2025年4月17日更新

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』の名言を3つ厳選!印象に残った言葉は?

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君たちはどう生きるか、ジブリ、眞人、まひと

宮崎駿監督が引退宣言を撤回してまで製作したジブリ映画『君たちはどう生きるか』。宮崎作品らしいファンタジー性のなかに、心に刺さる名言やメッセージが散りばめられている作品です。 この記事では『君たちはどう生きるか』の数ある名言のなかでも、とくに印象的だった3つのセリフを厳選して紹介。そこに込められたメッセージを紐解いていきます。 ※この記事は『君たちはどう生きるか』の重要なネタバレを含みます。

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名言①「この傷は自分でつけました。僕の悪意の象徴です。」

君たちはどう生きるか、眞人

序盤で自ら石を額に打ちつけて怪我を負った主人公・眞人が、塔の中の「下の世界」で大叔父に言った言葉です。 本作では悪意は大きなテーマの1つとなっています。眞人は、実家が裕福ゆえの疎開先でのいじめや、亡き母への裏切り行為にも見える父の再婚、母の面影を持つ新しい母への複雑な思いといった言葉にできぬ感情を抱え、悪意を持って自傷行為に及んだわけです。 それを自ら認めて、他者に開示する。眞人のこのセリフには、自分の悪意に向き合い認めたうえで、それからどう生きるのか?という本作のメッセージが詰まっています。

名言②「それは木ではありません。墓と同じ石です。悪意があります。」

君たちはどう生きるか、ジブリ、眞人、まひと、大叔父

眞人の夢の中で、大叔父から塔の世界のバランスを保つ仕事を継いでほしいと言われた際の眞人のセリフです。眞人は大叔父が「積み木」と呼ぶものが、悪意に染まった石であることを見抜いていました。 解釈が分かれる部分ではありますが、木=気持ち、石=意思と捉えてみたいと思います。そうすると、大叔父がこれまで積んできた気持ちは、それを受け継ぐ時点で眞人にとっては悪意ある意思になってしまう、ということかもしれません。 他者からの言葉が、一見すると善意に見えても実は悪意があるのかもしれない。それを見極めることの大切さを教えてくれる名言です。

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名言③「もちろん帰るわ。あなたを産めるなんて素敵だもの!」

君たちはどう生きるか、眞人、ヒミ

塔の世界が崩壊する中、ヒミが現実世界に戻っていく際の言葉です。ヒミの正体は眞人の母・ヒサコです。ヒサコは物語開始時点の約1年前、入院していた病院の火事に巻き込まれ亡くなっています。 その運命を知る眞人は当然、もとの世界に戻ろうとするヒミを止めました。しかしヒミは戸惑う様子もなく、「火は大丈夫」と言ってこのセリフとともに扉に飛び込みます。 作中でもとくに泣けるシーンですね。もう会えないはずの母から、こんなに愛情たっぷりに自分の存在を肯定してもらえた眞人は、きっと素敵な人間になるのでしょう。

『君たちはどう生きるか』は難解だけど刺さる名言の宝庫!

『君たちはどう生きるか』の印象的な名言3つを紹介しました。観た人の数だけ解釈が生まれる、本作はそんな作品です。ぜひ何度も繰り返し観て、自分にとってのお守りとなるようなセリフを見つけてみてはどうでしょうか。