2020年4月15日更新

『鬼滅の刃』“霞の呼吸”を全型ふくめて徹底解説!変幻自在の緩急で相手を惑わす絶技に迫る

『鬼滅の刃』“霞の呼吸”を全型ふくめて徹底解説!変幻自在の緩急で相手を惑わす絶技に迫る サムネイル

『鬼滅の刃』に登場する、鬼殺隊の霞柱・時透無一郎の用いる“霞の呼吸”。上弦の鬼をも圧倒する7つの型と、それぞれの技が使われたエピソードを一挙に詳しく解説。名前の元となった言葉についても考察します!

目次

『鬼滅の刃』の“霞の呼吸”ってどんな呼吸法?緩急織り交ぜたスピード変化で敵を惑わす!【ネタバレ注意】

“霞の呼吸(かすみのこきゅう)”は、鬼殺隊の霞柱・時透無一郎(ときとうむいちろう)が使用する呼吸法で、鬼狩りの技術である「全集中の呼吸」の1つです。 炎・水・雷・岩・風から成る基本の呼吸の内、風の呼吸から派生している霞の呼吸。これに適正のある者が持つ日輪刀は、刀身が白色に変化します。 この呼吸法には、速度を活かした突きや回転技、また相手を惑わす移動術など、多彩な技が揃っているのが特徴です。全集中・霞の呼吸で剣技を出す際には、まさに“霞がたなびいたような”美しいエフェクトがかかります。アニメ化されるのが、今から楽しみですね。 ※本記事では『鬼滅の刃』のネタバレ情報を扱っています。読み進める際はご注意下さい。

天才剣士、時透無一郎が使用!鬼殺隊最高レベルの戦力として活躍

「霞の呼吸」の使い手・時透無一郎は、刀を握ってたった2か月で柱を任されるほどの天才です。加えて彼の年齢はなんと14歳。最年少の柱として前線で活躍しています。柱の長所を活かした修業・「柱稽古」では高速移動の稽古を担当しました。登場当初は記憶喪失を患っており、その原因となるような暗い過去を背負ったキャラクターでもあります。

「壱ノ型 垂天遠霞(いちのかた すいてんとおがすみ)」

第117話「刀鍛冶」にて上限の伍・玉壺(ぎょっこ)の血鬼術「水獄鉢(すいごくばち)」によって水の牢の中に閉じ込められたときに、脱出を試みようと使用。 水に捕らわれる前、無一郎は既に毒で体が麻痺しつつありました。水獄鉢の中で垂天遠霞を放つも抜け出せず、絶体絶命に陥ってしまうのです。彼はそんな中、刀鍛冶・小鉄の助けで記憶を取り戻し、覚醒します。 垂天には「高く遠いところ」という意味があり、遠霞(とおがすみ)には「遠くをぼんやり覆っている霞」の意味があります。名前から考えるに、この技は長距離射程の突き技なのでしょう。 余談ですが、第173話「匪石之心が開く道」での上弦の壱・黒死牟(こくしぼう)戦にて、片腕を失った無一郎が放った突き技は、垂天遠霞がベースとなっていると思われます。刀の持ち手が同じであることや、同じ突き技であることが理由です。興味のある方は、漫画を読み返してみても面白いかもしれません。

「弐ノ型 八重霞(にのかた やえがすみ)」

第117話「刀鍛冶」にて、水獄鉢から脱する際に使用しました。無一郎はこの時、水の牢に捕らわれ呼吸が出来ない状態にありました。鍛冶師の少年・小鉄が吹き込んだ空気の泡を吸い込んで力を取り戻し、この技で窮地を脱したのです。彼が、“他人のために無限の力を発揮する”自分に気づいた印象的なシーンで放った技でした。 第167話「愕然と戦慄く(わななく)」にて、黒死牟に対しても使用しましたが、一瞬で背後を取られ不発に終わりました。 八重霞は前方の上中下段に、目にも止まらぬ速さで5回の横切りを繰り出す技です。八重には、「八つ重っているようす」から転じて「数多く重なっているようす」の意味が含まれます。上下満遍なく霞が横になびく見た目から、その名が付けられたのでしょう。

