「スラムダンク」の続きは黒板に描かれていた?桜木たちのその後や社会人の姿を考察
1990年から1996年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されていた、井上雄彦によるバスケット漫画の金字塔「スラムダンク」。本作はこれまでに数度アニメ化や劇場アニメ化されていますが、2022年に新作劇場アニメ『THE FIRST SLAM DUNK』が公開されたことで再注目を集めました。 この記事ではそんな本作の続きについて、徹底解説します!気になる人は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。 ※この記事には『スラムダンク』の重要なネタバレが含まれます。読み進める際は注意してください。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
「スラムダンク」の最終回は続きが気になる終わり方だった?
漫画「スラムダンク」の最終回では、インターハイ2回戦で絶対王者・山王工業とぶつかった湘北が、奇跡的な逆転勝利を収め3回戦へ進出します。しかし山王戦で力を使い果たした湘北は惨敗。彼らのインターハイはここで終了します。 場面は変わり、大会後の湘北は3年生が引退しリョータが新キャプテンに。花道は怪我の治療のため学校を離れていました。そしてリハビリ前の花道が晴子から送られてきた手紙を読み、気合いを入れた所で物語は完結します。
【考察】インターハイを優勝したのは何校?
実は「スラムダンク」の作中では、最終的にどの高校がインターハイ優勝を果たしたのか明言されていません。わかっているのは、海南大付属が準優勝ということだけです。 作中のトーナメント表から考察するに、海南大付属以外のブロックで勝ち上がってきそうな高校は湘北に勝利した愛知・愛和学院と、シードになっている福岡・博多商大付属。そして作中で名前が挙がったことのある、愛知・明友工業か、大阪・大栄の4校だと考えられます。 湘北を破った愛和学院に優勝してほしいところですが、順当に考えれば前年のインターハイでも実績を残している博多商大付属が濃厚でしょうか。作者の井上雄彦は鹿児島出身なので、九州びいきという可能性もあるでしょう。このことから優勝校は博多商大付属と考えても良さそうです。
「スラムダンク」の続きが黒板に!?
1996年に完結した「スラムダンク」ですが、実は8年後の2004年に「スラムダンク~あれから10日後」というアフターストーリーが発表されています。 これは本作の累計発行部数1億冊を記念して行われたイベントで、廃校になった学校の黒板に各キャラクターたちのその後がショートストーリー形式で描かれました。また2005年にはカルチャーマガジンの『SWITCH』に収録され、オリジナル表紙とともに発売されています。 この記事では黒板に描かれた各メンバーの「その後」のストーリーを解説していきます!
湘北メンバー
桜木花道
名前 | 桜木花道 |
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身長 | 188cm→189.2cm |
ポジション | パワーフォワード(PF) |
相変わらずリハビリ前に晴子の手紙を読んでニヤニヤしていました。NBAで日本人選手が活躍していることを知り、次に行くのは自分だと意気込んでいます。 晴子からの手紙を嬉しそうに読む彼のことを、リハビリの先生らしき人物が呼びにきます。新しいより高度なリハビリの提案をする彼女に対し、花道は復帰してNBAに挑戦することを自信満々に告げるのでした。
流川楓
名前 | 流川楓 |
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身長 | 187cm |
ポジション | スモールフォワード(SF) |
朝の自主練を終えた流川は、自転車に乗りながらウォークマンで英語教材を聞いていました。どうやらアメリカ留学も視野に入れて、英語の勉強を始めたようです。 バスケリングのある近所の公園で朝練を欠かさない姿勢は、真面目かつストイック。それに加えて英語の勉強も始めるなんて、彼の本気度が伝わります。そのせいで授業中の居眠りは増え、先生からはノートで叩かれているようですが……。
赤木剛憲
名前 | 赤木剛憲 |
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身長 | 197cm |
ポジション | センター(C) |
バスケがしたくてイライラしつつも、必死に衝動を抑え受験勉強をしている赤木。彼はバスケ部に顔を出すように提案する同級生・木暮の誘いを頑なに断るものの、彼の妹である晴子曰く、バスケを辞めてからどうやら成績が下がってしまっているようでした。 ただし『SWITCH』の表紙で背番号が変わっていたので、我慢できず冬の選抜まで部活に残ったのかもしれません。ちなみに彼の背番号は、4番から15番に変更になっています。
