『鬼滅の刃』嘴平伊之助(はしびらいのすけ)の素顔は美形男子！？死亡説や母親の秘密に迫る！

猪の頭を被り、鍛え上げられた上半身を隠すことなく過ごすという野性的な姿が特徴の嘴平伊之助(はしびらいのすけ)。 この記事ではそんな彼の普段は隠された素顔やアオイとの関係、強さを徹底解説していきます。 ※この記事は『鬼滅の刃』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

彼は山育ちで、文字や一般常識に馴染みがありません。趣味は童遊びの「ことろことろ」、好物は天ぷらで、どちらも鬼殺隊入隊後の出来事で出会ったものです。 趣味はファンブックで初めて明かされ、好物の天ぷらは「鼓の鬼」響凱(きょうがい)を倒した後に立ち寄った「藤の花の家紋の家」でご馳走になっていましたね。 山育ちの背景には赤子の頃に捨てられて猪に育てられたという驚きの過去があり、被っている頭は育ててくれた猪のものです。野性の中で育ったためか闘争心が強く、初めは同期の炭治郎・善逸に対しても躊躇なく暴力を振るっていました。

伊之助と信頼関係を築きながらも、ときには対立することもある善逸。そんな彼ですらも、伊之助のことを「美形」だと語っています。実はアニメで放送された「コソコソ噂話」において、善逸が悔しさをにじませながら、伊之助がイケメンだとしぶしぶ認めるシーンが描かれていました。 ちなみに善逸は大の女好きで、自分よりモテる男が大嫌いです。彼が伊之助に対抗意識を燃やし、たびたび衝突しているのも、そのイケメンぶりが原因のひとつなのかもしれませんね。

遊郭編で潜入捜査をした際、伊之助は荻本屋という店に引き取られました。そのスカウトをした遣手の女性は厚化粧の上からそのイケメンぶりを見抜いて、すっぴんになった伊之助を「美形の子」と大絶賛！周囲にいた女性もその美しさに驚きを隠せていませんでした。 また上弦の陸として炭治郎たちの前に立ちはだかった堕姫も伊之助の顔を「美しかった」と認めています。他者の容姿に恐ろしく厳しい堕姫にすら認められる、伊之助は作中でも1番の美形なのかもしれません。

人間離れした体力を持つ伊之助ですが、ファンの間ではたびたび「死亡説」が囁かれてきました。結論から言うと、彼は死なずに最後まで生き延びています。しかしながら、これまでに何度も死のピンチがあったことは確かです。 遊郭編では妓夫太郎に背中から刺されており、本人は「内臓をずらした」と語っていましたが、最後にはひん死の状態に。禰豆子の血鬼術により治癒したものの、それがなければ死んでいてもおかしくありませんでした。 また上弦の弐・童磨と戦った際もギリギリまで追い詰められ、その後の無惨との戦いでもボロボロになっています。正直生き残っているのが奇跡と言ってもいいレベル。伊之助のタフさは登場人物のなかでも随一だと思われます。

『鬼滅の刃』の序盤、那田蜘蛛山で見た走馬燈の中に現れた母親。「ごめんね伊之助」と涙を流して彼を捨てた彼女の真相が描かれたのは、上弦の弐・童磨(どうま)との戦いの最中でした。 戦闘中、伊之助の素顔を見た童磨は「見覚えがある」と言い出し、自分の顔をその女性のものへと変化させます。伊之助と同じ色の瞳を持つ、優しい顔立ちの母・琴葉の姿でした。 母親などいないと言い張る伊之助は、皮肉にも対峙した鬼から母親のことを教えられます。かつて酷い暴力にさらされ、耐えかねた琴葉は幼い伊之助と共に童磨の宗教組織に逃げ込みました。 その後は幸せに暮らしていましたが、ある日童磨の正体に気づき、組織から逃げることに……。ですが逃げきることはできず伊之助だけでも助けようと、崖から落とした後に殺されてしまったのです。

猪の頭の下には、まさしく美少年と言える中性的な素顔が隠されています。その美貌は、美しい人間しか狙わない上弦の陸・堕姫(だき)が認めたほど。一方、性格は荒々しく好戦的で、外見のイメージからはかけ離れています。 彼の性格には「山育ちであること」が大きく影響しており、彼は野性の動物たちと育ち力比べをするうちに、他者を「弱者か強者か」で認識するようになったのです。 当初は強者として振る舞っていたものの那田蜘蛛山で父鬼に負け、冨岡義勇(とみおかぎゆう)に全く相手にされなかった後は深く落ち込んだ様子を見せていました。さらに鬼殺隊入隊後は多くの人と関わり「人の心」に触れ、周囲を励ますなどの以前とは違う行動もとるようになっていきます。 煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)の最期に立ち合い、炭治郎を励ましたシーンは彼の成長が伝わる象徴的なシーンと言えるでしょう。 そして童磨との戦いで、彼は母である琴葉から愛されていたと知り、またひとつ新たな感情を知ります。戦いのあと、母の愛と死を実感した伊之助は涙を流しながら「母ちゃん」とこぼしました。それまで「母親は俺がいらなかった」と語っていましたが、それは間違いだったと痛感したのです。 捨て子として荒々しく育ってきた伊之助が、やっと「人の子」に戻った瞬間でした。自分勝手でワガママだった彼は、様々な戦いを通して立派な人間へと成長していったのです。

