【ネタバレ解説】『君の名は。』結末の意味を伏線とともに徹底考察!時系列と図であらすじをわかりやすく解説
『君の名は。』簡単なあらすじ
公開年 | 2016年 |
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メインキャスト | 立花瀧役/神木隆之介 , 宮水三葉役/ 上白石萌音 |
監督 | 新海誠 |
主題歌 | 前前前世/RADWIMPS |
地方の田舎町に住む女子高校生・宮水三葉は、古くから代々続く宮水神社の娘。彼女はある日、東京で暮らす男子高校生・立花瀧と入れ替わる夢をみました。 やがて夢ではなく現実の出来事だと気付いた2人は、次第に入れ替わりを楽しむようになります。しかし瀧がバイト先の憧れの先輩とデートした日を堺に、入れ替わりはパタリと途切れてしまいました。 瀧は三葉のことが気になり、入れ替わった時の記憶を頼りに彼女を探す旅に出かけるのですが……。
【ネタバレ】『君の名は。』の結末までを時系列順に解説
時系列をわかりやすく図解
『君の名は。』の物語は離れたところに住む同級生、瀧と三葉が入れ替わったところから始まります。一見ただの入れ替わりストーリーに言えますが、実は入れ替わっていた2人の間には3年のズレがあり、この話はタイムスリップの要素も持ち合わせているのです。 2013年、三葉は入れ替わりを経験し瀧のことを知りますが、東京で実際に三葉が出会った瀧はまだ中学生。みつはのことを知りません。 瀧はその3年後である2016年にようやく入れ替わりを経験。ティアマト彗星のことを知り、三葉を3年前(2013年)の大災害から守ることに成功します。 そして互いの名を忘れた状態で年月が過ぎ、2021年、再び出逢ったのでした。
【年代ごと】結末までのくわしいネタバレ
【2013年】三葉の入れ替わり
岐阜県の糸守町に住む高校2年生の宮水三葉は、祖母の一葉と妹の四葉、友人のテッシーやサヤちんから「昨日は様子が変だった」と言われます。 古典の授業中、三葉は「お前は誰だ?」と書かれたノートの殴り書きを発見し、別人になる夢を見たことを思い出しました。 しかしストレスのせいで自分がおかしくなっているのだと考えます。町長を務める父親との確執や、宮水神社の巫女の役目である「口噛み酒の儀式への羞恥心に、耐えられなくなっていたからです。 しかしある朝目を覚ますと、三葉はたしかに、立花瀧という同い年の高校生になっていました。同じ現象を繰り返すうちに、寝ている間に瀧と入れ替わっていると気づきます。入れ替わらなかったある日、瀧のデートが気になった三葉は東京へ行き、まだ何も知らない瀧に組紐を渡しました。 翌日の2013年10月4日、糸守町で夏祭りが行われる当日。1200年ぶりに地球に接近した「ティアマト彗星」の破片が落下し、500人以上の犠牲者が出ました。祭りに参加したテッシーやサヤちん、三葉も命を落としてしまいます。
【2016年】瀧の入れ替わり
東京の高校生・立花瀧は、3年前に知らない女性からもらった朱色の組紐を、今も大事に持ち続けていました。 9月頃、手のひらに「みつは」と書かれた謎の文字や覚えのないメモがあったり、バイト先の奥村先輩がやけに親しげだったり……不思議な出来事が起こり始めます。やがて入れ替わっていることに気付き、現象を楽しみ始めました。 瀧は三葉として神社の儀式を行い、一葉おばあちゃんから「口噛み酒は三葉の半分」と教えられます。 10月4日、憧れの奥村先輩とのデートに失敗した帰り道。ふとスマホを見ると「デートが終わる頃には、ちょうど空に彗星が見えるね」という三葉のメモが残されていました。 瀧には何のことだが分からなかったので電話をかけてみますが、電話はつながらず、入れ替わりもぱったりと起こらなくなりました。 瀧は自分のスケッチと記憶を頼りに、奥寺先輩と親友の司とともに三葉を探す旅に出ることに。偶然立ち寄ったラーメン店で、三葉のあの町が湖に沈んだ糸守町だと知りました。 翌朝、瀧は被害範囲から外れた神社の祠へ向かい、三葉の半分である口噛み酒を飲みます。そして3年前、2013年10月4日の三葉として目覚めました。
