【推しの子】星野アイの死亡の真相を徹底解説！復活や転生の可能性はある？

アイドルグループ「B小町」のセンターとして、絶大な人気を誇っていた星野アイ。両目に入った星のマークが特徴的な美少女で、歌やダンスは平凡ながらもその美貌とアイドルとしてのカリスマ性で周囲を魅了していました。 本編初登場時は16歳でしたが、なんとその若さで妊娠してしまうことに。彼女は「体調不良による活動休止」という嘘で時間を稼ぎ、人目がつきにくい宮崎の病院で出産することを決意。そこで自身のファンでもある産科医のゴローと出会い、彼のサポートもあって無事に子どもを出産します。 アイは生まれた男女の双子、アクアとルビーと共に3人での生活をスタート。彼女は子どもの存在を明かさずにアイドル活動を続けていきますが、とある事件により20歳と言う若さで命を落としてしまうのでした。

子どもたちと仲睦まじく暮らしていたアイですが、なんとその家に彼女のストーカーと思しき青年が押しかけてきます。彼はどこかで「隠し子がいる」という情報を手に入れ、それをきっかけに彼女を殺そうと画策したようでした。 アイは自宅の玄関で腹部を刺されてしまい、男はそのまま逃亡。死を確信したアイは、そばにいたアクアとルビーに自身の想いを伝えます。そして死の間際、「ルビー、アクア、愛してる」と優しく語りかけ、静かに息を引き取っていくのでした。

アイを殺したストーカーの正体はアイの熱狂的なファンであるリョースケ。彼はアイが子供を産んだことで裏切られた気分になり、彼女を殺したのです。 しかし、死に際のアイが、彼女なりにファンを愛していたことや、リョースケの名前を覚えていたことを知り、驚愕します。その罪悪感からでしょうか、リョースケ自身もその後、自ら命を断ち死亡しました。

アイは単行本1巻の9話で自宅に押し掛けてきたストーカーに刺され命を落としています。犯人が直後に自殺したことで事件は幕を閉じたように思われますが、アクアは以下のような理由から、子どもの情報を提供し、リョースケを裏で操っていた真犯人がいると確信します。

アクアはこの真犯人の条件を絞り、アイの夫(双子の父親)が真犯人だと考えます。実際、アイが双子の父親に新居の住所を電話するシーンも描かれていました。

「劇団ララライ」のOBで、芸能事務所「神木プロダクション」の代表取締役を務めるカミキヒカル。物語が進んでいくなかで彼がアイの夫、つまりアイ殺害の真犯人だと判明しました。 発覚当初は芸能界で活躍するカミキが「隠し子スキャンダルをもみ消すためにアイを殺したのでは」と推測されていましたが、作中で「才能豊かな人物の命を奪い自身の価値を高めるために人殺しをしていた」と匂わされることに。 アイの殺害には「彼女がアイドルとしての天才的な才能を持っていた」点が大きく関わっていたのでしょう。ただ、2人が恋愛関係にあり、お互いに想い合っていたこともまた事実。カミキがアイに深く執着していた裏には、歪んだ「愛情」があったものと思われます。

アクアはアイやゴローが殺害された事件に、カミキ以外に関わっている人物がいると勘付いていました。それは旧B小町メンバーのニノこと新野冬子。彼女はアイに対する強い妬みを持つと同時に、信仰心のような憧れも持っている複雑な存在でした。 その後の展開で彼女がアイを殺したリョースケの恋人だったこと、そしてカミキに唆されゴロー殺害に関わっていたことが明かされます。ただ、アイの殺害については、カミキに「花束を渡しに行って欲しい」と頼まれたリョースケが単独で犯行に及んだ様子。 ニノはその後リョースケに「もう死んでよ」と告げ、彼が自殺するきっかけを作っていました。彼女にとって「アイの死」は望んでいなかったこと、恋人にかける言葉を選べないほどショックな事件だったのかもしれません。

アイの過去を知る鏑木Pは、出会った頃の彼女は田舎から出てきたばかりの芋女だったと語ります。それが劇団ララライのワークショップを紹介してから、ガラッと変わったとのこと。外見にも気を使い始め、美味しいご飯が食べれるお店を聞いてくることもあったそうです。 鏑木Pは相手はわからないけど、当時のアイは恋をしていたのだろうと話します。その相手は、当時劇団ララライに所属していたカミキヒカルでしょう。 アイは「愛」を知らず、同時に「愛」に飢えていました。恋に免疫がなかった彼女は、カミキが放つサイコパス特有の不思議な魅力に魅入られてしまったのかもしれません。 アイが才能を開花させたきっかけは、カミキヒカルとの恋だったのでしょう。

