2020年2月13日更新

本当に面白い名作深夜ドラマ15作を一覧で紹介!【視聴率より視聴熱】

忘却のサチコ
©阿部潤・小学館/「忘却のサチコ」製作委員会

SFからファンタジー、社会派ドラマなど、深夜ドラマはヒット作の宝庫でもあります。この記事では高く評価され、今なおファンの支持も熱い15作品についてまとめました。

目次

隠れた名作の宝庫!本当に面白いおすすめ深夜ドラマを紹介

深夜ドラマとは、深夜帯(「ネオプライム」の23時台も含む)に放送されるTVドラマを指し、基本は週1回放送の連続ドラマのことです。 ゴールデン帯に比べてスポンサーが少ない分、企画・制作時の制約も少なく、遊び心や作品ごとの個性が強く出る時間帯かもしれません。キャスティングにも自由が効き、深夜ドラマで演技力を認められブレイクした役者がいたり、俳優が本人役で出演したりすることも。 「数字面」では注目されずとも、個性と斬新な試みでコアなファンを獲得する深夜ドラマ。そんな隠れた名作の宝庫から、本当に面白い15作を紹介します!

1.「深夜食堂」シリーズ【TBS】

マスターの手料理がしみじみと心に染みる飯テロドラマ

第1部が2009年10月期にTBS系列の毎週木曜0:34~1:04に放送開始され、2011年に第2部、2014年に第3部が放送された『深夜食堂』。2015年に映画第1弾が公開され、翌年には第4部「-Tokyo Stories-」がNetflixで配信、映画第2弾『続・深夜食堂』が公開されました。2019年現在は、第5部「-Tokyo Stories Season2-」が配信中です。 物語の舞台は、新宿繁華街の路地裏にひっそりとたたずむ「めしや」。深夜0時~朝7時まで営業するこの店を、人びとは“深夜食堂”と呼びます。お客さんそれぞれに様々な悩みや葛藤があり、無口で謎多きマスター(小林薫)とのやり取りと料理に、ほっこり癒されるドラマです。 第1部は月間ギャラクシー賞、第47回ギャラクシー賞テレビ部門選奨を受賞し、韓国や中国でもドラマ・映画化された名作!一人ひとりの心に寄り添うマスターの手料理は、素朴だけれどどこか優しい味がしそうで、飯テロドラマでもあります。

2.「孤独のグルメ」シリーズ【テレビ東京】

ひとり飯で幸福に空腹を満たす元祖飯テロドラマ

飯テロドラマの元祖と言えば、やはり「孤独のグルメ」シリーズ!原作は久住昌之原作、谷口ジロー作画の同名グルメ漫画です。Season1が2012年1月期にテレビ東京系列の木曜0:43~1:13の枠で放送開始され、2019年までに8シーズンが放送されています。 本作の主人公は、個人で輸入雑貨を営む井之頭五郎(松重豊)。仕事の合間に立ち寄ったお店で食事をする様を五郎のモノローグで追っていく、ドキュメンタリー調のドラマです。 五郎の食べっぷりと人間味が何とも爽快で、放送する時間帯も相まって視聴者の食欲を刺激し、「夜食テロ」ドラマとして人気を博しました。ドラマでは実在の店が登場するため、馴染みの店が登場するとテンションが上がりますし、実際に行きたくなること間違いなし! Season2は東京ドラマアウォード2013にて、連続ドラマ部門優秀賞を受賞しており、「深夜食堂」のようにアジア圏で高い人気を得ています。

3.『きのう何食べた?』【テレビ東京】

同性のカップルのほろ苦く、あたたかな日常を描いた話題作

ドラマ『きのう何食べた?』は、2019年4月期にテレビ東京の「ドラマ24」枠(毎週土曜0:12~0:52)で放送され、「何食べ」の通称で爆発的な人気を得ました。 原作は、『大奥』などの漫画家よしながふみによる料理マンガ。2LDKで暮らす中年同性カップルの何気ない食事風景を軸に、ゲイゆえの悩みや葛藤、周囲の人びととの交流を描きます。セクシャル・マイノリティを扱ってはいますが、“愛する人と日常を共有できる喜び”という普遍的なテーマと、作りたくなる手料理の数々が視聴者の心を掴んだようです。 ゲイカップルという難役の心の機微を見事に表現し、ルックスの再現度にも称賛の声が集まった、西島秀俊と内野聖陽の演技にも注目!本作は第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞作品賞、主演男優賞をはじめ、数々の賞を受賞しました。