【2つの時間が交差する黄昏時】
2013年に飛んだ瀧(外見は三葉)はテッシー、サヤちんと協力して変電所を爆破し、防災無線の電波ジャックを計画します。そして瀧の身体、つまり三葉がいるはずの祠へ急ぎました。 一方2016年の瀧と入れ替わった三葉は、神社の祠で目を覚まし、水没した糸守町を目の当たりにします。2013年に彗星が落下した夜、自分が命を落としたことを悟りました。 そして“人ならざる者に出逢う“という黄昏時。祠へ着いた瀧は、3年の時差を超えて三葉と対面します。しかしお互いの名前を手に記そうとしたそのとき、黄昏時は終わってしまいました。 自分の体に戻った三葉は泣きながら、瀧が説明した避難計画を遂行します。彼女は苦手だった父親の説得に成功し、町をあげての避難訓練が始まりました。運命の20時42分、糸守町そのものは隕石の落下で壊滅しますが、多くの町民が避難していました。
【2021年】再会
それから5年が経ち、大学4年生の瀧は就職活動中。未曾有の自然災害から町民の半数以上が生還した糸守町のことがなぜかずっと気になっています。 一方社会人になった三葉は東京で暮らし始めますが、お互いに気づかないまま時は流れました。しかし瀧も三葉も、大切な何かを忘れてしまったような感覚に心を痛める日々です。 そして2021年、瀧はすれ違った電車内に「その女性」を見つけます。名前も知らないはずの彼女に何かを感じる瀧。三葉も同じでした。2人は電車を降り、お互いを求めて走り出します。 神社の参道ですれ違い、涙を流しながら「君の名前は?」と尋ね合うのでした。
登場人物相関図
【宮水家の歴史】物語以前の出来事を考察
2400年前 1200年前 | 2回の彗星落下 →宮水家の伝統・特異体質が始まるきっかけ? |
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200年前 | 繭五郎の大火 →歴史資料が焼け、伝統の意味がわからなくなる |
約60年前? | 一葉おばあちゃん入れ替わり |
約30年前? | 二葉(母)が俊樹(父)と入れ替わり →二葉が死に、俊樹は宮水家と対立。因習を変えるため町長に |
2013年現在 | 三葉入れ替わり ティアマト彗星落下 |
1200年おきに訪れる彗星落下
『君の名は。』では彗星落下が大きなストーリーのキーポイントとなっています。本編では明確には描かれませんでしたが、すでに糸守町には2回彗星が落下していました。 1度目は御神体がある山頂の近く、2度目は糸守湖で、それぞれに大きなクレーターがあります。このことから、本編の世界では1200年おきに彗星落下が起きていることがわかります。 実はこの1200年という周期は、大震災が起こる周期と同じなのです。新海監督は、東日本大震災の作品への影響を明言しています。 本編中において災害というテーマに対しては、「災害という設定は、架空の物語の中に“確からしさ”を感じさせるための装置である」と語っていました。
宮水家の女の能力
男女が入れ替わる、という宮水家の特異体質は、この彗星落下を防ぐためです。 『君の名は。』小説版アナザーサイドストーリーでは、三葉の母親である二葉と父親であるトシキが以前入れかわっていたという描写があります。 実は二葉の死は無駄なものではなく、二葉の死があったからこそトシキは町長になり、彗星落下の当日に町民に避難指示を出すことができたのです。使命が濃く受け継がれる宮水の一族の運命が強く感じられる設定になっています。 ちなみに本編中で三葉と瀧の入れ替わりに実際に気づいたのは、トシキと一葉おばあちゃんだけでした。これはこの2人だけが、入れかわりを経験していたからだと考えられます。
