「ワンピース」セラフィムとは?七武海との関係や真の正体を考察
『ONE PIECE』の原作1059話が話題となっています。理由は海軍の新兵器「セラフィム」の登場です。なぜこのセラフィムが話題になっているのでしょうか?今回は、新型パシフィスタ・セラフィムの正体について考察していきます! ※この記事は2024年6月現在までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
「ワンピース」新型パシフィスタ・セラフィムとは?
セラフィムとは、新型のパシフィスタのことで、海軍の新型兵器です。パシフィスタ自体は過去にも登場しており、これまでに出てきたパシフィスタは元七武海・バーソロミュー・くまの姿をした「人型兵器」でした。 今回登場した新型パシフィスタ・セラフィムも、人間の姿をしており、今まで登場したパシフィスタがプロトタイプと呼ばれていたので、今回のセラフィムは完成に近い形で導入されたものと考えられます。 セラフィムは「グリーンブラッド」という特別な人工血液を与えられており、それにより悪魔の実の能力を得ています。ただし能力者のリスクもそのまま背負っているため、「海」が弱点。海と関係する大量の水や塩などをぶつけられると力が抜けてしまいます。 製造者はおそらくこれまで名前だけが何度も登場している、海軍の科学者・Dr.ベガパンクでほぼ間違いありません。
「セラフィム」の意味
セラフィムとは日本語に訳すと「熾天使」(してんし)の複数形で、天使の9つの階級の最も高い位にある天使のことです。複数形で呼ばれているのは、量産型だからでしょうか? 「熾天使」の名前の通りに、セラフィムには燃え盛る黒い翼が背中に生えています。この黒い翼が、ある種族の姿を連想させるとして、話題になっています。
「ワンピース」セラフィム一覧!能力と特徴とは?
S-スネーク | ボア・ハンコック型 |
---|---|
S-ホーク | ジュラキュール・ミホーク型 |
S-ベア | バーソロミュー・くま型 |
S-シャーク | ジンベエ型 |
名称不明 | クロコダイル型 |
名称不明 | ゲッコー・モリア型 |
名称不明 | ドンキホーテ・ドフラミンゴ型 |
セラフィムの特徴
- ルナーリア族の特徴を持つ
- 元七武海のメンバーの容姿
- 外見は子供
- 手からビームを放つことが可能
- 瞳に星などの柄がある
原作1059話ではセラフィムは2体登場しました。どちらも幼い子どもの姿で、とても兵器には見えません。さらに「黒い翼」「白髪」「褐色肌」といった特徴があります。これは百獣海賊団大看板「キング」、ルナーリア族の特徴と共通しています。 つまり、子供にしてルナーリア族の身体能力を持っているということです。また、幼い容姿に反して力は大きく、セラフィムと対峙した黒ひげも「こいつデケェ」と驚いていました。政府は過去にキングの人体実験を行っていたので、その際にルナーリア族の因子を得たのかもしれません。 そして最大の特徴は、これまでに登場した七武海の姿にそっくりだということ。作中で登場したセラフィムはボア・ハンコックとジュラキュール・ミホークを小さくしたような姿で、ハンコックの妹も「姉様の小さい頃に瓜二つだった」と発言しています。
S-スネーク:ボア・ハンコック型
強さ、能力
手のひらから放つレーザーやルナーリア族の特徴である耐久性といった強みに加え、メロメロの実の石化能力を扱える個体です。アマゾン・リリーではマーガレットら複数の相手を圧倒しており、オリジナルであるハンコックと並びうる実力を持っていることがうかがえます。 他のセラフィムと比べて非常に表情豊かですが、これは「魅了した者を石化させることができる」メロメロの実の能力を最大限まで活かすためなのかもしれません。
ハンコックとの関係
スネークはハンコックの妹・サンダーソニアが感心するほど、子どもの頃のハンコックにそっくりです。見た目はもちろん周りを翻弄する「あざとさ」もそのまま受け継いでいます。彼女の場合、子どもの姿であることは、「かわいい」と思わせることがカギとなるメロメロの実を使いこなす意味でも大きな利点になっているようです。 ハンコックとスネークは直接対決はしていないため、両者の間にどの程度の実力差があるかは不明です。
その他情報