三井寿
名前 | 三井寿 |
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身長 | 184cm |
ポジション | シューティングガード(SG) |
3年生の中で三井だけは冬の選抜まで残るという選択をしています。彼の目的は最後の大会で活躍し、大学からスカウトされること。1人シュート練に打ち込みつつ、またしてもバスケから離れた黒歴史を悔んでいました。 赤木という強力なセンターがいなくなった部は、リバウンド力が落ちまくりの状況に。彼はそんな状況を脱却するために、シュートの成功率を高めるための特訓をします。その後ついに彼は選抜での活躍が認められたことで、大学からスカウトされるのでした。
宮城リョータ
名前 | 宮城リョータ |
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身長 | 168cm |
ポジション | ポイントガード(PG) |
湘北のキャプテンとして、どんなリーダーになるべきか方針を模索中。晴子が花道に宛てた手紙によれば、赤木よりも厳しい鬼キャプテンになったようです。 一方で授業に対する不真面目さは変わらず、教師は呆れるばかり。学校の屋上でどのように部員たちに接していくかの方針を固めている彼は、ある本の影響で鬼キャプテンとなることに決めたようでした。その後彼は三井とぶつかりながらも、うまく部をまとめているようです。
監督・安西光義
名前 | 安西光義 |
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身長 | 175cm |
ポジション | 監督 |
湘北高校バスケ部の監督・安西先生こと安西光義はかつて元全日本代表選手だったものの、今やかつての見る影もないほどふくよかな体になってしまっています。 彼はインターハイ出場をかけた陵南戦の前に倒れてしまったことと医者の勧めもあり、ダイエットのためにランニングをする姿が見られました。
マネージャー・赤木晴子
名前 | 赤木晴子 |
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身長 | 152cm |
ポジション | マネージャー |
赤木晴子は兄である剛憲の引退後、彩子に誘われる形でバスケ部のマネージャーになります。リハビリ中の花道が戻ってくるまでは、毎週手紙でバスケ部の近況を伝えるという役割を担っていました。
マネージャー・彩子
名前 | 彩子 |
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身長 | 163cm |
ポジション | マネージャー |
マネージャーの彩子も、実はダイエットのためにひっそりとランニングを開始。ある日彼女はランニング中に、同じくダイエット中の安西先生と偶然遭遇します。 「お互いに見なかったことにしよう」と合意した2人は、それぞれ別の方向に走り出しました。
湘北高校1年生
赤木の引退によってスタメン枠が1つ空くということで、チャンスを掴むためにインターハイ後の猛暑の中で1年生たちはランニングに励みます。
桜木軍団
- 桜木花道
- 水戸洋平
- 高宮望
- 大楠雄二
- 野間忠一郎
リハビリ中の花道を除く4人のメンバーたちは、「ヒマだな」と口にしながら街中を闊歩。これまでなんだかんだ花道に協力をしていた4人は時間を持て余し、お互いに「自分の何かが見つかるといいな」と口にするのでした。
陵南メンバー
仙道彰
綾南の新キャプテンに任命された仙道ですが、「あれから10日後」の中ではガッツリ練習をさぼって、趣味の釣りを楽しんでいる姿が描かれています。他のメンバーにさぼりがバレても焦るどころかニコニコとしていて、愛嬌たっぷりのキャラクターは健在でした。
魚住純
大学には行かず、実家を継ぐために板前の修業を始めた魚住。しかしなんやかんやで後輩たちの様子が気になり、たびたび部活に顔を出しています。ついにはキャプテン代理を買って出るようになり、後輩たちからは迷惑がられているようです。
監督・田岡茂一
高頭とともに、国体のメンバーについて議論を交わす田岡。これまでは国体は海南の単独チームでしたが、高頭が今年は混成チームにしたいと申し出ます。 2人はどちらが監督を務めるかの議論になりますが、どちらも譲らないために永遠に終わりません。
その他メンバー
キャプテン交代を田岡監督が考えているという噂が囁かれる綾南チーム。そのため主力メンバーたちは、新キャプテンの座を巡ってバチバチ状態になり、部内にはぴりついた雰囲気が漂っています。