「参ノ型 霞散の飛沫(さんのかた かさんのしぶき)」

第120話「悪口合戦」にて、「一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)」の毒を防ぐ際に使った剣技で、体を大きく回しながら放つ縦回転の斬撃です。玉壺戦で、陸ノ型で魚を全て斬ったのも束の間、魚から粘性のある毒が放出されました。無一郎は放たれた無数の毒をこの技で難なく突破したのです。 防御が主体の技で、霞が散るときの飛沫のように、対象を弾き飛ばすことに集中した技と言えるでしょう。

「肆ノ型 移流斬り(しのかた いりゅうぎり)」

第106話「敵襲」にて初登場し、上弦の肆・半天狗(はんてんぐ)に対して放ちました。居合切りのような態勢から相手の懐に滑り込み、下から切り上げる技です。 居間で話をしていた炭次郎と無一郎の所に、気配を出さずに襖を開け入ってきた半天狗。無一郎は素早い判断で臨戦態勢に移り、この技を使用しました。移流斬りは、半天狗の顔に斜め一文字の大きな傷を作ります。 素早い身のこなしで天井に張り付き、致命傷は避けた半天狗でしたが、「やめてくれえ」、「痛いぃいい」と泣きわめきます。不気味な上弦の鬼・半天狗との戦いが始まったのでした。 移流は「空間内の物質が移動すること」という物理学の用語で、暖かい空気が風などである冷たい地点に運ばれるような現象のことを指します。まるで“空気が流れるように”間合いに踏み込んでいくようすから、構えから攻撃までの滑らかさを象徴して、移流斬りと名付けられたのでしょう。

「伍ノ型 霞雲の海(ごのかた かうんのうみ)」

第119話「よみがえる」にて、蛸の巨大な触手で襲い掛かる玉壺の血気術「蛸壺地獄(たこつぼじごく)」に対抗して使用しました。技の影響で、霞が雲のように厚く、海のように広く発生します。 玉壺いわく、この技は「素早いみじん切り」らしく、広範囲に多量の剣撃を浴びせるものなのでしょう。触手を全て切り刻んだ上で、玉壺の喉にあと少しで致命傷となるほどの切り傷をつけました。 第167話「愕然と戦慄く(わななく)」でも、黒死牟に弐ノ型に続けて使用しますが、同じくあっさりと後ろを取られ回避されます。

「陸ノ型 月の霞消(ろくのかた つきのかしょう)」

第120話「悪口合戦」にて、玉壺の血鬼術「一万滑空粘魚(いちまんかっくうねんぎょ)」に対し使用しました。跳躍し、広範囲を切りつける技です。大量の魚に襲われた無一郎でしたが、月の霞消でひらりと身をかわしつつ1匹残らず魚を切り裂きます。 跳躍することで自分の位置を月と見立て、その広い視界から見えるものを全て霞に消えゆかせる。それがこの月の霞消という技なのでしょう。

「漆ノ型 朧(しちのかた おぼろ)」

漫画では“動きに緩急をつけ敵を攪乱、姿を見せる際は亀のように遅く姿を消す際は瞬き一つの間” と表現されます。動きのスピードを変化させ、敵を霞に巻く移動術です。第120話「悪口合戦」では、上弦の鬼をも圧倒するその速さで玉壺を撃破しました。 第165話「愕然と戦慄く」で黒死牟により、朧が無一郎の編み出したオリジナルの技であることが明かされます。今までの霞の呼吸の使い手は、この技を使ったことが無かったためです。それまでは、ただ避けながら観察をしていた黒死牟に、刀を抜かせるきっかけになった技となりました。 朧は、「霞や雲などによって月や山などの景色がぼんやりかすむさま」という意味です。過去、記憶に霞がかかっているようだった無一郎。インスピレーションのひとつに、その思い出が含まれているのかもしれません。

他の呼吸法とは異なる威力を持った「霞の呼吸」、アニメでの描かれ方に期待が高まる!

今回は、「全集中の呼吸」のひとつである、霞の呼吸について紹介しました。時透無一郎の使う呼吸法で、彼のファンという人も多いのではないでしょうか。 霞の呼吸の剣技には、速度を変化させることによって相手を惑わしながら攻撃するなど、ひと味違った技が多くあります。 “筋肉の緊張と弛緩の切り替えを滑らかにすることが大切である”と、「柱稽古」で無一郎は主人公・炭次郎に教えました。 ただ力づくに刀を振り回せば良い訳ではなく、繊細な技術が不可欠な霞の呼吸の技。一長一短で身に着くものではありません。無一郎の優秀さがあるからこそ成せる技なのです。アニメで美麗に描かれる剣技が、楽しみですね。