十二鬼月(上弦/下弦)のメンバーを一覧解説!豪華声優や各キャラの最後が知りたい【鬼滅の刃】
『鬼滅の刃』に登場する「十二鬼月」は鬼舞辻無惨によって選ばれた鬼の精鋭集団です。今回はそんな十二鬼月(上弦/下弦)の全メンバーを一挙紹介。彼らの強さや最後の瞬間、豪華声優陣まで徹底解説していきます。 ※この記事では『鬼滅の刃』の重要なネタバレを含みます。
タップできる目次
- 十二鬼月(じゅうにきづき)のメンバーを一挙解説!無惨のもとに集う精鋭集団の強さとは
- 全ての鬼の始まり!鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)
- 上弦の壱:黒死牟(こくしぼう)
- 上弦の弐:童磨(どうま)
- 上弦の参:猗窩座(あかざ)
- 上弦の肆:半天狗(はんてんぐ)
- 上弦の伍:玉壺(ぎょっこ)
- 上弦の陸:堕姫と妓夫太郎(だきとぎゅうたろう)
- 上弦の鬼(後任)
- 下弦の壱:魘夢(えんむ)
- 下弦の伍:累(るい)
- 下弦の鬼(前任)
- その他の鬼
- 十二鬼月は病気がモチーフ?
- 鬼の強さランキング
- 十二鬼月が結成されたきっかけは?
- 階級が入れ替わる「入れ替わりの血戦」とは?
- 鬼舞辻無惨からの上弦の鬼の評価
- 十二鬼月の魅力は強さだけではない!過去や性格が個性的な鬼たち
十二鬼月(じゅうにきづき)のメンバーを一挙解説!無惨のもとに集う精鋭集団の強さとは
「十二鬼月(じゅうにきづき)」とは、すべての人喰い鬼の首領・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)によって選別された鬼たちの最精鋭の総称です。その階級は大きく「上弦」と「下弦」の2つに分けられていますが、さらにそれぞれに6つずつの階級があります。
十二鬼月の選別方法は?
十二鬼月の選別方法は、無惨による完全実力主義。基本的には、十二鬼月に属する鬼が死んで空席ができることでメンバーが入れ替わります。しかし、失態を犯した鬼が無惨に見限られた時や、さらなる強い鬼が出現した時などには、容赦なく階級を剥奪されたり順番が入れ替わったりすることもあるのです。
上弦の鬼・下弦の鬼の違いは?
十二鬼月は上弦の鬼6人と下弦の鬼6人によって構成されていますが、上弦と下弦の違いは簡単にいうと「強さ」です。彼らは上弦の壱から下弦の陸まで、その強さによって番号が割り振られています。 また上弦の鬼は両目に数字が刻まれているのに対し、下弦の鬼は片目にのみ数字が刻まれているという違いもありますよ。
全ての鬼の始まり!鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)
見た目 | 洋装の男性/和装の女性/子供 |
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血気術 | 黒血枳棘(こっけつききょく) |
最後 | 日光に灼かれて死亡 |
初登場 | 原作:2巻11話 アニメ:「竈門炭治郎 立志編」7話 |
声優 | 関俊彦 |
ここからは十二鬼月のメンバーについて紹介していきます。 まずは、すべての人喰い鬼をまとめる頭領・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)。1000年以上前に鬼になった彼が生み出した中でも上位の鬼たちは「十二鬼月」と呼ばれ、鬼殺隊の柱たちですら苦戦しますが、その頂点に立つのが無惨です。 物語の最重要人物として炭治郎達と対峙しました。すべての鬼には無惨の呪いがかかっており、彼の秘密を喋った鬼は握り潰されて死ぬようになっています。
鬼舞辻無惨の最後
無限城を捨て地上に出てきた無惨は、珠世が仕掛けた「細胞破壊の薬」が決め手となり弱っていきます。再生も分裂もできなくなって窮地に立たされた無惨は、地下に逃走しようとしますが、それも鬼殺隊が一丸となって阻止。 最後は無惨の肉の鎧に巻き込まれた炭治郎が渾身の一発を腹に食らわせ、鎧を砕かれた無惨はそのまま朝日に焼かれました。
無惨様粘りすぎ…まさに泥試合。鬼殺隊の被害を思うとやっぱ鬼の始祖って伊達じゃない。
声優は関俊彦
アニメで無惨役を演じるのは81プロデュース所属の関俊彦です。落ち着いた柔らかい声の持ち主で、クール系からやんちゃ系まで幅広い役を演じてきました。 おもな代表作には、『NARUTO -ナルト-』のうみのイルカ役、『忍たま乱太郎』の土井先生役などがあります。どちらかというとさわやかな役を演じることが多いイメージですが、本作では生まれついての悪役を見事に演じ切っています。
上弦の壱:黒死牟(こくしぼう)
黒死牟(こくしぼう)は十二鬼月最強の鬼にして最強の剣士。厳格で無惨への忠誠心が強いのはもちろんしっかりした組織論を持ち、階級や年功序列を重視する性格です。 これらのことから、十二鬼月の中でも安定した精神を持っているのが分かります。そのため、部下たちに厳しい無惨からはもっとも厚い信頼を寄せられているのです。 その強さは、「痣」を発現させた鬼殺隊「柱」の3人を相手にとっても圧倒するほどでした。
人間だった頃のコンプレックスも黒死牟の強さの秘密?