劇団ララライのワークショップをきっかけに知り合ったアイとカミキ。同じような歪みを抱える2人はどんどん親密になり、カミキはアイへ依存するようになっていきます。しかし、子どもが出来たことをきっかけにアイが別れを切り出すことに。 これにより、カミキは「アイは自分を愛していない」と思い込むようになり、彼女への愛が執着へと変化。その想いが暴走し、アイの死へと繋がってしまったようなのです。しかし、カミキたちの真実を描いた映画『15年の嘘』には、2人の気持ちが通じ合っている様子が描かれていました。 アイがアクアに残したメッセージによると、彼女は心が壊れかけていたカミキの負担にならないよう、あえて離れることを選んでいた様子。『15年の嘘』はその真実を伝えるためにアクアが作りあげた、「カミキのための映画」だったのです。

『15年の嘘』を通して、アイの本当の想いを知ったカミキ。ショックが相当大きかったのか、彼は1度うずくまったあと言葉少なにその場を離れてしまいました。そこで改心の兆候も見せていたカミキですが、のちに描かれるアクアとの対話でその凶悪な本性が暴かれることに。 アクアが改めてアイやゴローの死について問い詰めると、彼は「僕は何もしてない」と悪びれもせずに返答。確かに、カミキは直接手を下していませんが、その言動から明確な悪意を持ってリョースケやニノに情報を与えていたことは明らかでした。 彼は意図的に他者を操ることで、意のままに殺人事件を起こす醜悪な「嘘つき」だったのです。時には大人たちに利用され、時には大切だったアイに別れを突き付けられたカミキ。同情すべき境遇ではありますが、彼はそれでカバーできないほどの大罪を犯していたのです。

結論から言うと、アイは死亡しています。アクアの目の前で亡くなっているので、死亡したのは間違いありません。 「推しの子」の世界には、「転生」が存在します。それもあり物語が進むにつれて復活説が囁かれているだけで、残念ながらアイが復活を果たした描写もないです……。

前述したように、「推しの子」の世界では「転生して復活」はあり得る話です。現にアクアやルビーは転生者として、幼児の頃からアイに対する愛情を饒舌に語りまくっていました。 しかし、アイが転生して復活する可能性はかなり低そうです。アクアとルビーはアイへの深い愛があったからこそ、彼女の子どもとして転生できたのだと思われます。ですが、アイにそこまで好きだった人物がいたとは考えられません。 転生という奇跡を起こすのは、難しい状況だったのではないでしょうか。そしてそれを証明するかのように、原作118話に登場した謎の少女は「星野アイの物語はあの時あの場所で完全に確実に終わったの」と意味深な発言をしています。 さらにアイの魂について「もう2度と再形成される事はない」と語り、アイの転生説を完全に否定してしまったのです。今後の展開でどんでん返しがあるかもしれませんが、彼女の復活・転生はほぼ望めない状態になってしまいました。

アイの母親はシングルマザーで、まだ彼女が幼いうちに窃盗の罪で逮捕されてしまいます。その後アイは施設に入れられ母親が戻ってくるのを待っていましたが、釈放されたはずの母親はそのまま姿を消し、アイを迎えに来ることはありませんでした。 さらにまだ2人が一緒に暮らしていたころ、アイが母親から虐待を受けていたことも明らかになっています。どうやらアイはキラキラしたアイドルの姿からは想像もつかない壮絶な幼少期を送っていたようです。

母に裏切られたアイは、「愛」が何なのかわからないまま成長していきます。そんな彼女の大きな転機になったのが、苺プロの社長である斉藤壱護との出会いでした。 アイは東京で彼にスカウトされアイドルの道を示されるのですが、「私には愛がわからない、嘘しか言えない」と断る素振りを見せます。しかし壱護は諦めず、その姿勢を肯定したうえで、「愛していると言い続ければ嘘が本当になるかもしれない」と返答しました。 この考え方に大きく感化され、アイはアイドルになることを決意。2人は手を取り合いながら芸能界の荒波を超えていき、やがて壱護はアイを支える父親代わりの存在になっていきます。 その一方、アイは壱護のことを信頼しつつも、それを態度に表していなかった様子。名前をしょっちゅう間違えたり、雑なイジりをしたりと彼をずいぶん粗末に扱っていました。 このように深い信頼関係を築いていた2人ですが、それゆえにアイ死亡時に受けた壱護のショックは大きかったようです。彼はこの事件をきっかけにひどくふさぎ込み、そのまま失踪することに。それ以降は妻にあたるミヤコが社長業を引き継ぐことになるのでした。