三葉の父親の人生
三葉の父・俊樹は若い頃は学者の卵で、由緒ある宮水神社を研究のために訪れて二葉と出会いました。そして宮水家に婿養子として入り、宮水神社の神主になります。 三葉と四葉という2人の娘にも恵まれた平和な日々を過ごしていましたが、二葉を神格化する糸守町の雰囲気に違和感を覚えていた俊樹。二葉の死をきっかけに、宮水家を出ることを決めます。 二葉は重い病にかかり、治せる可能性があったにもかかわらず、自ら運命に従うように死ぬことを選びました。さらに一葉や町の人々もそれを運命ととらえていたことに、俊樹は激怒します。 宮水家と糸守町の因習を変えるため、この町の町長となったのです。
伝統に込められた想い
俊樹が宮水家の伝統を恨む気持ち、「繭五郎の大火」の出来事となんだか似ていませんか? 「繭五郎の大火」とは、200年前、草履屋の繭五郎が火事を引き起こし、過去の彗星落下や宮水家の伝統にまつわる歴史資料が焼けてしまった出来事。燃えた神殿は、山頂に移されることになりました。 もしかしたら繭五郎も、俊樹と同じように宮水家の伝統を恨みこのような火事を起こしたのかもしれません。伝統に納得がいかない、そんな思いを抱える人はいつの時代にもいます。 しかし書物が燃えてしまっても、入れ替わりの鍵である口噛み酒や舞踊は宮水家が代々受け継いでいました。これは彗星落下の出来事から、未来の誰かを救いたいという先祖の想いの表れではないでしょうか。 ときに理不尽、無意味に感じられる伝統にも、そこにはたしかに人の願いが込められています。それを記した記録や伝統の形式は消されたとしても、強い想いは残り続けるのです。 『君の名は。』の世界では、伝統や記録が消されそうになっても、想いは残り続けました。歴史資料も瀧と三葉のスマホの日記も、一度は消されてしまいます。しかし宮水家の儀式が残っていたように、瀧と三葉の互いへの想いも5年後まで残っていました。
【伏線まとめ】日付や祝日が3日ずれている!
3年も時間がズレていたという事実は「入れかわり」のインパクトに隠れており、私たちが気付くのは至難の技。 しかしよくよく見れば3年の時間のズレを暗に示している伏線が随所に組み込まれています。
黒板やスマホの日付が3日間ずれている
一番最初に三葉の中に瀧が入ったのは「9月2日の月曜日」。これは学校の黒板の日付と周りの反応から推察できます。一方、三葉が初めて瀧に入ったのは「9月5日の月曜日」であることが、彼のスマホのカレンダー表示からうかがえます。
お前、誰?
三葉が瀧に会いに東京へ行った時に出会ったのは、実は3年前の中学生の瀧でした。三葉の世界線ではまだ瀧は三葉と入れ替わっても出会ってもいないため、瀧は彼女の存在すら知らなかったのです。
休日(祝日)がずれている?
3年のズレがあるということは、休日(祝日)もズレていくということ。一番初めの入れ替わりで、すでに3日間のズレがあることはわかっています。 劇中では例えば、入れ替わり時に三葉(中身は瀧)が休日の朝に制服を着てしまったり、休日にデートする奥寺先輩と瀧が気になった三葉が平日に学校を休んで行ったことなどが挙げられます。
彗星が見え、入れ替わらなくなる
3年のズレを鑑賞者が気付くための最大のヒントとなるのが、「デートが終わる頃には彗星が見えるね」と三葉が日記に残していたこと、そしてそのまま音信不通になってしまったことでしょう。 なぜ彗星が見えた後、入れ替わりがなくなってしまったのか。それはもちろん、糸守町で起こった大災害に三葉が巻き込まれ、亡くなってしまったからです。
なぜ気づかない?