黒死牟の人間時代は、戦国時代に生まれた「継国巌勝(つぎくにみちかつ)」という武家の長男でした。鬼殺隊にも入隊し、「月の呼吸」を使う強力な剣士として活躍を遂げました。 しかし長男の自分より優れた双子の弟に対して、強い嫉妬やコンプレックスを抱いていたようです。
黒死牟の最後
不死川実弥・悲鳴嶼行冥・時透無一郎の3人の柱との激戦の末、悲鳴嶼に頸を落とされるも、再生し化け物じみた姿に変化する黒死牟。 最強の剣士になることを求めていたはずが、実際は醜い化け物になっていることに驚愕しながら最期は悲鳴嶼と実弥に頸を落とされます。 死に際、本当は弟のようになりたかったことを悟りながら孤独に消滅していきました。
兄弟のエピソードがグッときた。兄弟の絆で仕留めるのも熱かった。
声優は置鮎龍太郎
黒死牟を演じるのは青二プロダクション所属の置鮎龍太郎です。1989年から活動しているベテラン声優で、舞台俳優としても活躍してきました。 涼やかな低音が特徴で演技力が高く、イケメンキャラからゴツい大男、イロモノキャラまで幅広い役柄をこなします。 おもな代表作として挙げられるのは、『テニスの王子様』の手塚国光役や『BLEACH』の朽木白哉役、『名探偵コナン』の沖矢昴役などです。冷静沈着なキャラのイメージが強いので、黒死牟の人物像にもぴったりだといえるでしょう。
上弦の弐:童磨(どうま)
童磨(どうま)は十二鬼月の次席にあたる鬼です。見た目は陽気で朗らかな優男の青年ですが、鬼の中でも独特の価値観と性格を持っています。 他者はもちろん自分自身の生死も戯れのように扱い、戯言のような言動が多いです。人を殺す理由も「苦痛から人々を解放するため」だと言っています。 童磨は上弦の中でも妓夫太郎の次に新参者でありながら、天賦の才で上弦の弐まで駆け上がるなどとても高い実力の持ち主。上弦の弐に上がる過程には、過去の猗窩座との戦闘が関係しているようです。
童磨は胡蝶しのぶの仇敵でもある
童磨は100年以上前、まだ人間だった堕姫と妓夫太郎を鬼の世界に引き込んだ張本人。また胡蝶カナエを殺した鬼でもあるため、カナエの妹である胡蝶しのぶにとっては仇敵です。 無限城でしのぶと再会した童磨は激闘を繰り広げますが、しのぶの毒を解毒できることから彼女を苦しめます。
童磨の最後
しのぶの捨て身の罠により毒で体が溶けた童磨に、栗花落カナヲと嘴平伊之助が連携する形でとどめを刺しました。死に際、童磨は自分が殺したしのぶと精神世界で再会。 これまで味わったことのない感情を恋心だと自覚した彼はしのぶを地獄へと誘いますが、「とっととくたばれ糞野郎」と振られ、同時に肉体は伊之助に踏み潰され消滅します。
最後までイライラさせてくる鬼だったな。しのぶ逃げて!
声優は宮野真守
アニメで童磨を演じるのは、劇団ひまわり所属の宮野真守です。これまで数多くの作品で活躍してきた人気声優で、代表作には『DEATH NOTE』の夜神月役や『文豪ストレイドッグス』の太宰治役などがあります。 優男に見えて闇を抱えている……というキャラの演技にも定評があり、童磨の異端っぷりも絶妙に演じてくれそうです。
上弦の参:猗窩座(あかざ)
猗窩座(あかざ)は無惨から特別にさまざまな任務を与えられているため、狩場に留まらず幅広く行動しています。弱者を極端に嫌い、好戦的であると同時に短気な性格です。 策などにこだわらず正面から戦いを挑む武闘派タイプで、特に近接戦を得意とします。武術によって極限まで強化した身体能力を、血鬼術(けっきじゅつ)でさらに強化しながら戦うのも得意です。また武具や飛び道具などを一切使用せず肉弾戦のみで戦う鬼は、上弦の中で猗窩座のみとなっています。 猗窩座はこれらの強さで上弦としての立場を100年以上も保ち続け、過去に鬼殺隊の「柱」を何人も倒しました。
猗窩座の最後
因縁ある炭治郎・冨岡義勇と対峙した猗窩座は、炭治郎のヒノカミ神楽によって頸を落とされます。執念深く再生するも、戦いの中で人間の頃の記憶を取り戻した猗窩座は自らにとどめを刺し消滅。 父親や師匠、婚約者といった生前の最愛の人たちと和解した猗窩座は、彼らと共に地獄の業火へと向かっていきました。
生前エピソード知ると憎めないやつ……個人的に1番強くて怖い鬼だった
声優は石田彰
アニメで猗窩座役を演じる石田彰はピアレスガーベラ所属のベテラン声優です。『NARUTO -ナルト-』の我愛羅役や『銀魂』の桂小太郎役など、さまざまな有名作品に出演してきました。 独特な声とキャラ作りが高く評価されている声優で、クセのあるキャラも難なくこなします。複雑な内面を持つ猗窩座をどう演じ抜くかにも期待大です!
