『鬼滅の刃』堕姫(だき)の過去や能力を解説!かわいいだけではない花魁の鬼
上弦の陸・堕姫(だき)のプロフィール
階級 | 上弦の陸(ろく) |
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血鬼術 | 帯 |
家族 | 兄・妓夫太郎 |
初登場 | 漫画9巻73話「追跡」 , アニメ遊郭編3話 |
人間時代の名前 | 梅 |
声優 | 沢城みゆき/伊藤静 |
身長・体重・趣味 | 不明 |
一人称 | 私 , アタシ |
堕姫は人間の世界では吉原遊廓「京極屋」の看板花魁・蕨姫(わらびひめ)として生活しています。鬼であることをうまく隠しつつ、江戸時代から吉原をはじめとする日本各地の転々としながら名を馳せてきました。ちなみに蕨姫の前には、「屋珠姫」という源氏名を使用。 花魁に擬態する時は「姫」が入る源氏名を用い、自身の気に入らないことがあると首を傾けて斜め下から睨みつけてくる独特の癖を持っていたということも一部で語り継がれています。 彼女は圧倒的な美貌を持っていますが、それでは飽き足らずさらに美しくあることに執着。食べるのも美しいと思った人間や身体のパーツのみという徹底ぶりです。 「姫」という名にふさわしい容姿をしていますが、彼女の性格は非常にヒステリックかつサディスティックで傲慢。気に入らないことがあれば周りに当たり散らすため、腫れ物のように扱われています。
兄は妓夫太郎(ぎゅうたろう)
堕姫の兄である妓夫太郎は、ぎざぎざの歯や潰れた鼻が特徴の少年。妹以上の実力者で、彼女の手に負えない敵が現れたときにその姿を現します。 人間時代に劣悪な環境で生まれ育った影響もあり、報復や取り立てを生きがいとする陰険な性格です。しかし兄妹の仲は非常に良好で、妓夫太郎は何に代えても妹を守ろうとし、堕姫も兄のことを心から慕っています。
堕姫はかわいいと話題!?魅力は?
遊郭で人間に擬態しながら生活している彼女は、普段は花魁の格好をしています。鬼になる前から絶世の美女だった彼女の外見は鬼になった今でも衰えることはなく、花魁として高い人気を誇るのも頷けるほどに美しい容姿をしているところが特徴です。 花魁の時の髪色は黒ですが、本来の鬼の姿の時の髪色は白。さらに下着のような露出度の高い衣装に帯を巻いて三本下駄を着用しており、かなりセクシーな印象を受けます。 そのように大人びた美しい外見を持つ堕姫ですが、中身はかなりのお兄ちゃんっ子。1人でも十分強いのに分が悪くなると兄である妓夫太郎に泣いて助けを求める姿は子どものように可愛らしく、ギャップにやられる人も多いようです。
【過去】堕姫が鬼になった理由は?梅毒との関係
もとは遊郭の最下層で遊女の子供として生まれた堕姫。彼女には兄が1人いました。 兄は醜い姿をしていましたが、梅と名付けられた彼女は幼いながらに異性を魅了する美貌の持ち主でした。ちなみに梅という名前は、母親の死因が梅毒だったことから名付けられたようです。 その容姿を武器に幼い頃から客を取っていた梅ですが、ある日、兄を侮辱されたことが理由で客の侍の目をついて大怪我を負わせます。 罰として彼女は生きたまま焼き殺されることに。死ぬより辛くて苦しい思いをした彼女は、奇跡的に一命を取りとめます。兄は元凶の侍と雇い主の女将を殺し、息も絶え絶えな妹と共に店から脱走。そこで当時上弦の陸だった童磨(どうま)に出会い、血を与えられるのでした。 梅は鬼になることで生きながらえ、以降兄妹は手を取り合い生きてきました。兄に「奪われる前に奪え」と言われて育ったことが、彼女の鬼としての性格にも反映されているのでしょう。
【能力】堕姫の強さや血鬼術を解説
作中で、彼女は宇髄天元にあっという間に頚を斬られ、上弦の鬼にしては弱すぎると指摘されています。また炭治郎と禰豆子と対峙した際、最初は善戦していたものの最終的には覚醒した2人に圧倒されていました。 そのため堕姫は上弦の中で最弱の鬼となるでしょう。鬼舞辻無惨も戦力としては、堕姫よりも妓夫太郎を買っていました。そのため、堕姫は妓夫太郎と2人で1つの上弦の鬼。そのこともあってか、彼女を倒すためには彼女だけでなく同時に兄である妓夫太郎の頸も切る必要があります。 しかし堕姫は過去、7人もの柱を葬っていると判明しています。柱と言えば、鬼殺隊の最強剣士。つまり宇髄らが強すぎるだけで、堕姫も十分に強い鬼なのです。 無惨は下弦の鬼を殺したとき、柱を殺すのは常に上弦の鬼だと話していました。よって下弦でトップレベルの強さを誇る魘夢や累よりも強く、上弦としての最低限の実力は持っていると思われます。