スネークはハンコックと同じようにルフィに好意を寄せており、彼に肩を掴まれて動揺したり彼のちょっとした言葉で頬を染めたりと、恋する乙女のような表情を見せることもしばしばです。 どうやらクローンにはオリジナルの「体験」が刻まれるらしく、だとするとスネークの中にはハンコックが持つ「ルフィに救われた体験」もあることになります。ひょっとしたら、今後仲間になる展開もありえるかもしれないですね。
S-ホーク:ジュラキュール・ミホーク型
強さ、能力
他のセラフィムと同様異常なほどの耐久性を持ち、アマゾン・リリーではスネークと同様かすり傷ひとつ負っていませんでした。オリジナルはミホークなので剣術にすぐれているうえ、右腕に投与されたグリーンブラッドによりスパスパの実の能力まで使用できます。 複数人を余裕の表情で瞬時に斬り捨てたり、あの黒ひげを相手に互角以上の戦いを見せたりする瞬間もあり、作中でもトップレベルの実力があるといえそうです。
ミホークとの関係
ホークはミホークとはまだ戦っていませんが、彼をよく知るゾロとの戦いでは相手を苦戦させていました。 まだ幼いゆえに純粋な剣術では本家に劣ると思われる一方、ミホークにはないルナーリア族の遺伝子やグリーンブラッドといったアドバンテージを持つホーク。世界最強の剣士を素体にプラスアルファがあると考えると恐ろしいですよね。もしふたりが対峙することがあれば、なかなか良い戦いを繰り広げてくれるかもしれません。
その他情報
ホークはミホークが使っている「夜」と似た刀を使っています。ただし夜とは異なり、刀身は「黒刀」にはなっていないようです。小さい身体で長い刀剣を操る姿はギャップがあって、ミホークとはまたちがった魅力が感じられます。 基本的には仏頂面ではあるものの、ゾロが「本物より人間らしい」と発言している通り、ミホークよりは表情豊かなのが特徴です。
S-ベア:バーソロミュー・くま型
強さ、能力
2メートルほどの大きさであるロブ・ルッチの2倍はある巨体が特徴。バーソロミュー・くまをオリジナルとしており、本家より幼い印象があります。 口から強力なレーザービームを発射するほか、くまと同じく「ニキュニキュの実」の能力を使用することも可能です。「エッグヘッド編」ではくまの必殺技である「熊の衝撃(ウルススショック)」を披露し、辺り一帯を吹き飛ばしていました。
バーソロミュー・くまとの関係
ベアはオリジナルであるバーソロミュー・くまと同じく非常に無口で、黙々と任務を遂行していました。セラフィムの中でも特に表情が変わらないので、何を考えているのか、どういった性格なのか掴みにくいキャラでもあります。 作中で披露した「熊の衝撃」はオリジナルほどの威力は発揮していませんでしたが、本気を出しているかどうかもまたわからないので、今後の戦闘描写に期待大です。
その他情報
くまは「熊の衝撃」を放つ前いつも、周りの大気を両手でまとめるような動きをみせます。当然ながらベアも同じことをするわけですが、本家より幼い見た目ということもあり、本家よりかわいらしい印象です。 ベアが「熊の衝撃」を発動するシーンを見た読者の間では、「ギュッギュッていう効果音がかわいい」「子どもの姿だから余計にキュンとする」といった声があがっています。もちろん、その威力は「かわいい」とは言っていられないものだということは忘れてはなりません。
S-シャーク:ジンベエ型
強さ、能力
シャークは褐色の肌や白髪といったルナーリア族の特徴を除けば、幼少期のジンベエそのままの姿です。作中で「ジンベエ並にでけェ」という発言があるので、体格もほとんど同じくらいだと思われます。 オリジナルと同じく「魚人空手」の使い手であるうえ、グリーンブラッドの効力によってスイスイの実の能力を使うことも可能です。また手のひらからは強力なレーザービームを放出します。
ジンベエとの関係
シャークはジンベエとはまだ戦っておらず、どちらが強いかはまだわかりません。シャークはまだ幼いぶん、魚人空手の技術は本家のジンベエのほうが上回ると考えられます。また体格面でもおそらくジンベエのほうが勝っているでしょう。 ただしシャークのほうは、スイスイの実で地上での魚人の弱点を補っている点でアドバンテージがあります。そう考えると、シャークがジンベエを苦戦させる可能性もあるのかもしれません。
その他情報
ジンベエはセラフィムの中でも感情の変化が少ない方で、性格についてはいまいち掴みきれません。作中でも与えられた仕事を淡々とこなしており、言葉を発するシーンも今のところ登場していないです。 成長につれて攻撃のパターンを変化させていることから学習能力はあるようですが、はっきりとした人格があるかどうかは今のところ不明です。今後の描写に期待が集まります。