上弦の肆:半天狗(はんてんぐ)
見た目 | 小柄でか弱い老人の姿 |
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モチーフ | 天狗 |
血鬼術 | 分身能力 |
初登場 | 原作:12巻98話 アニメ:「刀鍛冶の里編」1話 |
最後 | 炭治郎に斬られ死亡 |
声優 | 古川登志夫 |
半天狗(はんてんぐ)は小心者で臆病な性格ですが、本質は自分本位でかなりの卑怯者です。 人間だった頃からあらゆる痛みや災いを避けるために他者に擦り付けることも厭わず逃げ続けた結果、災厄を落とす鬼になったというわけです。 半天狗は人間を喰らうという重罪を犯しながら、鬼殺隊には「弱い者いじめだ」と被害者意識を抱いています。このようにかなり自分本位で醜悪な一方、分身体を生み出すなどかなり厄介な血鬼術の使い手です。
「喜怒哀楽」4つの分裂体
半天狗は自身の血鬼術である「分裂能力」によって、舌に喜怒哀楽の文字が刻まれた4つの分裂体を生み出します。それぞれの分裂体は空を自在に飛べる「空喜」、電撃を繰り出す「積怒」、三叉槍を使う「哀絶」、団扇で突風を起こす「可楽」で、いずれも圧倒的な再生能力と固有の血鬼術を持っています。 4人の分裂体を討伐するためには、本体の頸を切るほかありません。
半天狗の最後
分身体に手を焼きながらも、ようやくその頸を落とした炭治郎。ところがそれも本体ではなく分身でした。ちょうど朝日が出始める時間だったこともあり、炭治郎は禰豆子の安全を優先させようとします。 それよりも本体を追うように禰豆子に蹴り飛ばされる形で激励された炭治郎は、匂いをもとに分身体の心臓に隠れる本体を見つけ一刀両断します。
分裂体の声優が強すぎてアニメの方が強キャラ感がすごい!
声優は古川登志夫
半天狗を演じるのは青二プロダクションの古川登志夫です。俳優としては1960年代、声優としては1974年から活躍している超ベテランで、『うる星やつら(1981年版)』の諸星あたる役や「ドラゴンボール」のピッコロ役などで知られています。 どちらかというと二枚目なイメージがある声優ですが、作品によってはひねくれ者や悪役を担当することも。とはいえここまで振り切った悪役を演じるイメージはなかったので、新しい一面が見られそうでドキドキです。 さらに古川登志夫は、半天狗の役をオーディションで勝ち取ったという情報も。青二プロダクションのマネージャーから「この一役一つに絞りましょう」と推されたそうです。76歳のベテランにしても、実力主義でその役が選ばれていることが分かりますね。
分裂体・積怒
積怒は常に怒っている分裂体ですが、行動自体は非常に冷静沈着。他の分身をまとめるリーダー的存在です。錫杖を使ってかなり広い範囲に雷撃を繰り出すことができます。
声優は梅原裕一郎
積怒の声を演じるのは梅原裕一郎です。 『ゴブリンスレイヤー』のゴブリンスレイヤー役や『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』のウェザーリポート役、『あんさんぶるスターズ!!』の蓮巳敬人役など数々のイケメンキャラを演じており、そのイケボと梅原自身のイケメンぶりから多くの女性ファンを虜にしています。
分裂体・可楽
自分にとって「楽しいこと」を追求する戦闘狂・可楽は、団扇を使って突風を巻き起こします。好奇心旺盛な性格ゆえに油断や慢心が多く、禰豆子と戦ったときにはそのせいで大ダメージを受けていました。
声優は石川界人
可楽の声を演じるのは石川界人です。 『翠星のガルガンティア』のレド役で初主演を務め、2014年の声優アワード新人男優賞を受賞。その後は『ハイキュー!!』の影山飛雄役や『僕のヒーローアカデミア』の飯田天哉役などの声を担当しています。
分裂体・空喜
空喜は大きな翼と猛禽類を思わせる手足を持つ分裂体で、一番天狗らしい見た目をしています。強力な爪と音波攻撃、飛行能力が厄介ですが、喜びを重視するためすぐ気を抜くのが弱点です。
声優は武内駿輔
空喜の声を演じるのは武内駿輔です。 17歳で『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロデューサー役に大抜擢されブレイクを果たします。「アナと雪の女王」シリーズではオラフ役を演じるなど様々な声質を出せる実力派声優です。 2021年には日本テレビ『ものまねグランプリ』で初出場・初優勝を飾っており、ポスト山寺宏一とも評されています。
分裂体・哀絶
手にした十文字槍と作務衣姿が特徴の哀絶。非常にテンションが低いですが、それゆえに冷静沈着かつスキがありません。強力な衝撃波で攻撃しますが、戦った相手が玄弥だったのが運の尽き、苦戦を強いられることになります。
声優は斉藤壮馬
哀絶の声を演じるのは斉藤壮馬です。 斎藤壮馬は『ハイキュー!!』の山口忠役でブレイクを果たし『ヒプノシスマイク』の夢野幻太郎役や『ブルーロック』の千切豹馬役など話題作に出演しています。 『あんさんぶるスターズ!!』で葵ひなた・ゆうた兄弟を1人2役で演じわけた演技力も話題に。2017年にCDデビューを果たし、ソロアーティストとしても精力的に活動しています。