海南メンバー
牧紳一
「あれから10日後」の中で、牧の趣味がサーフィンだったことが判明します。バスケットマンである牧がなぜ色黒だったのか、長年の謎がついに解けました。
清田信長
インターハイを終え、つかの間の休息を満喫する清田。自信満々に飼い犬と競争するものの、あっけなく負けてしまう姿が描かれています。
神宗一郎
神奈川屈指の3Pシューターと呼ばれる神は、インターハイを終えた後も地道にシュート練習を続けていました。彼の技術が努力のたまものであることが垣間見えた瞬間です。
翔陽メンバー
藤真健司とその他メンバー
藤真健司をはじめとする翔陽メンバーは、既に冬の選抜に向けて練習を再開。ただしそれぞれインターハイとは様子が違い、花形は眼鏡の形を変更、長谷川は坊主に、高野と長野はまゆ毛をお手入れ、伊藤は短髪のスポーツ刈りに……と謎のイメチェンをはたしていました。 そして翔陽のモテ男である藤真は、なんと髭を育成中。彼なりに男らしさを追及した結果なのでしょうか……。藤真のこの姿には、私含め多くの女性ファンがショックを受けたはず。
山王工業メンバー
沢北栄治
山王バスケ部の絶対的エース・沢北は、アメリカへ向かう飛行機の中にいました。英語力に不安はあるものの、彼は早くも本場で自分の力を試すことを決意したようです。 英語が苦手な彼は機内で勉強をしていますが、そこでCAからワインを勧められます。訳もわからずワインをもらってしまった彼は酔っ払い、ほろ酔い気分でこれまで自身を育て高めてくれた両親に感謝の気持ちを告げるのでした。
深津一成
描かれたのは、教室での一幕。深津が試合での敗北を引きずっていると考えた野辺と一之倉は彼を元気づけるために教室へと向かいますが、彼は別の悩みを抱えています。 その悩みというのはなんと、語尾の「ピョン」に飽きたというものでした。
河田雅史
山王工業に入学して初めての敗北を味わった河田は、弟である美紀男を鍛えるための特訓を開始します。絶対的エースだった河北が抜けてしまった今、チームの状況に不安を覚えた河田は、作中1番の高身長である弟をトレーニングのために夜の河原に連れ出しました。
田臥勇太が出てくる?
「スラムダンク~あれから10日後」には「日本人初のNBAプレイヤー」が登場しますが、そのプレイヤーとは、実在する選手・田臥勇太といわれています。 本作が発表された2004年はちょうど田臥がNBAのフェニックス・サンズに入団した年。完結から8年経った「スラムダンク」を現代とリンクさせるのに、これほどピッタリなニュースはなかったでしょう。 日本人には無理だといわれたNBAの舞台で活躍する田臥のニュースを聞き、刺激を受ける花道。バスケファンにとってはまさに夢の共演ですよね。
資生堂のCMでもその後のストーリーが!
「スラムダンク」のその後のストーリーは、資生堂のメンズ化粧品「Aleph(アレフ)」とのコラボCMでも披露されています。CMの内容は湘北のメンバーたちが躍動感あふれる試合姿を披露しながら、合間にアレフの商品が紹介されるというものです。 映像内に登場するのは花道、流川、リョータの3人。リョータの背番号が4になっていることや、赤木や三井がいないことから、「あれから10日後」よりもさらに後のストーリーだと考えていいでしょう。 もしかすると3年生が卒業して、花道が2年生になった姿かもしれませんね!どちらにしてもリハビリから復帰して豪快にダンクを決めている姿が見れて安心しました。よく見ると髪の毛も少し伸びているような気がします。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』でメンバーのその後は描かれている?
2022年12月に公開された「スラムダンク」の新作映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、宮城リョータの視点で物語が進行していきました。原作に沿いながらも、宮城を深掘りしたオリジナル作品ということで、原作ファンたちからの評価も高かったことは記憶に新しいです。 そんな本作でも、一部メンバーのその後はしっかりと描かれていました。山王戦から何年後かは明らかになっていませんでしたが、宮城はアメリカでバスケをプレイしています。彼の容姿があまり変わっていなかったことと、NBAという雰囲気ではなかったことから大学でバスケをプレイしている可能性が高いでしょう。 さらに沢北も原作通り、敗戦後にアメリカへと渡っています。劇場版では、日本からの取材陣に気さくに対応している彼の姿が見られました。そんな中アメリカでの沢北の試合相手として現れたのが、宮城!アメリカでの沢北のマッチアップに宮城が現れるなんて、かなり熱い展開ですよね。
山王戦を振り返りたい人はこの記事をチェック!