クロコダイル型
クロコダイル型のセラフィムは姿のみ登場しており、活躍シーンはまだありません。 その見た目は「線の細い美少年」といった印象で、ほんの少ししか登場していないにもかかわらずファンの間では非常に話題になりました。もともと整った顔立ちをしているうえ、ルナーリア族の特徴である褐色の肌や白髪、スネークと同じく星の描かれた瞳がよりいっそう魅力を感じさせます。 グリーンブラッドでは自然系の能力を再現することは難しいといわれているので、「スナスナの実」の能力は使えないかもしれません。さらにクロコダイルの強さには長年培ってきた知略の高さも挙げられるので、経験が浅いぶん総合的な強さは本家よりかなり劣りそうです。
モリア型
モリア型のセラフィムもクロコダイル型のセラフィムと同様、姿が一瞬登場したのみです。 見た目はモリアの幼少期にそのままルナーリア族の特徴を当てはめたもの。大口を開けて笑う姿が描かれており、セラフィムの中では表情豊かなタイプであろうことがうかがえます。 こちらも能力にかんしてはまだ明かされていないものの、「カゲカゲの実」の能力の使い手である可能性が高いです。この能力は最強候補として挙げられることも多いので、ルナーリア族の頑丈さはもちろんその他のプラスアルファがある場合、なかなか手強い存在になるのではないでしょうか。
ドフラミンゴ型
ドフラミンゴ型のセラフィムも上に挙げたふたりと同様、その姿が描かれているだけでまだ戦闘描写はありません。 ビジュアル的には幼い頃のドフラミンゴにそっくりですが、かけているサングラスは当時ではなく現在のドフラミンゴとよく似たものです。また歯を見せた不敵な笑みが印象的で、それが常に笑顔のオリジナルの姿と重なります。 他のセラフィムの例を考えると、ドフラミンゴ型のセラフィムも「イトイトの実」の能力を使用できる可能性が高いです。ドフラミンゴは純粋な格闘技も得意としているので、ルナーリア族の耐久性と再生力が組み合わさるとそれだけでも恐ろしい存在になるかもしれません。
威権順位
1. | 五老星 |
---|---|
2. | ベガパンク |
3. | 戦桃丸 |
4. | 威権チップ所有者 |
セラフィムが異なる人物から命令された場合、上記優先度で命令を実行します。
セラフィムの正体を考察!七武海のクローン?
七武海の姿にそっくりだったセラフィム。この事実から考察できるのは「セラフィムの正体は七武海のクローンではないか?」ということです。七武海の制度撤廃と同時に投入された新兵器のセラフィム、その正体が七武海のクローンにルナーリア族の力を掛け合わせたものだとしたら、政府が七武海を不要と判断したのも納得できます。 ではなぜ幼いのか?についてですが、「時間がなかったから」ではないでしょうか。ホールケーキアイランド編でジェルマもクローンの製造に成功していることがわかっています。その際に「20歳の兵士を1人作るのに5年かかる」との発言があり、クローンを成人化させるのに普通の人ほどではなくとも時間がかかることがわかりますね。セラフィムは完成を待たずに、未完成の状態で投入されたのかもしれません。 ところで、元七武海で素性がわかっていない「エドワード・ウィーブル」というキャラが存在します。元四皇・白ひげの息子を自称する人物ですが、体にはつぎはぎのような跡があります。もしかしたら彼もクローンであり、つぎはぎは改造された痕かなにかではないでしょうか?見た目通りの年齢でないとしたら、見た目にそぐわない辿々しい喋り方にも納得できます。
くまの姿をしたセラフィムも登場!
原作1062話にて、バーソロミュー・くまの姿をしたセラフィムも登場しました。政府が管理していたようで、くまのセラフィムをベガパンクがいる「エッグヘッド」に返すのがCP-0に言い渡された指令のようです。 くまの姿は以前からパシフィスタとして運用されていたので、少し分かりづらいところがありますが、ルッチが「クソガキ」と呼んでいたので、プロトタイプの方ではないでしょう。体が大きくパッと見た限りでは子どもに見えませんが、よく見てみると本物のくまより若いことがわかります。 セラフィムの特徴の白髪はなく黒い髪をしていますが、公式のTwitterによるとこれは作画ミスであるとのこと。単行本で白髪に修正するようです。本当は白髪だとすると、登場したくまがセラフィムであることは間違いありませんね。
セラフィムはどのくらい強い?