分裂体・憎珀天
憎珀天は積怒が他の3体を吸収した形態で、雷神のような見た目をしています。痣が発現した甘露寺でも苦戦するほどの強さを誇りますが、最終的には本体の頸が斬られたため消滅しました。
声優は山寺宏一
憎珀天の声を演じるのは山寺宏一です。若々しい声質から山寺だと気付かない鬼滅ファンも多く、エンディングで名前が判明するとSNSでは「山ちゃんスゴすぎる」といった声が多数寄せられました。 駆け出しの頃に『シティハンター』の端役として出演し、近年では『ONE PIECE』のコラソン役、映画『劇場版 呪術廻戦 0』(2021年)ではミゲル役を演じるなどジャンプ作品を長年支えてきた声優です。 また実写映画ではジム・キャリーやエディ・マーフィなどハリウッドスターの担当声優も長年務めています。
上弦の伍:玉壺(ぎょっこ)
玉壺(ぎょっこ)は醜い異形の姿をした鬼。一見人間に見える鬼が多い十二鬼月の中で最も人外な見た目で、体と繋がった壺の中に身を潜めています。この壺を通して空間転移もできるため、情報収集や探知探索を担うことも。 玉壺は人間時代に芸術家だったというのもあり、鬼になった今も「美」への強い執着を持っています。このため人間を殺す時も、死体の美しさにこだわるなど独特な美学の持ち主です。性格は慇懃無礼ですが、無惨に対してマゾヒストな一面を見せることもあります。
最終形態に進化
普段の玉壺は仮の姿であり、脱皮を行うことで最終形態へと変化します。 見た目は額に模様が現れるほか、頭や体から生えていた腕が消滅する代わりに水かきのついた筋骨隆々な腕が現れます。また蛇のような下半身は鱗で覆われており、まるで半魚人のよう。 最終形態になったあとは触れたものすべてを鮮魚に変える「神の手」という技を繰り出してきます。
玉壺の最後
玉壺は刀鍛冶の里襲撃の際に、時透無一郎と対峙。当初は無一郎を追い詰めた玉壺でしたが、過去の記憶を取り戻し痣を発現した無一郎の強さに圧倒されます。 あっけなく頸を落とされてもなお罵詈雑言を吐く玉壺を、無一郎は「もういいからさ」と冷たくあしらい、さらに横半分に頸を斬ってとどめを刺しました。
生理的に最後まで和解できなかった……凡人には理解が難しい
声優は鳥海浩輔
玉壺を演じるのはアーツビジョン所属の鳥海浩輔です。『NARUTO -ナルト-』の犬塚キバ役や『弱虫ペダル』の今泉俊輔役、『刀剣乱舞-花丸-』の三日月宗近役などで知られています。 幅広い声域の持ち主であるうえ、演技力にも定評のある鳥海浩輔。彼はさまざまな性格のキャラを演じ分けることができ、ヤンデレやドSなど異色なタイプも得意としています。かなり予想外なキャスティングではありますが、彼が歪みに歪みきった玉壺をどう演じるのか楽しみです!
上弦の陸:堕姫と妓夫太郎(だきとぎゅうたろう)
堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)は兄妹2人組の鬼で、遊郭(吉原)を主な狩場にしています。表向きは人間のふりをしている堕姫が中心ですが、戦闘時には兄の妓夫太郎も出現。 堕姫と妓夫太郎は一心同体のような存在でもあり、両方を倒さない限りどちらかの頚(くび)を斬っても不死身です。かつて2人で死にかけていたところを、童磨に助けられて鬼の世界に誘われました。 妹の堕姫は美しい花魁として、ほぼ完全に人間として溶け込んで遊郭で生活しています。しかし時おり癇癪を起こしては、美しい女性を喰らったり遊女や丁稚を虐げたりしているようです。戦闘力の大半は妓夫太郎に集中しているため、堕姫単体ではあまり強くありません。 兄の妓夫太郎は、自分たちの狩場の維持や管理を担っています。ふだんは妹の中で眠って過ごしているため、滅多にその姿を現しません。堕姫より強い敵が現れると姿を現し、妹を傷つける敵を殲滅しようとします。 命や力の大半を妹に与えていますが、上弦の陸としての強さや本質は妓夫太郎が握っています。
堕姫と妓夫太郎の最後
同時に頸を落とさなければ倒せない堕姫と妓夫太郎に苦戦するも、宇髄天元が捨て身の作戦で鬼を抑え、そこに炭治郎が妓夫太郎に、善逸と伊之助が堕姫に斬撃を喰らわせて、2人同時に頸を落とすことに成功します。 頸だけどなった兄妹は喧嘩しながらも、最期は仲直り。兄は妹を背負いながら共に地獄へと向かっていきました。
兄妹鬼vs竈門兄妹の対比がよかった!1番好きなエピソードかも
堕姫の声優は沢城みゆき
アニメで堕姫の声を担当するのは、青二プロダクション所属の沢城みゆきです。クールなキャラも色っぽいキャラもこなす演技派で、『ルパン三世』の峰不二子役や『HUNTER×HUNTER』のクラピカ役などで知られています。 花魁として君臨する姿と駄々っ子としての表情、どちらも見事に演じており、堕姫というキャラをよりいっそう魅力的にしてくれていました!
