『もののけ姫』ヒイ様は黒幕?名セリフ「かしこみ申す」の意味や占いのモデルについても紹介
『もののけ姫』(1997年)で、アシタカが旅立つきっかけとなったことから「黒幕説」が囁かれるヒイ様。 この記事では、そんなヒイ様の基本情報から、黒幕説の考察、さらに「かしこみ申す」のセリフの意味まで、詳しく解説します! ※この記事は『もののけ姫』のネタバレを含みます。
『もののけ姫』ヒイ様は何者?
ヒイさま「誰にも運命(さだめ)は変えられない。だが、ただ待つか自らおもむくかは決められる」#もののけ姫 #金曜ロードショー pic.twitter.com/oDhiq7e6yy
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 29, 2025
| 名前 | ヒイ様 |
|---|---|
| 年齢 | 不詳 |
| 声優 | 森光子 |
『もののけ姫』に登場するヒイ様は、丸い石や木の欠片、動物の牙・角などを床に並べて、吉凶を占う老巫女(シャーマン)。エミシの村を治める長老的な存在であり、重大な決め事はヒイ様の占いによって決まります。 タタリ神の呪いを受けたアシタカに対して「西の土地でなにか不吉なことがおこっているのだよ」「その地におもむきくもりない眼で物事を見定めるならあるいはその呪いを断つ道が見つかるかもしれぬ」と進言しました。
ヒイ様が黒幕と言われる理由を解説

ヒイ様は「アシタカを意図的に西へ追放した」黒幕説が囁かれています。その背景には、村を守るための合理的な「ある計算」があったと言われているのです。 呪いを受けたアシタカは、弓1本で人間の両腕や頭を飛ばし、右腕だけで堅牢な門を押し返すなど、人間離れした描写がいくつか登場しています。ヒイ様はアシタカを村に留めれば、いずれ理性を失って、愛する村や村人を襲う「災厄」そのものになってしまうと考えたのかもしれません。 またその昔、祟りを鎮めるには「忌み返し(呪い返し)」が必要と考えられていたそう。タタリ神の元凶に呪われたアシタカをぶつけるという思惑があったのでは、とも言われています。
ヒイ様の占いにはモデルがある?

ヒイ様の占いのモデルについて、公式からは発表されていません。 一説では、3千年以上前の古代中国にて、タカラガイ・2枚貝を投げて吉凶を占っていたものが元ネタの1つではないかと言われています。また、劇中では石を投げて占うような描写があることから、古代ギリシアの時代から行われいてたリソマンシー(石占い)も元になっている可能性があります。 ただ、特徴的な逆三角形マークや、石以外の自然物も用いる点など、すべての条件が完全に合致する実在の占いは現時点では特定されておらず、独自の要素が加えられているのかもしれません。
「かしこみ申す」のセリフの意味とは?

「かしこみ申す=謹んで申し上げます」という意味です。登場したのは冒頭、瀕死のタタリ神(ナゴの守)に、ヒイ様が神様への言葉・祝詞(のりと)を捧げたセリフの一部。 「いずこよりいましあらぶる神とは存ぜぬもかしこみかしこみ申す。この地に塚を築きあなたのみたまをお祭りします。うらみを忘れしずまりたまえ」 上記全文の意味は「どこからいらっしゃった荒ぶる神様かは存じ上げませんが、謹んで申し上げます。この場所に塚を築いて、あなたの魂をお祀りいたします。どうか恨みを忘れて、安らかにお鎮まりください」です。
ヒイ様の声優は森光子
ヒイ様を演じたのは、2012年に亡くなった大女優・森光子です。 舞台「放浪記」にて、2000回以上も主演として舞台に立ち、2009年には国民栄誉賞を受賞しました。 本作への主演に際して、それまでジブリ作品を観たことがなく『となりのトトロ』(1988年)を観て感激した、というエピソードが残っています。
『もののけ姫』ヒイ様はエミシの村を治める偉大な巫女!

『もののけ姫』(1997年)に登場するヒイ様を紹介しました! 黒幕説も囁かれるなど、短い出演時間ながら大きなインパクトを残したヒイ様。ぜひその言動や表情に注目して、『もののけ姫』を再視聴してみてください。






