「東京リベンジャーズ」松野千冬はなぜ人気？場地圭介やタケミチとの関係を解説！

壱番隊副隊長・松野千冬(まつのちふゆ)は、原作の中でも特に「かっこいい男」として描かれているタケミチの相棒キャラです。 本記事では、その理由を千冬の過去や性格、そして名シーンなどの観点から考察していきます。 ※この記事はネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。

松野千冬は東京卍會の壱番隊副隊長で、場地圭介の右腕であり、タケミチの相棒。金髪と黒髪のツーブロックの髪型が特徴的で、中性的な魅力を持っています。

松野千冬は「東京リベンジャーズ」のキャラクター人気投票では、1位のマイキーに次ぐ2位という順位を獲得。真っ直ぐな性格で男気があるのに、普段の可愛さとのギャップに萌えている人も多いようです。 ひたすら場地を慕い、タケミチを支える姿がいじらしい上にかっこいい。さらに「高校生編」で萌え袖姿で登場しただけで、ファンの間では「あざと可愛い！」と話題になりました。

千冬は仲間を最後まで信じぬける男です。場地が寝返ったときも、タケミチがタイムリーパーだということを告白したときも、千冬は相手のことを信じて自分ができる範囲のサポート役に回っています。 しかも無理に引っ掻き回すこともしないし、自分の意志を押し付けるようなこともしない。ただ仲間を信じて鼓舞することができる。そんな千冬だからこそ、タケミチも秘密を打ち明けて相棒になることができたのでしょうし、読者の好感度も爆上がりするのでしょう。 最新篇でも千冬はタケミチの相棒として共闘していて、相変わらずの男気を見せています。

仲間は信じ抜くといっても、やはり自分をボコボコに殴った相手を心から許すのはなかなか難しいもの。しかし千冬は踏み絵と称して場地に理不尽に殴られた際も、その敬意の念を消すことはありませんでした。 それだけ尊敬する場地が絶命する要因となった一虎のことも、千冬は憎むどころか許しているんですよね。9回目の現代では多くを失った一虎とともにペットショップを経営。一虎の居場所まで作ってあげるという、底なしの優しさを見せています。

千冬がかっこいいと人気を集めている理由として横顔のセクシーさが挙げられます。彼の横顔はファンの間ではセクシーすぎて、とても中学2年生とは思えないと噂されています。 特に「柚葉を解放したのは三ツ谷君だ、オマエじゃない」と言う時の千冬の横顔は大人の男性と見紛う程セクシーです。普段の可愛らしい笑顔とのギャップに惹かれた読者も多いことでしょう。 本作には「イケメン」が数多く登場しますが、中でも千冬は横顔のイケメン度が高い人物です。

オシャレでセンスのよさそうな千冬ですが、236話で意外なネーミングセンスを披露しました。タケミチの相棒として新チームに加入することを決めた千冬は「サウザンドウィンターズ」というチーム名を考案。

千＝サウザンド、冬＝ウィンター、という安直さ……かわいい。 東卍を超えるチームを目指すにしては絶妙にミスマッチでダサい名前ですが、マークも考案済みで温めていた案らしいのです。デザインも千冬の愛猫・ペケジェーと冬の象徴である雪を組み合わせただけのもの。しかも絶妙に緩い絵柄でダサいのに自信満々の千冬には流石のタケミチもタジタジ……。 姿前述した男気とのギャップが最高ですね。

千冬が心底信頼しているのが、場地圭介です。トーマンでは場地が壱番隊隊長を、千冬がその腹心として副隊長を担当。裏切りも多々発生する作品ですが、千冬の場地への信頼と敬意は絶対的なものでした。 67話では番外編として中学時代の2人の出会いが描かれています。場地は漢字を教えてくれただけの千冬を「仲間」と呼び、その窮地を圧倒的強さで救いました。千冬にとって初めて「カッケェ」と思うと同時に尊敬した相手が場地だったのです。

千冬が場地と出会ったのは中学入学直後です。当時同世代の不良を牛耳っていた千冬は、同じ学年に留年した「ヤバい奴」がいるという噂を小耳に挟み、その人物を探します。そこにいたのは、七三分けに瓶底眼鏡をかけたザ・ガリ勉スタイルの場地でした。

母親のためにももう留年できないと猛勉強をしているそのガリ勉は、見た目に反して「虎」という漢字も書けません。そのちぐはぐな印象に、千冬はどこか引っかかっていました。

そんなある日、千冬は暴走族男打羅(まんだら)の奇襲に遭います。千冬に対して相手は20人。圧倒的な劣勢の中、颯爽と表れて不良たちをのしていったのが髪をおろした場地でした。その強さに惹き込まれた千冬は、ピンチを救ってくれた場地に対して人生で初めて敬語を使います。

この出来事以降、千冬にとって場地は誰よりも尊敬する人物になりました。そしてずっと彼のことをそばで見てきたからこそ、千冬は場地の真意に気づくことができたのです。

コミックス5巻41話で初登場となった千冬ですが、そのシーンで彼は壱番隊隊長の場地圭介にボコボコに殴られていました。東卍から芭流覇羅(バルハラ)へと宗旨変えした場地の踏み絵として、彼の腹心である千冬がリンチされたのです。