妓夫太郎の声優は逢坂良太
アニメで妓夫太郎を演じるのは、EARLY WING所属の逢坂良太です。さわやかな好青年といった雰囲気の声の持ち主で、『はたらく魔王さま!』の真奥貞夫〈魔王サタン〉役や『暗殺教室』の磯貝悠馬役などで知られています。 彼の声そのものは妓夫太郎とは合いませんが、視聴者を「誰!?」と驚愕させるほどおどろおどろしい演技を披露していました。
上弦の鬼(後任)
ここから紹介する上弦の鬼(後任)は、空席となっていた上弦の肆、伍、陸の3席に新たに据えられた鬼です。鬼の本拠地である無限城を舞台とする総力戦において、乗り込んできた鬼殺隊を殲滅するために立ちはだかります。
鳴女(なきめ)
見た目 | 琵琶を持った長髪の女 |
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モチーフ | 琵琶の付喪神(つくもがみ)「玄上(げんじょう)」 |
血鬼術 | 空間操作・転送・探索 |
初登場 | 原作:6巻51話 アニメ:「炭治郎立志編」26話 |
最後 | 無惨の呪いにより頭部が破裂し死亡 |
声優 | 井上麻里奈 |
鳴女(なきめ)は上弦の鬼(後任)の1人。空間系の中でも希少で強力な血鬼術を使うため、超希少な鬼として十二鬼月になる前から無惨に重用されていました。半天狗が死んだことで、新たな上弦の肆として無惨の側近を務めるようになります。 鳴女は琵琶を鳴らすことで、鬼の本拠地である無限城の空間を操作することが可能。これらの能力を使って鬼殺隊の動きを止めて時間稼ぎをしたり、新たに習得した血鬼術で探知探査を務めたりもします。 無限城では愈史郎に脳を乗っ取られた鳴女。無惨は彼女の脳の奪還を試みますが失敗し、自壊の呪いを発動。鳴女は呪いにより頭部が破裂し死亡しました。
生前エピ読んでギャップに好きになった!本編でももっと味を出してほしかったかな
声優は井上麻里奈
鳴女を演じるのは青二プロダクション所属の井上麻里奈です。2004年から活動を開始し、『進撃の巨人』のアルミン・アルレルト役や『僕のヒーローアカデミア』の八百万百役、『呪術廻戦』の禪院真依役など、さまざまな話題作で活躍してきました。 地声は落ち着いた響きですが、声域が広く幅広い年代の女性や少年役を演じ分けます。いろいろなタイプの声を出すことができ、どんな役柄も器用にこなすので、鳴女の得体の知れなさもうまく表現してくれることでしょう。
新・上弦の伍 名称不明
死んだ玉壺に代わって新たな上弦の伍となった「嗣の三鬼」の1人で、名称不明の鬼。無限城にはいないため、謎の多い存在です。
獪岳(かいがく)
獪岳(かいがく)は「雷神」をモチーフにした上弦の鬼(後任)の1人で、見た目は翡翠色の瞳と頬に紋様がある青年です。死んだ堕姫と妓夫太郎の代わって新たな上弦の陸となり、無限城に乗り込んだ鬼殺隊に立ちはだかります。 獪岳は人間時代に鬼殺隊の一員だったという、鬼の中でも特殊な過去を持ちます。このため背中に日輪刀を背負い、剣術による攻撃も可能。我妻善逸のかつての兄弟子でもあり、無限城で再会した善逸と戦うことになります。 獪岳はかつて善逸と共に「雷の呼吸」を学んだため、鬼なった現在でもこの技を使用可能です。しかしその威力は従来の「雷の呼吸」をはるかに超え、血鬼術で大幅に強化されています。 最期は善逸が編み出した「漆ノ型」で頸を落とされて死亡。皮肉にも善逸が憧れの兄弟子と肩を並べられるようにと編み出した技によって、自尊心もろとも砕かれて死ぬことになりました。
善逸推しだから本当に憎かった!プライドぼっこぼこになってスッキリした
声優は細谷佳正
アニメで獪岳を演じるのは、フリーで活動する声優・細谷佳正。響き豊かな低音ボイスが持ち味で、代表作は『ゴールデンカムイ』の谷垣源次郎役や『彼方のアストラ』のカナタ・ホシジマ役などです。 クールなイケメンから熱血漢、皮肉屋まで幅広い役どころをこなす実力派で、自然な演技にも定評があります。
下弦の壱:魘夢(えんむ)
見た目 | 洋装の青白い青年 |
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血気術 | 強制昏倒催眠の囁き 強制昏倒睡眠・眼 |
最後 | 伊之助と炭治郎に頸を斬られ死亡 |
声優 | 平川大輔 |
魘夢(えんむ)は下弦の中でもっとも強い眠り鬼です。累の死を受けて無惨に呼び出された下弦の中で唯一生き残り、無惨の血を分け与えられます。 一見穏やかな青年ですが、性格は醜悪で歪んだ美学の持ち主。他人の不幸や苦しみはたとえ同族の鬼であっても、それを見るのが幸せと考えています。 ほかの下弦が殺され苦しんでいる姿を見て恍惚な笑みを浮かべ、その醜悪さを無惨に見込まれます。そして、本来はほかの下弦と共に殺されるはずだった運命を逃れたのです。 無惨から力を与えられた魘夢は、竈門炭治郎と鬼殺隊「柱」の抹殺を命じられ動き出します。人間を強制的に眠らせて、夢の世界に引き込む血鬼術を使用。人間たちを「幸せな夢を見せてやる」と言いくるめて利用し、無限列車に乗った炭治郎一行に強敵として立ちはだかります。
魘夢の最後
無限列車にて炭治郎たちを夢の世界に引き込むものの、現実世界に戻った煉獄杏寿郎、及び彼の指示を受けた伊之助と炭治郎によって追い詰められることに。最期は2人によって頸を斬られ、悪夢のような現実を嘆きながら消えていきました。 彼の死によって無限列車は横転。しかし煉獄の活躍により、乗客も全員無事でした。結果としてなにも成し遂げられないまま、魘夢は死んだのです。
現実逃避したい日々だから魘夢には夢に連れてってほしい
声優は平川大輔
アニメで魘夢役を演じたのは、フリーの声優として活躍する平川大輔です。『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』の花京院典明役や『Free!』の竜ヶ崎怜役など、これまで数々の人気作品に出演してきました。 やさしい声の持ち主である一方、ねっとりとしたクセの強い演技を得意としています。一見穏やかではあるものの危険な魘夢というキャラにもぴったりのキャスティングです。
下弦の伍:累(るい)
見た目 | 真っ白な肌と髪を持つ少年 |
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血気術 | 刻糸牢(こくしろう) 殺目篭(あやめかご) 刻糸輪転(こくしりんてん) |
最後 | 冨岡義勇に頸を斬られて絶命 |
声優 | 内山昂輝 |
累(るい)は強硬な蜘蛛の糸を自在に操る蜘蛛鬼。「那田蜘蛛山」と呼ばれる不気味な山を縄張りとし、家族(母・父・兄・姉)と共に暮らしています。 しかしこの家族はいずれも累が集めた配下の鬼であり、それぞれの役を演じさせているだけの偽りの家族に過ぎません。しかも累は家族として集めた鬼たちを恐怖や暴力によって無理やり従わせているため、その実態は本来の家族とは程遠いです。 炭治郎と禰豆子を見た累は、兄を守ろうとする禰豆子の愛情に感動。禰豆子を新しい「妹役」として迎えようと、異様な執着を見せるようになります。
累の人間時代の体験が「家族」へのこだわりに繋がる
累が家族にこだわるのは、人間だった頃の家族との体験が深く関係しています。病弱で自由に歩くことさえ難しかった累は、無惨によって鬼にされ強い肉体を手に入れました。 しかし鬼になった以上、生きるために人を喰い続けなければなりません。そんな累を殺して心中しようとした両親を、彼は返り討ちにしてしまったのです。 累との激戦は炭治郎と禰豆子を大きく成長させ、2人の絆をより強固なものにするきっかけとなりました。
累の最後
那田蜘蛛山で竈門兄妹と対峙。炭治郎のヒノカミ神楽と、禰豆子の血鬼術・爆血によって頸を落とされたかに見えた累でしたが、斬られる前に自らの糸で頸を落とすことで生き延びていました。 力を出し尽くした炭治郎たちを殺そうとした瞬間、救援に駆けつけた冨岡義勇によって一瞬にして糸も頸も斬られて絶命します。
何度読んでも泣く…累はアカン…来世で幸せになってね
声優は内山昂輝
アニメで累を演じたのは劇団ひまわり所属の内山昂輝です。いくらか陰があるクール系の声の持ち主で、『ハイキュー!!』の月島蛍役や『僕のヒーローアカデミア』の死柄木弔役などで知られています。 演技力にも定評があり、複雑な背景と切ないドラマを持つ累というキャラも見事に演じ切っていました。クライマックスでの演技からは目が離せません!