アイは16歳の時に双子を出産しています。本名はそれぞれ愛久愛海と瑠美衣ですが、長いためアクア・ルビーと呼ばれるようになりました。子どもの存在は極秘なので、表向きは事務所社長の子どもということになっています。 また一見普通に見える双子たちですが、実は2人とも前世の記憶を持ったまま生まれてきた転生者です。 2人は生前、医師と患者として出会っており、ゴローはさりなの影響でアイのオタクになりました。さりなにとってはゴローの初恋の人です。ですが、2人は互いに転生者であることは知っていますが、その正体は知りません。

アクアとルビーはアイの子どもで、最愛の存在でもあります。またアイは知らなかったものの、ふたりとも前世ではアイの熱狂的なファンでした。 アイはアクアから内心「母親としては相当 駄目な部類」と評されるほどで、少々危なっかしい一面もあったものの、たしかにふたりのことを愛していました。我が子の可愛さに悶えたり、ルビーにダンスを教えてあげたりと、微笑ましいシーンも多々あります。 最期はふたりに「愛してる」という言葉を伝え、彼らに対する愛情だけは嘘ではないと確信しながら息を引き取ります。

見た目は幼くても中身は前世の記憶を引き継いでいるため、双子たちはいつも赤ちゃんのフリをしています。ただし赤ちゃんにあるまじきヲタ芸を披露したり、難しい言葉を使ったりしてボロを出すこともしばしば。 普通なら何かおかしいと気が付きそうなところですが、アイは基本的に能天気なので「うちの子天才！」で片付けてしまいます。そのため2人は不審がられることもなく、最後まで良好な親子関係を築いていました。

アイの目には星のようなマークが入っています。その意味は明言されていませんでしたが、作中での描写から「生まれついての才能やカリスマ性」を指すものだと考えられてきました。 しかし160話において、アクアは同じ星を宿すルビーの目を「誰かを愛したいと願う者の愛の瞳」と表現。つまり、アイの目に輝く星は才能の豊かさではなく、「周囲の人々を愛したい」という彼女の願いを表したものだったのです。 ちなみに、この星は負の感情にとらわれると黒く変化します。その目については「人を騙し従わせる嘘つきの瞳」と表現されていました。

アイが所属していたB小町は、小さい芸能事務所であった苺プロダクションの顔として活動していたアイドルグループです。星野アイを絶対的なセンターとしたグループで、ドーム公演が決定していたほどの人気を誇りました。 テレビ中継をみるに、B小町のメンバーは7人だったようです。しかし、アイが死亡した後、2年後に解散。また、アイの人気頼りだったグループのメンバー仲は複雑だったよう……。

B小町はセンターのアイありきのグループだったこともあり、本編では詳しく描かれていないものの、メンバー仲はあまり良くなかったようです。 書き下ろし小説「45510」によれば、結成当初、アイも含めて4人で活動していた頃は仲が良かったとのこと。しかしアイが才能を発揮していくにつれて、次第に皆の関係はこじれていってしまいます。 最終的にアイはメンバーからの嫉妬と、その裏返しである信奉を一身に受けることになるのでした。このあたりの複雑な感情は、アニメ主題歌『アイドル』の歌詞の一部にもあらわれています。 アイという絶対的なセンターを失った後、B小町は人気が低迷し最終的には解散。メンバーもバラバラの道を歩むことになります。

アニメ「推しの子」ではアイがB小町の楽曲「サインはB」「STAR☆T☆RAIN」「HEART's♡KISS」を歌うシーンがあり、EDのクレジットではアイのソロバージョンと表記されていました。そのため今後はB小町で歌うシーンも描かれるのかもしれませんが、現時点ではこの3曲がアイのキャラクターソングです。 2023年7月5日には、3曲を収録したCDも発売されます。ぜひ伝説のアイドルであるアイのキャラソンを、聞いてみてください！

アイは単純にルックスが可愛かったりパフォーマンスが良かったりするだけでなく、圧倒的なカリスマ性を兼ね備えたアイドルです。 そんな彼女の魅力がよくあらわれているのが、目の描写。真ん中の星マークと周りに散りばめられたキラキラがまるで夜空のようで、ずっと眺めていたくなってしまいます。そのうえコロコロと表情が変わり、ときにあざとすぎる可愛さまで見せてくれるのがたまらないです。 アイは自分の可愛さとその魅せ方を熟知しており、日々それらに磨きをかけているので、歌い踊る姿はまさに究極のアイドルとしか言いようがありません。B小町に興味がなかった業界人の視線すら釘付けにしてしまうのですから、その実力は明らかでしょう！