普通なら自分が殴られる原因を作った場地を恨みそうなものですが、千冬はボロボロの顔でタケミチに「場地さんカッケーだろ？」と笑ってみせます。千冬は場地が東卍のために単独で憎まれ役を買って、バルハラに寝返ったフリをしていたことを見抜いていました。 場地が言葉にしていない思いを汲んで、黙って殴られることで彼に協力する。そんなこと、心の底から場地を信頼していなければできないですよね。お前の方がカッケーわ！

血のハロウィンにて、場地は腐れ縁である一虎に刺された後、彼に罪を背負わせないため自決する道を選びました。千冬はボロボロの状態で倒れた場地を腕の中に抱え、その最期を看取っています。 亡くなる直前、場地は千冬に「ペヤング食いてえな」「半分コ な？」とまるでいつも通りの日常のような言葉をかけ、そのまま笑顔で逝きました。ふたりの絆を知っている読者としては、このシーンは涙なしには見られない……。 その後、千冬は傷心のあまり東卍を抜けようとしますが、マイキーに引き止められて心変わり。場地が残してくれたものを守るため、自身が壱番隊隊長に指名したタケミチを支える道を選びました。

2019年11月3日に『東京卍リベンジャーズ』公式Twitterアカウントに投稿されたのは、千冬が場地に壱番隊隊長のタスキを付けているイラスト。11月3日は場地圭介の誕生日でした！ ここにはテキストで、場地が「いつかこのタスキを受け継ぐ奴が出てくんのかね？」と問い、千冬が「壱番隊隊長は場地圭介だけです」と返すセリフが書かれています。

そんな千冬が壱番隊の隊長をタケミチにしたいとマイキーに直談判したり、「聖夜決戦編」の抗争前に場地の身につけていたタスキを託したりことを考えると、彼の深く熱い想いが伝わってきますね。

千冬は高校時代や「関東事変」後の未来でも、ペットショップで働いていました。実はその理由は、場地の生前の夢が「ペットショップで働くこと」だったからなのです！ 12年経っても千冬は場地を忘れず、未来でもその志を継いでいたのでした。どこまでも場地を想い続けている千冬の姿に涙……。

千冬とタケミチは「血のハロウィン編」で、東京卍會に敵対する芭流覇羅(バルハラ)から場地を連れ戻すという同じ目的から相棒になりました。 「血のハロウィン」とは、東京卍會と芭流覇羅の間で起こった抗争のこと。実は、場地が東京卍會を脱退して芭流覇羅に移ったのは、敵の内情を探るためでした。 タケミチのミッションは、この抗争で場地が羽宮一虎に、一虎がマイキーに殺されるのを防ぐというもの。一虎は東京卍會の創設メンバーの1人でしたが、マイキーへの歪んだ想いから芭流覇羅に加担していました。

タケミチの活躍でマイキーは一虎を殺さずに済みましたが、場地は結局死ぬことに。未来に戻ったタケミチは東京卍會の最高幹部になっていましたが、この未来ではタケミチの目の前で千冬が殺されてしまいます。

タケミチは「聖夜決戦編」で、初めて自分がタイムリーパーであることを告白します。その相手が千冬でした。タケミチは未来で自分のために死んだ千冬を心から信頼し、これまで起こったことをすべて打ち明けたのでした。 千冬はそんなタケミチの話を信じて認め、今までの苦労をねぎらって「相棒」と呼びます。この時、千冬とタケミチは心からつながった本当の相棒になったのではないでしょうか。

作品内ではかっこいいシーンの目立つこの2人ですが、日常シーンで時々見せるおふざけシーンにも注目です！2人のふざけるシーンでは千冬のおバカな言動が多く見られます。

抗争の際に見せるアツい友情やかっこいい表情とは異なった中学生らしい姿を見ることができ、ギャップにやられてしまうこと間違えなしです……！

優しくて仲間思いの千冬ですが、現代の世界で2回死亡しています。 まず6回目のタイムリープでは、千冬は腐敗していく東卍をよくしようと奮闘しますが、組織の邪魔になると睨んだトップ・稀咲に射殺されてしまうのです。

9巻73話、椅子にくくりつけられた状態でさながら処刑のように頭を撃ち抜かれる姿は衝撃的でした。

また7回目のタイムリープ後は、東卍の主要メンバーが全員マイキーによって射殺されます。それぞれ凄惨な最期を迎えますが、千冬は人気のない場所でマイキーに銃で頭を撃ち抜かれて死んでいるのです。 このシーンは14巻118話に登場。銃口を突きつけられながらも、笑顔でタケミチを信じてほしいという姿に泣かされます。

しかし、9回目のタイムリープ後はきちんと生き延びて、羽宮一虎と一緒にペットショップで働いています。もともと千冬は仲間思いの優しい性格なので、ペットショップは彼にピッタリの職業ではないでしょうか。