下弦の鬼(前任)
響凱(きょうがい)
見た目 | 肩や腹、脚などに鼓が生えたおぞましい姿 |
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血気術 | 尚速鼓打ち(しょうそくつづみうち) |
最後 | 炭治郎に頸を斬られて死亡 |
声優 | 諏訪部順一 |
響凱(きょうがい)はかつて十二鬼月の下弦の陸だった、「鼓屋敷(つづみやしき)」を縄張りとする鬼です。 炭治郎と出会った時には、無惨に見限られてすでに下弦の立場を失っていました。体中にある鼓を打つたびに屋敷の空間を回転させ、空間を支配する厄介な血鬼術を使います。 響凱は人間時代、主に伝奇小説を書く小説家でした。しかし小説が知人に酷評されたことに怒り、その知人を殺害してしまったのです。このような過去から、戦闘中に原稿用紙を踏まず称賛の言葉までくれた炭治郎に胸を打たれています。
響凱の最後
自身のテリトリーである屋敷の中に乱入してきた炭治郎と対峙。すでに負傷していた炭治郎は、響凱の血鬼術に翻弄されますが、最期は炭治郎が隙を縫って一撃を入れたことで頸を落とすことに成功します。 炭治郎は死に際に響凱の血鬼術がすごかったと褒め称えました。長年「認められたい」という思いを抱いていた響凱は満足気に涙を流して消滅していきます。
知的な雰囲気と最期のシーンが好きだった鬼。バックボーンしっかりしてると憎めない
声優は諏訪部順一
アニメで響凱の声を担当したのは、東京俳優生活協同組合所属の諏訪部順一です。一度聞いたらなかなか忘れられない独特の雰囲気の声を持ち味としており、王道イケメンから悪のカリスマまでさまざまな役を演じてきています。 おもな代表作は『テニスの王子様』の跡部景吾や『呪術廻戦』の両面宿儺など。メイン級のキャラではないにもかかわらずこれほどの大物がキャスティングされるとは、さすが人気作品です……。
姑獲鳥(うぶめ)
血鬼術 | 特殊なお香を焚き、嗅いだ者を幻惑する |
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最後 | 不死川実弥に頸を斬られて死亡 |
姑獲鳥(うぶめ)はかつて十二鬼月の下弦の壱だった、町外れにある屋敷を根城にする鬼です。彼女はそこで大量の子どもや子どもの捜索にきた鬼殺隊士たちを誘拐し、捕食しながら暮らしていました。 一見誘拐した子どもに優しく接しているようですが、実際は好き勝手な育児をして子どもを衰弱させた挙げ句、「自分の胎内に還す」という名目で子どもたちを喰らい続ける残忍な性格です。
佩狼(はいろう)
血鬼術 | 鹵獲腔(ろかくこう) 鹵獲腔・影狼(かげろう) 鹵獲腔・戦禍陣狼(せんかじんろう) |
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最後 | 煉獄杏寿郎に影の血鬼術ごと斬られて死亡 |
佩狼(はいろう)はかつて十二鬼月の下弦の弐だった、軍服のような洋装が特徴的な鬼です。彼は情緒不安定な性格をしているため、「憤死してしまう」という言葉をよく口にします。 彼はかつて杏寿郎の父である煉獄槇寿郎とも戦ったものの敗北し、なんとか逃げ延びたもののそれ以来復讐のために槇寿郎を狙い続けています。
その他、下弦の鬼たち
下弦の鬼は、これまで紹介してきた鬼たちの他にも存在します。ここでは作中に登場した下弦の鬼をまとめました。
下弦の弐 | 轆轤(ろくろ) |
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下弦の参 | 病葉(わくらば) |
下弦の肆 | 零余子(むかご) |
下弦の陸 | 釜鵺(かまぬえ) |
彼らは特に活躍する場もなく、無惨の手によって「解体」されてしまった鬼たちです。十二鬼月の地位と称号を与えられていた彼らでさえ、無惨の手にかかれば一瞬で命を落としてしまいました。
その他の鬼
珠世
見た目 | 和装の女性 |
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血気術 | 惑血(わくち) |
最後 | 無惨に頭を握り潰されて死亡 |
声優 | 坂本真綾 |
珠世(たまよ)は炭治郎らと協力関係にある鬼で、無惨の殺害を目論んでいます。博識で医術の心得があり、自分の体を科学的に弄ることで無惨の呪いを解除しました。 もともと彼女には最愛の夫と子供がいました。病で先がなかった珠世は、子供の成長見たさに無惨の誘惑に負け鬼になってしまいます。しかし鬼になった彼女は自我を失い、気付いたときには夫と子供を殺していました。 彼女はこの悲惨な経験から無惨を恨み、鬼を人間に戻す研究を重ねていたのです。
