2017年7月6日更新

『もののけ姫』の名言集!自然と文明の共存に迫る数々のセリフ

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ジブリの宮﨑駿監督『もののけ姫』は今なお愛されている名作です。今は無き森林と大自然に生きる神々と文明によって自然を破壊する人間の対比と境界線、疎外された者達を描いた話は多くの名言を産み出しました。今日はそんな『もののけ姫』から名言10選を紹介します。

『もののけ姫』で描かれる自然と人間。残酷さを孕んだ自然界を見つめる多くの名言

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宮崎駿によるスタジオジブリのアニメーション映画『もののけ姫』は、1997年に公開からというものの、現在にわたって高い人気を誇っています。王となるべき勇敢な少年アシタカと、犬神(山犬)に育てられた少女サンの出会いから動き出す壮大な物語の中に内包される、「自然と人間」という永遠のテーマ。グロテスクなシーンも交えながら、美しくも過酷な自然界を描いています。

「生きろ」というキャッチコピーに込められた想いはなんなのか。動物を殺さなくては人は生きてはいけないように、自然の残酷な部分から目を背けてはならない。そんなメッセージを感じさせられるジブリの傑作アニメ『もののけ姫』から、思わず考えさせられてしまう名言をご紹介します。

「戦、行き倒れ、病に飢え。人界は恨みを残した亡者でひしめいとる。タタリというなら、この世はタタリそのもの」

アシタカがジコ坊と初めて出会った夜に、ジコ坊がアシタカに語った言葉です。かつては村が栄えていて、そこには人がいた。しかし、あらゆるものが人の命を奪っていき、そこには誰も残っていない。唐傘連や地走りを率いて、世界の闇をも良く知っているジコ坊ならではの、重みのあるセリフとなっています。

「賢しらに僅かな不運を見せびらかすな」

「賢(さか)しら」とは、利口そうに振る舞ったり、物知りぶるという意味です。

アシタカが多くの民の前で呪われた右腕を見せびらかすように見せたエボシが放った言葉です。エボシはかつて、身売りされた子どもであったという過去があることから、アシタカの同情を誘うような青臭い行動に腹がたったのかもしれません。

「黙れ小僧!お前にサンが救えるか」

ヒロインのサンを育てた犬神モロが、サンを解放しろというアシタカに放った名台詞。人間にも山犬にもなりきれないサンを育てたモロだからこそ言える言葉です。流行語にもなりました。

「わからぬ。だがともに生きることは出来る」

犬神の言葉に対する主人公のアシタカの返答です。戦うのか、逃げるのか。どんなに辛くても、どんな方法を選んでも、「生きる」ことは出来るじゃないか。この言葉が、この作品の根幹を作り上げているのです。

「木植エタ。木植エ、木植エタ。ミナ人間抜ク、木戻ラナイ。人間殺シタイ」

森の賢者、猩猩。人間への憎しみを露わにする文明の犠牲者である彼らの存在は、現代で何不自由なく生きる私たちに疑問を投げかけます。

「どうかその人を殺さないでおくれ。その人はわしらを人としてあつかってくださった、たったひとりの人だ」

エボシ様に引き取られ、病と闘いながら生きるハンセン病患者のセリフです。差別の対象となり忌み嫌われることもあったハンセン病患者に対して、エボシは紳士的に対応していたことが分かります。人間の尊厳を確かに重んじる、野心的なエボシという人物の意外な側面を表しています。

「生きろ。そなたは美しい」

サンとアシタカが初めて出会ったシーンの印象的な名言。”生きる”というのは『もののけ姫』における重要なテーマです。

「誰にも運命はかえられないが、ただ待つか自らおもむくかは決められる。見なさい。あのシシの身体にくいこんでいたものだよ。骨を砕きはらわたを引き裂き、惨い苦しみをあたえたのだ。」

アシタカが生まれ育った村の不巫女の言葉です。即死することも無く、鈍い痛みで苦しみ続けることの惨さを的確に表現した台詞です。人間が打ち込んだ銃弾がシシを苦しめ、タタリ神を造ってしまったのです。厳しい現実を見据えながら、呪いに蝕まれたアシタカに助言をしてくれました。

「天地の間にあるすべてのものを欲するは人の業というものだ」

神に仕える身でありながら、神殺しを請け負うジコ坊。人間の果てしない欲望は、とどまることを知らないのでしょうか。そして、その罪を背負いながら人は生きているのかも知れません。分かっていながらも逆らう事が出来ない、ジコ坊が言うからこそ説得力のある名言です。

「いやぁ、参った参った。馬鹿には勝てん」

好々爺のようでいながら本性は残忍で冷酷な名キャラクター、ジコ坊の名言です。

「ここをいい村にしよう」

全てが終わった後のエボシは憑き物が落ちたように語った名言です。人が集まって出来るのが村であり、多くの人が一つのものをこれから作り上げていくことを表します。明るい未来を確かに感じさせられる言葉です。

「生きる事はまことに苦しく辛い。世を呪い人を呪い、それでも生きたい。どうか愚かなわしに免じて...」

病者の長は、爪弾きものだったのをエボシに救われたという人物です。ひしひしと伝わってくる、ただ「生きたい!」という強い思い。主要キャラクターではないですが、彼のこのセリフは観た人の心に刻み込まれます。この世界に生きていることがどれほど尊いことなのか、私たちに思い出させてくれる気がします。