伊之助が人の優しさに触れたとき、彼の周囲には「ほわほわ」というエフェクトが登場します。これが最初に描かれたのは単行本4巻28話(アニメ版15話)、炭治郎に「ありがとう」と言われたシーンでした。伊之助は誰かに感謝されるのは初めてで、戸惑うような素振りを見せています。 さらにその言葉をきっかけに、自身を世話してくれた老婆を思い出した伊之助。着物や食事など甲斐甲斐しく面倒を見てくれた彼女に対し、言語化できないあたたかな気持ちを感じます。「ほわほわ」には優しさに初めて触れた伊之助の「喜び」と「戸惑い」が含まれているようでした。 また単行本19巻163話(アニメ版未放送)で母を思い出したシーンでも、「ほわほわ」としたエフェクトが描かれています。ここでの伊之助は困惑というよりも、それを受け入れているような表情を浮かべていました。もしかしたらこのシーンで伊之助は「人の優しさ」を理解できたのかもしれません。

彼は「獣(けだもの)の呼吸」という独学で身につけた呼吸法の使い手で、二刀流で戦います。鬼殺隊入隊まで一切柱や育手に関わっておらず、最終選別には負かした鬼殺隊士から奪った日輪刀で参加していました。 基本的には「猪突猛進」と言える直線的な攻撃をするものの、野性の中で鍛えられた体の柔軟性を活かして関節を外すなどのトリッキーな戦い方をすることもあります。 日輪刀はギザギザに刃こぼれしていますが、これは「千切り裂くような切れ味」へのこだわりによるもの。刀鍛冶に刀を貰うやいなや自ら刃こぼれさせ、彼を怒らせていました。 伊之助の感覚で優れているのは「触覚」で、露出した上半身で相手の殺気を読み取るなど、センサーとして活かされています。

無惨を討った炭治郎らによって、平和を手に入れた現代。そこには伊之助とそっくりの植物学者、嘴平青葉(はしびらあおば)の姿がありました。青い彼岸花の研究をする優秀でうっかり屋な青葉ですが、彼の先祖は伊之助と蝶屋敷の神崎アオイになります。伊之助とアオイは結婚していたのです。 彼らの初対面は那田蜘蛛山編後の蝶屋敷でした。そこで伊之助の機能回復訓練の相手を務めたのが、当時は伊之助よりも身体能力が優れていたアオイです。しかし訓練を重ねるうちに能力が向上し、彼女を思いっきり負かすようになった伊之助。そんな2人の関係が変化したのが最終決戦後でした。 いつものようにつまみ食いをする彼に説教をするアオイは、伊之助用に軽食を用意します。それを受けた伊之助は嬉しそうにそのおにぎりを頬張っていました。 母から愛を受け取れなかった伊之助は、叱りながらも無償の愛をくれる彼女に惹かれたのでしょう。

崖から落とされた後のことは、番外編「伊之助御伽草子」で明らかにされました。崖から落とされた伊之助は川に落ち、猪に育てられたことで奇跡的に生き延びます。そして、4, 5歳ごろまで育った頃にある民家へ迷い込みます。 そこに住んでいたのは土木業をしているのであろう「たかはる青年」と、その祖父でした。祖父は少々ボケており、猪頭の伊之助を警戒することなく餌付けしたり、膝にのせて百人一首を読み聞かせました。たかはるは祖父が得体の知れない存在、伊之助を構っているのを見る度に怒鳴って追い払います。 そのうち伊之助はたかはる譲りの乱暴な口調と言葉を覚え、たかはる達の家を縄張りとしてしまいました。この出会いによって、伊之助はぎりぎりの人間らしさを得ることができたのです。

野性的で闘争心にあふれる伊之助を演じたのは、松岡禎丞(まつおかよしつぐ)。伊之助にぴったりな荒々しい声を見事に吹き込んでいます。 北海道帯広市出身で、道内の声優学校を探したものの上京をすすめられて東京へ。代々木アニメーション学院を経て日本ナレーション演技研究所に入所しました。2009年にはアイムエンタープライズ所属となり、同年に『東のエデン』AKX20000役でデビューしました。

●『神様のメモ帳』藤島鳴海 ●『アイドルマスター SideM』御手洗翔太 ●「ソードアート・オンライン」シリーズ キリト ●『食戟のソーマ』幸平創真

作中屈指の美しさと荒々しさを併せ持つ嘴平伊之助。最初は誰にでも牙をむいていた彼が、次第に人間として成長していく姿を見るのも、『鬼滅の刃』の醍醐味の1つです。2024年5月からは「柱稽古」編の放送がスタートしたため、テレビでもどんどん成長していく伊之助を見守れるはず。 アニメ版もいよいよ最終決戦が迫り、物語も佳境に突入していきます。これを機に改めて本作を復習し、今後の伊之助が見せる活躍に備えてみてはいかがでしょうか！