アイはアイドルというお仕事について、「嘘に嘘を重ねてキラキラした姿を見せる楽しいお仕事」としてとらえています。 通常、嘘というとマイナスなイメージが湧いてしまいますが、アイの場合はそうではありません。彼女は「嘘は とびきりの愛なんだよ？」というセリフの通り、ファンを幸せにするために全力で嘘をつくことを信条としていました。だからこそ自分のプライベートや真の姿はずっと隠し続けていたのです。 アイのこうした考えは正しいとはいえないかもしれませんが、ファンへの愛や誠実さにあふれたものでした。最期までその姿勢を貫き通した彼女の姿勢を見ていると、汚い真実より綺麗な嘘こそが尊いものだと思えてきます……。

アイの性格は明るく天真爛漫、常に前向きで逆境も打ち砕くほどのポジティブ人間です。さらにアイドルグループのセンターと育児を両立する根性も兼ね備えていて、一言でいうとバイタリティーの塊。 その一方で、暗い過去の影響からか、アイドルが虚像であること、そしてイメージを守るため時には嘘も必要だということを達観するリアリストでもあります。

1巻1話で飛び出したアイの代名詞とも言える名言。彼女はアイドルグループのセンターとして活躍しながらも、妊娠し入院することになります。担当医になったゴローは「子どもを産むならアイドルは引退だろう」と考えていましたが、なんと彼女は出産を隠し通してアイドルを続けると宣言したのです。 「嘘はとびきりの愛なんだよ」といたずらっぽく笑い、偶像として生き抜く覚悟を決めたアイはまさに究極のアイドル。子どもとファンに自身の愛を注ぎ込こもうと決意する、アイの強さがひしひしと伝わる名場面になっていました。

病弱な前世を歩んでいたルビーはその頃の記憶が邪魔をし、うまくダンスを踊ることができませんでした。そんな彼女に対しアイが語りかけたのがこの名言です。娘を励ますための言葉でしたが、これが刺さって「感動した」「勇気をもらえた」というファンが続出しました。 ルビーはこれにより恐怖心を克服することに成功。アイの持っている大きな愛と、ポジティブなパワーが感じられるシーンになっていました。

こちらはアイが死の間際に放った感動の名言です。彼女は自分の愛が嘘ではないかと怖れるあまり、子どもたちに対し「愛してる」と言えないでいました。しかし最後の最後で愛を伝え、「この言葉は絶対、嘘じゃない」と自身の愛が嘘ではなかったと確信するのです。 こちらは本作のなかでも屈指の名シーンとして語られています。アイの表情も含めて最高の場面になっているので、気になる方は是非漫画やアニメでチェックしてみてください。

2023年4月12日から放送開始となるアニメ「推しの子」。星野アイのCVを担当するのは歌手としても活動する、声優の高橋李依です。 代表作は『ゆるキャン△』の斉藤恵那や、『Re:ゼロから始める異世界生活』のエミリアなど。公式チャンネルでは高橋が「サインはB」を歌いながら踊る動画も公開されており、ファンは「笑顔が可愛い！」「歌って踊る姿がアイそのもの！」と大評判でした！

実写版「推しの子」でアイ役を務めるのは、乃木坂46の絶対的エースとして活躍していた齋藤飛鳥です。2022年12月にグループを卒業して以降、『いちばん好きな花』や『マイホームヒーロー』などの話題作に出演し、女優としての評価が急上昇しています。 かつてトップアイドルとして活躍した実績と、これまでの女優経験で得た高い演技力。アイを演じるにはうってつけの人物と言えるでしょう。 ちなみに、2024年7月25日に公開されたPVにはステージ上で輝く姿や、大きくなったお腹をさする母としての姿が映し出されており、早くも大きな話題になっていました。本編でいったいどんな演技を見せてくれるのか、期待して待ちましょう！

アイはなんと現実世界でもCM出演を果たしています。それがPanasonicの食洗器「SOLOTA」の広告です。 SOLOTAは一人暮らしをしている20代～30代の生活をサポートするために作られた食洗器。公私ともに大忙しのアイがターゲットのイメージにぴったりだったこと、そして何より担当者がアイのファンだったことから、このコラボCMが実現しました。 置き場所に困らないコンパクトな設計で、水仕事が減るから手荒れしなくて、食後はのんびりできて……とさまざまな魅力を紹介した後、原作にも出てくる「アイは欲張りなんだ♪」というセリフでまとめるところが可愛らしいです。ほんとうは一人暮らしではないけど、まあそこは言いっこなしでしょう。

ここまで「推しの子」の登場人物・星野アイを徹底的に解説してきました。悲しい過去と早すぎる死、あまりにも辛い人生に胸が締め付けられました。果たして彼女を殺めた黒幕は本当に「カミキヒカル」なのか。ぜひ連載をチェックして考察してみてください！