と断りにくい理由を持ち出し、ソフィーの善意につけ込んでナンパはもちろん続行。 しかも自分が腰に手を回すとかでもなく、ソフィーから腕を組ませることにも成功!渋谷のナンバ師も顔負けのスマートなテクニックですね!
②細かいことは気にしない!男飯は任せろなハウル
ハウルが動く城に戻ってきて作るベーコンエッグの朝食は、ジブリ飯の中でも人気の1品。分厚いベーコンを焼いて、豪快に片手で3つも卵を割り入れて目玉焼きを焼くシーンは、いつ見てもお腹がすいてしまいます! キッチンもテーブルも汚いけれど、そんなことは気にしない。ボロボロの茶碗もハウルが持つとなぜかアンティークのように様になっている。そんな「男飯は任せろ!」なハウルに、やはり惹かれてしまいます。
③ソフィーと出会うことで変わってゆくハウル
弱虫で見栄っ張りで浮気性、おまけに臆病者でヘタレのハウル。もうこれだけでどうしょうもないですが、それでもソフィーと出会うことで成長していきます。 自分の美しさを自覚し、それを何よりも大切にしていたハウルは、自分の弱さや情けなさを人に見せることも嫌っていました。弱虫で臆病であるため、自分の弱さをさらけ出して人と向き合うことからも逃げていたのです。しかしソフィーには、自分の本心や弱さを少しずつ見せていきます。 人と向き合うこと、自分と向き合うことからも逃げ続けていたハウルが、ソフィーに出会うことによって自分の本当の姿を受け止められるようになっていきました。 魔女の呪いを恐れて、魔よけの道具で自分を守ることしかできなかったハウルが、鳥の姿になってソフィーのために戦うことを決意する時がやってきます。彼が大きく成長した瞬間です。守るべきもの、守りたいと思うものができた時に人は、男性は大きく変わるのだということを思い知らされます。
④昔の約束をちゃんと覚えている男、ハウル
登場とともに発するハウルの台詞「やぁやぁごめんごめん、探したよ」。一見なんともない冗談のように聞こえますが、この台詞にはちゃんと理由があったのです。 そのことがわかるのは物語の後半。戦争でボロボロになったハウルを探すソフィーは、身につけていた指輪によってハウルの少年時代へとタイムスリップします。 そこで、少年ハウルが契約を交わし、火の悪魔カルシファーが生まれる瞬間を目撃することに。しかしそこでソフィーの指輪の様子が一変し、タイムスリップが解けてしまいました。そして解ける瞬間にソフィーが叫ぶのです。 「ハウルー、カルシファー!あたしはソフィー!待ってて、あたしきっと行くから!未来で待ってて!」 つまり、少年時代のハウルはその言葉を聞いており、ソフィーを探し続けていたということになります。そして、「やぁやぁごめんごめん、探したよ」という言葉をかける……という台詞に行き着きました。
「女性の心臓を食べる」は嘘?本当?
カルシファーとの間には秘密の契約がされています。少年時代に強力な魔法を得るため、心臓をカルシファーに預ける契約をしていたのです。カルシファーに奪われた心臓の代わりとして、若い女性の心を求めるようになりました。 多くの女の子に片っ端から声をかけ、相手がこちらを向くと、途端に興味を失ってしまったり、女性の心を奪ったままどこかへ行ってしまったりするハウルに、「女性の心臓を食べる」という恐ろしい噂が生まれたのです。
キムタクを声優として起用した裏話
ハウルの声優を務めているのは木村拓哉ですが、決定までに興味深いエピソードがあります。初めてのセリフ合わせの時に、本来ならばアニメの場合は台本を持ちながら行うことがほとんどですが、木村拓哉は、全てのセリフを頭に入れてきたそうです。 この現場に立ち会った映画プロデューサーの鈴木敏夫は、木村拓哉の真面目さと真剣さに感心したこと、そして宮崎駿も思わず納得するほど演技が良かったことなどを、後に語っています。
『ハウルの動く城』ヘタレなイケメン・ハウルに学ぶ沼らせテク
ジブリ一のイケメンと名高い『ハウルの動く城』の魔法使いハウル。ネガティブなヘタレという完璧でないところも彼の大きな魅力となっているようです。 そんな彼の一挙手一投足に、観ているこちらが勝手にドキドキしてしまう!本当に心奪われてしまうかも?ハウルの成長にも注目して鑑賞すると、もっと本作を楽しめるかもしれませんね。