4.「おっさんずラブ」シリーズ【テレビ朝日】

熱烈なファン「OL民」を生み出した平成最後の純愛ドラマ

『おっさんずラブ』は、2018年4月期に「土曜ナイトドラマ」枠(毎週土曜23:15~翌0:05)で放送され、2019年8月に続編となる劇場版が公開。同年10月期に一部キャストと設定・舞台を一新し、第2弾「-in the sky-」が放送されました。 主人公は全くモテない、33歳のおっさん・春田創一(田中圭)。彼はある日、乙女な上司(吉田鋼太郎)とドSな後輩(林遣都)に告白され、自身の価値観が揺らいでいくのでした。 「何食べ」と同じように、セクシャル・マイノリティを特別なものとして描かず、王道のラブストーリーに仕上げました。ときに滑稽なほど、恋愛に一生懸命なおっさんが視聴者の胸をキュンとさせ、BL(ボーズラブ)に馴染みのない人をも虜にしたのです。 シーズン1は第12回コンフィデンスアワード・ドラマ賞作品賞ほか数々の賞を総なめにし、「OL民」と呼ばれる熱烈なファンも登場するなど、一大ムーブメントを巻き起こしました。

5.「バイプレイヤーズ」シリーズ【テレビ東京】

仕事人の顔とシェアハウスのわちゃわちゃ感のギャップ萌えがすごい!

「バイプレイヤーズ」は第1期「〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」が、2017年1月期にテレビ東京の「ドラマ24」枠で放送され、2018年に第2期が放送されました。 6人の名脇役たちが海外の動画サイトの大型ドラマ企画のオファーを受け、撮影に入るまでの3ヶ月間、絆を深めるために同居することに!その中の一人、大杉漣は10年前に6人全員が出演したドラマ「バイプレイヤーズ」のフィルムを盗んだ犯人がいるのではないか、と疑っていて……。 実際に名脇役として名を馳せる俳優たちが、洗濯に掃除、皿洗いなどの家事を分担したり、無邪気にはしゃいだりする姿は「可愛いすぎる」ので必見。東京ドラマアウォード2017作品賞の連続ドラマ部門優秀賞、第33回ATP賞のドラマ部門優秀賞などを受賞しています。 出演者の一人である大杉漣は、第2期の撮影中に急逝しており、彼の連続ドラマにおける遺作となりました。

6.「勇者ヨシヒコ」シリーズ【テレビ東京】

気がつけば独特すぎる世界観の虜に!ドラクエ風の冒険活劇

テレビ東京の「ドラマ24」枠にて放送された、山田孝之主演の「勇者ヨシヒコ」。2011年7月期に第1作、2012年に第2作が放送され、2013年の第3作「導かれし七人」をもって完結しました。 勇者ヨシヒコ(山田孝之)が村のために幻の薬草を探す旅の途中、ダンジョー(宅麻伸)、ムラサキ(木南晴夏)、メレブ(ムロツヨシ)を仲間にし、冒険していく物語です。 「ドラクエ風ファンタジー」「予算の少ない冒険活劇」などの触れ込みで、パロディネタをぶち込み、手作り感あふれる小道具などやりたい放題!脚本、監督の福田雄一に縁のある俳優が多数出演しており、セリフかアドリブかわからない、自由なノリに笑いがこみ上げます。 第1作「魔王の城」は第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の作品賞3位に入賞し、第2回ビデオ屋さん大賞の特別賞、国内TVドラマ部門第1位を獲得しました。

7.『モテキ』【テレビ東京】

突然のモテキが訪れた男のドタバタ劇を描くラブコメディ

久保ミツロウの同名マンガを、森山未來主演でドラマ化した『モテキ』。2010年7月16日から10月1日まで、テレビ東京の「ドラマ24」枠で放送されました。東京ドラマアウォード2011の連続ドラマ部門優秀賞などを獲得し、2011年にヒロインを一新して映画化もされています。 金なし、夢なし、彼女なしの冴えない派遣社員・藤本幸世(森山未來)。彼が29歳にして人生初のモテキを迎え、自分の心を向き合い、オトコになっていく恋物語です。また、原作で引用された曲を「モテ曲」として使用し、原作の世界観を再現しています。 主演の森山のみならず。同僚の土井亜紀(野間麻帆)、最も好きな女性・小宮山夏樹(松本莉緒)、ヤンキーの林田尚子(菊地凛子)、趣味仲間の中柴いつき(満島ひかり)らヒロインも魅力的でした。

