2025年10月13日更新

羂索(けんじゃく)は夏油傑の脳みその正体!ママと呼ばれる理由や目的・野望について徹底解説【呪術廻戦】

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アニメも大ヒットし本編も大きな盛り上がりを見せている漫画『呪術廻戦』。 この記事では作中のラスボスとも噂される羂索について徹底紹介!その目的はいったい何なのか、そしてなぜ夏油傑の姿で活動しているのか。気になる情報をしっかり解説・考察し、羂索の抱える秘密に迫っていきます。 ※この記事は『呪術廻戦』の重要なネタバレを含みます。

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夏油傑の脳みその正体は羂索(けんじゃく)

そもそも夏油傑(げとうすぐる)とは

呪術廻戦 夏油傑
©︎芥見下々/集英社

偽夏油の正体について解説する前に、まずは夏油傑(げとうすぐる)という人物について簡単におさらいしましょう。 夏油は特級呪術師であり、同時に最悪の呪詛師でもあります。彼は高専時代、非術師は守るべき者というモットーを持っていました。しかし任務の中でその価値観は揺らいでいき、次第に彼らを猿と見下すように。 やがて呪霊は非術者から生まれるのだから、非術者を皆殺しにすればいいという考えが、彼の中で膨らんでいきます。やがて非術者から虐げられる呪力を持つ少女の姿が引き金となり、彼はその村を全滅させ呪詛師へと転落。 後に彼は呪術師だけの世界を作るべく、呪霊テロ新宿・京都百鬼夜行を実行し、五条悟によって処刑されたはずでした。

偽夏油の正体は加茂憲倫(かものりとし)ではなかった

呪詛師として処刑されたはずの夏油は、数年後複数の特級呪霊を引き連れて動き始めました。渋谷事変の中で、その正体が最悪の呪術師と称される加茂憲倫(かものりとし)だと推測されましたが、実際はそうではなかったのです。

偽夏油の正体は羂索(けんじゃく)

偽夏油の本当の正体は、羂索(けんじゃく)という1000年以上前の呪詛師です。彼は他人の身体を乗っ取る力を持っており、1000年以上前から生きながらえてきました。加茂憲倫も乗っ取った人物の一人に過ぎません。 羂索という名前は分かっているものの、本来の彼の姿や性別、年齢などは一切分かっていません。1000年以上活動しているため、宿儺(すくな)とも何かしらの関わりがあったようです。 羂索は他者を乗っ取ることで、その人物が持つ身体能力や生得領域といった術式もそのまま使えるようになります。術式まで乗っ取ってしまえる羂索は、実に黒幕らしい最強の力を持ったラスボスです。

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『呪術廻戦』羂索(けんじゃく)のプロフィール

呪術廻戦 夏油傑 羂索
©︎芥見下々/集英社
年齢 少なくとも1,000歳以上
術式 対象の肉体を奪う術式 ※奪った人物の生得術式も使用可能
・手に入れた術の順転、反転使用 ・反転術式 ・結界術
領域展開 胎蔵遍野(たいぞうへんや)
過去に身体を奪った人物 加茂憲倫虎杖香織夏油傑
強さランキング SS・3位(全体順位と基準はこちら)
性格 ・冷静かつ頭の回るキレ者 ・狂気的なレベルの好奇心
声優 櫻井孝宏

羂索は本作の黒幕として暗躍してきた人物であり、1000年以上生きている呪詛師です。彼は平安時代の呪術師と縛りを結び死滅回游に参加させていました。このことから、彼の計画は1000年以上かかっている壮大なものでしょう。 非常に狡猾な人物であり、自身の目的達成のためならあらゆるものを利用します。彼の行動理念には自身の興味関心しか存在しておらず、高潔な目的などがあるわけではありません。 現在も人間を次の段階に押し進めるために「日本中の人間と天元の同化」を目論んでいますが、それを目的とする理由は「面白そうだから」というだけ。羂索は無邪気に全人類を危険にさらす、作中でもトップクラスの危険人物です。

羂索(けんじゃく)の目的・野望とは?

呪術廻戦 天元
©︎芥見下々/集英社

羂索の目的は「呪力の最適化」です。特級呪術師の九十九がそもそも呪霊の生まれない世界を目指しているのに対し、羂索は一般人も呪力を使える状態にしようとしています。全知の術師・天元の言葉を借りると、最適化とは“日本全土を対象とした人類への進化の強制”です。 国民全員を1人ずつ進化させる方法では効率が悪いため、羂索は人類と天元を同化させる方法を取ろうとしています。本来、天元との同化は星漿体(せいしょうたい)という特殊な体質を持った存在にしかできないものです。

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天元の同化の失敗

しかし今の天元は11年前に同化に失敗、肉体の初期化をしそこねた状態。すでに人間より高次な存在への進化が始まっており、その組成は人間より呪霊に近いものに。この状態で羂索と接触すると、彼の使う呪霊操術に取り込まれて操られる可能性が高いのだと言います。 羂索は渋谷事変で五条を封印、次に始めた死滅回游で同化をより確実なものにしようとしている様子。彼の真の目的達成まで、王手の状態となっているのです。

理由は「面白そうだから」

羂索が「呪力の最適化」を目指している背景には高尚な信念や目的があるわけではなく、そこには「面白そうだから」という単純明快な理由しか存在していません。 彼はあくまでも自分の興味をもとに行動しているだけであり、天元と人類の同化を目指しているのも「これによりどんな化け物が誕生するのか」という知的好奇心ゆえ。ある意味で彼は純粋無垢。ですがそれゆえに人を人とも思わない非情な行動をとることができるのでしょう。

羂索が操っていた人物一覧!ママと呼ばれる理由とは?