10回目のタイムリープでは、再び東京卍會を結成するためにバイトを辞めてまでタケミチについていくことを選びました。相棒度が高すぎる……！

二代目東京卍會は、“闇落ちした”マイキー率いる関東卍會と戦うためにタケミチが設立しました。本来の目的は、マイキーを助けるためです。 この二代目東京卍會の副総長となったのが、タケミチの相棒・千冬でした。二代目東京卍會・副総長として、仲間集めから関東卍會との最終決戦まで、千冬が奔走。そのかいあって、三ツ谷隆や林田春樹など初代東京卍會メンバーも加入し、個々の力が強い上に絆も厚い組織となりました。

最終回では東京卍會が解散して11年後、タケミチとマイキーが幼少期にタイムリープして、すべての不幸を未然に防ぎ、みんなが生き残っている世界線に到達しています。 誰もが今までの世界線を何も覚えていないのに対して、千冬だけはぼんやりとタケミチがタイムリーパーとして奮闘していた姿を覚えていました。このことからも、千冬の「相棒度」が高かったことがうかがえますね！

タケミチとの信頼関係でも述べましたが、これはタイムリープして未来から来たことを打ち明けたタケミチにかけた言葉です。誰にも話すことのできない苦悩を1人で抱えていたタケミチの心がこの言葉で楽になりました。 千冬とタケミチはこの一言で深い信頼関係を築くことができ、お互いにかけがえのない相棒になります。タケミチがタイムリープを何度失敗しても、諦めずに頑張れたのは千冬が居たからと言っても過言ではありません。

1つ目の名言と同じく、これもまた千冬がタケミチに対してかけた言葉です。タイムリープの苦悩を抱え、傷つきながらも前に進もうとするタケミチ。そんな彼が目指すべき目標を千冬は理解して言葉にしました。 つまり千冬は単にタケミチを叱咤激励するだけではなく、具体的な未来へのアクションプランを提示してみせたのです。とても中学2年生とは思えないほど大人びたアドバイスではないでしょうか。 他者への思いやりを言葉でも行動でも表現できるのが千冬の凄いところです。

関東事変にて、稀咲と対峙する中で千冬が口にしたセリフ。自身の誇りや仲間を守るための「喧嘩」の領分を超え、「殺し合い」に踏み込もうとしてくる稀咲に対し、千冬は断固とした口調で線引きをしてみせます。 場地という大切な存在を奪われたにもかかわらず、恨みや憎しみに流されることなく信念を貫こうとする姿がかっこいいです。場地の教えが彼の仲に生き続けていることがうかがえます。

千冬がかっこいい理由はケンカのスタイルにもあります。彼は決してケンカの腕前が強いわけではなく、タケミチよりやや強い程度です。千冬は格下相手には対等以上に振る舞い倒すことができますが、格上相手には歯が立ちません。 それでも千冬のケンカがカッコいいのはタケミチ同様気持ちで負けてないからです。また、知性派の参謀として大局を見据えながら動いています。冷静に自分の力量と相手の力量の差を弁えて動ける判断力もまた千冬の魅力です。

関東卍會と二代目東京卍會との最終決戦で、因縁の相手であるモッチーこと望月莞爾と再戦した千冬。モッチーといえば極悪の世代(S62)の1人で呪華武の元総長、天竺四天王の1人でもあり、2008年は六波羅単代の第肆席、2018年には梵天幹部となっていた人物です。 そんな相手に渾身の一撃を与えて勝利した千冬の“勝ちたい”という意志と覚悟は、圧倒的でした！

千冬といえば髪型もかっこいいと人気ですよね。中学1年生時は、トップが長めのリーゼント風ツーブロックでした。中学2年生時はアニメでもよく登場している、ツーブロックでトップをおろしたマッシュショート。 大人になるとハイトーンカラーは黒に。中学時代のふわふわ感が減って、ややウエットなセットにしている印象です。

実写映画「東京リベンジャーズ 血のハロウィン編」で俳優を務めるのは高杉真宙。*代表作に「仮面ライダー」シリーズや「ナニワ金融道」シリーズがあります。 端整かつ甘い顔立ちをした高杉は、かっこよさと可愛らしさを兼ね備えた千冬のイメージにぴったりです。演技力も確かで、ファンからは「まんま千冬」「小犬すぎる」との声もあがっています。

松野千冬のアニメ版の声優は狩野翔です。代表作に『アイドルマスター SideM 理由あってMini!』の神谷幸広役や『乙女剣武蔵』の宝蔵院胤舜役などがあります。 明るく爽やかな声質はかっこいい千冬のイメージにピッタリです。

本記事では松野千冬の魅力について様々な観点から解説してきましたが、いかがでしたか？喧嘩の腕前はそんなに強くない千冬ですが、内面の人間性は本作屈指の格好良さです。何より場地やタケミチとの熱い絆が彼の魅力に大きく影響しています。 千冬は決して派手に目立つタイプではありませんが、間違いなく作品の魅力を際立たせてくれる名キャラクターと言えるでしょう。