珠世の最後
柱稽古を重ねるある晩、突如産屋敷邸に無惨が訪れます。そして自爆した産屋敷によってダメージを負った無惨に攻撃をしたのが、珠世でした。 「鬼が人間に戻る薬」を直接体内に入れる珠世ですが、無惨は彼女ごと薬を吸収します。そして遂には薬を分解され無惨は復活、珠世は頭部のみにされてしまいます。彼女はそのまま頭部を握り潰され亡くなってしまいました。 珠世の死はバリバリと骨を握り潰す音が鳴る、残酷なシーンとなっています。
壮絶な散り際でちょっとトラウマ。無惨ガチで鬼……ってなった。
声優は坂本真綾
アニメで珠世を演じているのは、フォーチュレスト所属の坂本真綾です。幼い頃から演技の仕事をしてきた人物で、声優としてだけでなく女優としても活躍しています。 おもな代表作は『桜蘭高校ホスト部』の藤岡ハルヒ役や『攻殻機動隊』の草薙素子。伸びやかで透明感のある声を活かし、本作では儚げでどこか憂いを抱えた鬼の女性・珠世を魅力的に演じています。
愈史郎
見た目 | 若い男性 |
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血気術 | 視覚を操る |
最後 | なし(生存) |
声優 | 山下大輝 |
珠世は人間を鬼にする研究もしていました。そして彼女が唯一鬼化に成功したのが、愈史郎(ゆしろう)です。珠世と同じく人間を食べずとも生きていける体であり、彼女の手伝いをしています。 愈史郎はもともと不治の病を患っており、人ではなくなるのを承知のうえで珠世に鬼化してもらいました。そのため彼女をとても尊敬しており、同時に異性としての愛情も抱いています。 天邪鬼な面もありますが、彼も炭治郎らの貴重な協力者です。
愈史郎の最後
結論から言うと、愈史郎は最後の戦いでも死なずに生き延びています。無限城での戦いで大活躍し、無惨が消滅すると珠世のかんざしを手に涙を流す愈史郎。すべての戦いが終わった後、愈史郎は炭治郎のお見舞いにやって来ました。 愈史郎は「えらいよ、お前は」と言葉を残し、思い出したようにいつもの毒舌を発揮します。彼は炭治郎に、珠世を覚えてられるのは愈史郎だけだから死なないでくれと言葉を掛けられました。 そして現代では、謎多き画家となっています。
記憶のなかで珠世姉さんは生きつづける、これぞ「愛」!!!
声優は山下大輝
アニメで愈史郎を演じるのはアーツビジョン所属の山下大輝です。少年らしい声の持ち主で、『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久役や『弱虫ペダル』の小野田坂道役などで知られます。 おどおどした気弱なキャラを演じる傾向がある声優ですが、本作では少しひねくれたところもある愈史郎を演じました。その毒舌っぷりからも目が離せません!
お堂の鬼
お堂の鬼は炭治郎が初めて遭遇した鬼で、狭霧山へ向かう途中にあるお堂で人間を捕食していました。炭治郎から斧で斬りつけられてもすぐに治癒したり、バラバラな状態になっても喋り続けたりと鬼が不死であることを体現しています。 最後は斧で木に打ち付けられて動きを封じられ、そのまま夜が明けて日光を浴びたことで消滅しました。
矢琶羽/朱紗丸(やはば/すさまる)
矢琶羽(やはば)と朱紗丸(すさまる)は鬼舞辻無惨が炭治郎にけしかけた鬼で、作中で初めて個体名が判明した鬼でもあります。 矢琶羽は首に数珠のような物を下げ、掌についた目玉でさまざまなものを見通す能力を持っています。また朱紗丸は少女のような姿をした鬼で、毬を使った攻撃を仕掛けてきます。 矢琶羽は炭治郎の水の呼吸により、朱紗丸は珠世の血鬼術と無惨の呪いにより死亡しました。
手鬼
手鬼は鬼殺隊の最終選別が行われる藤襲山で、選別に参加した者を捕食しながら長らく生き延びている鬼。巨体に無数の太い腕が絡みついた不気味な姿をしており、他の鬼とは一線を画しています。 過去に炭治郎の育手である鱗滝左近次から“藤の牢獄”に入れられた手鬼は彼のことを深く憎んでおり、炭治郎が現れるまでは彼の弟子ばかりを狙って捕食し続けていました。
沼の鬼
沼の鬼は炭治郎が鬼殺隊になって初めて戦った鬼で、血鬼術を使用する異能の鬼。額から生えた短い角が特徴的で、まるで忍者のような服を身にまとっています。 3体に分身する能力と沼のような異空間を作る能力を駆使しながら、夜な夜な16歳の少女を襲い続ける沼の鬼。しかし最終的には、炭治郎から頸を斬られて死亡します。
十二鬼月は病気がモチーフ?
