続編『ハリー・ポッターと呪いの子』ネタバレあらすじ解説!19年後を描いた作品は映画化されるのか
2021年から日本でも上演されている舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。J・K・ローリングの原作をもとにジャック・ソーンが脚本を手掛けた本作では、『ハリー・ポッターと死の秘宝』の出来事から19年後の世界が描かれています。 この記事ではそんな舞台版のネタバレあらすじと、映画化の最新情報について詳しく紹介します!※記事には「ハリー・ポッター」シリーズのネタバレを含みます。未鑑賞の場合は注意してください。 >映画化の噂の最新情報をチェック!
『ハリー・ポッターと呪いの子』簡単なあらすじ
ハリー・ポッターたちがヴォルデモートから魔法界を救った19年後、かつての暗闇を連想させるような不可解な事件が相次ぎ、人々の間に不安な気持ちが広がっていました。 魔法省で働くハリーはジニーとの間に3人の子をもうけ幸せに過ごしていましたが、ホグワーツに入学予定の次男・アルバスはまるで自分の運命に抗うかのようにハリーに対して反抗的な態度を取るように。 父親との関係がうまく修復できない中、アルバスはホグワーツに向かう特急の中で、ハリーと犬猿の仲であるドラコの息子スコーピウス・マルフォイと出会い……。
『ハリー・ポッターと呪いの子』結末までのネタバレあらすじ
【起】アルバスとスコーピウスの出会い
「ホグワーツの戦い」が終わってから19年の月日が経ち、3人の子供を持つ父親になったハリー・ポッター。ハリー家の子供たちはホグワーツに通い、ハリーは魔法省で働いています。 ハリーは魔法省の激務に追われる中、2番目の子供アルバス・セブルス・ポッターとの関係に悩んでいました。新入生のアルバスは、兄であるジェームズ・シリウス・ポッターに「スリザリン寮に組み分けされる」とからかわれていたのです。 そしてアルバスに組分け帽子が告げたのは「スリザリン寮」。動揺を隠しきれないアルバスですが、そこでドラコの息子であるスコーピウス・マルフォイと出会います。 スリザリン生となったことに気後れしていたアルバスは、父親であるハリーに対して反発。世間からの期待を負担に感じて、自らの劣等感に苛まれていたのです。 さらに「マルフォイの息子ではなくヴォルデモートの息子なのではないか」と、世間から冷たい目線浴びていたスコーピウス。2人は次第に親友と呼べるほど仲良くなっていきます。
【承】高まるハリーへの反発心
時が経ちハリーは、故・旧友セドリック・ディゴリーの父親であるエイモス・ディゴリーと会いました。 神秘部の戦いにおいて破壊されたはずの「逆転時計」が現存しており、さらにそれをハリーが押収したことを聞きつけたエイモス。彼はかつてヴォルデモートに殺された息子に戻って救ってほしいとハリーに伝えたのでした。 「過去は変えられない」とハリーは断りますが、偶然帰省していたアルバスがその話を聞き、「自分の父親・ハリーのせいでセドリックは殺されたのでは?」と、ますます父に対しての反発心を深めてしまいます。 ヴォルデモートがいない世界で何故かハリーの額の傷が痛みだす中、アルバスとスコーピウスはホグワーツから脱走。彼らはエイモスに、自分が過去へ行ってセドリックを救うと話を持ち掛けて計画に同意させることに。エイモスの姪であるデルフィーニ・ディゴリーも、その計画に協力することになります。
【転】逆転時計で狂い出す時間軸
逆転時計を使用したアルバスとスコーピウスによって時間軸が歪められますが、セドリックが生き返ることはありません。それどころか元の世界においても、少しずつ事実が変わり始めていました。 再び2人が過去に戻り奮闘するも、三大魔法学校対抗試合の最中に妨害されたセドリックは、怒りのあまり死喰い人へと変貌してしまいます。その後セドリックがホグワーツの戦いでネビル・ロングボトムを殺害してしまったことで、結果的にヴォルデモートが勝利を収めることに。 もとの世界が良かったと後悔し、この時間軸で生きていたスネイプに助けを求めることにしたスコーピウス。最初はスコーピウスの話を信じていなかったスネイプでしたが、説得によって話を信じるようになるのでした。
【結末】ラストで明かされるデルフィーニの正体