羂索が操っていた人物

羂索が乗っ取った人物の額には縫い目が必ずあります。これが分かっていると、誰が彼に乗っ取られていたのか一目瞭然です。1000年以上生きてきたということは、かなりの人数の身体を渡り歩いてきたと考えられます。 ここでは夏油以外に、額に縫い目があり羂索に乗っ取られたことが確実な人物を紹介。2021年11月時点では、他に2名明らかになっていますが、羂索の素性が明らかになる過程でその人数は増えていくと考えられます。

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明治時代の呪術師・加茂憲倫

明治時代に生きた加茂憲倫は、「史上最悪の呪術師」「御三家の汚点」と後世にまでその悪名が残っている人物。彼は呪霊の子供を孕む特異体質の女性を9度妊娠させて9度堕胎させ、胎児の形をした特級呪物・呪胎九相図(じゅたいくそうず)を作った人物としても知られています。 呪胎九相図の長男・脹相(ちょうそう)の記憶の中の加茂にも、偽夏油と同じ縫い目があったことが判明。1度は偽夏油の正体として姿を現した加茂も、とうの昔に羂索に乗っ取られていたのです。また脹相の記憶から、呪胎九相図を制作したのも本物の加茂ではなく羂索だったことが分かります。 本来の加茂の人格は不明ですが、自らの目的のために手段を選ばないと言われていた加茂の性格は、羂索のものだったと言えるでしょう。

虎杖悠仁の母・虎杖香織

呪術廻戦  虎杖悠仁
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

主人公・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)を産んだ女性にも、額に縫い目があることが判明。虎杖は羂索が産んだ子供ということになります。 もともと虎杖の父・仁には香織という妻がいました。2人は子供を望んでいたものの、香織はそれを叶える前に死亡。しかし虎杖の祖父の記憶によると、いつの間にか仁のもとには後妻がいて、子供が産まれていたのです。 祖父は仁に「死ぬぞ」と警告するほど、その縫い目のある女性から嫌なものを感じ取っていた様子。この女性の身体が香織のものであったことは、のちに羂索自身が語っています。 渋谷事変で脹相は本能的に虎杖を弟だと感じ取っていました。これは2人の誕生に羂索が関わっていたためです。

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羂索(けんじゃく)と血縁関係があるのは結局誰?

脹相ら呪胎九相図は、呪霊と人間の女性の間に生まれた存在ですが、加茂憲倫(羂索)の血を混ぜられているため、親子の関係にあると言えます。 虎杖悠仁は実際に自分で産んだ子供であり、加茂憲紀は加茂家の血をついでいるため遠い子孫です。

本物の夏油傑はどうなった?

呪術廻戦 夏油傑
©︎芥見下々/集英社

0巻の『東京都立呪術高等専門学校』では夏油が起こした呪霊テロ・百鬼夜行の顛末が描かれています。このとき夏油は、乙骨憂太(おっこつゆうた)祈本里香(おりもとりか)との戦いで片腕を失い、最期は元親友であった五条に止めを刺されていました。 羂索は五条悟の親友だった夏油の遺体が使えると判断し、彼を乗っ取ったのです。こうして渋谷事変では偽夏油の姿で五条の前に姿を現し、彼を封印するという目的を果たすのでした。91話では五条の言葉に反応するように、本物の夏油が偽夏油の意思に反して腕を動かすように見えるシーンがあります。 このシーンについて作者は「首がもげたトンボが動いたみたいなアレです」と説明。本物の夏油は百鬼夜行で死んで、ただ遺体を使われているだけと考えるのが正解のようです。

羂索と五条悟(六眼)との間には因縁が!?

呪術廻戦 五条悟
©︎芥見下々/集英社

実は羂索には五条悟が持つ六眼とのある因縁があります。羂索は前述の通り「天元と人類の同化」を目的に動いていますが、そのためにはまず天元と星漿体の同化を阻止する必要があります。 そこに関わってくるのが、五条の持つ「六眼」なのです。なんと「天元」「星漿体」「六眼」は因果で繋がっており、天元と星漿体の同化を阻止しようとすると、必ず六眼持ちの呪術師が出現。そしてその説を証明するかのように、羂索はこれまでに六眼持ちの呪術師に2度敗北を喫しています。 そんな彼にとって、六眼を持つ五条は最大の障壁とも言うべき存在。そのため羂索は獄門疆を準備するなど、入念な対策をしたうえで五条に挑んでいたのです。