血鬼術・帯
堕姫が扱う血鬼術は帯で、その名の通り自身が身に纏う帯を自在に操り攻撃します。この帯は通常の帯のようにしなやかでありながらも、まるで刃物のような鋭さと硬さを持ち合わせているところが特徴。さらに、帯の中に人間を生きたまま保存しておくことも可能です。 炭治郎との戦闘時には、強靭な帯で彼の日輪等を刃こぼれさせていました。
体を帯化できる
さらに彼女は体を帯化させることもでき、炭治郎から頸を切られそうになった際には咄嗟に首を帯のようにしなやかにさせて回避していました。 しかし、帯化した場合も絶対に斬れなくなるということはなく、帯化が間に合わないようなスピードの不意の斬撃や伊之助による2本の刀で鋸のように削る攻撃では普通にダメージを受けています。
八重帯斬り(やえおびぎり)
「八重帯斬り」は8本の強靭な帯を用いた技で、帯を交差させることで退路を塞ぎ、強烈な斬撃を放つというものです。建造物を一刀両断するほどの威力がある帯を、中距離から広範囲に繰り出すこの技は、剣士にとっては厄介な技と言えます。 この技は堕姫が自身の分身として吉原中に切り離していた帯を全て吸収し、本来の姿と能力になった時に使われたもの。繰り出されてしまうとかなり立ち回りにくいこの技ですが、あまりの怒りで覚醒状態となった炭治郎は日の呼吸を使用することで切り抜けました。 超近距離の場合はそこまでパワーがない堕姫ですが、八重帯斬りを使われてしまうと通常の鬼殺隊士レベルであれば逃げるのは難しいのではないでしょうか。
覚醒すると銀髪に
花魁・蕨姫として活動しているときや炭治郎と初対面したときの堕姫は、黒髪です。彼女は自由自在に帯を操り、偵察や誘拐をおこなっています。帯を外に出し操っている間の姿は、能力が欠けている状態なのです。 そして柱の存在を感知すると、堕姫は帯を体に取り込み完全体となります。つまり覚醒し銀髪となった姿が、本来の彼女の姿なのです。 覚醒した堕姫と対峙した炭治郎は、「禍々しい匂い」「喉の奥が痺れて痛い」と感じていました。
【最後】堕姫の死亡シーンは兄妹愛に泣ける……
堕姫の体内で眠っていた兄・妓夫太郎
天元との戦いで頚を斬られ追い詰められると、堕姫は癇癪を起こし「お兄ちゃん」と泣きじゃくります。 すると普段は堕姫の体内で眠っている兄・妓夫太郎が彼女から分離し、炭治郎たちの前に姿を現したのです。堕姫と彼女の兄・妓夫太郎は2体で1つの鬼なのでした。 兄の前では堕姫はまるで幼い少女のように振る舞い、兄を頼ります。兄もまた可愛い妹を泣かせる者は皆殺しにしてきました。兄が司令塔となり2人が連携することで、上弦の陸たる真価が発揮され、炭治郎一行は苦戦を強いられることに。 2人は一心同体であるため、同時に頚を斬らなければ死なないという特殊体質もあります。この体質が炭治郎たちの戦いをより困難にしました。
炭治郎に敗北して兄妹喧嘩勃発?
しかしついに戦いにも決着のときが。妓夫太郎は炭治郎に、堕姫は伊之助に頚を斬られ、上弦の陸の敗北が確定しました。 すると、兄妹は互いに責任をなすりつけあい喧嘩を始めます。 堕姫は「アンタみたいな醜い奴がアタシの兄妹なわけないわ!!」「この役立たず!!」といったこれまでの妓夫太郎の行動を否定するかのような言葉で責め立て、それに対して頭にきた妓夫太郎も「お前なんか生まれてこなけりゃ良かった」と言いかけるのでした。
兄妹の絆は永遠に
しかし同じく妹を持つ炭治郎が、2人を諌めました。先に堕姫が消え、兄は長い間忘れていた彼女の本当の名前を口にすると、人間の頃を思い出しながら消滅します。 真っ暗闇の中で目を覚ました2人は幼い頃に交わした「ずっと一緒にいる」という約束を思い出し、手を取り合って闇の中を歩き始めました。
堕姫だけ人間の姿に戻っているのはなぜ?【考察】
炭治郎たちから同時に頸を斬られたことで、ついに倒された堕姫と妓夫太郎。暗闇の中で再会した2人ですが、そこでは何故か堕姫だけが人間の姿に戻っている上に堕姫の後ろにだけうっすらと光がさしている描写が見られました。 その理由について公式からは明かされていないものの、ファンたちの間ではさまざまな考察がなされています。一番有力な考察としては、「そもそも梅(堕姫)は鬼になっていなかった」というもの。 2人は童磨から血を分け与えられていますが、童磨が2人の前に現れた時にはすでに梅は息絶えていたのかもしれません。そのため堕姫は梅が鬼になったものではなく、血を分け与えられ鬼になった妓夫太郎が創り出したものと考えれば辻褄が合うような気がします。
無惨は堕姫を寵愛していた?