メンバーのその後はどうなった?社会人編を考察
「スラムダンク」で活躍した主要メンバーたちは、その後どうなったのでしょうか。10日後の姿は描かれていたものの、社会人編がどうなっているのか気になりますよね。 彼らの社会人編は公式には発表されていませんが、性格やプレースタイルなどから彼らがどのような道を歩んでいるのか徹底的に考察します!原作や劇場版などを見て彼らの行く末が気になった人は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
桜木花道
バスケに関しては素人ながらも、誰よりも強い情熱と元々の身体能力の高さを持ち前に、作中でも短期間でメキメキと成長を見せた桜木花道。そんな彼は選手生命に関わるほどの大怪我を負ってしまいますが、リハビリの甲斐あって少しずつバスケを再開する姿が見られています。 時間をかけてじっくりとリハビリをすることで、バスケの世界に舞い戻り、なんだかんだプロリーグで活躍してくれるのではないでしょうか。病院で「NBAを目指す」と発言していたこともあり、最終的にはNBAで活躍できるような素晴らしいプレイヤーになっている可能性が高いと考察します。
流川楓
「趣味は寝ること」と豪語している流川。授業中もほぼ居眠りをしており、私生活ではあまりやる気が感じられない彼ですが、バスケに対する情熱は人一倍持っています。実際、将来を見据えて英語の勉強も開始しているほどです。 そのことから、アメリカの大学にバスケ留学もしくは進学したのちに現地のプロチームで活躍、その後NBA入りを果たして世界を相手にバスケをプレイしているのではないでしょうか。 海外で活躍する中で、桜木をはじめとするかつてのチームメイトと再開し試合をする展開などがあれば、かなりアツいですよね。
赤木剛憲
赤木は部活を引退した後、大学受験のために真面目に勉強に打ち込む姿が見られました。試合での活躍からスポーツ推薦なども十分狙えそうなものですが、おそらく自力で大学に入学するのでしょう。真面目かつ堅実なイメージがある彼は、大学卒業後は就職し国内の実業団でバスケをプレイするのではと考察します。 就職先は実業団を優先で考えそうですが、なんとなく何らかの営業職をしている可能性も。ガッツのある性格と弱小バスケ部を引っ張っていたリーダーシップを活かし、営業としてもバスケプレイヤーとしてもどちらでも十分に活躍していけそうです。
宮城リョータ
「安西先生の指導を受けたい」という理由から、強豪校のオファーを断り湘北高校に進学した宮城。彼は体が小さめながらも圧倒的なスピード感で試合相手を翻弄したり、赤木の引退後は新キャプテンに任命されたりなど、類稀なるセンスと努力を惜しまない泥臭さを持ち合わせている印象です。 そのため、2022年に公開された劇場版でも描かれていたように大学でバスケの本場・アメリカに留学し、そのまま現地でのプロ入りを果たすのではないでしょうか。同じような特徴を持つ田臥選手のように、彼もまた独自のプレースタイルを活かして活躍して欲しいですね。
三井寿
三井は過去に膝を悪くしていることから、一度はバスケから離れています。それでも「バスケをやりたい」という情熱を捨てきれず、諦めずに努力をして復帰するという粘り強さと負けん気の強さを持ち合わせているのが特徴です。 その後実際に大学からの推薦ももらっているため、大学でもバスケを続けるとは思いますが、その後は膝の故障のこともあり再びプレイヤーから遠ざかってしまうのではないかと予想します。 とはいえバスケが嫌いになったわけではないので、第一線から退いても何らかの形でバスケに関わり続けるのではないでしょうか。
沢北栄治
インターハイ後の高校2年生時点で、すでにアメリカ行きが決定していた沢北。元々高い実力を持っている彼ですが、早くにアメリカ入りをすることで更なる能力の向上が見込まれます。 本人も高みを目指していることもあり、留学後に一時帰国した際も再度アメリカの大学を受験し、そのまま現地のプロチームに所属するのではないかと予想します。実際に2022年公開の劇場版でも、アメリカで宮城と試合をする姿が描かれていました。 高い実力を持つ彼はその後スムーズにNBA入りを果たし、そこで桜木や流川と戦うことになったら面白いですね。
「スラムダンク」の続き&その後のストーリーをまとめました
今回の調査で漫画「スラムダンク」には、様々な続きがあることがわかりました!各キャラの個性溢れるアフターストーリーは、本編さながらの濃厚さでワクワクしてしまいます。 2022年12月に公開された劇場版でも、一部その後のストーリーが描かれているので、気になる場合は要チェックです!