8.「33分探偵」シリーズ【フジテレビ】

ツッコミどころしかない!名(迷)推理が展開される脱力系サスペンス

堂本剛主演の『33分探偵』は、2008年8月2日から9月27日まで、フジテレビ系の「土曜ドラマ」枠(毎週土曜23:10~23:55)にて放送されました。翌2009年3月28日からは、続編『帰ってこさせられた33分探偵』が放送されています。 犯人が明らかな中、名(迷)探偵・鞍馬六郎が「この簡単な事件、俺が33分もたせてやる!」と宣言し、33分かけて推理を展開する探偵ドラマ。大半は彼の思いつきと、妄想が入り混じった傍迷惑な推理ですが、意外な真実が炙り出されることもあります。 5分で終わる事件を33分まで引き伸ばしてしまう、という点がとにかく面白く、堂本剛のコミカルな演技を見ることが出来る貴重なドラマです。個性派俳優やお笑い芸人たちが、パロディや小ネタ満載なコント仕立ての世界観を盛り上げており、ツッコミどころしかありません!

9.『11人もいる!』【テレビ朝日】

笑って泣けて、ちょっと感動する大家族のホームコメディ

神木隆之介主演の『11人もいる!』は、2011年10月21日から12月16日まで、テレビ朝日系の「金曜ナイトドラマ」枠(毎週金曜23:15~翌0:15)で放送されました。 本作のメインとなる真田家は、10人の大家族。末っ子の才悟(加藤清史郎)の前に、父・実(田辺誠一)の前妻・メグミ(広末涼子)が突然現れたのをきっかけに起こる騒動を通して、11人となった家族が絆を深めていく過程を描きます。 起こる騒動は基本、シュールでバカバカしいものばかりなのですが、シリアスなところでは泣かせにくる宮藤官九郎の脚本が見事!キャスティングもピッタリで、こんな家族がどこかにいるかもしれない、と共感を呼ぶ新しいホームドラマでした。

10.『不便な便利屋』【テレビ東京】

ドラマ内の企画でギネス世界記録を達成した異色のドラマ

岡田将生主演の『不便な便利屋』は、2015年4月11日から6月27日まで、テレビ東京の「ドラマ24」枠で放送されました。 物語の舞台は、極寒の地・北海道の名もなき田舎町にある「便利屋」。新進気鋭の脚本家(岡田将生)、便利屋のオーナー(鈴木浩介)、離婚歴3回の元刑務官(遠藤憲一)の3人の男が繰り広げる、奇想天外で“ズレた”ストーリーが展開されます。 北海道発のバラエティ番組『水曜どうでしょう』の企画&出演者である鈴井貴之が、初めて監督、脚本を手がけた作品で、キャストにTEAM NACSが集結!劇中にて、「1時間で作るスノーマンの数」のギネス世界記録に挑戦し、見事記録を更新しました。

11.『忘却のサチコ』【テレビ東京】

鉄の女が“忘れるため”に美食を食べまくるグルメコメディ

忘却のサチコ
©阿部潤・小学館/「忘却のサチコ」製作委員会

阿部潤の同名グルメマンガを、高畑充希主演でドラマ化した『忘却のサチコ』。SPドラマとして放送後、2018年10月13日から12月29日まで、テレビ東京の「ドラマ24」枠で放送されました。 完璧すぎる仕事ぶりから、「鉄の女」と呼ばれる文芸誌のアラサー編集者・幸子(高畑充希)。結婚式当日に新郎に逃げられた彼女が、美味しいものを食べている時だけ彼を忘れられると気付き、全国の美食を求めて奔走するグルメコメディです。 サチコはきっちりした敬語、歯に衣着せぬ物言いに上司も恐れをなす堅物ですが、食べている時の幸せそうな雰囲気がとにかく可愛い!一人飯を題材にしていること、放送局が同じであることなどから、「女性版・孤独のグルメ」とも呼ばれ人気を博しました。

12.『ラーメン大好き小泉さん』【フジテレビ】

ラーメンを食べて、食べて、食べまくる前代未聞のドラマ

鳴見なるのグルメ・学園マンガを、早見あかり主演でドラマ化した『ラーメン大好き小泉さん』。早見の連ドラ初主演作で、2015年6月27日から7月18日まで、フジテレビ系の「土ドラ」枠(毎週土曜23:40~翌0:05)にて放送されました。 ラーメンをこよなく愛す、無口な女子高生・小泉さん(早見あかり)が美味しいラーメンを求め、食べ歩く姿を追う新感覚のドラマです。 美人女子高生と、ガッツリ系ラーメンの組み合わせが何とも斬新!ドラマでは実在の人気店を舞台に、ラーメンにまつわるオリジナルストーリーが展開されました。一杯のラーメンがもたらす教訓と感動、笑い、小泉さんの幸せな表情を堪能してください!