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【考察①】羂索が虎杖家を選んだ理由とは

呪術廻戦  虎杖悠仁
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

羂索は虎杖仁の後妻となって悠仁を出産しましたが、なぜ羂索は虎杖家を選んだのでしょうか。 羂索は香織の反重力機構を手に入れているため、この術式が目的にも思えますが、この術式は使い勝手が悪く強いとも言えません。そのため、反重力機構を手に入れるのが本来の目的ではないでしょう。 母親が目的でないなら、おそらく父親の血筋が目的だったと考えられます。虎杖のピンクの髪は父親譲りで宿儺とも同じ色です。このことから、虎杖の父親の血筋は宿儺と何かしらの関係があると推測できます。 もしかしたら、虎杖の家系は宿儺と同じ遺伝子を引き継いでいるため、宿儺への耐性があったのかもしれません。羂索はそれを知り、宿儺の檻となる虎杖を作った可能性があるでしょう。

【考察②】羂索は天元の弟子だった!?

天元は羂索のことを「あの子」と呼び、羂索は天元のことを「友」と呼んでいます。「あの子」呼びが出た145話時点では、羂索は天元の弟子だったのではという考察が飛び交いました。 しかし208話の「友」発言を受け、友人説も濃厚に。ちなみにこの回の煽り文では、2人の関係を「かつての知己」と表現していました。知己には自分のことをよく知ってくれている親友といった意味もあります。 双方の発言を踏まえると、2人は兄弟弟子で、兄弟子が天元、弟弟子が羂索だったのかも。同じ師のもとで鍛錬したなら、九十九が一瞬勘違いするほど2人の術式発動が似ていても不思議ではありません。

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【縫い目】作画が変わった?

額の縫い目

呪術廻戦 夏油傑
©︎芥見下々/集英社

これまで羂索が操ってきた人物たちの額には、必ず「縫い目」ができています。羂索は自身の脳を他者の身体に入れ替えることで身体を奪っているため、この傷はその移植の際に出来ているもので間違いないでしょう。 さらにこの傷跡を残すことは彼の術式の「縛り」に由来していると明言されています。本来であれば反転術式などで傷を消せるはずですが、羂索はあえてそれをしません。その縛りにより、彼は自身の術式の効果を底上げしているのです。

縫い目の変化

そんな羂索の縫い目ですが、実は渋谷事変で登場したときと死滅回游で登場したときとではその形状が大きく変わっています。渋谷事変の際は細い線のような傷だったのですが、死滅回游では傷が太くなり以前よりも目立つかたちに。 この変化について一部では「頭蓋骨を開閉できるかどうかの違いがあるのでは?」などの考察がなされていますが、その真実は定かではありません。この傷の変化には、何か重大な秘密が隠されているのでしょうか……。

作画の問題?

様々な考察がなされる一方で、この傷の変化は「単なる作画の変化だ」という主張も少なからず存在します。その説を後押しするように、23巻では羂索の額の縫い目が以前と同じような形状に見えるシーンも多数登場しています。 縫い目の変化についてはまだ何も明言されていないため、これに意味があるかどうかははっきりと断言することができません。場合によっては単なる作画の変化による可能性もありますので、「もしかしたら意味があるのかも」程度の認識でも問題なさそうです。

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羂索(けんじゃく)という名前の由来は仏教

仏教に関連する用語のなかには、彼の名前と同じ漢字を使った「羂索(けんさく)」という言葉が存在。これは「仏が民を救うこと」を象徴している縄状の道具を示す言葉であり、「人類を進化させよう」とする羂索のイメージに少なからず通じる部分があります。 また「羂索(けんさく)」という言葉には鳥や獣を捕らえる「罠」という意味もあり、ここからは人間をもてあそぶ羂索の残虐性を読み取ることが可能。羂索という名前には人々を次の段階に導きながらも己のために利用する、彼の性質がよく表れていると言えるでしょう。

仏教との関係

前述した「羂索(けんさく)」の意味からも分かる通り、仏教の教えのなかでは本来ひとを縛りあげることに使う縄を「ひとを救い上げる仏の慈悲を表すもの」として扱っています。また「羂索(けんさく)」には「ひとの心を結び付ける意味」もあるのだとか。 呪力を扱えない人間を進化させるため、天元と人間達を強制的に結び付けようとする羂索。人間を縛り上げ意のままに操ろうとする彼ですが、見方によっては人々を次の段階へ押し進める仏のような存在なのかもしれません……。

強敵・羂索の動きも本格化!物語は大きな山場へ

『呪術廻戦』の羂索の正体やその目的、強さについて紹介しました。本編が進むに連れ、つぎつぎと驚きの事実が明らかとなり、序盤の伏線も回収されています。 現在、本誌は五条と宿儺の戦いに焦点があてられているため、羂索がどのように死滅回游のプレイヤーを狩っているかは不明です。五条と宿儺の戦いが終わったら羂索との戦いが待っているでしょう。誰が彼と戦うのか今から楽しみですね!