そこで観客が疑問に思うことは、「瀧も三葉も、曜日や社会の様子のズレで気づくはずだ」ということだと思います。しかし、このことに対する真相は公式からは発表されておらず、未だ謎のまま。使っているスマートフォンの機種でも、3年のズレに気づきそうですが……。 そもそもお互いがズレに気がついてしまうと物語が展開しないので、触れてはならない疑問なのかもしれません。もし理由があるとすれば、お互い違和感を感じていたものの、入れ替わりという大きな事件で手一杯だったため、そこまで考えがまわらなかったのかもしれませんね。
【主人公の考察】三葉と瀧の意味やその後は?
名前に隠された意味を読み解く
「三葉」の由来
三葉の名の由来、直接的にはミヅハメ、水の女神からです。が、ご指摘のやなぎなぎさんの『三つ葉の結びめ』はとても好きな曲で、一時期はタイトル候補(三葉の結び目)にもしていました。 https://t.co/8SZrWpT4KR
— 新海誠 (@shinkaimakoto) 2016年8月31日
公式から発表はされてはいませんが、特徴や立地などの特徴から、三葉が通う高校のモデルとなったのは「長野県諏訪二葉高等学校」ではないかとされています。この「二葉」という高校の名前も、三葉という名前の間接的な由来になっているのかもしれません。 また、本作では「3」という数字が頻繁に登場します。瀧と三葉の年齢差が3歳なこと、時間軸のズレが3年なこと、三葉を探しに行くメンバー構成が3人だったり、仲の良いメンバーが3人組なことなど、「3」という数字との強い繋がりがみられます。 しかし実際に何らかの意図があるのか、はたまた偶然なのかは未だに謎のままです。
「瀧」の由来
一方、「瀧」の名の由来も、どうやら「水」が関係していそうです。瀧という漢字は水を表すサンズイと「龍」からできています。 糸守町に飛来した「ティアマト彗星」の「ティアマト」とは、メソポタミア神話に登場する海の女神の名。しかもその姿は「大洪水を起こす竜」と形容されていたようです。 前述の「3」という数字が頻繁に出てくる件でも、瀧のサンズイは「3」に関係していますね。
ラストシーンのその後は?
ラストシーン、隕石事故から8年後、就活に追われる瀧と東京で暮らしていた三葉は、入れ替わりの日々は忘れており、ただ漠然と「誰か」を探していました。 たまたま並走する電車の窓からお互いを見つけた2人。お互い次の駅で降り、それぞれの下車駅に向かって走り出します。そして再会し、涙を流しながら「君の名は――。」と声を揃えていました。 名前からして運命を感じられるような2人ですが、その後は無事結ばれたのでしょうか?
『天気の子』に続きのシーンが?
実は新海誠監督の次の映画作品、『天気の子』にも、その後の瀧とみつはが描かれています。 映画だけでは結婚したかどうかはわかりませんが、小説に「瀧が結婚したことがわかる」描写が組み込まれているのです。 『天気の子』の陽菜が「晴れ女ビジネス」をしていると、瀧のおばあさんが以来に来ます。陽菜がおばあさんの家に行ったシーンで、「孫の結婚写真」という文が登場!これは瀧と三葉のことだと信じたいですね。
「その後」は観客に委ねられている
『君の名は。』鑑賞後、多くの人が2人の「その後」に考えを巡らせたことでしょう。『君の名は。』小説も映画と同じシーンで終わっていますが、公式パンフレットVol.2では監督がその後について語っています。 初対面なのになぜか知っているように感じる感覚は、私たちの日常でも希にあります。三葉と瀧も「そのささやかな核心だけを抱えた、ごく普通の男女として初めて出会った」と、映画のラストシーンを解説。 肝心なその後については「観客の皆さんに手渡したいと思っています。」と語りました。
【制作裏話】『君の名は。』を大ヒットさせた新海マジック
2つの和歌が『君の名は。』の元ネタ
新海誠監督は、ロマンチックで美しい題材集めが上手です。前作『言の葉の庭』に続き、今作でも和歌が重要な原点でした。ストーリーの着想は、和歌から得たと語っています。
誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ君待つ我そ
この和歌の意味は「誰、あれは、と私に尋ねないでください。あれは9月の露に濡れながら君を待つ私なのですから。」というものです。「黄昏時」というものは夕方を指し、妖(あやかし)やこの世のものではないものと出会う時間でもあります。 相手の姿が見えにくくなる、夕方のその様子から「誰そ彼」という言葉になったのです。本編において、瀧がスケッチブックに記す「お前は誰だ?」という言葉にもつながりますね。 また映画が公開された日時もこの和歌を意識しているため、夏休みではなく、9月の少し前になりました。
思ひつつ 寝ればや人の 見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらましを
新海誠監督はさらに、古今和歌集に収められた小野小町の歌から着想を得たとコメントしています。 この和歌は「あなたのことを思いながら眠ったからあなたが出てきたのだろうか、夢と知っていたならば目を覚まさなかったのに」という意味であり、『君の名は。』の夢のモチーフとなっています。 ちなみに『男女とりかえやば物語』や『夢と知りせば』といった、古典「とりかへばや物語」を意識したタイトルも候補として挙がっていました。前作『言の葉の庭』でも、和歌の教師であるユキノがヒロインであったように、新海監督の和歌への強いこだわりが本作にも現れているということでしょう。
緻密な感情グラフ
複雑な時間軸やストーリー展開、劇中の小ネタで話題になった『君の名は。』ですが、そのヒットの裏には監督の長年にわたる構想と緻密な計算がありました。 新海誠監督は、映画鑑賞中の観客がどのような感情のどのように変化するかを細やかに予想し、その上でストーリーや演出を考えて楽しませ、展開するかを緻密に分析していたのです。 観客の反応を細やかに捉えようとし、それを映画に反映させたことがヒットの要因だったと言えるでしょう。新海監督は、その貴重な感情予想グラフを自身のTwitterで公開しています。
新海誠の過去作品との関連性
本作で一気に知名度が上がった新海監督ですが、今までも何作もアニメ作品を作ってきました。そんな今までのファンが「あ!これって!」と思うような過去作品へのオマージュがいくつかあるので、紹介します。
Z会CM「クロスロード」
2014年に新海監督が制作した「クロスロード」という、通信教育会社「Z会」の120秒ほどのCMがあります。 キャラクターデザインは『君の名は。』と同じ田中将賀で、東京に住む少年と離島に住む少女が受験という同じ目標に向かって奮闘するという内容です。2人は東京でもしかしたら出会うかもしれない、ということを匂わせる終わり方をしています。 新海監督はこのCMに手応えを感じ、この物語を押し広げられるのではないかと考えたそうです。そして、「出会う可能性の前日にいる男女」という設定は『君の名は。』でも大きなテーマとなっています。 実は『君の名は。』本編中に何度も描かれる電車内のシーンの1つで、吊り広告にZ会の広告があるそうです。新海監督の作品の細部へのこだわりが感じられますね。
足元を映しているカットの多さ!これって『彼女と彼女の猫』?
1999年に新海監督は、女性に飼われている猫を主人公とした『彼女と彼女の猫』という作品を制作しました。その後、何度も新海監督の短編映画では猫が登場します。2016年にはオリジナルストーリー『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』として新たにテレビで放送されました。 『君の名は。』の中で、襖戸を開けるときや扉を開けるとき、異様に下から足元だけを映すカットが何回か入ります。このカットは猫の視点を意識したものではないか、とファンの間では考えられています。 実際に猫の目線ぐらいの高さからのカットになっているので、もう一度見る人は是非チェックしてみてください!
