2023年11月21日更新

『呪術廻戦』はパクリすぎ!?他作品のオマージュシーンを徹底比較!

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呪術廻戦 渋谷事変
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

2018年から『週刊少年ジャンプ』で連載されている、芥見下々による漫画『呪術廻戦』。呪術師と呪霊の戦いを描いた本作は、毎週スピード感のある展開でファンたちの心を掴んで離しません! この記事ではそんな本作が「パクリすぎ」と言われている理由について、徹底解説します。他作品のオマージュシーンを比較するので、気になる人は要チェックです!

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『呪術廻戦』パクリが多いって本当?

呪術廻戦 渋谷事変
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

映画化やアニメ化に加えて舞台化もされ、高い人気を誇る『呪術廻戦』ですが、一部の読者からは「パクリが多い」との声もあがっています。「パクリ」と言えるのかどうかは際どい部分ではありますが、本作では実際に他作品からのオマージュが多いのも事実。 オマージュ元の作品を読んだことがある人であれば、すぐに気がつくのではないでしょうか。

「パクリ」「オマージュ」の違いとは

そもそも「パクリ」と「オマージュ」は、どのような部分が異なるのでしょうか。 まず「オマージュ」は芸術や文学における用語であり、ある作家や作品に影響を受けて似たような作品を生み出す事を指します。一方で「パクリ」はオリジナルの作品をそのまま流用したことが誰から見ても分かること、単なる「盗用」などである時に使われることが多いようです。 似た意味である「パクリ」と「オマージュ」ですが、その主な違いは「元ネタに対してリスペクトがあるか否か」。しかし両者に明確な違いはないため、読者自身の判断に委ねられます。

『呪術廻戦』がパクっていると言われる作品一覧

『劇場版 呪術廻戦 0』
(C) 2021 「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (C)芥見下々/集英社

ここからは、『呪術廻戦』がパクっていると言われている作品とシーンについて、それぞれ詳しく紹介していきます。パクリ疑惑のある作品は一つではなくいくつかあり、中には構成が酷似しているものも。 実際にどのようなシーンがパクっていると言われているのか、元ネタのシーンと合わせてチェックしていきましょう!

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『呪術廻戦』と『HUNTER×HUNTER』

ハンターハンター HUNTER×HUNTER

「縛り」と「制約と誓約」

本作には「自分自身が定めたルールを守ることで、能力を強くする」という「縛り」というものがありますが、これが『HUNTER×HUNTER』の「制約と誓約」に酷似していると言われています。 『HUNTER×HUNTER』の「制約と誓約」もまた、「自分自身が定めたルールを守ることで、より強力な能力を得る」というものです。

虎杖の黒閃のシーン

呪術廻戦 虎杖悠仁
©︎芥見下々/集英社

『HUNTER×HUNTER』の主人公であるゴンの必殺技・ジャジャン拳が炸裂するシーンと本作の主人公である虎杖が必殺技の「黒閃」を放つシーンも、「パクリ」ではないかと言われています。 それもそのはず、確かに構図もコマ割りも見れば見るほどほぼ同じであることが分かります。『HUNTER×HUNTER』ファンであれば、既視感を覚えてしまうのは仕方ありませんね……。

虎杖とクロロ

ハンターハンター クロロ
©POT(冨樫義博)1998 年-2011 年©VAP・日本テレビ・マッドハウス©NTV/ForGroove

作中で虎杖が怒るシーンが描かれているのですが、その時の表情や背景の雰囲気などが『HUNTER×HUNTER』のクロロが怒っているシーンに似ていると言われています。 しかし怒りの表情などはよくある表現であるため、このシーンを一概に「パクリ」と言うのはやや難しいような気がします。

『呪術廻戦』と『BLEACH』

BLEACH ブリーチ
©久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ

作品の雰囲気

そもそもの作品の雰囲気が、似ていると言われる『呪術廻戦』と『BLEACH』。それぞれ敵はいずれも人間の負の感情から生み出された呪霊と虚(ホロウ)、主人公側が一般人には認知されていない呪術師と死神というように、共通した雰囲気があるように感じます。 実際に作者である芥見下々は『BLEACH』の大ファンのようで、多大な影響は受けていそうです。

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五条悟の完全詠唱

呪術廻戦 五条悟
©︎芥見下々/集英社

五条悟が完全詠唱をした時に放った「九綱、偏光、烏と声明、表裏の間、虚式”茈”」という言葉も、「BLEACHっぽい!」と話題になりました。というのも、『BLEACH』にも“オサレ”な詠唱呪文が複数存在しています。 とはいえ「詠唱」というものはバトル漫画やファンタジー漫画にはよく登場するものですし、「パクリ」とは言い切れない気がします。

