2020年5月16日更新

【ワンピース】“ノコギリのアーロン”を解説!人間を激しく憎むようになった理由とは?

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アーロン サムネイル

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『ONE PIECE』アーロンにまつわるエピソードを解説!ノコギリザメの魚人【ネタバレ注意】

アーロンは魚人族で構成されているアーロン一味の船長。ノコギリザメの魚人で、ギザギザしている鼻が特徴です。 魚人は「人間の進化系」であり「万物の霊長」という思想を持ち、逆に人間のことは「下等種族」と見下し、憎んでします。 生粋の種族主義者で、同族である魚人族はとても大切に想っており、部下がやられた際は激しく怒り、もし意見が違えた者がいても手を出そうとはしません。 人間を蔑んでいるものの、無条件に攻撃するわけではないのがアーロン。利用価値の高い人物や従順に従っている者には好意的に接し、自分の利益を優先する冷静かつ狡猾な一面もあります。 懸賞金は2000万ベリー。ルフィがそれまで出会った海賊の中では最高額にあたり、賞金稼ぎヨサクからは「個人の実力なら首領クリークを凌ぐ」と評されていました。 戦闘能力や、行っている悪事に反して懸賞金の額が低いのは、アーロンが現地担当の海軍大佐を賄賂で買収しており、彼の行いが世界政府の本部まで知れ渡っていなかったからです。 ※ここからは更に詳しく、アーロンについて振り返っていきます。ネタバレも含まれますので、読み進める際にはご注意ください。

東の海(イーストブルー)編、最大の強敵として登場! アーロンの目的は

(東の海編から)10年前、アーロンは「アーロン帝国」を建国して東の海(イーストブルー)全体を支配することを企み、コノミ諸島に存在する20もの町村を力によって支配しました。 ナミの故郷であるココヤシ村も含まれており、アーロン一味は住民に大人1人10万、子供1人5万ベリーの奉貢の支払いを要求しています。 そこで、ナミとノジコの分しか払えなかった彼女らの養母ベルメールを、見せしめの意も込めてその場で射殺しました。さらに、ナミの海図を描く才能に目を付けたアーロンは、ココヤシ村を人質にして彼女を半強制的に一味に加入させます。 このとき、アーロンはナミと「1憶ベリー用意したらココヤシ村を解放する」という約束を取り付けていました。彼女は村のため金を集めようと泥棒稼業をしていたため、行動を共にしていたルフィたちからも盗みを働いたのでした。 そんなナミを航海士として迎え入れたいルフィは、彼女を追ってアーロンパークまでやって来て、東の海最後にして最強の敵アーロンと対峙することになるのです。

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ナミとの約束を破り、麦わらの一味と戦いに

ナミは麦わらの一味から金を盗んだおかげで、約束の1憶ベリーまで残り700万となっていました。ところが、アーロンは買収した海軍大佐ネズミを送り込んでその金を没収させてしまうのです。 そんな仕打ちに憤慨したナミは、「お金の上の約束は死んでも守る」と豪語していたアーロンを問い詰めに行きます。しかし彼は平然と「“おれが約束を”いつ破った!?言ってみろ」と言い放ち、まるで海軍とは関係ないかのようにシラを切りました。 この出来事に、ココヤシ村の住民は我慢の限界を迎えて反乱を起こし、ナミが涙を流しながら助けを求めたことで、麦わらの一味とアーロン一味の戦いが勃発します。 アーロンは地面に突き刺さり動けなくなったルフィを海に沈め、ゲームと称して部下に戦わせていましたが、幹部たちがゾロとサンジに敗れると激怒して参戦。はじめこそ圧倒するも、ルフィが海中から復活してきて一騎打ちとなりました。 ルフィ相手にも互角以上に戦っていましたが、ナミを仲間としながらも「使う」という発言がルフィの逆鱗に触れ、自慢の鼻をへし折られてしまいます。最後は「ゴムゴムの戦斧(オノ)」を食らってアーロンパークもろとも粉砕されて敗北しました。

“ノコギリのアーロン”の武器・技を紹介!

