『千と千尋の神隠し』オクサレ様(腐れ神)の正体を解説!「よきかな」のセリフの意味やニガダンゴについても考察
公開から20年以上経っても色あせない、アニメ映画の金字塔『千と千尋の神隠し』。 この記事ではそんな本作に登場するオクサレ様(腐れ神)について徹底解説していきます! ※この記事は『千と千尋の神隠し』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『千と千尋の神隠し』オクサレ様(腐れ神)とは?登場シーンを解説

オクサレ様は千尋が働く油屋にやってきた客のひとりです。ヘドロが集まった化け物のような見た目をしていますが、「神様」に分類されます。体から強烈な異臭を放っており、登場シーンでは食べ物が一瞬で腐敗。あの湯婆婆さえも慌てふためく、とんでもない迷惑っぷりを披露していました。 また、「オクサレ様(腐れ神)」という呼称は単体の神を示しているのではなく、「穢れから生まれた神全般」を指していることがわかっています。
オクサレ様の正体は河の神(龍)!なぜヘドロ姿に?
自転車に建材からルアーまで、人間が河に投げ捨てた大量のゴミによってこの姿になってしまった #オクサレさま。実はこのキャラクターは、宮崎監督が川掃除に参加した時、自転車を引っ張り上げた体験から着想を得たものなのだそうです!#千と千尋の神隠し #宮崎駿 #金ロー #千尋 #リン #カオナシ pic.twitter.com/e3eMej8MvO
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) August 16, 2019
オクサレ様が温泉に入り穢れを落とし切ると、たちまち龍のような姿に変身。その正体が「とある河の神」だったと判明します。 その神がなぜオクサレ様になったのかは定かではありませんが、実は正体発覚前に千尋が体に刺さった自転車のハンドルを発見。それを引き抜くと、不法投棄されていたらしきゴミがあふれ出てきました。 このことから、河の神は自身が治める河にゴミを捨てられたせいでヘドロ姿になったと推測できます。人間たちの身勝手な行いにより、あのような汚らわしい姿になってしまったのでしょう。
「よきかな」のセリフの意味とは?

オクサレ様は龍の姿になったあと、「よきかな」と気持ちよさそうに呟いていました。この言葉における「かな」は「~だなあ」という詠嘆を表しているため、現代風に直すと「よいものだなあ」という意味になります。 これは汚れを落とせた安堵や、元の姿に戻してくれた千尋たちに対する感謝の気持ち。そういった感情が詰まったセリフだと思われます。
ニガダンゴの効果について考察

オクサレ様は自身を助けてくれた千尋に対し、泥を固めたような「ニガダンゴ」をプレゼントしました。千尋はこれをカオナシやハクに食べさせます。 暴走したカオナシはニガダンゴを食べた途端、それまでに飲み込んでいたカエルなどを嘔吐して元の状態に。そして、ハクはニガダンゴを食べると同時に、呪いがかけられているハンコを吐き出しました。 このことから、ニガダンゴには「悪影響を与える体内の異物」を排出させる効果があると推測できます。
声優は作曲家・編曲家のはやし・こばが担当
オクサレ様の声を担当しているのは作曲家・編曲家のはやし・こばです。「タンスにゴン」や「こてっちゃん」など、様々なCMのサウンドロゴを担当。歌謡曲の作曲なども手掛けるほか、俳優として実写映画に出演した経験もある多才な人物です。
『千と千尋の神隠し』オクサレ様は環境破壊の象徴?

本来は美しい河の神だったにも関わらず、汚い見た目に変わってしまったオクサレ様。その存在は「環境破壊の象徴」とも言われています。 このキャラに込められたメッセージは、現代の日本にも通ずる部分があるはず。これを機に『千と千尋の神隠し』を見直し、オクサレ様が登場した意義を考えてみてはいかがでしょうか。