アルバスとスコーピウスが経験したことと、2人が行方不明になっていることを話すため、魔法省で緊急会議を開いたハリーたち。彼はそこでデルフィーニがヴォルデモートの娘であること、彼女がヴォルデモートを復活させようとしていることを伝えます。 ハリーとジニーは息子が行方不明になったことで自分を責めますが、焼け焦げたブランケットからアルバスとスコーピウスが助けを求めていることに気づきます。ゴドリックの谷に急いで向かったハリーたちはそこで逆転時計を使用し、無事に2人を見つけ出すのでした。 ラストではヴォルデモートに化けたハリーがデルフィーニをおびき出し、窮地に陥りますが、ロンやハーマイオニー、ドラコたちの助けもあり無事に彼女は取り押さえられたのです。
『ハリー・ポッターと呪いの子』は映画化されるのか
『ハリー・ポッターと呪いの子』は発表当初から映画化を熱望する声が多く、実際これまでに何度も映画化の話が浮上しました。 旧キャストによる映画化の話が検討されている事実も明らかになりましたが、実現には至っていないのが現状です。しかし2023年に、「アメリカのワーナースタジオが舞台版を2部構成の映画にする企画を進めている」という情報が報じられました。 ダニエル・ラドクリフはこの件について「38歳の大人になったハリー役を27歳の自分がやるには、まだ早い気がする。だけどこの先の為に、可能性は残しておくよ。」と語っていましたが、2020年になって「呪いの子」も含めた「魔法ワールド」にカメオや本格的に復帰する可能性をほのめかし始めてもいます。 とはいえ「確実に映画化される」とは断言されていないため、公式からの続報を待つしかありませんね。
続編「呪いの子」の登場人物解説
アルバス・セブルス・ポッター
ハリーの次男であるアルバス・セブルス・ポッターが本作の主人公。映画『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』の最後にも少し登場しました。 内気な性格で「死の秘宝」に出てきた時も、「もしもスリザリン寮だったら」と不安がる様子が印象でした。本作では多くの事件に巻き込まれていくのですが、のちに青年期のハリーを思い出させるような勇敢っぷりを披露しています。
スコーピウス・マルフォイ
マルフォイ家の長男であるスコーピウス・マルフォイ。スリザリン寮に入ってしまったアルバスの唯一の親友です。ヴォルデモートの息子と噂されているためか、周囲にあまり打ち解けるこができていません。 スコーピウスはドラコ・マルフォイとは違い勇敢で、舞台劇第2部ではキーパーソンとなります。また感情が豊かで頭もよく、優しい心の持ち主でもあるのです。
ローズ・グレンジャー
ロンとハーマイオニーの娘であるローズ・グレンジャー。本編には少ししか登場しないことですが、スコーピウスが密かに思いを寄せています。 外見はロン、性格はハーマイオニーと似ているようで、アルバスとスコーピウスが危ないことを目論む際に止めに入ることも。優しく機転が利く女の子です。
デルフィーニ・ディゴリー
「炎のゴブレット」において命を落としたセドリック・ディコリーの従妹、デルフィーニ・ディゴリー。 作中ではセドリックの父でデルフィーニのおじであるエイモスが、逆転時計を使ってセドリックの命を救えないかと提案します。ハリーの次男・アルバスがその話に乗り、エイモスの姪であるデルフィーニも参加することになるのです。
続編「呪いの子」の原作・小説
映画化する場合の原作となる『ハリー・ポッターと呪いの子』は、劇場で上演された舞台劇の脚本をそのまま書籍化したものです。J・K・ローリングとジョン・ティファニーの原案にもとづいて、ジャック・ソーンが脚本を執筆しました。 いまのところローリングによる小説化の予定はないようです。
「特別リハーサル版」「愛蔵版」とは何か、どっちがおすすめ?
『ハリー・ポッターと呪いの子』の書籍には、「特別リハーサル版」と「愛蔵版」の2種類があります。 「特別リハーサル版」はプレビュー公演の脚本とスタッフの紹介などが主な内容です。その後出版された「愛蔵版」は改訂版の脚本に加えて、ポッター家の家系図やティファニーとソーンの対談、魔法界の歴史といった読み物まで収録されています。 ハリポタファンが購入するなら、内容の充実した「愛蔵版」がおすすめです!
英語版には英国版と米国版がある
「ハリー・ポッター」シリーズと同じように、『ハリー・ポッターと呪いの子』の英語版にも、英国版と米国版の2種類があります。 両方内容は同じですが、原本である英国版ではjumperとなっている部分が米国版ではsweaterとなっているなど、つづりや表現方法などがアメリカ式に変わっています。 また英国版のハードカバー版の装飾は表紙や背に浮き彫りがしてあり、米国版より見栄えのする装丁なのだとか。 舞台劇の台本のため難しい英語表現が使われていません。興味のある人は英語の勉強もかねて、1度読んでみるのもおすすめです!