このコンビニは!『秒速5センチメートル』
初恋を乗り越えた女と乗り越えられない男を描いた連作短編映画『秒速5センチメートル』の第2話『コスモナウト』では、あるコンビニが登場します。 その鹿児島県種子島の「アイショップ」というコンビニが、本編では糸守町にある9時に閉まってしまうコンビニとして三葉たちが利用しています。
ユキちゃん先生、そしてタカオが再登場?『言の葉の庭』
2013年に公開された新海作品『言の葉の庭』では、雨の日しか会えない女性と男子高校生タカオの淡い恋心が描かれています。本編ではその女性であるユキノ先生が主人公・三葉の通う高校の古文の先生として登場します。 このユキノ先生の再登場に関して、新海監督は自分の作品を見てくれているファンにサービスがしたいと思って登場させたそうです。 また、『君の名は。』は新海監督の作品が初めての人に向けたものですが、今までのファンにも楽しめるシーンを盛り込みたかったともコメントしていました。 他の細かいオマージュも新海監督なりのファンサービスだったのでしょう。 ちなみに、もう一度花澤香菜に会いたかったから出演させたのか?というファンの冗談まじりの質問に対しては、「半分くらいはそうですね」と冗談交じりに返していたそうです。
『君の名は。』テレビ放送ご覧いただけた方々、本当にありがとうございました!!
— 新海誠 (@shinkaimakoto) January 3, 2018
マニア向け「タカオはどこにいるか?」クイズの回答です。ラスト付近の大事なカットなので、観客の気が逸れないように顔を隠していました…笑。 #君の名は。 pic.twitter.com/3WKYQorgeI
また「タカオ」こと秋月孝雄も本作に登場していました。しかし、これはコマ送りをしないとわからないレベル。緻密すぎて、監督自身がネタバレするまで誰もわからなかったでしょう。 そのタカオの登場とは、瀧が乗っていた電車が代々木駅に停車する直前のカットでのこと。このカットでは、代々木駅のホームに一瞬だけ三葉の後ろ姿が見えるのですが、そこにはタカオの横顔もほんのわずかに映っているのです。
『君の名は。』ハリウッド実写化も決定!
「スターウォーズ」のJ・J・エイブラムスと川村元気がプロデュース
日本の映画史の歴史を変えた『君の名は。』が、ハリウッドで実写映画化されることになりました。日本版『君の名は。』のヒットに貢献したプロデューサーの川村元気に加え、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』の監督で知られるJ・J・エイブラムスがプロデュースに参加するとのこと。 2019年に「アメイジング・スパイダーマン」シリーズで知られるマーク・ウェブが監督に就任しましたが、その後降板。続いて2020年に『ミナリ』(2021年)のリー・アイザック・チョン監督に決定したものの、またもや降板し、2022年10月時点では複数の監督候補と連絡を取り合っている状況なようです。 主人公の三葉と瀧を演じるキャストや公開日なども同じく未発表ですが、ciatrでは主演キャストを大胆予想しています!続報に期待です。
【聖地】ラストに登場するあの階段はどこに!?
映画のメインビジュアル、そしてクライマックスのシーンに使用された瀧と三葉がすれ違う階段。実は都内のある場所がモデルとなっているのです。それは四谷にある須賀神社。アニメでも階段を降りたところに「須賀神社」と書かれていました。 この階段に行くには、四ツ谷駅か信濃町駅が最寄りです。どちらの駅とも徒歩10分ほどで到着します。 ちなみに三葉の住んでいたのは岐阜の飛騨ですが、映画に出てくる糸守湖のモデルは、新海誠監督の出身である長野県の諏訪湖と大月湖であると、監督が自身のツイッターで明かしています。 その他にもJR信濃町駅周辺の景色が描かれていたり、瀧と奥寺先輩がデートする場所は渋谷のTSUTAYAや、六本木国立新美術館など実際にある場所がアニメの世界で描かれました。是非『君の名は。』の世界に浸りに、聖地巡礼してみてはいかがでしょうか。
考察・解説を読んで『君の名は。』がより好きになること間違いなし!
ストーリーや設定が緻密に作り込まれている本作は、1度では満足いくまで味わうことができないものです。 この考察・解説を頭の片隅に置いて2度目の鑑賞をすれば、1度目とは違った新しい『君の名は。』がそこにはあるかもしれません。