元七武海の討伐に投入されたセラフィムは、四皇の黒ひげに対抗できるほど強いです。黒ひげに武装色を使わせるほど強力な攻撃をぶつけ、彼にヤミヤミの力を出させるほど追い詰めました。 四皇である黒ひげ海賊団のメンバーを蹴散らし、生半可な攻撃は通さない防御力も持ちます。旧型のパシフィスタも使っていた手からビームを出す能力も使用できます。 海軍大将・藤虎が言及していた新兵器はおそらくこのセラフィムです。藤虎は新兵器を見て(藤虎は目が見えないので正確には聞いたか、力を感じ取ったと思われます)七武海はもういらないと発言していたので、七武海の穴を埋められるほどの強さを持っているのでしょう。しかもセラフィムは七武海のように政府に素直に従わない問題児ではなく、ある程度はコントロールできると考えられます。
セラフィムは七武海の特徴を持つ?
ミホークとそっくりのセラフィムが刀を使って戦っていたことから、セラフィムは元になった人物の特徴を再現できるものと考えられます。ミホークは世界一の剣士と呼ばれる強者、剣の才能も凄まじかったのでしょう。 一方、ハンコックに瓜二つのセラフィムは、ハンコックの能力である「メロメロの実」の能力を出す様子は見せていませんでした。現在の科学ではクローンを作り出す技術はあっても、元となった人物の悪魔の実の能力までは再現できないのかもしれません。 七武海をクローンの素体としたのは、人権がないからかもしれませんが、元となった人物の戦闘能力の高さに目をつけた可能性が高いですね。
なぜセラフィムはルナーリア族の特徴を持つのか?
セラフィムには「黒い翼」「褐色肌」「白い髪」と、ルナーリア族の特徴を持つことが判明しています。これはいったいなぜなのでしょうか? その理由は、セラフィムがルナーリア族の「血統因子」から作られているからだと考えられます。「ワンピース」世界ではベガパンクの研究によって、人間には現実で言うDNAのようなものがあることが発見されていました。 政府がどこでルナーリア族の因子を手に入れたかですが、ルナーリア族であるキングは少年期に政府に捕らえられ人体実験を受けたことがわかっています。おそらく彼の因子を研究したのでしょう。 次に気になるのはルナーリア族の因子を加えた理由です。単純に考えると、ルナーリア族自体がめちゃくちゃ強い種族だったのかもしれませんね。
パシフィスタについておさらい解説!
セラフィムはこれまでに登場していた人型兵器「パシフィスタ」の発展系と考えられます。関連性の高い存在なので、パシフィスタについてもおさらいしておきましょう。 旧型のパシフィスタはすべてバーソロミュー・くまの姿をしていました。個体としては「PX-1」「PX-4」などと呼ばれています。このことから、くまのクローンと考えて良いでしょう。 自我は存在しないようで、ロボットのようにプログラミングされた行動をとります。くまいわく「未完成」の兵器ですが、一体を作るのに海軍の軍艦一隻分の費用が必要とのこと。 強さはグランドラインの前半の海では驚異的なものがあり、シャボンディ諸島編での麦わらの一味全員で戦って、なんとか倒せる強敵でした。2年後にはあっさり倒されてかませ犬化してしまいましたが……。 2年後の新世界編開始時では、戦桃丸がパシフィスタを「試作品(プロトタイプ)」と呼んでいたので、この時点で新型が作られている伏線は既に匂わされていました。
「ワンピース」セラフィムは今後どう活躍する?
今回は「ワンピース」の原作1059話に登場した、セラフィムについて考察しました。セラフィムの正体がクローンだとすると、登場するクローンが七武海だけとは限りません。 ベガパンクはカイドウの「血統因子」を研究していたので、今後もしかするとカイドウのクローンが量産されて登場する、なんて悪夢のような展開が起こるかもしれません。だとしたら誰が勝てるのでしょうね……。 世界の秩序を守る海軍の新兵器でありながら、あまりにも倫理観を無視した衝撃の姿に騒然となったセラフィム。今後は本物VS偽物などの展開もあるかもしれません。セラフィムの今後の活躍に注目しましょう!