虎杖と羂索の戦闘時のシーン

虎杖が羂索との戦闘時にやられてうずくまっているシーンが、『BLEACH』の主人公である黒崎一護朽木白哉の千本桜にやられたシーンの構図とそっくりだと言われています。 台詞こそ違うものの、確かに2つのシーンを並べてみるとその類似度は一目瞭然。このシーンにも、芥見下下の久保帯人に対するオマージュが表れているのかもしれません。

粟坂二郎と兵主部一兵衛

本作の「渋谷事変」にて登場した呪詛師・粟坂二良の見た目が、BLEACHの兵主部一兵衛というキャラクターに似ていると言われています。 どちらのキャラクターも「禿頭に髭」が特徴的なのですが、そのようなキャラクターは他の漫画などにも度々登場しているため、それだけで「パクリ」認定するのは少し反応しすぎな印象です。

『呪術廻戦』と『ボボボーボ・ボーボボ』

ボボボーボ・ボーボボ アニメ
(C)澤井啓夫/集英社・電通・東映アニメーション

伏黒の「満象」とゾウ落下

レジィとの対戦時、彼の頭上から式神・満象を落として相手をつぶそうとする伏黒。そのシーンこそが、人気ギャグ漫画「ボーボボ」のオマージュだと言われています。「ボーボボ」の主人公もなんと、戦闘時に上から象を落下させる…というトリッキーな技を繰り出しているのです。 このような珍しい技はなかなか自然には被りにくいため、意図してオマージュしている可能性が高いでしょう。

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五条悟の眼帯

呪術廻戦 五条悟
©︎芥見下々/集英社

五条悟が眼帯を捲り上げるシーンが、「ボーボボ」のドンパッチが眼帯を捲り上げるシーンと酷似しているとの声も。検証してみると確かに似てはいますが、そもそも眼帯の捲り方自体にそこまでバリエーションがない可能性が高いので、偶然一致したことも考えられます。

『呪術廻戦』と『うずまき』

伊藤潤二

夏油傑のうずまきの絵柄

ホラー漫画家・伊藤潤二の代表作である『うずまき』。この作品に登場するあるシーンと、偽夏油が使用する呪霊操術「うずまき」のデザインが、なんとほぼ一緒。 これは確かに「オマージュ」とは言い逃れできないほど、類似性が高いです。そのことが話題となり、実際に単行本16巻では「うずまき」のデザインに修正が入っています。

『呪術廻戦』のオマージュに対する漫画家の反応

久保帯人(『BLEACH』)

芥見下々が「影響を受けた」と語る漫画『BLEACH』の作者である久保帯人との対談が、公式ファンブックにて実現しています。そこで『BLEACH』への深い愛を語る芥見下々に対して久保帯人はやや引きながらも、嬉しそうな様子を見せていました。 芥見は対談内で久保に直接「BLEACHに影響を受けて漫画を始めた」と伝えていることから、久保帯人も恐らく愛がある上でのオマージュは暗黙で許しているのではないでしょうか。

片岡人生(『交響詩篇エウレカセブン』)

「エウレカセブン」などの代表作を持つ漫画家・片岡人生は、『うずまき』のパクリ騒動の時に自身の公式X上で芥見下々に対する痛烈な批判とストレートなコメントを残しています。 その内容は、「デザイン無許可目トレス問題の解決の姿勢がひどい」「どうして漫画を踏み躙るんだろう」というもの。その後のポストでも厳しい意見を投げかけており、それらのポストには片岡の意見を支持する声が殺到しました。

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『呪術廻戦』のオマージュに対する読者の反応

呪術廻戦 五条悟 虎杖悠仁 伏黒恵 釘崎野薔薇
©︎芥見下々/集英社

肯定派の意見

人気漫画である『呪術廻戦』は多くの人に読まれていることもあり、それぞれが自分の意見を持っています。 本作のオマージュに対する肯定派からは、「オマージュがあることで作者の他の作品へのリスペクトを感じることができる」「オマージュで他作品の要素が混ざることで新たな魅力が生まれる」との声も。 「パクリ」についての意見は賛否両論あるものの、純粋にオマージュとして楽しんでいる人も比較的多いようです。

否定派の意見

オマージュに対して肯定的な意見がある一方で、一部のファンたちからは「パクリすぎ」との厳しい意見も出ています。特に「パクリ」として問題視されたのが、「うずまき」に関する件。 本作以外のパクリ騒動と比較してみても、本作における「パクリ疑惑」も無視できないのかもしれません。しかしオマージュとパクリの線引きは難しい部分があるため、否定派も「パクリ」と言い切ることができずに手を焼いている部分があることは確かなようです。

『呪術廻戦』はパクリではなくオマージュ!?

この記事では『呪術廻戦』が「パクリすぎ」と言われている理由について徹底解説しましたが、いかがでしたでしょうか。 ciatr編集部としては、『呪術廻戦』はオマージュの域に留まっていると考えます。とはいえパクリかオマージュかはそれぞれの読者が判断することなので、自分で判断しながら作品を楽しみましょう。