作中では、冷酷でありながらも気に入らないことがあると怒りを表に出す短気な一面も描かれている鬼舞辻無惨。猗窩座の任務報告を受けた際には容赦なく彼のことを血まみれにしたことから、彼が誰に対しても厳しいというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。 しかし堕姫の元を訪れた際には比較的口調が優しかっただけでなく、「随分人間を喰ったようだな 以前よりもさらに力が増している 良いことだ」と褒めるような言動も見られています。 そのため堕姫は無惨から寵愛されていたのではないかと言われていましたが、彼女が敗れた後は一転して「くだらぬ 人間の部分を多く残していた者から負けていく」と厳しい言葉を吐き捨てていたので彼の真意は分かりません……。
堕姫の幻影として現れた謎の男の正体は……?
堕姫は炭次郎との戦いの際、謎の男の幻影を目にします。「何が楽しい?何が面白い?命を何だと思っているんだ」と語りかけるその男の正体は、耳飾りの剣士・継国縁壱です。 堕姫は縁壱と直接会ったことはありませんが、彼女の身体に流れる無惨の細胞がその姿を見せました。耳飾りをつけた炭次郎が縁壱と同じ言葉を口にしたことで、無惨のかつての記憶が呼び起こされたのでしょう。 このときの縁壱の幻影は恐ろしい形相をしていますが、これは彼に追い詰められたときの無惨の心象が反映されてのもの。後に彼の全貌が明かされたとき、そのギャップに驚いた人も多いのではないでしょうか。
【名言】堕姫のセリフ集
「お兄ちゃああん!!」
巻・話数 | 10巻・85話 |
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戦いの最中で宇随に首を斬られ、「弱すぎだろ」などと言われた堕姫は、突然ギャン泣き。子どものように駄々をこね始めた彼女に、さすがの宇随もぎょっとしてしまいます。 「頸斬られたぁ頸斬られちゃったああ」と癇癪を起こした後、彼女が口にしたのが「お兄ちゃああん!!」という有名なセリフです。「駄々っ子でお兄ちゃんっ子」という堕姫の本質がよくあらわれています。
「何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!!」
巻・話数 | 11巻・97話 |
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炭次郎らとの死闘の後、堕姫と妓夫太郎は命を落としました。黄泉路で再会を果たした2人ですが、妓夫太郎は妹には光の指す方へ行くよう言い、自分は1人で暗いほうに行こうとします。 しかし堕姫はそんな兄の背中に飛びつき、絶対に離れないと号泣。そのとき彼女の口から飛び出したのが、「何回生まれ変わってもアタシはお兄ちゃんの妹になる絶対に!!」という泣かせる名ゼリフでした。
【声優】『鬼滅の刃』で堕姫の声を演じるのは?
堕姫の声優は沢城みゆき
2022年1月現在、堕姫が登場する「遊郭編」がアニメ2期として放送中です。花魁としての妖艶な姿や、兄を前にしたときの駄々っ子のような姿と、様々な姿で読者を魅了した堕姫を演じるのは沢城みゆき。 沢城みゆきの演技には、歳を取らずとも長年君臨する堕姫の、若々しく貫禄のある雰囲気がしっかりと表れていました。ファンからも「声色が変幻自在すぎ……」「聞いてるだけでゾクッとした」と、好評の声が相次いでいます!
帯の声優は伊藤静
堕姫の帯に声を当てるのは伊藤静です。 彼女の過去出演作には『ハヤテのごとく!』桂ヒナギク役や『監獄学園』の白木芽衣子役、『魔法科高校の劣等生』藤林響子役などがあります。
『鬼滅の刃』堕姫(だき)の妖艶な魅力は「遊郭編」でチェックしよう
『鬼滅の刃』の「遊郭編」で炭治郎たちの前に立ちはだかる鬼のひとり・堕姫について、強さや生い立ちや最期の様子などを紹介しました。 彼女は花魁としての凛とした姿も素敵ですが、兄が登場して“妹の顔”を見せるようになってからはさらに魅力が増すキャラクターです。 「遊郭編」を見直して、彼女の活躍を存分に楽しみましょう!