ついに日本でも舞台が開演!
2016年ロンドン上演で幕を切った舞台「呪いの子」は、その後ニューヨークやメルボルンなど様々な国で開幕されてきました。そしてついに日本の東京でも上演が実現しました。 開局70周年を迎えたTBSテレビが記念企画の一環として発表し、ハリー・ポッター役は俳優の藤原竜也、石丸幹二、向井理の3名によるトリプルキャストです。 アジアで初の公演となった日本版の舞台は、魔法の表現やキャストたちの演技が素晴らしいと軒並み高い評価を受けています。2022年の6月に初めて日本で上演された本作ですが、人気のために引き続きロングラン上演中です。
舞台版は世界中で大盛況
舞台化に至るまでの経緯 もともとはハリーの入学前の物語だった!?
2013年12月、『ハリー・ポッター』を原作にした舞台が1年ほど制作準備に入っていることが発表されました。その際J・K・ローリングは「ハリーが見捨てられた孤児だった、幼年期の孤独なストーリーを展開する」と発表。 2014年の春、J・K・ローリングは舞台化プロジェクトのために製作陣を選び始めました。ここで彼女は、「呪いの子」のストーリーが、「ハリー・ポッター」シリーズのプロローグにあたるものでなく新しいストーリーで、これまでの内容の焼き直しのようなことはしないと発表します。 2015年6月26日、正式に『ハリー・ポッターと呪いの子』のタイトルがつき、ロンドンのパレスシアターで2016年の夏にワールド・プレミアが開催されると発表されました。
「呪いの子」舞台は各地でチケット即完売、批評家たちがこぞって最高評価
『ハリー・ポッターと呪いの子』の公演は世界各地で嵐を巻き起こしました。 ロンドンにおける世界初演の優先予約17万5,000席のチケットは、発売開始から8時間もたたないうちに完売。2018年の米国ブロードウェイ公演のチケットも、事前登録制でしたがすぐに完売しています。 期待が高まるなか、2016年7月30日にスタートした本公演は大反響の嵐。「インデペンデント」紙をはじめ主要紙の批評家は、軒並み5点満点中5点の最高評価を与えました。 とりわけスコーピウス・マルフォイに扮したアンソニー・ボイルの演技が高く評価されています。彼の演技を「ウォールストリート・ジャーナル」紙は「突出したパフォーマンス」と絶賛しました。
賛否を巻き起こしたハーマイオニーのキャスト
『ハリー・ポッターと呪いの子』でハーマイオニーを演じたのは黒人のノーマ・ドゥメズウェニ。このキャスティングについて、エマ・ワトソンが演じたハーマイオニーがはまり役だったため、映画版のファンを中心に議論が巻き起こったのです。 しかし原作者ローリングはその批判の声に強く反発。「設定:茶色い目、くせっ毛、とっても賢い。白い肌なんて明示したことはないわ。私は黒人のハーマイオニーが好き」と公言しました。
かわいいトラブルも
本作では第2部第3幕のふくろう小屋に本物のふくろうを使うことが予定されていました。ところがプレ公演初日にパニックしたふくろうが観客席に逃げ出すハプニングが発生。 当日劇場にいた俳優のジョシュ・グリセッティは「舞台裏でふくろうを捕まえようとしている!」とツイートしています。 この騒ぎで生きたふくろうを使うことは取りやめになり、翌日「ふくろうは作りものである」という掲示が劇場に張り出されました。この決定に対して、動物愛護団体も好意的な評価を与えています。 ちなみにこの本物のふくろうを世話するために、専門の獣医さんまで公演に参加していたそうです。
『ハリー・ポッターと呪いの子』映画化なるか?ネタバレあらすじをチェック
日本でも「呪いの子」の舞台が上演され、2023年には東京練馬区の遊園地「としまえん」の跡地にハリー・ポッターのテーマパークがオープン予定など、シリーズの人気は衰えることを知りません。 『ハリー・ポッターと呪いの子』の映画化を待望するファンの声も止むことはなく、ダニエル・ラドクリフやJ・K・ローリングが心を動かされることにも期待がかかりますね。 今後も「呪いの子」のあらすじや最新情報をチェックしつつ、嬉しいニュースを待ちましょう!