キリバチ

アーロンはノコギリザメの魚人なので、強靭な顎に鋭い歯、ノコギリ状に鋭く尖った鼻をもっており、それらを武器にして戦います。 自身の身体以外にも「キリバチ」という巨大なノコギリのような大刀を所持しており、ルフィを相手にブチ切れた際にこれを取り出し、回転しながら振り回して襲い掛かりました。

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打水(うちみず)

掌に溜めた水を勢いよく相手に撃ち出す魚人空手の技の1つ。水であるにも関わらず、その威力は散弾銃にも匹敵し、ゾロとサンジを一瞬で戦闘不能に追い込みました。 当時は技名が明らかになっておらず、サンジは「水かけ遊び」と言っていましたが、後にジンベエやホーディが使用した打水と酷似しているため、同じ技だと考えられます。

歯(トゥース)ガム

自らの鋭い歯を丸ごと取り出し、それを手に持って相手に噛みつかせるように掴みにかかります。歯の鋭利さと魚人族ならではの強靭な顎や握力を生かした技です。 ルフィが歯を奪ってアーロンに噛みついても、顎の力が弱いため大したダメージは与えられませんでした。なお、アーロンの歯は鮫の特性で抜けても即時に生え変わるため、この技を躊躇なく使用できます。

鮫・ON・DARTS(シャーク・オン・ダーツ)

ノコギリ状に尖った鼻先を相手に向け、魚雷のように勢いよく突進する技。アーロンパークの外壁に穴をあけ、地面にも突き刺さる威力で、水中で加速すればその威力はさらに跳ね上がります。 鼻の代わりに口を大きく開け、回転しながら突撃して相手の肉を抉り取る「鮫・ON・歯車(シャーク・オン・トゥース)」という派生技もあり、ルフィに鼻を折られた際に使用しましたが、耐えられて返り討ちに遭っていました。

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アーロンの過去!タイヨウの海賊団の一員だった

アーロンは元々魚人島の無法地帯「魚人街」の出身。同郷のジンベエを「アニキ」、フィッシャー・タイガーを「大アニキ」と呼んで慕っていました。 そこで彼は、荒くれものたちを率いてアーロン一味の船長をやっていましたが、フィッシャー・タイガーがマリージョアを襲撃し、奴隷解放をしたことで世界政府に追われることになったため、兄貴分の力になろうと「タイヨウの海賊団」に加入します。 そしてジンベエと肩を並べ、追って来る海軍を返り討ちにしながら旅をしている中、コアラという元奴隷の少女を故郷に送り届けることになりました。 他の船員は人間であるコアラとも徐々に打ち解けていきますが、アーロンだけは「大人になれば魚人を差別するようになる」と断定し、最後まで相容れることはありませんでした。 その後、彼女を無事故郷に送り届けますが、住民からの密告を受けた海軍が待ち伏せ。フィッシャー・タイガーは重傷を負い、やがて死に至ります。

フィッシャー・タイガーの死をきっかけに“憎しみ”を受け継ぐ

元々人間を嫌っていたアーロンですが、タイガーの死によってその憎しみは増すことになりました。自分達を嵌めた人間たちに復讐するため、1人でコアラの故郷の島に戻りますが、当時のボルサリーノ(現大将・黄猿)に遭遇し敗北、インペルダウンに投獄されます。 その後、ジンベエが王下七武海に加入したことで恩赦によりアーロンは釈放されました。しかし、フィッシャー・タイガーの遺志を継いで人間との共存を図るジンベエと、憎しみの部分だけを引き継ぎ、復讐せんとするアーロンは対立し、部下を連れて再びアーロン一味として独立することにします。 また、アーロンは魚人街にいた頃、ホーディをはじめ子供たちに「人間は魚人を迫害し、憎むべき存在」だと常々語っており、彼らもアーロンが地上で人間を倒したりすると喜ぶなど、子供たちの憧れになっていました。 そうして後に、実際に何もされていないホーディらに人間への憎しみが受け継がれ、新魚人海賊団が魚人島を脅かす事態に繋がります。

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アニメ版「ワンピース」でアーロンを演じているのは小杉十郎太(こすぎじゅうろうた)

アニメ「ワンピース」でアーロンを演じているのは、小杉十郎太(こすぎじゅうろうた)。大沢事務所所属の声優です。 長きに渡って活躍しており、数多くの作品に出演しています。1985年の『機動戦士Ζガンダム』のナレーション及びヘンケン・ベッケナー役で声優デビューしました。 他にも代表作として、『それいけ!アンパンマン』のやきそばパンマン役、『金田一少年の事件簿』の剣持勇役、『ジョジョの奇妙な冒険』の空条承太郎役、『NARUTO -ナルト-』の猿飛アスマ役などが挙げられます。

『ONE PIECE』東の海(イーストブルー)最悪の男アーロン、再登場の可能性はあるか?

今回は、ナミの宿敵とも言えるアーロンについて紹介しました。 彼は同族を大事にするからこそ、人間のことが許すことができませんでした。フィッシャー・タイガーが人間によって死に追い込まれることが無ければ、コアラとの出会いをきっかけに彼の憎しみも小さくなっていったのでしょうか。 アーロンが今後のストーリーに登場する可能性は低いですが、魚人島関連の話の中でまた語られる可能性は捨てきれません。マダム・シャーリーとは異母兄妹ですが、両親については不明なので、そのあたりが明らかになることがあるかもしれませんね。