*十二鬼月のトップ6に君臨する上弦の鬼のモチーフは、かつて日本を苦しめた伝染病や疫病がモチーフだと考えられています。 わかりやすい例でいえば、作中で「梅毒」との関係がほのめかされている堕姫・妓夫太郎兄妹。また半天狗の額にある大きなコブは、「ハンセン病」の症状のひとつと似ているとも指摘されています。 そのほか、肺に害を与える童磨は「結核」、黒死牟はその名前から「黒死病(ペスト)」がモチーフになっていると予想する声も。ちなみに鬼たちの頂点に立つ無惨は、鬼を増殖させる姿から「ガン細胞」がもとになっていると考察されています。 というのも、医療が発達していない時代の日本では、病気=鬼や神のような得体のしれない恐怖の対象だとされていたのです。鬼に対抗する鬼殺隊を医療や薬だと考えると、十二鬼月のモチーフが病気になっていることにもなんだか納得ができますよね。
鬼の強さランキング
1位 | 鬼舞辻無惨 |
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2位 | 黒死牟 |
3位 | 童磨 |
4位 | 猗窩座 |
5位 | 半天狗 |
無惨の1位は誰もが納得でしょう。柱3人分といわれる上弦の鬼をゆうに超える強さを最終戦では見せつけていました。以降は順当に上弦の鬼の序列がそのまま強さの順位としています。 勝負を挑めば序列を上げられる実力重視の環境のなかで、この順に落ち着いていたということは、お互いの間でも力関係がはっきりしていたはず。純粋に殺し合いをすればこの順番になるのではないでしょうか。
十二鬼月が結成されたきっかけは?
ここからは十二鬼月の結成理由や階級制度について説明していきます。 十二鬼月の起源は戦国時代。この頃、鬼舞辻無惨は始まりの呼吸「日の呼吸」の使い手である継国縁壱(つぎくによりいち)と対峙し、あと1歩というところまで追い詰められました。 自身の力に圧倒的な自信を持っていた無惨からすれば、敗走する羽目になったこの戦いは相当に屈辱的なものです。以降、無惨は始まりの呼吸の剣士達に対抗すべく、より強い鬼を追い求めるようになり、それがやがて十二鬼月へと形を変えます。無惨の敗北が十二鬼月結成のきっかけと言えるでしょう。
階級が入れ替わる「入れ替わりの血戦」とは?
基本的には無惨の一存で階級の昇降が決まりますが、上弦以降は「入れ替わりの血戦」によってその席次が決まります。 これは下位の鬼が上位の鬼に一騎打ちを申し込む制度で、勝者が上位の席を手に入れられるというもの。完全な実力主義を反映させた制度です。
鬼舞辻無惨からの上弦の鬼の評価
上弦の壱・黒死牟
無惨は黒死牟のことを「ビジネスパートナー」として認めているので、ある意味では対等な存在と考えていたようです。その別格の強さや冷静沈着な性格から、他の上弦の鬼と比べても信頼のおける相手だったのでしょう。
上弦の弐・童磨
無惨は童磨について「あんまり好きじゃない」と思っていたうえ、その執着や渇望の薄さからあまり期待もしていなかったようです。それにもかかわらず上弦の弐まで登りつめているあたり、彼の強さがうかがえます。
上弦の参・猗窩座
無惨は猗窩座のことをけっこう気に入っており、「忠実で真面目」との印象を抱いていたようです。相当理不尽な言動をとっている場面も多かったのですが、期待の裏返しということでしょうか……?
上弦の肆・半天狗
無惨の半天狗に対する感情は「普通」で、なんと「たまにうざく感じるが許容範囲内」とのこと。あの調子でいられても許せるとは、短気な無惨の意外な心の広さ(?)が判明しました。 また禰豆子が太陽を克服したことを知られたのは半天狗のおかげなので、その点は「よくやった」と手放しで褒めています。とはいえ、そのときにはもう半天狗は死んでいますが……。
上弦の伍・玉壺
無惨は玉壺のことをわりと気に入っており、彼が作る壺(こちらは人間製ではなく普通の作品)も「なかなか綺麗」と評価していました。高く売れるとも発言しており、活動資金に回せるというのが大きかったのかもしれません。
上弦の陸・堕姫
無惨の堕姫についての評価は、ずばり「頭悪い子供」。なかなかにひどい言いようですが、癇癪を起こす堕姫の姿を見ているとしかたなく思えてきます。「足手まとい」とも言っているので、妓夫太郎がいなければ早々に切り捨てられていたかもしれません。
上弦の陸・妓夫太郎
無惨は妓夫太郎がお気に入りだったようで、その境遇と貪欲な性格を高く評価していました。妓夫太郎のほうがこれといって無惨に忠誠心を見せていないことを考えると、かなり珍しいケースだと言えます。
新上弦の肆・鳴女
無惨から鳴女への評価は「便利だからお気に入り」。それにしても、あの無惨が自分に襲いかかった相手を気に入ってわざわざ部下にするとは……。その時の状況が詳しく知りたいものです。
新上弦の陸・獪岳
無惨が獪岳をどのように評価していたかは明かされていません。しかし新参者なのにいきなり上弦の鬼になっていたり、無惨が好む傾向がある「哀れな境遇」「貪欲な性格」「忠実な性格」に当てはまっていたりするので、そこそこ気に入られていたのではないかと思われます。
十二鬼月の魅力は強さだけではない!過去や性格が個性的な鬼たち
十二鬼月は鬼の中でも戦闘力が高いというだけでなく、過去や性格が個性的な鬼たちが勢ぞろいしています。十二鬼月との戦闘には主人公だけでなく鬼殺隊「柱」の面々も多く参加しており、必見のエピソードや名シーンが沢山あるのです。 十二鬼月のそれぞれの戦いやエピソードなどを詳しく知りたい人は、ぜひ『鬼滅の刃』の原作やアニメなどをチェックしてみてくださいね。