13.『カラマーゾフの兄弟』【フジテレビ】

ドストエフスキーの名作を日本で初めてドラマ化した超心理ミステリー

19世紀のロシアの文豪フョードル・ドストエフスキー最後の長編小説を、市原隼人主演でドラマ化した『カラマーゾフの兄弟』。2013年1月12日から3月23日まで、フジテレビ系の「土ドラ」枠(毎週土曜23:10~23:55)にて放送されました。 舞台は原作のロシアから現代日本へ。三兄弟の父親が殺された事件を軸に、事件の背景や家族問題、三兄弟の葛藤などを通して、現代の闇を浮き彫りにします。 父親を演じた吉田鋼太郎の大仰な悪役の演技に絶賛の声が上がり、吉田は第76回ザテレビジョンドラマアカデミー賞にて、助演男優賞を受賞。熱血漢のイメージがある市原隼人を、屈折した部分を持つ次男役に配役するなど、冒険的なキャスティングもハマっていました。

14.「時効警察」シリーズ【テレビ朝日】

シュールかつポップな世界観にハマる!?ゆる~い脱力系の刑事ドラマ

テレビ朝日系「金曜ナイトドラマ」枠にて放送された、オダギリジョー主演の『時効警察』。2006年に第1シリーズ、翌年に第2シリーズ、2019年に第3シリーズが放送されました。 総武署時効管理課の警察官・霧山修一朗(オダギリジョー)が、時効成立済みの未解決事件を、“趣味として”解決する様を描くコメディミステリー。「脱力系コメディ」の作品紹介通り、基本はゆる~い世界観なのですが、時効成立前に逮捕に繋がる緊迫した事件もあります。 霧山と三日月しずか(麻木久美子)のシュールな掛け合い、霧山が真犯人に渡す「誰にも言いませんよカード」など、独自の世界観は必見!深夜ドラマながら、第1期は平均視聴率10.1%と2桁を記録し、第23回ATP賞テレビグランプリではドラマ部門最優秀賞を受賞しました。

15.『民王』【テレビ朝日】

総理大臣の父と大学生の息子が入れ替わるファンタジック・コメディ

『半沢直樹』などの池井戸潤の同名小説を、遠藤憲一、菅田将暉の主演でドラマ化した『民王』。2015年7月24日から9月18日まで、テレビ朝日系の「金曜ナイトドラマ」枠(毎週金曜23:15~翌0:15)で放送されました。 ひょんなことから総理大臣の父(遠藤憲一)と、大学生の息子(菅田将暉)の人格が入れ替わってしまい、それぞれの日常に悪戦苦闘する様が描かれました。息子は漢字や英語がろくにできず、国会答弁や会見で失敗ばかり!反対に父親は、女子大生に囲まれた大学生活を満喫しており、コミカルでシュールな騒動の連続に思わず笑ってしまいます。 原作にない小ネタなども好評で、第1回コンフィデンスアワード・ドラマ賞にて作品賞、主演男優賞など4冠を達成したほか、多数の賞を獲得しました。

一度観たら虜になる?時に癒やされ、考えさせられる深夜ドラマ

各作品の個性が爆発し、独自の路線を突っ走る深夜ドラマ。それだけに、噛めば噛むほど味が出て、じわじわと盛り上がっていく……というケースが多いかもしれません。 笑って嫌なことも忘れられる作品から、深夜にふとありふれた幸せに思いを馳せたり、人生を見つめ直したくなったりする作品まで、たくさんの名作があります。ゴールデン帯ドラマの派手な展開も面白いですが、一度観たらきっと虜になる、深夜ドラマの世界を覗いてみてください。 ちなみに、飯テロ系ドラマは絶対にお腹が空いてくるので、観るときは注意してくださいね!